社会全体の未来を描くコンサルタント。〈みずほ〉で挑む企業と社会をつなぐ戦略づくり
みずほリサーチ&テクノロジーズの戦略コンサルティング部。この部署では、大企業向けに経営戦略や事業戦略、サステナビリティ経営戦略、SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)・DX関連事業のコンサルティングを提供しています。
「部署全体で68人おり、そのうち私が所属する大企業戦略共創チームには36人が在籍しています。主に国内外で上場している大企業のお客さまやそのグループ企業のお客さま向けコンサルティングが私たちの仕事です。
プロジェクトリーダーとメンバーが配置され、おおむね3〜6カ月ほどで1つのプロジェクトを行います。大抵、同時に2〜3件のプロジェクトに関わっていることが多いですね。
私はサステナビリティ関連の経営戦略や事業戦略立案を専門分野としています。具体的には再生可能エネルギーや脱炭素関連技術、最近では電気自動車の将来見通しや関連する資源産業の広がりなど、そういった分野の定量評価を担当しています」
コンサルティングを行う上で、佐藤は企業1社の利益だけでなく、より大きな視点で社会全体の発展を意識しています。
「お客さまの利益はもちろん一番大切ですが、それだけでなく日本の産業や社会がよりよくなるようなコンサルティングをしていきたいと考えています。社会全体がよりよい未来に向かえるように、新規事業や企業の新しい挑戦を支援していきたい。それが私の仕事に対する基本的なスタンスです」
お客さまと関わる上でも、誠実な対応を心がけています。
「プロジェクトを進めていくと、お客さまがあまり知りたくなかったような事実にぶつかることもあります。たとえば、今後伸びそうだと思っていた分野に実は圧倒的に強い企業がいて、なかなか事業化が難しいということも。
このようにお客さまに言いにくい事案が生じた際は、伝え方を工夫しています。具体的には、ただ事実を伝えるだけでなく『それを踏まえてどうしたらよいのか』ということまで一緒に考えてわかりやすく伝える。それがコンサルタントとしての役目を果たすことだと思っています」
苦戦した就活から業界のエキスパートへ。環境で収益を生む時代を切り開いたパイオニア
佐藤の環境分野への関心は高校2年生の時にさかのぼります。
「当時は航空宇宙工学に興味があり、大学では惑星探査の勉強をやりたいと考えていました。ロケットの燃料である水素について調べる中で、日本は石油や天然ガスから水素を製造し、原料の99%を海外からの輸入に頼っているという事実を知ったことで、エネルギーの持続可能性が宇宙開発にとって重要だと気づきました。
そこで大学では環境サークルに所属し、日本のエネルギー自給率の向上やサステナビリティを実現する技術と政策について研究を重ねていきました」
そんな佐藤がみずほ情報総研(現・みずほリサーチ&テクノロジーズ)に入社したのは2015年のこと。当時は環境関連の仕事が現在ほど注目されておらず、環境に関する就職を希望すると面接で苦戦する時代でした。
「当時は環境のお仕事というと、CSRという形で社会向けのボランティア活動のような位置づけが多く、環境に関するビジネスが収益を生むという考え方は、日本ではあまり浸透していませんでした。環境ビジネスが本格的に盛り上がるのは、2015年11月のパリ協定採択以降のことです」
そんな中で、みずほ情報総研は佐藤の環境分野でのビジョンを理解し、受け入れてくれる企業でした。
「面接では、やりたいことや将来の展望について深いディスカッションができ、非常に盛り上がりました。私の考えを受け止めてくれる企業だと感じ、入社を決意しました」
入社後は、エネルギーチームに配属。国の太陽光発電の技術開発、リチウムイオン電池技術、CO2排出の少ないクリーンな水素製造技術に関する業務を担当します。その後、グローバルイノベーション&エネルギー部に異動し、よりビジネスに近い業務に携わることになります。
「大手自動車メーカーとともに自動車向けの太陽光パネルを開発したり、船の脱炭素化に向けて水素燃料の船の安全ガイドラインを作成したりと、最先端の実証事業に関わらせていただきました。業務の幅も、国の研究機関の仕事から民間企業向けのコンサルティングへと広がっていきました」
2021年、環境ビジネスの盛り上がりを受けて、金融界でもサステナビリティや環境技術に詳しい人材が求められるようになります。そこでみずほ証券からグループ内での出向者募集があり、佐藤は自ら手を挙げて出向を決意しました。
「証券会社では、最初に企業の資金調達、とくにグリーンボンドに代表されるサステナ債の発行のご支援を担当しました。またIPOをめざす企業に対して、環境やサステナビリティの観点を含めたエクイティストーリーの提案活動も行いました。
当時は環境ビジネスに強い追い風が吹いており、投資家向けにサステナビリティを踏まえた企業の将来性を説明することは必須となっていました」
部分最適から会社全体の視点へ──激動の金融市場で磨いた戦略コンサルタントの眼
実はみずほ情報総研に入社して数年経つ頃から、佐藤は金融知識の必要性を感じ、海外MBAへの挑戦も検討していました。
「環境技術を国の資金援助で実証した後、世の中に普及させるためには資金調達が必要です。コンサルタントとしてお客さまの事業化を支援するために金融の知識や会社経営、コーポレートファイナンスの知識が欠かせないと気づき、勉強を始めていました。
海外MBAの取得なども検討したのですが、コロナ禍でなかなか目処が立たなくて。そんな中で当時の上司からみずほ証券への出向の打診があり、絶好のチャンスだと思いました」
佐藤のみずほ証券への出向経験は、激動の時期と重なります。コロナ禍での経済変動、日本銀行のゼロ金利政策解除、ウクライナ戦争の勃発など、金融市場に大きな影響を与える出来事が立て続けに起こりました。
「証券会社での経験は非常に勉強になりました。コロナ流行下での世界的な金融緩和で急激に世の中にお金があふれた後に、経済が動き出すとインフレーションが進み、世界各国の金利が急激に上昇しました。
その上にウクライナ戦争が起こり、エネルギー市場と金融市場に衝撃が走りました。日本もゼロ金利政策をやめて金利のある世界に戻るなど、短い間に立て続けに大きな金融市場の変化を経験しました」
激動の時代をみずほ証券で過ごせたことで多くのものを得たと佐藤は語ります。
「出向によるもっとも大きな成長は、企業へのコンサルティングに経営的な視点を取り入れられるようになったことです。以前は個別の事業単位での部分最適な提案しかできませんでしたが、証券会社で投資家や金融機関の考え方を理解したことで、会社全体を見据えた戦略立案が可能になりました。コンサルティングの視座が上がったと実感しています。
また、〈みずほ〉内での幅広いネットワークが構築できたことも印象深いです。みずほ証券では、みずほ信託銀行やみずほ銀行、みずほ第一フィナンシャルテクノロジーなどのさまざまな部署と協働する機会がありました。
そのため今では、お客さまから事業の切り出しや資金調達、為替ヘッジなどの相談を受けた際に、適切な部署や担当者へすぐにつなぐことができます。顔見知りの担当者がいることで相談がしやすく、〈みずほ〉の総合力を活かした対応が可能になりました」
出向経験を通じて、コンサルティング業務への適性も再確認できました。
「あらためてコンサルタントという職が自分に合っていると実感しました。とくにお客さまのお悩み解決に貢献することに強いやりがいを感じています。
技術系コンサルタントとしての専門性に加え、金融の知識も身につけたことで、サステナビリティに関連する各種新事業の創出や企業のCO2削減、ESGを意識した情報開示など、技術と金融の両面から事業化プロセスを支援できるようになりました」
グループ内異動で広がる業種を超えた経験。〈みずほ〉で実現する多様なキャリアパス
〈みずほ〉内でキャリアを形成する魅力について、佐藤は以下のように述べます。
「まず、グループ内の異動や出向を通じて社内ネットワークが広がることです。現在私の部署にもみずほ銀行入社後に異動してきたメンバーがおり、交流が広がっていると感じます。
また、コンサルティング会社にいながら金融機関への出向ができ、その知識を活かしてコンサルタントとして再活躍できるなど、業種を超えた経験ができることも魅力の1つだと思います」
このような環境を最大限に活用するため、佐藤は常に社内の情報収集を欠かしません。
「当グループでは、社内公募制度が充実しており、自身が希望する部署で募集があれば手を挙げて体験・異動をすることができます。そのため、ジョブ公募や人材募集の情報には常にアンテナを張っていますね。
社内のどの部署で人材が必要とされているか、自分のスキルセットがどこで活かせるかを把握するためです。上司からの声掛けを待つだけではなく、自ら情報を収集してキャリアを切り開いていく姿勢が大切だと考えています」
〈みずほ〉には社員が自らキャリアを切り開いていける環境が整っていると語る佐藤。その環境を最大限に活かす佐藤に次なる挑戦について聞きました。
「まずは、今いる戦略コンサルティング部でしっかり実績を積んでいきたいですね。その後は投資ファンドに出向し、経験を積みたいと考えています。私は理系大学・大学院出身なのですが、金融業界では理系大学院出身で量子力学や分子生物学の知識を持つ人材が珍しく、ディープテックと呼ばれる技術系ベンチャービジネスの目利きに活かすことができます。
これまでの経験から経営戦略の立案や資金調達のアピール方法、そして国の政策決定のトレンドを踏まえた将来市場のトレンドを感じ取ることができる上に、高度な科学技術も理解しビジネスモデルを想像できる。
この強みを活かして、先端技術を持つベンチャー企業の成長支援と環境的インパクトの創出に貢献して社会をよりよくする手助けをしたいですね」
最後に就活生へのメッセージを求めると、佐藤は自身の経験を踏まえてこう語ります。
「興味を持ったことには積極的にチャレンジしてほしいです。私自身、入社する前はコンサルティング会社に対して『激務』というイメージを抱いていましたが、実際にやってみると新しい知識を得られるのが非常に楽しく7年も続けられています。
『やってみたら意外と自分に合っていた』ということもありますので、先入観にとらわれず興味のあることには恐れずに挑戦してみてほしいです」
※ 記載内容は2025年6月時点のものです
