納得のいかなかった高校時代。それは私が「キャリア選択」をサボったから?
──藤本さんは、新卒事業部であるベネッセi-キャリアで大学生向けのキャリア教育事業を担当しつつ、複業でも教育関係の仕事を行っています。どの活動にも共通して、教育が関わっているようですが、教育に興味を持ったきっかけから聞きたいです。
きっかけは、大人への反抗心です!……というとびっくりさせてしまうかもしれませんが(笑)。高校時代のことなのですが、私の通っていた学校は理由のわからない校則やルールがたくさんあり、先生もその理由を説明できないという状況で、そこに疑問があったんです。だから、説明できないことなのに強制する大人が大嫌い!というのが、教育に興味を持った最初のきっかけです。
――大人への反抗心が、教育への興味に。面白いですね。
大人になったら校則はなくなるからいいや、ではなく、もう少し問題を抽象化して、いろんな視点から当時の私は考えてみました。そもそもどうしてこんなルールを強いる教育現場になるんだろうとさまざま考える中で、ひとつ自分が行き着いた結論がありました。私が自分に合ってない、ルールを重んじる学校に入ってしまったのは、自分がキャリアの意思決定をサボったからだ、ということでした。
――意思決定をサボったから、合わない高校に入ってしまった?
私は進学する高校を選ぶ際、親や当時の担任の先生が勧めるところをそのまま選びました。信頼する大人が選んでくれたのだから、間違いないだろうと思ったんです。自分で考えて選んだわけではありませんでした。そういった経験から、人の重要な選択に携わることや教育を変えていくことに興味を持ち始めたんです。
――教育に携わる仕事は、様々あります。教師や教育学者になる道もあれば、教育事業を展開する企業も。その中で、仕事として選んだのがパーソルキャリアだったのはなぜだったのですか?
授業をしたり教材販売をしたりでは、やりたいことは実現できないだろうと考えていました。人の重要な意思決定に携わる仕事がしたいと考えたとき、人材業界が近いのではないかと興味を持ちました。パーソルキャリアでは、10人ほどの社員と面談させていただきました。私が高校時代に悔しい思いをしたこと、世の中を変えたいこと、でもこの仕事でやりたいことができるのか不安でもあること、本当に人材業界なのか自分でもわからないこと。どんな話をしても、一つひとつ、私の考えを紐解こうとしてくれたのがパーソルキャリアのみなさんでした。
「職業選択」以上の「人生選択」だ。
――入社後は、リクルーティングアドバイザー(RA)としてアパレル業界の支援を経験されていますね。
はい。RAの仕事も、日々すごく楽しかったです。ただやっぱり学生のキャリア教育に携わりたい想いもずっとありました。やりたい!と言い続けていたら、服飾・アパレル専門学校生向けのキャリア教育を担当させていただけることになったんです。志願してプロジェクトオーナーにもなり、企画から携わることができました。
――すごい!やりたかったことはかないましたか?
100%ではなかったのが正直なところです。ここでやっていたのは、アパレル志望の学生をアパレル業界の企業へ入れるよう教育すること。エントリーシートや面接の対策など、就活の話に偏っていたのかなと思います。私がやりたかったのは、そこまで選択肢が狭まるもっと手前。そもそもどうやって人生の選択をしようか、これから何をやろうか、というところに携わりたいと思っていました。「職業選択」というより、「人生選択」に携わりたいと言う方が正確かもしれません。知らないから選べない、という状況をなくしたかった。だから就職という選択を差し迫られる前に、いろんな選択肢を知れるようにサポートしたいと考えました。
――職業選択ではなく、人生選択!とても興味深い視点です。その後、複業も開始し、加えてパーソルキャリア内別部署のキャリア教育推進グループでの仕事にも兼務という形で参加されていますよね。
はい。複業は、「はたらく部」というサービスで中高生向けのキャリア支援をしています。キャリア支援といっても、仕事に直結するものとは限らず、好きなことを一緒に見つけるような取り組みも行うんですよ。総合型選抜入試という、学力だけによらない入試形態を選ぶ学生の支援もやっています。RA時代兼務していたキャリア教育推進グループで取り組んでいたのは、パーソルキャリアが小中学校向けに提供している「はたらく」について考えるワークショップのプログラム講師としての活動です。こちらは取り組みを知ってすぐ、事業を立ち上げた方に社内チャットを送り、参加を申し出ました。兼務という形で、月数回、全国の学校を飛び回っていました!
――そして、2024年にはキャリアチャレンジ制度(※)を利用し、ベネッセi-キャリアへ出向されています。
そうですね。RAの仕事も好き、でもずっとやりたかった学生のキャリアや人生の選択に関わる教育はやりたい、でもパーソルキャリアを辞めたいわけじゃない……と葛藤した時期もあったのですが、制度を活用して新しいチャレンジをすることにしました。空きがでないかなと、待っていたんです。
※ キャリアチャレンジ制度:社員のキャリアデザインとその成長のために、社員自ら異動希望を出せる制度。応募タイミングは年2回。社内だけでなく、パーソルグループのさまざまなポジションに応募できる
――異動した先では、どんな仕事をしているのですか?
大学生を対象に、就活前の低学年のうちから参加できるキャリアプログラムを提供しています。「どの企業に入る?」という点に限らず、キャリア選択における“考えるきっかけ”を提供しています。
やりたいことができれば、納得感と自信が持てる。
――主務にとどまらず、複業や、過去には兼務も……となると、非常に忙しいのではないでしょうか。どのようにバランスをとっているのでしょうか?
そうですね、ふたつのことについて話したいと思います。ひとつは気持ちの問題の話なのですが、「意外と平気」なんです。たしかにやりたいことに手を出せば出すほど、業務は追加されるので、今は120%仕事に注いでいる感じです。でも、やっとやりたいことをやれていると納得感と自信を持って、仕事に向き合うことができているんです。だから忙しさはありつつも、すごく幸福度が高いですよ。
――なるほど!もうひとつはどんなことですか?
周りの社員の理解と協力があったのは大きかったです。マインド面でも、仕事面でも。マインド面では、常に「いいね!挑戦してるんだね!」と応援してくれました。仕事面では、私が複業や兼務に時間を使えるよう、会議の時間を調整するなど配慮をしてもらいました。
――周りの人からすれば、主務に100%時間とパワーを使ってほしいと思ってしまうのが普通ですよね。それでも応援する雰囲気になれるのは、パーソルキャリアらしさかもしれません。
そうですね。「はたらいて、笑おう。」というビジョンや「キャリアオーナーシップ」といった考え方を大切にするからこそ、やりたいことがある人を応援する文化があるのだと思います。たとえば時短ではたらく方がいた場合、業務量を調整したり夜のミーティングは避けたりしますよね。一人ひとりのはたらき方を尊重するために、そうしている。同じことを、複業や兼務する社員にもしてくれる環境なのではないでしょうか。
模索したリハーサル期を経て、さあこれから、人生の本番へ。
――今まさに「やりたいことができている!」という藤本さんですが、今後のビジョンについても聞きたいです。
そうですね。私は今30歳なのですが、20代はいい意味であれもこれも手を出した期間だったなと思うんです。チャレンジして、違うなと思ったこともあれば、手応えを感じたこともあります。模索した時期でした。そうした時期を経て、30代は「人生を本番にしたい」と思っています。
――人生を本番にする、とは?
これまでの模索は、人生のリハーサルだったような気がするんですよね。そこから、ようやくやりたいことが見えてきました。だから今取り組んでいることに対して、どれだけ関われるか、どこまでできることを最大化するか、といったことが、次の自分のミッションなのかなと。
――藤本さんらしいビジョンですね。チャレンジと模索を重ねた藤本さんから、これを読んでいるこれからチャレンジする人へ、最後にエールをお願いします。
何事もチャレンジしてみて、それでダメならやめたらいいんです。だからやってみればいい。やらずにいるのは、もったいないと思います。私も、やってみたの連続です。社内チャットをしてみたら、兼務がかなった。キャリアチャレンジに応募したら、異動できた。やってみたらできちゃうことって、意外とたくさんあるんです。だから、まずは行動してみることが大事だと思います!
※ 記載内容は2025年3月時点のものです

