データの力で未来を切り拓くデータサイエンティストの挑戦
現在、私はデータコンサルティング事業部に所属し、データサイエンティストとしてさまざまなプロジェクトに携わっています。私たちの部署には、データサイエンティストとコンサルタントが在籍しており、案件の初期段階から実際の支援まで一貫して担当できる体制を整えています。
主な仕事の一つは、オンライン旅行サービス「tabiwa」の成長支援です。現在はサービスの比較的初期段階にあるため、まずは重要なKPIを整理し、それらを可視化しながら必要なアクションを議論していくサイクルを確立することに注力しています。将来的には、マーケティングやプロダクト開発においても、データサイエンスの視点から高度化できる部分を見出していきたいと考えています。
また、WESTERサービス全体を見渡した企画・マーケティングの最適化にも取り組んでいます。例えば、複数のマーケティングチャネルの最適な配分を決定するためのモデリングなど、より高度な分析にも挑戦しています。
各案件を推進する上で私がとくに重視しているのは「どの問いを解くべきか」という点です。いくら高度な技術を使っても、ビジネス上で役立たない分析では意味がありません。そのため、データサイエンスの技術だけでなく、ドメイン知識や現場レベルでの課題を深く理解した上で、筋の良い問いを立てることを心がけています。
また私は領域マネージャーという立場から、データサイエンスが関わる案件全体を俯瞰しながら採用を行ったり、分析技術の獲得といった組織強化方針を策定したり、TRAILBLAZERとしてカバーできる領域の拡大や新規案件の獲得にも責任をもっています。 特にTRAILBLAZERは設立して間もないフェーズの会社ですので、組織マネジメント部分についてはとくに重要度が高い領域です。
マネジメントの面では、メンバーへの適切な権限委譲を重視しています。短期的には自分で対応した方が早い場合でも、組織全体の成長のために、メンバーの能力に応じて段階的に仕事を任せていくようにしています。時には大きな方針だけを示し、問題設定から任せることもあれば、より具体的な進め方まで示すこともあります。このように、個々のメンバーの成長をサポートしながら、組織全体の能力向上をめざしています。
データサイエンスの世界で培った経験と気づき
私のキャリアは、大手製薬メーカーからスタートしました。創薬や生産技術の分野でデータサイエンスを活用するプロジェクトに携わっていました。大規模なデータ収集が難しい環境でしたが、その制約の中で最大限の成果を出すために知恵を絞る経験は、私の技術力とビジネス感覚を鍛えてくれました。
その後、BtoBのECサイトを運営する資材販売会社に転職し、より大規模なデータを扱う環境で経験を積むことができました。主にサプライチェーンとマーケティングの領域で、需要予測や在庫最適化、LTV予測などのプロジェクトを担当しました。後半からはマネジメント業務も担当するようになり、技術面以外にも視野を広げることができました。
とくに印象に残っているのは、資材販売会社での需要予測プロジェクトです。既存のルールをベースとした予測モデルを機械学習に置き換える取り組みを行ったのですが、予測精度は向上したものの、すぐにビジネス成果には結びつきませんでした。
需要予測の大きな用途としては、在庫商品の仕入れがあります。在庫するための倉庫の体積には当然限りがあるので、顧客への品切れを起こさず、かつ限られている倉庫の体積の制約を満たせるような仕入れができるかどうかが肝になってきます。 振り返ってみると、倉庫の収容能力という現場の制約を十分に考慮せずに、需要予測だけを最適化してしまっていたことが成果に結びつかなかった原因でした。予測モデルの変更により、現場のオペレーションに混乱を招いてしまうこともありました。
この経験から、仕入れロジック全体を見つめなおしたうえで、需要予測をあくまでその仕入れロジックの一部として捉え直すアプローチに転換しました。すると、予測精度以外にも最適化すべきポイントが見えてきて、数理最適化などの技術も取り入れながら、実際のビジネス成果につながる施策を展開できるようになりました。
このプロジェクトを通じて、データサイエンスをビジネスで活用する際には、単なる技術的な精度向上だけでなく、現場の実態を深く理解し、全体最適を考える視点が重要だということを学びました。
こういった経験は、データサイエンティストとして技術面・ビジネス面の両面で自身を一回り大きく成長させてくれました。その一方で、より生活者に寄り添ったサービスに携わりたいという思いが強くなり、現在のTRAILBLAZERへの転職を決意しました。鉄道や決済、ポイントサービスなど、日常生活に密着した多様な領域で、豊富なデータを活用できる環境に魅力を感じています。
データの力で価値を生み出す - 技術支援から自走支援へ
入社後、とくに印象に残っている経験は、JR西日本のグループ会社への技術支援プロジェクトです。物の価格を決定するためのアプローチとして、コンジョイント分析という手法をビジネス実装する支援を行いました。この手法は、アンケートを通じて仮想的な商品のスペックと価格を複数提示し、回答者の選択傾向から最適な価格を導き出すものです。
単なる技術的な支援で終わらせるのではなく、グループ会社の方々が自分たちで分析を実施できるようになることを目標に掲げました。プロジェクト期間が終了した後も、担当者の方々が自走してコンジョイント分析を継続的に実施されているとお聞きし、持続可能な支援ができたことを実感しています。
前職での経験は、現在の仕事にさまざまな形で活きています。とくに、データサイエンティストとしての技術的なスキルはもちろんのこと、サービスを成長させるための考え方も大きな財産となっています。
また、TRAILBLAZERに入社してからはプロジェクトマネジメントの面でも成長を実感しています。振り返ってみると以前は、知識と経験に基づいた直感的な判断で動くことが多かったです。もちろんこの直感も重要なのですが、今ではそれに加えて「なぜこのアクションが必要なのか」というロジックを論理的に組み立てて意思決定する動きができるようになってきました。
このように、技術力とビジネス感覚の両面で成長できる環境で、日々新しい挑戦を続けています。どのようなプロジェクトでも、相手の立場に立って考え、持続可能な価値を提供することを心がけています。
データとリアルが織りなす新たな価値を求めて
「『JR西日本のアセット×TRAILBLAZERの技術力がなければ達成できなかった』と自他ともに認められるような成果を創出したい」それが私の目標です。JR西日本には、鉄道インフラはもちろんのこと、ショッピング施設やホテルなど、デジタルだけではないリアルでのアセットが数多くあります。そういったリアルなアセットとデータサイエンスを掛け合わせることで、これまでにない価値を生み出せると考えています。
中長期的には、データサイエンスを主軸に置きながら、さまざまなドメイン領域に触れ、自分自身の専門性を広げていきたいと考えています。TRAILBLAZERには、多様なバックグラウンドを持つ専門家が集まっています。集団としての専門性のバリエーションやその尖り方は、他には見られないものがあります。周囲からの刺激を受けながら、気づけば自然とスキルアップしている。そんな環境こそが、私たちの大きな強みだと感じています。
TRAILBLAZERで活躍できる人材とは、自走する力を持った人だと考えています。与えられた課題をこなすだけでなく、自ら課題を見つけ、解決に向けて主体的に動く。そういった姿勢がある人は、成果を出すだけでなく、仕事そのものを楽しむことができます。
これから私たちと一緒に働く仲間には、自走する姿勢を持ちつつ、「これだけは負けない」という明確な強みを持った人材に来ていただきたいと思います。データサイエンスの技術を軸に、JR西日本の持つリアルなアセットを最大限に活用し、社会に新しい価値を提供していく。そんなチャレンジングな環境で、共に成長していける仲間との出会いを楽しみにしています。
