リーダーとして自社案件のシステム構築を牽引し、チーム力を底上げ
私の所属するエンタープライズアプリケーション事業部は、大企業向けにシステム構築を含めITサービスを提供する事業部です。中でも、私の所属している部署は、SAPの導入支援、運用・保守を担っています。
企業のDXに不可欠で圧倒的な競争力を持つグローバルスタンダードのSAP。顧客は製造業から商社・卸、建設・住宅、ホテル、小売など、多様な企業を対象としており、デジタル変革の中でも必要不可欠な基幹業務をカバーします。大型プロジェクトとなるケースが多いSAPは、世界で1万2,000社に導入されています。企業の会計・人事・生産・物流・販売などの基幹業務を一元管理できることが特徴のシステムであり、DX化を急ぐ企業がこぞって導入をすすめています。
当事業部で扱うSAP案件は、自社案件と他社案件のサポートという2つに分かれています。自社案件は、クライアントから直接受注し、お客様のニーズを聞く最初の要件定義フェーズから関わり、設計して納品までを一元的に行えるところに大きなメリットがあります。
現在、私は自社案件であるSAP導入プロジェクトで、製造業のお客様を支援しています。数億円規模にのぼる案件の多くは、顧客の業務プロセスが整理されておらず、業務要件の整理と整理した業務がSAPで実現が可能であるかということに多くの時間を費やします。
今回の役割としては、販売や購買管理領域を担当するチームを牽引し、お客様とのセッションを調整するほか、メンバーのタスクを管理しています。非常に重要なのは、業務を想定して提案を行った内容と実際の業務にGAPがあるとき、どこまでは業務が変えられ、どこまではシステムに合わせられるかという加減です。
私たちはよく知っているシステムでもお客様には初めて見るシステムなので、机上で書かれている内容と実際のシステムの動作には相当な違和感が起こることも多く、そういった課題に対する解決策や価値の提示を上手にできるかが難しいところです。
自社案件におけるプライムベンダーは、考慮しなければいけないことが多岐にわたります。最終責任が自社にあるという緊張感は上司であろうと部下であろうと関係なく、モチベーションをあげるものだと思います。この緊張感に押しつぶされることなく、自分たちの管理方法やノウハウの蓄積、導入方法の改善などにつなげられると皆がレベルアップすることが可能です。これは、他社が導入を行っている案件の支援作業に比べると考える範囲が違い、確実に私を含めメンバーの成長につながります。
一貫してSAP導入に関わる業務に携り続け、NECソリューションイノベータへ
当社には2022年に中途で入社しました。入社以前も一貫してSAP導入関連の業務を担当していた私は、2000年ごろから約15年にわたりSAP専業のシステムコンサルティング会社でSAP関連業務のすべてに携わった後、SAP周辺の製品を出している会社やSAP関連の人材育成をする会社、またSAPのユーザー企業などでいろんな角度からSAPに関連する仕事をしてきました。
そんな中で、SAPのベンダーでも中小のベンダーと大手では導入方法が違うこと、ユーザー企業では利便性が重視されるためシンプルなプロセスにしないと受け容れてもらえないことなど、 SAPをどのようにとらえるかは立場によってまったく感覚が違うといったことも見聞でき、多面的な視点を得ることができました。
長年の経験を通して、世の中にはいろんな形の会社経営があることを肌で感じています。SAPの導入を行っていて、よかったことは、組織のトップや中枢にいる方と話をすることができることです。経営者の視点になって考えるということはよく言われますが、実際には各企業がそれぞれ工夫して経営を行っているということが見えてきます。
やはり経営は生易しいものではないということをSAPのビジネスを通してたくさん学ばせていただきました。予算の立て方や原価管理の仕方など、その会社ならではモノの考え方があり、合理性や効率性だけでは成り立たないことがあることも実感します。お客様にとっての最適解が見えたら、私もSAP事業から卒業できるかと思いますが、まだまだ修行が足らないと思っています。
当社への入社動機はいくつかありますが、まず今まで大きな会社に所属したことがなく、大規模な会社の発想に非常に興味がありました。また、SAP事業を拡大するタイミングであり、業務の中には人材育成も含まれていると聞いて、今までの経験も生かせるのではと思い、入社を決意しました。
会社経営の最前線に立ち会えるSAP構築のおもしろさを若手に伝えていきたい
入社にあたり、私に課せられたミッションのひとつに、SAPコンサルの人材育成があります。現在は、多くのメンバーがプロジェクトに入っているので、実務を通しての育成に注力しています。そのため、プロジェクトを通じて能動的に、意識的にいろんなものを伝えていかなければならないと感じています。
自社案件を扱っていて思うのは、こういった場をあまり若手の経験の場にできていないことは不本意な状態です。プロジェクトは予算や納期が決められていて、お客様からの要望もたくさんあります。その中で、若手に参画し、成果を出してもらうことは大変難しいのですが、経験のある人間よりも、未経験のメンバーがSAPのビジネスを経験する場をつくることは大きな価値があり、それをしないと事業が下火になってしまうという危機感があります。
SAPの導入に関して言えば、まずお客さまのニーズがあり、その上で予算や時期などの制限がある中で導入アプローチを考えていくのですが、初めはなかなか一筋縄ではいきません。どこまでお客さまのニーズを受け止め実現していくのか、あるいはどこを切り捨てるのかが非常に大事。これまで学んできたSAPのスキルをどのようにしてお客様に提示するか、SAPの機能に合致しない要件を業務として成立させるためにどのような手段をとるかなど、提案の取捨選択の幅は若手自身の成長につながります。
日々変わる状況に対応しながら、お客さまにとって最適なアプローチを考えてわれわれが主体的になって進めていく──最終的に、お客さまの業務よし、システムもよし、そしてわれわれもよし、といった落とし所にもっていくのは非常に難しくはありますが、そのおもしろさは格別ですし、若手メンバーにも味わっていただきたいところです。
SAPそのものも進化する。自分自身の成長を重ね合わせて、さらなる事業の拡大を
現在はSAP事業の拡大に向け、着々と人員の増強が続いています。社内で他の製品を扱っている部署から、ジョブチャレンジの制度を利用して異動してくる社員も多くいます。知見のある社員には他の製品を扱う中で築いてきたノウハウを生かしてもらいつつ、SAP独自の作法などを細かくケアしていければと思っています。
今後、SAP事業を拡大していくためには、自社案件の事例数を増やしてメンバーの経験値を積むことが大事。多くの事例で経験を積めば、過去のいろんなプロジェクトを参考にしながら、最適なアプローチをしていくことができるようになります。その状態を見越して、事業拡大の支柱になれるよう人材育成に注力しているところです。
SAP自体もどんどん変わっていくので、SAPを使ったさまざまな導入アプローチを模索して、将来的にはSAP事業の安定をめざしたいです。お客様によってアプローチの仕方が変わってしまうところがありますし、人員が入れ替わればやり方も変わるものなので、こんな場合にはこのアプローチが適切、といった方法論を確立できればいいですね。
そのためにも5年くらいかけて経験値を高めて、ゆくゆくは私ではなく、若手の方々が前面に立って、しっかり最初から最後までSAP事業の舵を取れるような体制になればいいと思っています。
SAPは製品として奥が深く、なかなかひと言で語り尽くすことができません。NECソリューションイノベータが内包するさまざまなノウハウと活用して、事業基盤となり得るサービスに育てるのが、今のタイミングではないかと私自身は考えています。
何か固まった形のある事業ではないからこそ、これから会社の中でも存在価値のある事業になっていけると考えています。ぜひ、皆さんと一緒に作り上げていきたいです。50代の私でも新天地としてチャレンジできる環境がここにあります。もうひと花咲かせたいと思っている方は、NECソリューションイノベータのSAP事業を拡大していく仲間にぜひ参加してください。
※ 記載内容は2024年12月時点のものです

