データの声に耳を傾けて。アナリティクスエンジニアとして向かい合う分析の最前線
データは語る。企業の強みや弱み、消費者のニーズや市場動向、気づけなかった課題やチャンスを──。
「今、この時代において企業が持つ一番大事な資産、それがデータだと私は思います」
そう語る船橋は、デジタルイノベーション事業部ビジネスアナリティクス部のエンジニアとして、クライアントが求めるデータ分析基盤のシステム構築に携わっている。
データは、ただ持っているだけでは意味をなさない。データ分析とは、個々の数値や情報、統計や変数を元になぜ業績が上がったのか、なぜ成長が伸び悩んでいるのかなどを明らかにすること。ITの力で膨大な情報の中から本当に必要な答えを導き出すこと。
「なるほど! って、お客様に喜んでもらえるものを作りたい。でも、その前提としてやっぱり自分がワクワクするものでなくちゃおもしろくない。このシステムを使って、あのやり方で、新しい方法で……、いくつもの思考を巡らせる」
日々、膨大な数のやり取りが行われる製造業や小売業など、さまざまなグローバル企業とデータ分析ついて意見を交わしている。そんな技術革新の著しいITの最前線に立つ船橋だが、入社前はまったくのIT素人だった。
ワクワクする方角を目指して
幼い頃は天文学者になるのが夢だった。その思いを胸に大学では航空宇宙工学を専攻し、無限に広がる宇宙の世界に没頭した。
「きっかけは、小学生の時に行った軽井沢への林間学校での体験でした。夜、皆で星を観察しようと空を見上げたらものすごい数の星が瞬いていて、その景色に一瞬で心が奪われました。
当時、東京都内に住んでいた私にとって星空といえばポツン、ポツンと小さな星が見える程度。自分の知らない世界があることを知り、図書館にある宇宙関連の本を片っ端から読み漁りました」
当時を思い返す船橋が少年のように笑う。ワクワクする目標を見つけると、いてもたってもいられない。そんな性格は今も変わらない。学生生活も残りわずかとなり就職を意識し始めた。あらゆる職種について興味を持って調べ、その中で気になった分野がITの世界だった。
「水道、ガス、電気と同じくITも重要なインフラ。スマートフォンひとつで仕事ができる時代、ITは欠かせない社会の“基盤”だと感じました。その技術革新はすさまじく、カタチや役割、可能性がどんどん変化する。まさに未知の世界でした」
プログラミングは、航空宇宙工学の講義でかじった程度。知識も技術もなかった。ただ、不安よりもワクワクが勝った。いくつも企業の面接を受ける中でNTTデータ ウェーブに巡り合った。面接者から感じた自由でおおらかな雰囲気、冒険的な挑戦を好む職場環境に惹かれた。
運命の星に導かれて。暗闇の中で見つけた自分らしさ
「ビッグサプライズ。後にも先にもこれを越える出来事はないかもしれない。でも、その結果が今につながっている」
船橋がそう話すのは、NTTデータ ウェーブ入社直後に言い渡された親会社であるNTTデータ案件への参画だった。
社会人1年目の船橋が向かった先は日本最大のITサービス企業。会議やミーティングで交わされるITの専門用語がわからない。必死にメモを取りキーワードを調べるものの、その役割や意味がわからない。「やばい。このままではついていけない」と焦る船橋を周りの先輩や同僚が幾度となく助けてくれた。
「1聞けば100教えてくれるような、知識も技術も優しさも持ち合わせた人と巡り会えたことで運命が変わった。ITのことをもっと、もっと知りたい。心からそう思えるようになった」
“わからない”は恥ずかしいことじゃない。“わかろうとしない”ことの方が恥ずかしい。その知的欲求にNTTデータ ウェーブも応えてくれた。最新のIT技術に関するカンファレンスへの出席、関連書籍や資格取得のための手厚いサポートを受けエンジニアへの道を突き進むことができた。
「最近注目しているのは、やはりAIの進化ですね。データのパターン検出や解釈など、アナリティクスの分野はいつかAIに置き換えられるかもしれない。そうなった時、エンジニアである自分の存在はどうなるのか。そんなことを考える時もあります。
ただ、データはAIの解釈だけで読み取れるほど単純じゃない。人の営みから生み出されたデータには人らしさ、人間味がある。やはり人の存在が欠かせない。技術を人がどう上手く使っていくか。エンジニアとしてできることはまだまだある」
見えないから、見たくなる。ワクワクの原点はいくつになっても変わらない
コロナ禍を経て、勤務形態は在宅がメインとなった。オンラインミーティングの合間に近所を散歩するのが日課だ。
「出社の頻度は減りましたが、NTTデータ ウェーブのある千駄ヶ谷も好きです。国立競技場のような新しい建物があれば、古くから残る小さな街中華や住宅街もあって。最先端とノスタルジックが良いバランスで共存する景色が好きです」
仕事の充実もあり、幼い頃に夢中になった天体観測は今も大切な趣味として続けている。休みの日には愛車の四駆を走らせて奥多摩へ。暗闇の中で望遠鏡をのぞきこみ、夏は天の川を、冬はオリオン大星雲を眺めている。
「天体観測は、天気との兼ね合いもあってタイミングが肝心。ここ数年はなかなか思うように行けていませんが、やっぱり星をみているとワクワクします。でも『一番好きな天体は?』 と聞かれるとちょっと答えに困ってしまう。
実はブラックホールが好きなんです。わからないことだらけの宇宙を象徴するようなブラックホールの存在に子供の頃から惹かれていました」
そう語る船橋の顔は、自然と少年の頃に戻る。“わからない”からおもしろい。未知の世界をみてみたい。それが船橋のワクワクの原点だ。
※ 記載内容は2025年4月時点のものです

