チームマネージャーとしてすべてのプロジェクトおよびプロポーザル案件に参画
東洋エンジニアリング(以下、TOYO)の調達本部は、戦略調達推進部・購買部・SCM部・品質管理部の4つの部署から構成されます。戦略調達推進部はベンダーの実績やプロジェクトの特性をもとに最適な調達計画を策定し、購買部は設計図に基づき現場で要求される資機材を購入、SCM部は発注後の資機材の設計から納品までの一連の進捗管理と輸送管理を行い、そして品質管理部は納品前の資機材の品質を管理する部署です。
その中で私はSCM部のマテリアルコントロールチームに所属しています。このチームは、各ベンダーとのコミュニケーションを通じて、進捗をモニタリングして各マイルストーンがスケジュール通りに進んでいることを確認し、品質管理部の完成検査完了後に輸送チームと連携する役割を担っています。私はチームマネージャーとして全ての進行中のプロジェクトとこれから客先に提出するプロポーザル案件に参加しています。
仕事を進める上で何より重要なのは納期を守ることですが、現場から寄せられる納期変更のリクエストに応えるため、ときにはベンダーと調整することも。ベンダーがパーツごとに別会社に発注しているケースもあるため、発注先の進捗状況が見えづらいこともあるのですが、臨機応変な対応を心がけています。
また、海外プロジェクトでは平均15~20カ国のベンダーとやり取りするため、文化や働き方の異なる国やベンダーの特性を踏まえたスケジュール設計やコミュニケーションが欠かせません。例えば、国や地域によって長期休暇のタイミングが異なるので、事前にこのスケジュールを踏まえて管理しています。また、発注した製品が海上輸送になる場合は、サイトの位置や仕出地のロケーションにより冬季に海や河川が凍結する可能性もあり、このリスクを踏まえておかなければならない場合もあります。
高い調整力が求められる仕事ですが、さまざまなベンダーとのやり取りできるところにおもしろさがあります。発注時点には何もないところから進捗を追いかけ、最終的に完成したものを目にしたときは確かな手ごたえを感じます。
さらに、プラントを建てるための大規模な機器、例えばタービンやコンプレッサーなどは製作期間が1年以上で、比較的小規模な配管やその他のバルク資材などは3~6カ月の期間がかかります。納品までに時間がかかる長期プロジェクトのため、スケジュール管理に粘り強い持久力が求められ、完了時には大きなやりがいも感じています。
受注後の案件管理に加え、各プロポーザルの見積・積算の管理、チーム内のDX推進、メンバーのマネジメントや採用・育成など、チームの責任者として手がける仕事は多岐に渡ります。各メンバーが担当するプロジェクトの進捗状況を細かく確認して状況を共有してもらい、トラブル発生時にはメンバーと一緒になって解決に向けた迅速な動きを心がけています。
EPCの本丸をめざし、韓国から日本へ。日本語だけでなく日本流のビジネス作法も修得
私は韓国の機器メーカーの海外営業としてキャリアをスタートしました。当時は、TOYOなどのEPCコントラクターがお客様で、発注元から依頼を受けて見積を提出することが主な仕事でした。 その後、EPCを手がける韓国企業に転職。そこでは現在と同じく海外および国内ベンダーの進捗を管理する工程管理業務に従事していました。 ただ、韓国のEPCの歴史は日本に比べて浅いこともあり、初めてEPC事業を始めたとき手順書をTOYOから持ってきたと聞いています。こうした背景から、いつかTOYOで仕事をしたいと考えるようになり、念願かなって2020年にTOYOに転職しました。
入社後、業務内容は前職と同じでしたし、海外ベンダーと英語でコミュニケーションすることに慣れていたので、新しい仕事にすぐに馴染むことができました。ただ、韓国企業と日本企業の企業文化の違いは確かにありました。以前勤めていた企業ではスピードと結果が最優先でしたが、TOYOではそれに加えて、基準書にしっかり則って業務を行うことを重視する風土がありました。
また、日本国内のベンダーとやり取りを行う際にも苦労しました。国内案件の担当部署の方は英語を話せないため、日本語でコミュニケーションを取る必要があったからです。当時、私は日本語がまったくできなかったため、最初はメールを読むのにも時間がかかっていました。
翻訳機能を使っても内容を理解できず苦労している私を見て、チームメンバーたちが適切な言葉選びや表現について助言をくれたことも。そうやって周囲にサポートしてもらいながら仕事をスムーズに進められるだけの日本語能力を修得し、同時に礼儀正しさや丁寧さが求められる日本流のビジネスコミュニケーションの作法も身につけていきました。
前職時代を含めて約10年間にわたって同じ業務を担当してきたことで、俯瞰的にプロジェクトを捉えられるようになってきました。これまで経験した様々な事例および前職ベンダーでの経験をもとに問題の発生を事前予測し、解決方法をあらかじめ準備できるようになったところに、自身の成長を感じます。
目的はプロジェクトを成功させること。職務範囲を超えてトラブル解決に動いたことも
入社後の出来事の中でもっとも印象に残っているのが、TNVプロジェクトというウクライナ侵攻前に担当していたロシア・シベリアでのプロジェクトです。私は配管材のマテリアルコントロール担当としてアサインされていました。
通常であれば、コスト面を考慮してアジア圏のベンダーから発注するのが最適であるように思えます。ところが、輸送、現場納期、コストなど様々な側面から検討を重ねた結果、列車輸送が可能なイタリアのベンダーに発注することになったのですが、進捗管理を行っている中で現場日程に影響がある遅延が現れたため、調整のためにイタリアに出張することになりました。
当プロジェクトで私が任されていたのは、発注後の進捗管理を担うAfter Purchase Order(以下、APO)。本来であれば、複数のベンダーの中から発注先を選定して見積を取得するBefore Purchase Order(以下、BPO)のメンバーにエスカレーションし、調整を任せてもいい状況でした。
しかし、迅速に問題を解決することを優先するなら、業務領域を超えて私が動くのがベスト。トラブルのため調達できなくなった製品の在庫を確認するため、急遽、別のベンダーに連絡を入れました。 先方から提示された製品の写真を社内の設計部や購買部と共有し、合意を得た上で契約を締結。臨機応変な行動が功を奏し、一部急いで現場に要求される品目を納期に間に合わせることができました。
自分の担当業務を遂行することはもちろんですが、もっとも重要な目的はプロジェクトを成功させることです。そのためには可能な限り視野を広げ、所掌に拘らず他チームとの緊密な情報共有を行い、連携することを意識しています。 たとえば、ベンダーへ訪問した際に発注した品目以外にも、どのようなものを製作して供給できるかを把握し、進行中のプロジェクトに何か貢献できるかを考え、そこで、私がベンダーの担当者とやり取りする中でリソースや稼働状況についての情報をキャッチ。それをプロジェクト、設計、BPOに伝え、参考にしてもらっています。
多国籍のメンバーが当然のように肩を並べて働くグローバルでフラットな環境で成長
私がチームマネージャーになったのは2023年4月のこと。入社4年目で抜擢されたのは、自身に与えられた役割に固執せず、課題解決やプロジェクトの成功のために尽力してきたことを評価していただいたからかもしれません。
TOYOでは、スキルや実績さえあれば、国籍や新卒/キャリア採用の差別なくマネジメント職に登用されています。誰にでもチャンスを掴める可能性がある環境です。 1976年にToyo-Indiaを立ち上げるなど、早くからグローバル化を進めてきたTOYOでは、国籍の異なるメンバー同士が机を並べて仕事をするケースが珍しくありません。日本語が話せないメンバーがひとりでも参加する会議は英語で実施されるといった配慮もされています。こうしたカルチャーがあるおかげで、私も無理なく組織に馴染むことができました。
大規模案件に挑戦したい方、EPCの上流の仕事をしてみたい方、そして海外で働いてみたい方にとって、TOYOは希望をかなえる場所になるはずです。熱い想いさえあれば、大型プロジェクトや海外プロジェクトを通して成長を重ねながら、きっと自己実現を果たすことができると思います。
現在、SCM部では調達のデジタル化や工数積算自動化のための開発、新しい工程管理ツールの導入検討を行っています。マテリアルコントロールのいまの課題は、細やかな進捗管理を行うのに多くの工数がかかってしまっていること。ポイントを押さえつつ精度はそのままに、システム化や自動化を進めていけたらと考えています。
また、個人的には、購買部や輸送チームなどの仕事も経験してみたい気持ちもあります。調達全般の業務への理解を深め、キャリアの幅を広げていきたいですね。
※ 記載内容は2023年12月時点のものです
