IT技術と掛け合わせ森林カーボンクレジット創出を促進。森林に新たな価値を
SBプレイヤーズの新規事業開発部門から誕生した株式会社ステラーグリーンで運営推進部に所属する樋高。自然資源とITを組み合わせ、眠っている自然資源の価値を可視化する事業の立ち上げに携わっています。
「私はステラーグリーンにおいて、カーボンクレジットのオペレーション部門を担当しています。主な業務は、対象となる森林のCO₂吸収量の算定、山を所有する自治体様や個人様との連携、第三者の審査機関や事務局との連携をして審査対応を進めていくことです」
現在の日本では、森林を所有していても、その維持管理に費用がかかる一方で、収益を上げることが難しい状況が続いています。
「山を持っていると基本的に管理をしていかなければなりません。たとえば土砂崩れが起きてしまうと地域の方々に迷惑がかかってしまいますし、隣の山に日光が当たらず育成状況が悪くなれば森林所有者間のトラブルにもつながりかねません。
しかし、木を切って売れるものでもなかなかない状況で、ただただ管理の負担、手間がかかるというのが、ざっくり山という資産に関する一般的な印象になっています」
そんな中、ステラーグリーンは衛星技術を活用し、森林のCO₂吸収量を可視化。これをクレジット化することで、新たな価値の創造に挑戦しています。
「現在の脱炭素や2050年に向けた地球温暖化対策が求められる世界の動向の中で、森林はCO₂を吸収するという強みを持っているにもかかわらず、日本においてはその価値をまだまだ活かしきれていませんでした。私たちの事業は、脱炭素に貢献できるという森林の強みに光を当て、CO₂吸収量をカーボンクレジットという形で価値化します。このように、森林管理の良い循環を生み出していきます」
現在の私が率いるチーム体制は社員3名に加え、派遣社員や業務委託の方々も含めた構成。会社全体では12~13名程度の規模で運営されています。
「私たちは森林のCO₂吸収量を証明する技術で間に立つ存在ですが、今まで取引のなかった地域と企業との間に新しい関係性が生まれるという意味では、マッチングに近い役割を果たしています。ただ、カーボンクレジットを作って終わりではありません。自治体が持つビジョンにどうつなげていくかを大事にしています」
事業運営においては、AIやOCR、文字解析などの最新技術も積極的に活用しています。
「従来は紙のデータを人力で見て算定する必要がありましたが、できるだけ電子化対応をしながら効率化を進めています。衛星技術を使うことで、空から広範囲の森林の状態を観測でき、森林資源量の計測も効率的に行えるようになっています」
衰退ではなく新たな価値を見出す。地域にある資産を活用するには
樋高自身は転勤族の家庭で育ち、2年に1回程度さまざまな地域を転々としてきました。しかし、両親の実家がある宮崎県だけは毎年訪れる場所として、28年間の人生の中で特別な存在だったと振り返ります。
「点々と移動する場所と、毎年訪れる場所という2つの住処がある生活を続けてきた中で、変化が激しい街と、ゆっくりと変化していく街、そしてまったく変わらない街があることに気づきました。変わらないことで地域の良さが守られる一方で、変化がないと街が朽ちていくという現実も目の当たりにしてきました」
地域には自然があり、人がいて、仕事があって、暮らしがある。その多様な要素が地域の独自性やオリジナリティを生み出すと考える樋高。
「地域の多様性を活かして変化を支援する、それをさまざまな手段でチャレンジできたらと思い、事業開発部門を選びました」
SBプレイヤーズを選んだ理由には、ソフトバンクというブランド力も大きく影響していました。
「地域に行けば行くほど、外部のものを受け入れることへの抵抗感が強いものです。でも、ソフトバンクという知名度があることで、比較的ハードルが低く、話を聞いてもらいやすい。仲間づくりがしやすい環境だと感じました」
入社時は、森林を含む複数のプロジェクトをゼロベースで考えるフェーズでした。チームメンバーと一緒にアイデアを出し合い、検討を重ねていく中で、現在の森林クレジット事業が生まれました。SBプレイヤーズ入社までに事業開発の経験はなかった樋高ですが、チームで働くことの重要性を前職から実感していました。
「物を届けるプロセスには多くの人が関わり、会ったことのない人とも協力して目標を達成する必要があります。一人では達成できないことを学び、チームとしての問題解決が非常に重要だと実感しています。この働き方が自分に合っていると感じています」
マイナスをプラスに変えていきたいという強い思いを持つ樋高。地域活性化や自然資源、環境分野への関心が高く、新しい価値の創造に挑戦し続けています。
「変化に身を投じ、そこにどう対応するかということは昔から興味が強かったのかもしれません。潜在的な価値を顕在化し、いかに持続可能にしていくか。そこに関心を持って取り組んでいます」
少数でのアイデア出しから事業立ち上げまで。多様な経験に恵まれた貴重な環境
ステラーグリーンの立ち上げフェーズから関わる中で、樋高はすでに多岐にわたる経験を積んでいます。
「なんでもやれる環境、という特徴があり、自治体様との商談や社内では採用活動など、幅広い業務に携わっています。経理や人事といった管理部門とも連携しながら、さまざまな業務をこなしています」
立ち上げ時から少数精鋭で事業を進めているステラーグリーンでは、メンバー一人ひとりの役割が非常に重要です。
「私のチームは2名という状況でしたが、この秋に1名増えて3名になります。派遣社員の方や業務委託の方を含めると、会社全体では12、3名くらいになります。フラットな組織で、とてもカジュアルな雰囲気です」
この1年間でのもっとも大きな気づきは、顧客視点に立つことの重要性でした。たとえば、クレジット発行に向けた自治体とのやり取りでは、相手の立場に立って考えることを徹底しています。
「お客様にとって当社がベストな選択肢なのかということを、すごく突き詰めて考えられる環境にあります。それが地域活性化においての一つのヒントになるのではと思っています」
若手でありながら重要な役割を任されることへのプレッシャーも感じています。
「経験も知恵も知識もある方々の中で、どれだけ自分が価値を発揮できるかということが見られていくことになります。社内だけでなく最終的にはお客様が求める実力というのはまだまだこれからたくさんの挑戦と学びが必要だと思っています」
しかし、そのような環境だからこそ、成長の機会も多くあります。
「視座の高い経営陣と話す機会が多く、いい情報に触れることができるというのは、とてもありがたい機会だと思っています。たとえば一緒に事業の戦略というか、課題に対してどう対応していくかという部分を検討してもらった結果、このステラーグリーンは進み始めましたから」
プレッシャーと自身とメンバーの成長を楽しみながら地域課題に取り組む
森林のカーボンクレジット事業を通じて地域活性化に取り組んでいくステラーグリーン。事業をさらに発展させていく展望について、樋高は熱を込めて語ります。
「実はカーボンクレジットもさまざまな種類があります。森林に限らず、他の自然資源の活用も視野に、グローバルな環境ビジネスへの貢献をめざしています」
若手役員として経営に関わる立場となった樋高には、新たな責任とプレッシャーが伴います。
「プレッシャーはありますね。ただ、同時に先ほども話したように、経営陣からのサポートは心強く感じました。とても協力的な環境がSBプレイヤーズにはあって、一緒に事業の戦略というか、課題に対してどう対応していくかという部分を検討してもらえたことでこの会社は動き出せました」
新規メンバーの採用も進めながら、組織としての成長も見据えています。
「地域活性とか、今われわれが扱っているような自然資源とか環境、この辺に強い関心があって、チャレンジ精神が旺盛な方には、ぜひ一緒に働いていただきたいです。新しいアイデアがどんどんほしい状況なので、考えるのが好きな方、チャレンジをすることにすごく前向きな方であれば、これまでの経験は関係ありません。さまざまなプロジェクトを率いていただける状況がここにあります」
未来に向けて、自然資源とITを組み合わせたステラーグリーンという会社の新しい価値創造への挑戦は続きます。
※ 記載内容は2024年10月時点のものです
