大学ではスポーツ健康科学を専攻。「人の身体に関わる職に就きたい」
幼いころ、好奇心旺盛で興味のあることはなんでも挑戦していたと須川は振り返ります。
「英会話やバレーボールなど、興味のあることをたくさんやらせてもらったのを覚えています。なかでも長く続いたのが水泳。中学校、高校ともに部活は水泳で、背泳ぎが得意でした。大学に入ってからは、スイミングスクールのインストラクターもやりましたね」
水泳は、須川にとって特別なスポーツでした。陸上競技や球技は苦手なのに、水泳は得意だったのです。この事実が、自身の身体への興味を掻き立てます。
「なぜ自分は、陸上競技や球技が苦手なのか。どうしてうまくできないのか。その理由を突き詰めたくなったんです。一体自分の身体はどう動いているんだろうって、ふつふつと興味が湧いてきて。そこで大学ではスポーツに携われるスポーツ健康科学コースを選びました」
大学ではとくにスポーツと身体の生理機能について扱うスポーツ生理学の研究室で学びを深めました。卒業論文のテーマは当初の関心からは離れた、「高齢者の生活の質(QOL)と身体機能」。いつまでも元気な身体で過ごすために何が大事なのかを調査し、身体機能の中でも下肢筋力が重要であるという結論を導きます。
「卒論の研究が進むにつれて、実際に実験をしてみたいと思うようになりました。下肢筋力を鍛えるトレーニングをしたら数値がどれだけ変わるのか、この目で確認してみたくなったんです。そこで大学院への進学を決意しました」
もともとは学部を出てすぐ就職しようと考えていたという須川。「人の身体に関わる職に就きたい」という想いで、就職活動も始めていたところでした。学部4年時にはシグマックスのインターンシップにも参加しています。
「最終的には就職せずに大学院に進学したものの、シグマックスのインターンシップはかなり好印象でした。参加者同士でグループを組んで、医師に製品を販売するロールプレイングをしたのですが、実際の営業がどういったもので、何を聞かなければいけないのか、どういうふうに進めていくのかが、イメージできました」
インターンシップを経験したことで、医療業界への印象が変わったと言います。
「インターンシップを通して、先生はどんな方が多くて、どんなことに困っているのかをヒアリングしていくことが大事だと教えてもらって。先生は雲の上のような遠い存在と勝手にイメージしていたのですが、そうではなく、先生と一緒に悩みを共有していくことが大事だと気づかされました」
信頼で結ばれていくような関係性を医師たちと築けるなら、自分も医療業界で活躍してみたいと思い始めます。
「大学院修了後、大学に残るか、教職員になるか、就職するかで迷いましたが、より多くの人の身体を支えられる道は就職だろうと考え、医療メーカー、スポーツメーカーを受けました。そしてインターンシップでの経験も踏まえ、スポーツだけでなく、医療やウェルネスの領域にも携わりたいと考え、シグマックスへの入社を決意しました」
医師一人ひとりに合わせた丁寧な提案で、頼りがいのある存在をめざす
入社後、須川は医療事業部東日本営業所に配属され、現在は埼玉県と栃木県内の整形外科を標榜している病医院を中心に営業活動を行っています。最初は個人で医院を経営している医師(以下、開業医)を相手に商談をスタート。そして冬頃からは、総合病院や大学病院の整形外科医とも関わり始めます。
「開業医と大学病院での営業には、大きな違いがあります。開業医の場合は、使用する製品の決定権を先生が持っていますが、大学病院では導入決定までに関わる人たちが多いため、採用・契約への難易度は上がります」
現在、大学病院での商談に奮闘しつつ、医師や看護師向けの製品院内勉強会を実施するなど、仕事の幅も広がってきました。
「先生方に提案する製品も変わってきました。最初は日常的に使用するサポーターがメインでしたが、今は骨折した患者様の患部を固定するギプス包帯や、超音波骨折治療器といった医療機器など、幅広い製品を扱っています。どんなものが欲しいのか先生にヒアリングしたり、新製品の導入を提案したり、どんなふうにシグマックスがお役に立てるのかを説明する日々です」
医療機器のレンタルサービスなどの新しい提案業務も任され、責任が増してきたことを実感。専門知識が不可欠なため、わからないことは都度勉強していると言います。
「先生が今どんな処置をしていて、その中での具体的な困りごとは何か、ニーズを正確に引き出して捉えることを意識しています。また、先生によって新しいことに挑戦的であったり、慎重に進めたいタイプだったり、取り組み方にも違いがあるため、一人ひとりアプローチを変えながら、柔軟に対応しています。
提案の中で、製品に関してご意見や改良案をもらうことも。貴重な声は開発部門に共有し、実際の製品開発に活かせるよう努めています」
製品ありきではなく、じっくり対話し、先生に合わせた提案をする。そして現場の生の声を社内に持ち帰り、製品を進化させる。営業の重要な役目をまっとうしています。
「先生方が何かに困ったときに、須川さんに聞いてみようと思ってもらえる存在になれたら嬉しいですね。製品を売りに来る人ではなく、じっくり話を聞いてくれる、一緒に解決してくれるという親身な存在。先生方にとって『頼りがいのある人』と思ってもらえるよう、丁寧な対応を心がけています」
「ありがとう」や「役に立った」が嬉しくて。医師からの感謝の言葉が1番のやりがい
須川が感じているシグマックスの印象は、とにかく面倒見がよく、元気な人が多いことです。
「入社前はもっと堅いイメージを持っていました。それこそスポーツ経験者が多い会社だから、上下関係もしっかりあるのかなと……。でも、先輩方は下の意見もちゃんと聞いてくれますし、否定せずにいいところを反映してくれます。みんな優しいので伸び伸びできるし、学びの機会も多いですね」
新人時代は「エルダー」と呼ばれる先輩がいつもそばについて、多くのことを教えてくれました。
「今日何をして何がわからなかったのか、ちょっとしたことでも聞ける信頼できる先輩がいたのは、本当にありがたいですね。今もその先輩を頼っていますし、もっと上のベテランの方々に相談することも。電話したり、急に声をかけたりしても、皆さん嫌な顔をせず時間を割いてくださいます」
親身な先輩に囲まれ、自信をつけてきた須川。忘れられない経験もしました。
「ある開業医のもとを訪問したときのこと。その医院はまだ画像診断装置のエコーを導入しておらず、私は最初、一番小さいポケット型のエコー装置の導入を提案しました。先生は、興味はありそうだけれど、ずっと迷っているご様子。
ちょうどそのころ、当社で先生方向けにエコーセミナーをやることになり、その開業医の先生にセミナー開催についてご案内したんです。セミナーに参加いただいたところ、最終的にポケット型のエコーではなく、大型の機器を導入していただけたんです」
そのときに先生からもらった言葉は、今でも須川の原動力になっています。
「あのとき先生は、『製品の提案も、セミナーの紹介もしてくれてありがとう。須川さんがいたからこの機器を買ったんだよ』と言ってくださいました。『ありがとう』とか『役に立った』とか言っていただけるのが嬉しくて。感謝の言葉が1番のやりがいですね」
素直に聞いて、教えてもらったことは確実にインプット。その繰り返しで成長していく。
まだまだわからないことも多いという須川ですが、信頼できる周囲のメンバーに随時相談しながら、丁寧に仕事を進めています。
「大学時代は、自分ですべてをやろうとする癖がありました。でも今は自分で調べながらも、ちゃんと周りを頼って、正しい答えを確認してから進められるようになりましたね。入社してみて、自分でできることに限りがあることを身をもって実感したからです。社会人になって成長した部分だと思います」
これまで培ってきた知識を活かしながらも、常に謙虚な姿勢で業務と向き合います。
「私が意識しているのは、とにかく素直であること。わからないことをわからないと認めて、臆せず質問して、アドバイスをもらったら自分のなかにしっかりインプットする。その繰り返しが大事だと思っています。
私は人に恵まれていると思うんです。関わっている先生方は気さくで、親切な方ばかり。勉強会の後に『また来年もお願いします』と声をかけてくださるから、頑張ろうと思えますね。
もしこれから仲間になってくれる方がいるなら、謙虚な姿勢があるといいと思います。どのような仕事でも言えることだと思うのですが、初めから完璧にできる人なんていないので、『わからないことはわからない』でいいと思うんです。
でも、とくに医療業界では知ったかぶりや誤った情報を先生に伝えてしまうことはいけないので、わからないことを放置せず、周囲からのアドバイスを自分の成長に落とし込める柔軟な方と、私は一緒に働きたいですね」
そんな須川はこれからの目標として、さらなるインプットが必要と語ります。
「もっともっと自分のレベルを高めて、先生方と対等に話せるような関係になるのが、この先の目標です。私の軸は『いつまでも健康で過ごせる身体を維持するためのお役立ち』。そのためにも、先生方の困りごとやお考えを引き出したいですね。
ゆくゆくは、限られた地域だけでなく、全国で多くの先生方と関わることができる医療事業部のマーケティングの方向に進めたらいいですね。そのためには、自社製品だけでなく整形外科領域の製品・医学的知識を身につけることがもっと必要だと思っています」
医師からもっと頼られる存在へ。持ち前の素直さと謙虚さを大切に、須川は次のステージをめざします。
※ 記載内容は2023年10月時点のものです
