生産技術の要として、人との繋がりを大切にしながら現場を支える仕事
私は現在、自動車事業部の生産技術部組立生技室組立技術第1グループで、締付チームのリーダーとして働いています。主な業務は大きく二つに分かれており、一つは生産準備における締付工具の調達、もう一つは物流自動化の設備調達です。
締付工具の調達では、図面指示の確認から始まり、対象部位の集約、工具選定、そして実際の工具調達から設置、工程能力評価まで一連の流れを担当しています。一方、物流自動化の設備調達では、工程計画の立案、設備仕様書の作成、発注業務、図面評価、設置作業、そして切り替え立会いまで幅広く手がけています。
チームは私を含めて3人という小さな構成で、業務を進めています。少数精鋭だからこそ、一人ひとりの役割が重要で、チーム全体の連携が成果に直結します。
仕事を進める上で私が最も大切にしているのは、人と人の繋がりです。チームワークと信頼関係を何よりも重視しています。生産技術の仕事は、上流の製品設計部門から下流の製造部門まで、本当に多くの人と関わる仕事だからです。過去の経験から学んだのは、コミュニケーションのレベルがそのままアウトプットの質に比例するということでした。
もう一つのモットーは「考えるよりも行動する」ことです。例えば、導入した設備に不具合が発生した際は、まずは現地現物ですぐに現状把握を行います。そして事実に基づいた対策を複数立て、ひとつひとつスピーディーにつぶし込んでいく。この姿勢が問題解決の鍵だと思っています。
自動車部品メーカーから完成車への転身を決意した理由
私のキャリアは、自動車部品メーカーでの生産技術業務から始まりました。自動車用酸素センサーの生産に携わり、設備の仕様決めから導入、立上げ、不具合対応、改善まで、一連の工程を一気通貫で担当していました。とくに組立工程の性能検査設備を専門とし、国内工場だけでなく海外工場の新規ライン立上げも数多く手がけてきました。
転職を意識するようになったのは、2020年のコロナ禍がきっかけでした。在宅勤務が増えたことで、今後のキャリアについて自分自身を見つめ直す時間が格段に増えたのです。同時に、自動車業界が「100年に1度の転換期」と言われ始めていた時期でもありました。EVの普及が加速する中で、従来の自動車部品メーカーである会社の将来性に対して、正直なところ不安を感じるようになっていました。
実は、小さいころから自動車が大好きで、いつかは完成車に携わりたいという想いをずっと心の奥底に抱いていました。部品メーカーでの経験も貴重でしたが、やはり最終的には自動車という完成品を作る仕事に関わりたいという気持ちが日増しに強くなっていったのです。
転職先を選ぶ際の軸は明確でした。自動車完成車メーカーで生産技術業務ができる環境を求めていました。そして現在の会社との出会いは、技術的な魅力だけでなく、個人的な親和性も感じるものでした。実家がふとん屋を営んでおり、畑で綿花を育て、綿から種を取り出す昔ながらの綿織り機が家にあったことから、織機のルーツに不思議な親しみを感じたのです。こうしたさまざまな要素が重なり合って、転職への決断を固めることができました。
転職1年目の挑戦と成長、失敗から学んだチームワークの大切さ
入社してから最も印象に残っているのは、締付の工程能力評価です。当初設定していた高い目標には届かなかったものの、過去最高の結果を出すことができ、大きな達成感を感じました。この業務は関連部署の多くの人に協力を依頼し、全体のとりまとめを担当しましたが、転職してまだ1年ということもあり、人間関係が構築できていない中での調整は想像以上に困難でした。
そんな中で心がけたのは、相手の課題をしっかりと聞き、目的や要件を論理的に説明して理解してもらうことでした。一方的に依頼するのではなく、相手の立場に立って考えることで、徐々に協力を得られるようになったのです。
特に印象深かったのは、製造部からの要望を受けて工具選定と導入を行った際のエピソードです。現場からは「締め付ける際に工具のケーブルが邪魔で作業性が悪い」「締付時の反力が強すぎる」といった具体的な課題が挙げられていました。これらの問題を解決するため、工具メーカーとも密に連携を取りながら実機検証を重ねました。作業性を考慮した工具を選定し、無事に導入できたときに製造部の方々から感謝の言葉をいただけたことは、何物にも代えがたい喜びでした。
この経験を通じて、私自身も大きく成長したと感じています。スキル面では、仕事に関係する多くの人に協力を依頼する折衝能力が身につきました。マインド面では「まずはやってみる、行動するという考え」を持てるようになったことが大きな変化です。不具合対応はスピードが重要だということを実感し、机上で問題点を整理した上で、現地現物でスピーディーに判断することで成果を出せるようになりました。
一方で、入社後には失敗も経験しました。自分の考えだけで仕事を進めてしまい、うまくいかなかったことがあります。この失敗から学んだのは、自分の弱い点や経験不足な部分については、有識者や関連部署を巻き込んで仕事を進めていくことの大切さでした。この学びは現在の業務でも常に意識しており、チームワークを重視した取り組みにつながっています。
前職で培った多くの人をとりまとめ、納期通りにやりきる経験は、現在の業務でも大いに活かされています。ただし、新しい環境では前職のやり方をそのまま適用するのではなく、その会社の文化や人間関係に合わせて柔軟にアプローチを変える必要があることも学びました。
成長への挑戦と、志を共にする仲間への想い
今後の短期的な目標として、まずは組立で必要な締付の要素をしっかりと習得したいと考えています。そしてその後は、組立ラインの設備調達業務に挑戦していきたいと思っています。設備調達の分野では、設備調達の頻度が高く、技術の進んでいるトヨタ自動車に出向して経験を積むことができるのが大きな魅力です。トヨタの源流企業だからこその改善案を織り込んだ設備調達の経験ができるのは、他では得られない貴重な機会だと感じています。
中長期的には、組立の業務を一通り経験した後、マネジメント業務に就きたいという目標があります。マネジメントをやってみたいと思うようになったのは、自分の考えや想いを周囲に共有しながら仕事ができることに魅力を感じたからです。そのための準備として、現在リーダーの立場から業務管理をしっかりと行うよう心がけています。
入社を検討されている方には、まず自ら考え、自ら行動できる人材を求めているということをお伝えしたいと思います。変化を恐れず新しいことに挑戦し、柔軟に対応できる人、そして誰かのために仕事ができる人に、ぜひジョインしていただきたいです。
最後に個人的なメッセージとして、この職場は人間味のある熱い人が多い環境だということをお伝えしたいと思います。福利厚生も充実しており、保養所や通勤手当、家族手当などのサポートもしっかりしています。何より、わきあいあいとした雰囲気の中で働けるのが魅力です。やる気のある人であれば、必ず成長につながる環境が整っていると確信しています。志を共にする仲間として、一緒に働ける日を楽しみにしています。

