出荷検査はお客さまに届ける前の最後の砦。品質を守る責任とやりがい
──現在所属している部署と業務内容を教えてください。
医療修理部 出荷検査&分析グループで、修理を終えた医療機器の品質を確認する出荷検査を行うチームに所属しています。主に担当しているのは、検査や治療に使われる内視鏡などの医療機器です。1日に対応するスコープの数は100本を超えます。スコープ担当の4名で分担し、1人20〜30本を、1本につき10〜20分かけて、画像や機能、外観について丁寧に検査します。
この工程は、修理工程を経た製品がお客さまへ届く前、不具合を見つけられる「最後の砦」です。責任は重大ですが、経験を重ねて目が養われ、隠れた不具合を発見できるたび「きちんと見つけられたな」と達成感を覚えられる仕事です。
──仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
修理が不完全な状態で製品をお客さまのもとへお返しするわけにはいきません。見逃してしまいそうな不具合も、絶対に私が見つけてみせるという強い気持ちを持って臨んでいます。そのために、「自分の家族に使っても安心できる状態でお客さまへ届ける」ことを常に心に留めています。
出荷検査において難しいのは、たとえば「傷や汚れなどが、製品の品質基準を満たしているか確認すること」というように、数値などの指標では表せない基準があることです。最初の頃は、ひたすら先輩に「これは基準を満たしていますか?それとも満たしていませんか?」と質問を重ねました。そのおかげで徐々に自分の中の基準が確立し、1人で判断できるようになったときは成長を実感できて嬉しかったですね。
また、個人的なポリシーとして「自分がしてほしい対応を相手にもする」ことを心がけています。話し方一つをとっても、「この人にはこういう言い方のほうが伝わるだろうな」など一人ひとりのことを考えながらコミュニケーションを取っています。
ものづくり未経験からの挑戦。自分に合った仕事を見つけるまで
──長野オリンパスに入社した経緯と、入社後の研修や初期の業務について教えてください。
私は普通科高校の出身で、高校時代は、ものづくりを専門的に学んだ経験がありませんでした。卒業後の就職を考えるにあたり、地域に根ざしていて長く安定して働ける環境に魅力を感じ、長野オリンパスに入社しました。知人が働いていて安心感があったことや、自宅から通いやすいことも決め手の1つになりました。
2023年に入社後は、同期みんなで宿泊施設に泊まりながら、研修を通して社会人としての心構えやマナーなどの基礎を学びました。その後、配属されたのが再修理分析のチームで、そこでは修理後に再び不具合が起きた製品の原因を調べる業務を担当しました。
修理を行った後、お客さまにお届けした製品は190日の保証期間を設けているのですが、その期間内に再び不具合が起きた際、原因を分析する部署です。最初は先輩に教わりながら、お客さま向けの報告書作成などを担当しました。
まったくの未経験だったので、最初は製品に触れることにも不安がありました。ただ、実際に製品を分解して故障原因を探る中で、「先端に傷や打痕(ぶつけたことでできた傷)があると、ぶつけた衝撃で画像を拡大する機能の不具合が起きやすい」など、不具合が起きる要因や傾向といった構造的な知識を学ぶことができました。
──どのような経緯で、現在の出荷検査業務を担当することになったのですか?
最初の配属から半年ほど経った頃、出荷検査チームの応援に入ったことがきっかけでした。出荷検査は1人で集中して作業するのですが、精密な完成品と一対一で徹底的に向き合い、検査に1日中没頭できることがとてもおもしろく、私の適性に合っていると感じました。
新たなメンバーを募集していたことも重なり、「出荷検査に挑戦してみたい」と上司に相談したところ、挑戦を後押ししてもらい、異動が実現しました。自分の考えや意欲を伝えやすい職場だと感じています。
──出荷検査業務に携わる中で、とくに印象に残っていることを教えてください。
他部署と連携して行った、同じ種類の不具合を減らすための改善活動です。当時、同じ部位の同じ外観の不具合が半年で複数回発生していました。不具合があると毎回検査が中断し、ロスや仕損(不合格品)といった検査のやり直しや、修理工程への差し戻しが発生してしまいます。そこで、「この状況をなんとか改善できないか」と考え、先輩のアドバイスをもとに修理部門へ働きかけ、部署を超えた協力体制を築いていったんです。
その結果、活動を始めてから現在まで、同じ不具合は1件も起きていません。修理部門側にも感謝され、上司からも褒めてもらえて嬉しかったですね。
出荷検査は、修理部門とお客さまの間に立ち、修理部門と連携しながら、お客さまに届ける品質を最終的に確認するポジションです。時には現場の担当者から「これは品質基準を満たしているのでは?」と意見をもらうこともありますが、最終検査者としての誇りを持ち、妥協すべきでないと判断したことはしっかり伝えるよう心がけています。
また、私の意見や提案に対して「そうだね、やってみよう」と受け止め、すぐに行動を後押ししてくれる上司や先輩の存在も、前向きに活動できる原動力になっています。
上司の言葉を転機に。今度は人を育てる側へ
──現在、取り組んでいる新たな挑戦について教えてください。
出荷検査チーム内の教育体制を整えるため、作業指導を担当するための社内資格「オフィシャルトレーナー」の取得をめざして勉強しています。取得を思い立ったのは2025年の夏ごろでした。当時、出荷検査チーム内で作業指導を担当しているのが先輩1人だけだったので、その負担を少しでも軽減したいと思ったのがきっかけです。また、人に教えることで自分自身の検査への理解も深まると思い、挑戦してみようと決意しました。
資格を取るためには、製品知識に関するテストと、仕事の教え方を学ぶ研修を受け、認定される必要があります。仕事の教え方を学ぶ研修では、言葉で説明して手本を見せた後、相手に説明させてやらせてみる実践トレーニングを受けました。
そこで私は、自分の感覚をうまく言語化して相手に伝えるのが苦手だという課題に直面したんです。そのほか、正しいと思っていた自分のやり方以外に、もっと良い方法があるのではと気づかされるなど、指導方法を学ぶことで私自身も日々成長させてもらっています。
──未経験から大きく成長を遂げていますが、何事も前向きに取り組めるモチベーションは何ですか?
実を言うと、入社当初は「入社したばかりだから、できなくても仕方ない」「誰かが代わりにやってくれるだろう」など、後ろ向きな考え方ばかりしていました。そんな時、当時の私の姿勢を見かねた上司から「正直、真剣さが伝わってこないよ」とグサッとくる一言をもらったんです。
その直後はすごく落ち込みましたが、それ以上に、とにかく悔しくてしかたなかったのを覚えています。「絶対に信頼される存在になってやる!」と心に火がつき、結果的にそれが受け身だった自分を変えるスイッチになりました。
もちろん今でも仕事中に「どうしたらいいんだろう」と悩むことはあります。でも、周りにはすぐに相談できる先輩や同期がいます。単に答えを教えるのではなく「宮下さんはどうしたいの?」とこちらの意見を聞いて一緒に考えてくれるので、落ち込んでも「じゃあ次こうしてみよう」とすぐに前向きに切り替えられる。そんな温かい環境があることも大きいです。
それに私自身も楽観的な性格で、凹むことがあっても長く引きずらず「しっかり反省して、また明日から頑張ろう」と思えるんですよね。日々仕事をしていて、自分が行ったことに対して感謝されるのはやはり嬉しいですし、その先でお客さまが安心して製品を使えることも、大きなやりがいです。
これまでのどんな活動もすべて自身の力になっていると実感できますし、その頑張りをしっかりと認めてくれる上司や先輩がそばにいるという恵まれた環境が、今の私のモチベーションになっています。
部署を越えて頼られる、自分らしいリーダーをめざして
──今後の展望や目標としている姿について聞かせてください。
製品の知識をさらに深め、職場を率いてリーダーシップを取れる存在になりたいです。自分のチームだけでなく、他部署からも頼られる人間になれるよう、業務への理解も深めていきたいと考えています。
その中で、私が憧れているのは、部署や役職を問わず多くの人から頼られている先輩です。まるで「標準」(作業手順や品質基準)のすべてが丸ごと頭に入っているかのように、何を聞かれても即答できる人で、本当に尊敬しています。
わからないことを人に聞くのは簡単ですが、自分の頭で考えてみて初めて理解が深まると考えています。私も質問する前にまず調べる姿勢を徹底し、先輩をロールモデルに、自分らしいリーダーをめざしていきます。
──最後に、長野オリンパスで働く魅力と、未来の仲間となる候補者の方へのメッセージをお願いします。
私のようにものづくり未経験からでも安心して挑戦できますし、「この業務に挑戦してみたい」と声を上げれば、否定されることなく協力してもらえる風土が根付いています。規模が大きい会社だからこそ、1つのことを極めたい人、手先の器用さを活かしたい人など、希望や得意分野を活かせる、さまざまな仕事があります。
さらに、働きやすい環境や福利厚生が充実していること、仕事のこともプライベートのこともなんでも相談できる仲の良い同期がいることも魅力で、安心して働ける理由です。現状に満足せず、向上心を持って努力できる人なら大いに活躍できる環境です。ぜひ一緒に働ける日を楽しみにしています。
※ 記載内容は2026年8月時点のものです

