教職取得するも、想いをもって商社へ
大学入学から英語教師を志していましたが、机上の知識だけで人に何かを教えることに違和感がありました。大学3年でアメリカに渡り、自分の未熟さを実感しました。この経験が、今の自分に満足せず、現場に入り込んで価値を出す仕事を選ぶ起点となったと思います。
その後教育実習まで終え教職を取得しましたが、就職先は総合商社に絞りました。理由は明確で、経験できる仕事の幅が広く、キャリアの中で成長しながら、また次の新たな現場へと歩み続けることができる環境だと思ったから。その中でも豊田通商は、成長途上にあり、家族的なチームワークもありながら、若手のうちから一人称で案件を任せる文化があるなと感じ、入社を決めました。
商社の基礎を学んだ1年間と、人間関係構築や交渉を学んだ中国事業
新入社員時代は機械専門商社に出向し、商売の基本を叩き込まれました。顧客、メーカー、社内、それぞれの利害がぶつかる中で、条件を整理し、着地点をつくる。契約が決まったら、今度は納品までのプロジェクト管理、最後に安全第一の納品立ち会い。毎日の業務は地味でも、このプロセスを何度も回したことで、仕事の骨格が身についたと感じています。
本社に戻ってからは、中国の製薬企業向け設備の営業を担当。取引先の手練れのベテラン達に囲まれながら、豊通の代表として前面に立たされる環境で、数億円規模の案件を任される。異文化の顧客・仕入先の間に立ち、ウェットな人間関係作りにも注力し、時には寄り添い、時にはドライに条件を詰め、関係者の合意形成に向け尽力する日々。
中国各地に出張しましたが、あるタフネゴシエーターなお客様での入札に日本側の代表として参加し、仕入先さまのご協力を得ながら、交渉の末落札となった時の喜びは今でも覚えています。
未熟ながらも5年間、取引先に向き合い続けた結果。その積み重ねを、仕入先さま、中国現地の販売パートナー、エンドユーザーである顧客に評価していただき、今でも折に触れて食事をご一緒したり、節目を気にかけていただく関係が続いています。この時期に、交渉力や、相手に入り込んで進める泥臭いコミュニケーションの型が身に付きました。
ライフスタイル本部に異動、新たな挑戦の連続
次のステージでの成長を考えていた折に、関心のあったヘルスケア部門へのお誘いをいただき、ライフスタイル本部へ異動しました。
いろいろあっていきなり政府に出向することになり、永田町で勤務。省庁間の縦割り業務を、ヘルスケアのテーマでヨコ串を指し、連携体制を作ったのが一つの功績ですが、人に寄り添い、繋がりを創出する商社らしい力が活かされたように思います。
本社に戻ると、介護現場向けの新規技術を扱うことになり、市場そのものが存在しない状態からのスタートでした。机上で考えても前に進まないため、現場に入り込みました。実際に施設に足を運び、課題を自分の目で確認しながら、どう現場で喜んでもらえるかを販売戦略に落とし込む。何十回と靴下を抜いでズボンを捲り、介護施設のお風呂場に訪問しました。
結果として、今では導入施設は全国で約500、稼働台数は1,000台弱まで拡大しています。事業規模は小さくはありますが、現場で使われて、喜んでいただいている声を聞き、ライフスタイル本部が提供する数字だけじゃない価値を感じています。
現在はまた次の挑戦に足をかけており、アジアでの介護・リハビリ領域の事業投資を担当しています。
もう自分の力では自由に歩けない、ベッドの上で過ごすしかない、そんな人たちが自分らしい生活を選択できる、そんな選択肢を与えられるような事業に携わっています。
とはいえ、最初は進め方がわからず、手元で抱え込んだ結果、判断が遅れることも。
そんな私にも、上司は任せるところは任せ、あえて自力で向き合わざるを得ない状況に置きつつ、行き詰まったときには要所で伴走してくれています。その環境のおかげで、目の前の課題から逃げずに、経験値を積みながら前に進むことができています。
今では自分一人で完結させるのではなく、周囲の専門家や社外関係者の力を前提に組み立てることを意識して、仕事に取り組んでいます。
これまで一貫してやってきたのは、人や現場に寄り添い、利害の異なる相手をつなぎ、前に進めることです。
相手の立場や制約を踏まえたうえで、どこを共にめざし、どこを譲り、どこを取りにいくかを見極める。
その積み重ねが、結果として事業になるのだと思います。
事業の成功、チーム力を育むマネジメントへの挑戦
今後は目の前の目標として、現在取り組んでいる事業案件をしっかりと実行し、スタートラインに立つこと、そしてそこから事業を計画通りに軌道に乗せていくこと、これが私の短期的な目標です。
中長期的には、マネジメントの立場から組織の力を最大化し、本部のミッションに貢献できる組織作りをしていきたいと考えています。
ヘルスケアの切り口から、世界を未来をもっとカラフルにしていける、そのための組織作りがテーマとなります。
その時に来てほしいなと思えるのは、①タテヨコナナメの繋がりを積極的に作り、チームパワーを発揮しようと思える人。②自分から課題を見つけ、果敢に動き出すことができる人。そして何より大切なのは、③素直な人であること。素直さがあれば、周囲からのアドバイスを吸収し、成長し続けることができるからです。
もし少しでもこの話に共感してもらえたら、ぜひ私たちと一緒に働いてほしいと思います。

