入社から12年目、最大の転機となった管理部門から営業部門への異動
現職に至るまで、福岡支店長にはじまり、中国・四国・関西・東日本など、総合メディカルがさまざまなサービスを展開する日本各地において、支店長・支社長として、多くの社員たちを牽引してきた坂本さん。そのキャリアのスタートは管理部門でした。
「入社から12年ほどは管理部門で、総務や財務、経理などを学ばせてもらいました。自分としてはこのまま管理部門に所属し、将来的にはCFO的な立場になって、会社を支えていきたいと考えていました」
そんな坂本さんにとって、大きな転機となったのが営業部門への異動でした。すぐに受け入れることができず、上司と何度も議論を重ねたと当時を振り返ります。
「これまでの自分を否定されたような気がして、いや、自分は管理側の仕事をやりたいのだと何度も伝えました。でも、当時の上司に『違う世界を見た方がいい』と諭されたんです。最終的にはその言葉を受け入れたのですが、もしあのまま管理部門だけしか経験してこなければ、視座の高まりには至らなかったかもしれません」
守りには守りの、攻めには攻めの大変さがある。営業の仕事を通じて、守りと攻めのバランスを学ぶことができたと語る坂本さん。しかしながら、当初はなかなか結果を出すことができなかったとも。
「入社当時の総合メディカルは、医療機器専門のリース業が中心でしたが、業務にかかわる知識は何を聞かれても大丈夫なぐらいあったはずなのに、営業職として現場へ出るといくら知識があったとしても仕事を生み出せない。営業でもそこそこやれるんじゃないかという思いもあったのに、まったく通用しないことにショックを受けましたね」
入社して12年、すでに中堅社員であり、配属先の支店の数字をまとめるポジションでもありながら、なかなか数字を上げることができない自分に悩み、考え抜いた結果、ようやく気づいたことは「自分のことしか考えていなかった」ということでした。
自分ではなく「相手のために」。考え方を変えたことで見えてきたものとは
当時は、営業として「成約をとり、数字を上げる」ことしか考えてなかった、と坂本さん。
「相手のことをきちんと見ることもせず、『売りたい、成約したい』と自分の都合ばかりを相手に伝えていてもダメだと。そこではじめて、相手が欲しているもの、相手にとって役立つものは何かということを考えるようになったんです」
たとえすぐに成果につながらなくとも、相手のためになることを一所懸命やってみようと動き始めたところ、医療機関やドクターが抱える悩みや課題が次第に見えてくるようになり、それらを解決すべくサポートしていくことこそが信頼関係の構築につながると、身をもって実感したのです。
「いくら知識があっても、よい商品を扱っていても、相手のためにならなければ意味がないということを学びましたね。行動を変えてから半年後、ようやく大きな数字を上げることができました。『いかに相手のお役に立てるか』、このことに自分で気づけたことが大きかったし、周りの人たちに助けてもらいながら、腐らずに続けられたこともありがたかったです」
自分の与えられた役割やミッションに向き合い一所懸命にやっている姿は、周りの人の心も動かす。そんな思いを大切にしている坂本さんの座右の名は「一隅を照らす」。しかしながら、ようやく自分なりの営業スタイルが見えてきた中で、今度は高松への転勤が命じられます。
「当時の総合メディカルは九州が土壌で、これから中四国を開拓していこうという時期でした。ですので完全に外様状態で、さすがにこれは左遷かな、などと卑屈に考えたりもしましたね(笑)。まだ総合メディカルという会社がまったくといっていいほど知られていない土地で、病室のベッドサイドに置くレンタルテレビの営業を担当していました。
本来は医療機関の経営支援が主力事業のはずなのに、病院では僕らは“テレビ屋さん”だと思われていて。支店の人員もまだ少なかったので、支店長であっても現場を周らないといけない。修理の依頼も多く、メンテナンスの人がいるんだけどなかなか追いつかなくて、だから車の中にはいつもテレビとドライバーを常備してました。
もちろん修理はできないのですが、テレビの後ろを一旦開けて『これはちょっと、難しいですね』って(苦笑)。代替のテレビを置いて、コインを数枚入れて『すぐに修理してお持ちするので、どうぞ我慢してください』ってやっていましたね」
このように病院に出入りをしているうちに、次第に話を聞いてもらえるようになり、経営支援や開業支援などの事業にも次第に広がっていったのです。
お客様に寄り添い、懸命にサポートするからこそ得られる充実感と成長がある
相手に寄り添う支援一つひとつを通じて、ドクターや医療機関の方々との信頼関係を築いてきた坂本さん。今でも忘れることのないターニングポイントは、とあるドクターからの開業支援の依頼でした。
「田舎に帰って親の後を継ぐので手伝ってくれないかと、ドクターから直接頼まれたのです。お父さんの地盤はあったけれど、そこは子どもが少なく、ドクターの専門である小児科には向かない場所でした。じゃあ適した場所を探してそこでやりましょうと提案して、ドクターと一緒に進めていきました。やっぱり、開業となると相手の人生がかかっていますから、こちらもそれ相応の覚悟をもって対応させてもらいました。
その後、無事開業を迎え、お披露目のパーティの最後にドクターから、その場に参加していた皆さんの前で『ありがとう、あなたがいなかったら開業できませんでした』との言葉をいただいたことは、今でも印象に残っています」
相手の気持ちに寄り添い、精一杯自分ができることをやる。それを繰り返していくうちに、同じ思いを持った人たちが集まり、次第に仕事の輪も広がっていくということをそこで実感したと坂本さんは語ります。
「私が総合メディカルを最初の就職先に選んだのは、当時花形だったリース会社で、九州に本拠地があったから。リース業はサービスの一つであり、本来はよい医療のための支援を行っているということを知ったのは、入社後でした。
これは社員にもよく話すエピソードですが、私が新入社員だった当時、会社にかかってくる電話を取り次ぐことが多かった頃のこと。あるドクターから『○○くんを出してくれ』って電話がかかってくるんですが、その声が泣き声なんです。なんでこの先生は泣いているんだろう?と思ってその指名されている先輩に話してたら『ああ、きっと患者さんが亡くなったんだな』って。
ドクターってスタッフの前で自分を出さない人が多いのに、この先輩は一体どんな関係性を築いているんだろう、自分たちの会社って何なんだろう、そんなこともできるのか』って思いましたね。よい医療のための支援を通じてできるつながりこそが、まさに当社の強みであり財産なんです」
ドクターや医療に関わる人たちとの一つひとつの出会いが、自身の成長につながっていると話す坂本さん。よりよい医療を提供したいドクターを支えるのが総合メディカルであり、だからこそ、利益がいくら上がったかよりも、お客様に対して「どうお役にたてているか」を大切にしていきたいとあらためて話します。
そして、創業30年を迎えた際に、社訓の3つめに加えられた「社員の豊かな人生を願い社員とともに成長する」。これは坂本さん自身もプロジェクトのリーダーとして、創業者の声に耳を傾け、1年もの時間をかけて作り上げた内容でした。
「当時は数字重視、義務を果たしてから権利を、という企業が多かったように思いますが、総合メディカルは創業時から、経済性よりも社会性重視。お客様一人ひとりにきちんと寄り添い、どのように役立つのかっていうことを大切にしている会社なのだ、と、社訓にこの項目を制定する中で、あらためて自分でも気づきましたね」
「よい医療を支える」ことで社会に貢献し、一人ひとりが豊かな人生を
ドクターや医療関係の方々と一緒に仕事を進めていく中で、総合メディカルで働く人たちは自分と同じように、かけがえのない・忘れることができないような経験を日々重ねているはずと坂本さんは言います。
その一人ひとりが、その時に感じた思いを周りに伝えていってくれれば、同じ思いを持った仲間が集まることで、会社も医療も、そして社会ももっと良くなっていくでしょう。
「当社の企業理念には『わたしたちの誓い』があり、その一つめが『わたしたちは、この一度しかない、かけがえのない人生を価値高く生きます。』なんです。だからこそ私は、社員一人ひとりに当社の事業を通じて、自分の役割を果たしながら、実現してほしい。お客様に寄り添い、成長をサポートしながら、自分自身も一緒になって成長していく姿を思い描いてほしいですね」
社是である「わたしたちは、よい医療を支え、よりよい社会づくりに貢献します。」は、総合メディカルの使命・ミッションです。
「たとえば、担当する事業や業務によっては、ドクターや医療関係の方々と直接やりとりをする機会がない仕事ももちろんあります。ただ、たとえ顔を合わせることがなくても、すべての仕事はつながっていき、よい医療をサポートする輪の中にいる。必ずそこにつながっているということを認識できていれば、自分の仕事に誇りや価値を見出すことができるはずです。それこそが、『かけがえのない人生を価値高く生きる』ことにつながっていく。
自分の人生において、天職だと思える仕事に出会えること・その仕事を通じて成長できることが、豊かな人生につながるという考え方を、ぜひ当社で体現してください」
1978年、7人のビジネスパーソンが集まってスタートした、総合メディカル。その一人ひとりがそれぞれの思いを尊重し、互いに支え合ってきた土壌があるからこそ、共に働く社員に対する思いがとても強いのだろうと、坂本さんは力を込めます。
創業当時から続く大切な思いをこれからも持ち続け、誰かの役に立つことで、共に成長しつづけられる組織でありたい。そんな思いを伝え続けることも自分の役割の一つであると語る坂本さんだからこそ、総合メディカルをさらなる高みへと導いていくことでしょう。
※ 記載内容は2024年7月時点のものです
