入庫年次や年齢を問わず、活発に行われる意見交換やノウハウの共有
JAバンクの資金を最終的に運用する役割を担う農林中央金庫。投資ビジネスにおいては、中長期的に安定した収益を確保し、運用益を会員に還元し続けていくことを使命としてきました。
後藤と田村は、共にその投資ビジネスを手がける開発投資部 クレジットグループに所属しています。
2008年に農林中央金庫に入庫した後藤。海外での業務を経験しながらキャリアを歩んできました。
後藤:入庫3年目の2010年、海外証券事務トレーニーとしてシンガポールに渡り、現地の支店で資金や為替、ローンの期中管理や決済を経験しました。帰国後は、開発投資部で5年間ほど、CLOなどの証券化商品やIG社債などを幅広く担当しました。
2016年には海外派遣職員としてふたたびシンガポール支店勤務に。アジア諸国の大企業の財務部門の方とお会いする機会にも恵まれました。
シンガポールでは、「アジアの食農リーディングバンク」をめざす農林中央金庫ならではの業務にも携わりました。
後藤:スーパーやショッピングモールの運営を手がけるインドの大手財閥に、営業企画部のサポートを受けながら、さまざまな日本の食材を紹介しました。その中で、「ヘルシーかつインドの食材とも相性が良い」と評価されたのが豆腐。インド国内スーパーで実際に展開することができました。
2021年4月の帰国後、開発投資部に復帰した後藤。CLOやRMBSを中心とした証券化商品などを担当し、2023年7月現在は10名ほどのメンバーを束ねる部長代理のポジションに就いています。
一方の田村は2018年に新卒で入庫後、開発投資部一筋で専門知識を磨いてきました。
田村:入庫から1年半ほどは、海外のIG社債やローンに投資するファンドを担当していました。その後、後藤さんと同じ証券化商品のチームに移り、投資案件の検討に加え、新規投資先の開拓や投資方針の策定、モニタリングに携わっています。
現在はそうした主業務に加え、デリバティブ商品の新規導入プロジェクトや新たなファンドストラクチャーの開発プロジェクトなどにもアサインをされ、後藤さん以外の管理職の方と一緒に仕事をする場面も増えてきました。
ふたりが所属するクレジットグループでは、チームで仕事をすることを大切にしています。それぞれが担当案件を持って行うものの、契約書のガイドラインは共通しているため、過去案件での対応を参考にしながら、メンバー同士での議論の上に業務を進める必要があるからです。
田村:案件ごとの契約交渉を行うに当たっては、毎回チーム全員が参加する会議で交渉の方針を決めています。先輩後輩に関係なく、過去の知見やノウハウを共有し合った上で方針を定めるなど、意見交換が活発に行われています。
チームワークを強化するため、メンバーには日ごろからノウハウ共有の重要性を伝えていると言う後藤。その背景には、若手に寄せる大きな信頼があります。
後藤:田村さんがまさにそうですが、開発投資部で3~4年働いているメンバーは、若手で入庫年次が浅くても、知識や経験が豊富です。まずは彼ら、彼女らに意見を出してもらうほうがチームとしても生産的ですし、実際、若手メンバーから学ぶことも少なくありません。
彼ら、彼女らに積極的に質問を投げつつ、情報共有がスムーズに行われる環境づくりをめざしています。
田村:後藤さんは、会議の前半では静観する立場をとりながら、議論のまとまりがつかなくなったときに、うまくメンバーをゴールへと誘導するような道筋を提案してくれます。そうした姿からも、私たちチームメンバーの発信や意見交換を尊重してくれていることが伝わります。
若手のうちから大きな仕事を任せられることで芽生える、責任感とプロとしての自覚
農林中央金庫の魅力として後藤と田村が口を揃えるのが、若手のうちから大きな裁量を持って仕事ができること。中でもとくに印象的だった出来事を田村はこう振り返ります。
田村:入庫1年目の7月に、「この20社の企業分析は任せた。君が責任を持って投資方針を考えてほしい」と言われました。社会人となってわずか3カ月のことでしたので、驚かされたのを今でも覚えております。私以外でも1年目から数百億円規模の投資案件を担うケースも少なくありません。
与えられる裁量権は非常に大きく、仕事の進め方やスケジュール管理、交渉の方法まですべて自分の判断で決めることができます。ただし、すべて自分で背負い込む必要はなく、困ったときはいつでも後藤さんや他のチームメンバーに相談できる雰囲気があります。
後藤がマネジメントする上で、「任せて見守る」ことを強く意識しているのも、同様の経験をしてきたからこそです。
後藤:私自身、難易度の高いプロジェクトを任された時に、自分自身で悩んで考えながら取り組むプロセスを繰り返しながら成長してきた実感があります。皆さんにも自分の頭で考えて進めてもらうようにしているのはそのためです。
ただ、壁に直面したりつまずいたりして前に進めない時間が長引くと生産性が落ちてしまうので、メンバーとは定期的にコミュニケーションしながら状況を確認するようにしています。
影響範囲や責任の大きな仕事を任されることで、プロフェッショナルとしての意識も高まるもの。以前と比べた自身の変化を田村はこう表現します。
田村:自分が担当する案件がだんだんわが子のように思えてきて、最近は「この案件は自分のものだ」「何としても仕上げて、良いものにしたい」と責任感を持って取り組むようになってきました。
また、経験を積むにつれ、いま担当している投資商品自体にも愛着が湧いてきていて、「この案件は自分が一番詳しいと思えるようになりたい」という、成長意欲も生まれています。
そんな田村の姿に、頼もしさを感じていると話す後藤。
後藤:私は2021年に開発投資部に戻ってきましたが、その時点からすでに田村さんは責任感がとても強く、積極的にチーム内で知見を共有していました。その姿を見たほかのメンバーが田村さんを見習って同じように振る舞うなど、チームにとても良い影響を与えてくれていると思います。
現地を知り、相手の文化を知る。グローバルで仕事をするために必要な視点
背負う責任の大きさに比例するかのように、たくましく成長を遂げてきた田村。2023年8月からは、MBA取得のためアメリカへ留学をしています。
田村:入庫時点でMBAに行くことはまったく考えていませんでした。MBA留学を決めたのは、開発投資部でパワフルにプロジェクトをリードするかっこいい先輩方に、MBAを経験しているという共通項があるとわかったからです。
また、海外の投資先のマネジメント層の中にもMBA取得者が少なくありません。彼ら、彼女らと対等に会話をするためにも、自分も同じ視点や考え方を培っておく必要性があると感じました。
そんな田村の決断を全面的に支持する後藤。さらにこう続けます。
後藤:われわれが扱うのは海外向けの投資がほとんど。アメリカやヨーロッパの方と仕事をする機会が多いので、投資対象の国についてよく知ることは意義があると考えています。その国の文化や考え方を身につけることで、相手はより話がしやすくなるもの。若手のうちからその必要性に気づいて、MBA留学を志向されたことは素晴らしいと思います。
実際、約6年にわたる海外生活の中でさまざまな貴重な経験を積んできた後藤。シンガポール駐在中、何度か足を運んだインドではこんな出来事もありました。
後藤:著しい経済成長を遂げている一方、道路を牛が歩いていたり、再開発されたビルの隣にスラム街があったり。街が綺麗に区画されておらず混沌としている様子を見て衝撃を受けたものでした。インドをはじめアジア諸国には財閥企業が多く、国の発展の遂げ方が日本に近いと感じるなど、経済構造をリアルに感じられたことはとても良かったと思っています。
そんな後藤の体験談を聞いて、田村はあらためて「現地に赴き、体感すること」の重要性を噛み締めます。
田村:「経済が急速に発展している」という情報や、「GDPが○%伸びている」という数字だけではわからないものを体験できることが、現地へ行くことの醍醐味のひとつ。私の留学先はアメリカなので、「いったい何がこの国をナンバーワンの経済国家たらしめているのか」を肌で感じてきたいと思います。
そもそも田村がこうした考え方を持つに至ったのは、入庫1年目の冬から海外出張を経験したり、海外の取引先と交渉を繰り返したりしてきたからこそ。当時のことをこう振り返ります。
田村:初めて海外出張で取引先のオフィスを訪問した際、応接室に軽食が用意されているところを見て、日本とのカルチャーの違いを実感し、相手のカルチャーを理解することの重要性を学びました。
また、会食の場が、家族や趣味の話を通じて相手とリレーションを深めていくための機会であることを知ったのも収穫でした。当時、私はそうしたカジュアルな会話が苦手だったので、後藤さんらの姿を見て、相手のパーソナルな部分を知ろうとする姿勢を見習わなければと思ったものです。
一方の後藤も、海外の方々と仕事をしてきたことや、ニューヨークで3カ月間取引先にトレーニーとして滞在したときの経験が、いまも海外とのコミュニケーションに活かされていると言います。
後藤:若手の頃、初めて海外の取引先と面談をした際に、「相手と握手をするときには、力を込めてぐっと握手しなさい。それが礼儀だし、『あなたと話したい』という意思の表明にもなるから」と先輩から聞かされていました。ところが、実際に握手したところ、相手の力の入れ具合が想像以上で、海外との文化の違いを実感した経験があります。
一方で、人間関係を築く上では日本と変わらないこともあり、ニューヨークで取引先に滞在していた時には、積極的に質問したり、家族の話などの雑談を通して関係性が良くなったり仕事も円滑に進んだことを実感しました。相手を理解したいと意思表示することは、国内外を問わず、誠意を伝える上でも重要だとあらためて感じました。
「良い仕事をしよう」という共通の想いのもと、切磋琢磨できるカルチャーがある
若手のうちからグローバルな視点を身につけて、第一線で活躍してきた後藤と田村。あらためて農林中央金庫という組織の魅力について、それぞれの視点からこう述べます。
後藤:ほかの銀行とはシェアホルダーが異なるところが差別化になっていますし、グローバルな投資で収益を得て還元するというスタイルがユニークだと思います。職員の人数が決して多くないので、やりたいと思ったことは手を挙げればやらせてもらえるなど、挑戦の機会を掴みやすい環境です。
田村:私はフラットに話ができる環境があることが魅力だと感じます。「良い仕事をしよう」「良いアウトプットを提供しよう」という共通の想いのもと、先輩後輩に関係なくディスカッションし、皆で成長しようとするカルチャーがあるためとても働きやすいです。
働きやすさと働きがいに恵まれた環境で、ふたりはこれからも挑戦の手を緩めるつもりはありません。
田村:MBA留学で金融の本場であるアメリカでマネジメントや最先端のファイナンスの知見を深め、リーダーシップを磨いて、帰国後は後藤さんのようにチームを率いる存在になりたいです。
また、農林中央金庫の開発投資部には、パイオニアとして新しい領域を開拓しようとするカルチャーがあります。グローバルの激しい環境変化に対応するためにも、現状維持ではなく、次の主力となるような新しい商品開発にも取り組んでいきたいですね。
後藤:中長期的に安定した収益の確保に貢献する部署として、チーム一丸となって目標を達成していくためにも、組織力の強化は重要です。管理職として、大切な資産である「人」を預かる立場との自覚を持ち、一人ひとりのメンバーに適切な量とクオリティの仕事を配分し成長機会を与えられるよう努めていきたいと思います。チームメンバーには気持ち良く仕事をしてもらいながら、それぞれがめざす姿に向けて成長を重ねてもらえたらうれしいですね。
それぞれのビジョンを追い求め、田村と後藤は次なるフェーズへと挑戦の駒を進めます。これからのふたりのさらなる活躍によって組織の未来が切り開かれる日が来ることが、いまから楽しみです。
※ 記載内容は2023年7月時点のものです

