RAV4の安全性を支える歩行者保護性能のスペシャリストとして
私は現在、自動車事業部の性能開発部に所属し、RAV4の衝突安全性能開発に携わっています。私たちの部署のミッションは、衝突安全性能を向上させ、安心・安全な車をお客さまにお届けすることです。その中でも私の専門は、歩行者保護性能という非常に重要な分野です。
RAV4のデザイン面は直接歩行者と接触する部分なので、デザインの美しさと安全性の両立が求められます。デザイン部門や設計部門からの要求に対して、歩行者保護性能を満足させられる案を提案しながら日々業務を遂行しています。具体的には、主にCAE解析を用いた性能予測や対策提案、実機確認試験や認証試験を担当してきました。
歩行者保護の分野では、部品一つ変更するだけで大きく性能が変化してしまうという特徴があります。そのため、部品形状の検討時には設計面と安全面で意見の対立が生まれることも少なくありません。しかし、私が仕事をする上で大切にしているのは、ただ否定するだけでなく、こちらから折衷案を提示することです。説得力を増すために具体的なデータを提示しつつも、相手の意見も尊重しながらアプローチすることで、業務を円滑に遂行できるよう心がけています。
一つのプロジェクトをグループで業務遂行している以上、常にメンバー間での情報共有を密にすることも欠かせません。チームや他部署との連携において、この情報共有こそが品質の高い製品開発につながると考えています。
自動車部品メーカーから完成車への想い、転職への道のり
私のキャリアは自動車部品メーカーでの生産技術開発と製品開発から始まりました。材料の加工方法を探索し、新規製品の設計を手がける日々は、技術者としての基盤を築く貴重な経験でした。とくに印象深いのは、自分で一から設計した製品を実現させたプロジェクトです。新規加工方法を採用し、材料コストも抑えたコスト競争力のある製品を生み出すことができ、会社の利益創出に大きく貢献することができました。
そのプロジェクトでは、自動車の電動化による時代の変化で先行きが見通せない状況の中、小投資で短期間回収をモットーに企画を進めました。過去の知見から加工の限界を見極め、複数の技術を組み合わせて実現させる過程では、解析ソフトを用いて実現性を確認しながら試行錯誤を重ねました。同時にプロジェクト推進も担当し、進捗管理能力を身につけることができました。情報共有を常に心がけ、遅れが生じた際の挽回手段を常に考えながら遂行していく仕事の進め方は、私の大きな成長につながりました。
幼いころから自動車が好きでこの業界に従事してきた私でしたが、次第に完成車に携わりたいという気持ちが強くなっていきました。前職で生産していた部品は、ボンネットを開けないと見えない製品だったため、目に見えるものに携わりたいという想いが日に日に強くなっていったのです。そんな中、RAV4の開発に携わっている豊田自動織機の存在を知り、転職を決意しました。
転職先を検討する際、自動車しか扱っていないメーカーも候補にありました。しかし、私はワークライフバランスも重視していたため、居住地が大きく変わることや通勤時間が長くなることを避けたいと考えていました。豊田自動織機は自動車だけでなく、繊維機械、フォークリフト、自動車部品を生産している多角的な事業形態も魅力的で、最終的な決め手となりました。
多様なソフトウェアとの格闘、そしてRAV4認証試験での成功体験
入社してまず直面したのは、扱うソフトウェアの多さでした。前職では1つのソフトですべての処理が完結していたのですが、プリ/ポストで5つ程度と、非常に多くのソフトウェアを利用する必要がありました。操作方法や見た目はまったく違うため、最初は本当に苦労しました。
キャリア入社だからといって、使ったことのないソフトについては全くわからないのが現実です。そんな時に支えてくれたのは、自席周りのメンバーや解析に特化した別グループのメンバーでした。わからないことがあれば積極的に質問し、皆さんのサポートを受けながら少しずつソフトウェアの使い方を覚えていきました。幸い、前職で培った設計ソフトや解析ソフトの使用経験があったため、用語については共通点が多く、先輩社員に説明してもらった際は未経験者と比較して理解しやすかったと思います。
そして迎えたのが、RAV4の認証試験でした。入社当初は先輩社員の後ろに着きながら、どのように試験の説明をしているかを見て勉強していました。RAV4の性能予測を積み重ね実施し、安全性能を満足させられる確認ができた最終段階として、認証に必要な書類を作成する重要な仕事を任されました。自分が初めて担当した認証試験は見様見真似でしたが、緊張しながらもこなすことができ、無事パスした時の達成感は今でも忘れられません。
この経験を通じて、より解析ソフトで踏み込んだ検討を実施するようになり、データを分析する能力が大幅に向上したと実感しています。多くのソフトウェアを使いこなせるようになったことで、より精密で多角的な分析が可能になりました。
一カらのプロジェクト参画への挑戦と次世代への想い
キャリア入社という立場で豊田自動織機に加わった私は、RAV4のプロジェクトを途中から担当することになりました。もちろんやりがいのある仕事でしたが、心のどこかで「最初から関わってみたい」という想いを抱き続けていました。短期的な目標として、今後の開発車両のプロジェクトに一から参画したいと考えています。企画段階から製品化まで、全工程に関わることで得られる学びや成長は、きっと今までとは違った視点を与えてくれるはずです。
中長期的には、プロジェクト管理ができる人材になることをめざしています。現在は自分が担当している業務がどの案件に属するものなのかをしっかりと理解し、納期を把握しながら優先順位を決めて業務を推進することを心がけています。まずは先輩社員の仕事の進め方をじっくりと観察し、参考にしながらスキルを身につけていきたいと思っています。将来的には、RAV4が次にフルモデルチェンジされる際には、業務経験も十分積んでいるはずなので、ぜひそのプロジェクトを任せてもらいたいと考えています。
転職を検討している方々には、豊田自動織機の魅力をぜひ知っていただきたいと思います。意外と知られていないかもしれませんが、当社では完成車を開発・生産しており、非常に多角的な事業体系を持っています。社風についても、非常に明るい人が多く、事務所内の雰囲気は和やかで働きやすい環境が整っています。専門知識については入社後に身につければ良いので、大切なのは人とのコミュニケーションを上手に取っていけることだと思います。
常にいろいろな仕事を任せてもらえるので、成長する機会は本当に多いです。自分が持っているスキルをより伸ばすことができる機会もたくさんあります。明るく元気で自動車が好きな方に、ぜひ私たちのチームに参加していただきたいです。やる気のある方は、ぜひ応募して入社の意思をアピールしてみてください。きっと充実したキャリアを築けるはずです。
