エリアFAとして、顧客と担当支店の行員の双方を支援
営業統括部預り資産推進室で調査役を務める樋口。現在は、エリアFAとして営業店FAの育成や支援に携わっています。
「15店舗ほど担当支店を受け持ち、各支店の若手行員と共にお客様を訪問しています。お客様との面談の中で提案の一連の流れをOJTで育成、行員からの案件相談への対応など、支店メンバーを全面的にサポートするポジションです。
お客様との面談では、定期預金をされている方に向けて投資信託などの運用商品を提案したり、相続に不安をお持ちの方に、その不安を解消する方法を提案したり。お悩みに応じて、最適な商品選びのお手伝いをしています」
営業統括部には現在、6名のエリアFAが在籍。各担当が密に連携しながら業務に取り組んでいます。
「育成プロセスや方向性を同じくする目的で定期的にミーティングを実施し、活動内容について共有した上で意見交換しています。また、各支店が抱える困り事を吸い上げて上席に報告するなど、組織内のバランスを取る役割も果たしています」
1日の支店滞在の中で、多くの訪問アポイントが入っているため、お客様1人あたり面談できるのは1時間前後。そんな限られた面談時間の中で、樋口が大切にしていることがあります。
「お客様は、金融資産について単刀直入に聞かれるのは抵抗があるものです。ご家族のことや趣味のことを話題にしながら、気持ちよく話していただけるような雰囲気づくりを心がけています。
また、限られた時間の中でお客様のニーズを汲み取り、次のアポイントにつなげることが私の役目です。どなたにも共通してお見せできるような資料を自分なりにわかりやすくまとめるなど、スムーズな提案ができるよう工夫しています」
また、行員を育成する立場として樋口が意識しているのが、それぞれの特性を活かした支援をすること。
「担当行員と事前に話して、人となりを理解してからお客様を訪問するようにしています。会話が得意な子にはニーズ喚起を一任することもありますし、話すのが苦手な子には掘り下げるべきポイントを指摘したり、会話を盛り上げるためのヒントをあげたりすることもあります。
次の支店訪問まで間が空くことも多いので、お客様との会話を報告書にまとめる際、次回の提案内容とあわせて担当行員の特徴なども記録し、その後のフォローアップに役立てています」
「人に長く寄り添いたい」と金融の世界へ。武蔵野銀行だからこそ築けた地域との絆
大学在学中に教員免許を取得し、卒業後は中学校の教師になるつもりだった樋口。銀行を志望するようになった経緯をこう振り返ります。
「中学校では生徒に関われるのは3年間だけ。もっと相手と長く接点を持ちたいと考えたときに、銀行であればお客様の人生により長く寄り添えると思いました。
また、メーカーが形ある製品を販売しているのに対して、金融業界が扱うのは保険や投資信託といった目には見えない無形の商品。自身の営業力が求められる環境で、成長できると感じました」
他行からも内定を受けていた樋口ですが、彼女が最終的に選んだのは武蔵野銀行。社風に強く惹かれたことが決め手になりました。
「他行の選考では一度も女性行員と話す機会がなく、どこか男性優位な雰囲気があるのを感じていたんです。一方、当行では面接の際、出産後も職場復帰している方が多いと女性行員から直接うかがうことができました。
女性が長く働ける環境が整っていると感じ、自分らしく働いている姿が想像できたことから入行を決めました」
入行後、北浦和支店に配属された樋口。2012年からFAを担当するようになり、2014年に本店営業部に移った後も、一貫して個人営業に携わってきました。
「北浦和支店と本店営業部にそれぞれ5年ずつ在籍し、お客様の人生に寄り添うことができたと感じています。商品をただ提案するのではなく、お客様に近しい存在としてお付き合いさせていただけることが原動力になっていました。
異動が決まった時、別れを惜しんで涙を流してくださったお客様もいらっしゃり、担当冥利に尽きる思いでした。入行前に描いていた仕事像が実現できたと思っています」
「地域共存」「顧客尊重」を経営理念に掲げる武蔵野銀行。地域密着型の金融機関だからこそのやりがいを感じていると樋口は言います。
「お客様の多くは埼玉に長くお住まいの方々です。地域の話、お子さんの学校の話など、共通点がとても多いと感じます。
また、創業以来変わらずに本店を構える大宮には当行に親近感を持ってくださっているお客様が少なくありません。そんな皆様の気持ちや期待に応えたいという私の想いがうまく噛み合い、とても良い関係が築けていたと思います」
子育てと理想のキャリアの両立を実現。職場と家族の理解で育むワークライフハーモニー
2019年に営業統括部預り資産推進室へ移った後、樋口は2021年1月から1年4カ月の育児休業を取得。当初は不安が絶えなかったと言います。
「長期休業を取るのは初めてのこと。うまく職場復帰できるかどうか、また復帰後はどこで働くことになるのか、そして何より子育てと仕事を両立できるのかなど、不安なことばかりでした」
心配していた結果、育休明けに樋口が配属されたのは以前と同じ職場。
復帰は思いのほかスムーズでした。
「しばらくは浦島太郎状態を覚悟していましたが、職場に戻って復帰前の感覚を取り戻すまでは半月ほど。以前と同じ職場、同じポジションだったこともあり、すぐに馴染むことができました。むしろ、子どもができたことでオン/オフの切り替えが以前よりうまくできるようになったと感じたほどです」
復帰後は時短勤務を取り入れ、30分だけ遅く出勤している樋口。育児と仕事が無理なく両立できているのは、職場の理解があるからだと強調します。
「復帰後、初めの半年ぐらいは保育園から何度も呼び出しがありましたが、母親は私ひとりだけだと割り切って子どものことを優先させていました。
それができたのは、支店の行員の皆さんのおかげ。どうしても休む必要があるときは休ませてもらったり、可能な日は在宅勤務して電話で案件相談を受けたり。どの支店にも子育てしながら働いている女性がいることもあり、『お互いさまだから』と理解を示してもらっているからこそ乗り切れていると思っています」
一方、家族の協力に助けられる場面も。
「夕飯の時間帯に夫が帰宅することが多いので、子どものお世話や家事などは作業を分担しています。また、いざというとき近くに住む夫の両親に子どもを預けられるのは、地元で働いているからこそ。とても助かっています。
子どもは、母親である私が心の余裕を失うと、それを察知して、いたずらをしたり、わがままを言ったり、とても敏感です。周囲の助けを積極的に借りながら、自分の気持ちに余白をつくることをいつも心がけています」
エリアFAを統括するような存在に。業務の幅をさらに広げ、より自分らしいキャリアを
エリアFAを育成する体制を整えて規模を拡大し、メンバーを統括するような立場をめざしたいと話す樋口。自身の過去の経験を振り返りながら、将来をこう展望します。
「本店営業部時代、私にも仕事を楽しめない時期がありました。数字を意識しすぎていたことが大きな理由ですが、目の前のお客様と向き合うことに変わりはないことに気づいてからは、それまでよりも多くのお客様と出会い、よりお役に立てる提案をしようと思えるように。結果的にそれが数字に結びついただけでなく、時間管理や仕事の進め方など、さまざまな面で成長につながりました。
本来、FAはお客様のお役に立つことで大きなやりがいを感じられる仕事ですが、以前の自分のようにあまり前向きになれない行員が支店には少なくありません。お客様と真摯に向き合えるようになれば、自ずとと独りよがりな考えが薄れ、お客様本位の提案ができるようになるはず。ひとりでも多くの行員たちがFAの仕事の醍醐味に気づき、お客様とより良い関係を築けるようサポートすることがいまの目標です。
口だけでは誰もついてきてくれません。まずは自分が率先して行動し、『あの人みたいに頑張らなければ』と思ってもらえるような存在になれたらいいですね」
また、これまでFAとしてキャリアを重ねてきた樋口ですが、さらに業務の幅を広げることにも意欲的です。
「お客様に投資信託や保険などの運用提案をしたり、後輩を育成したりするだけでなく、銀行業務全般への理解を深められたらとも考えています。相続や信託などの知識の幅も広げて、支店のマネジメントのようなポジションにも挑戦してみたいです」
顧客の人生の大切な瞬間に寄り添うパートナーであるために。自分だからこそ、武蔵野銀行だからこそできることに、樋口はこれからも取り組み続けます。
※ 記載内容は2023年11月時点のものです
