「おもてなし」への感動が導いた、メディアの夢から飲食業界への転身
私は大学時代、将来はメディアに関わる仕事をしたいと思っていて新聞学科で学んでいました。その関連で放送研究会に所属し、アナウンス部でスピーチ練習や原稿の読み上げなどの練習に励んでいました。3分間でお題に合わせたスピーチをすることや、声の出し方、マイクへの声の充て方など、新しく知ることばかりで楽しかったのを覚えています。アナウンス検定を受けることもでき、スキルアップができたのも楽しい思い出です。体を動かすのも好きで、同級生が立ち上げたフットサルのサークルにも入っていました。
アルバイトは友人の紹介でKICHIRI秋葉原の面接を受け、合格をいただいて勤務をスタートしました。高校生の頃からレストランで働いていたので、接客は好きでした。KICHIRIの接客はマニュアルがないおもてなしを届けていくことだと先輩に習い、とても感動したことを覚えています。ただ料理を提供したり、注文を受けたりするだけではなくて、お客様の年齢や飲み物などを見ながら食事の提案をしたり、カット数を相談したり、会話を大切にする接客を心がけていました。ある時その接客をとても褒めてくれたお客様がいて、2度、3度、4度と繰り返しご来店くださるようになりました。店員とお客の関係性なのに、お会いできるのが楽しみな友人のような関係性に発展していったのが印象に残っています。
小学生の頃からテレビに出るのが夢だったので、キー局のアナウンサーにESを提出しました。合わせて俳優になるべくインターンに参加したり、オーディションを受けたりしていく中で、就職するのは2年間芸能方面を頑張ってからにしようと思い、就活はほとんどしていませんでした。大学の学費は奨学金を借りて自分で払うことが親との条件で通っていたため、自分で学費を払っているのに本当に就活をしなくてよいのか、という思いはありました。それでもやってみようと思ったことに挑戦しない未来より、やってみる未来を選びたいと考えていたと思います。
KICHIRIで働く社員の方々は、絶対に大変なはずなのに、いつも笑顔で楽しそうにしているのがとても印象的でした。またある時期になると、「社長のお誕生日会の練習をするんだ」と電車が終わるころにたくさんの社員さんが集まって来て締め作業を手伝ってくれて、仲がいい会社なんだな、と漠然と思っていました。
学生時代の面接時に理念を聞いて、私は全身が泡立つような感動を覚えました。今思い返してみれば、当時の面接官の方の言霊も強かったと思いますが、なんとなく生きていく中で大切にしてきたことを言語化してもらった気持ちになったのを覚えています。「おもてなし」ってどんなことだと思うか、という会話をしたことは覚えています。感覚的なもので説明が難しいのですが、その時の感動が今でも心に残っています。
そこからアルバイトを続けていく中で、おもてなしの楽しさや、自分のおもてなしが誰かの記憶に残り続けることが楽しい、素晴らしいと感じるようになりました。また、同じ価値観を持ち、全力で目指しながら一緒に働ける仲間たちがいる場所に居心地の良さも感じていました。
大学を卒業後、フリーターとして働かせていただいて1年半くらいが経つ頃に新店がオープンすると聞きました。学生時代に何度か新店フォローでヘルプに入っていたので、今回もヘルプに行きたいと思っていたら、「正社員として新店を立ち上げて、そのお店の責任者をやってみないか?」と声かけをいただきました。23歳でそんな挑戦ができる機会は二度と来ないと思いましたが、迷っていました。そもそも大学を卒業して飲食店で働くということに抵抗がありました。
その時、秋葉原店でお世話になった店長さんに相談にのっていただきました。店長からは、「迷って相談してる時点で結論が出ているようなものだ」と言われました。私の性格上、やらないと決まっていたら悩まないだろうといわれ、ぐうの音も出なかったので、まずはやってみて、やれなければ考えよう、と気楽に考えられるようになりました。最終的にはチャレンジしてみようと思い就職を決意しました。最後の決め手は、何をするかよりも「誰と働くか」でした。余談ですが、正社員になりお店を変えても、学生時代に接客したお客様がその店舗に足を運んでくださったりして、おもてなしのつながりの素晴らしさを改めて感じました。
5年の店長経験から教育の道へ。リーダーシップ研修で磨いた「伝える力」
入社後は、リーダーシップトレーニングプログラムという研修を受けました。リーダーシップ理論や、チームビルディング手法、コミュニケーションスキルなど幅広い内容を学べる研修で、店舗に入りながら受講できたので、学んだことをすぐに現場でアウトプットできる仕組みになっていました。実践と学習を同時に進められる環境は、自分の成長を実感しやすく、とても良かったと思います。
最初の配属先はKICHIRI新宿MOLLISで、オープニング店長としてスタートしました。売上利益やFL(人件費と原価)の管理、よりやりやすい営業オペレーションの構築、パートナーとの面談や社員ミーティングの実施など、店舗マネジメント全般を担当していました。店長として約5年間、現場の最前線でマネジメント経験を積んできました。
部下を預かるようになってから、教育や育成に興味が出てくるようになりました。きっかけは、自分が成長することが自分以外の周りを成長させることにつながると気付いたことです。また、アルバイトの理由が将来に向けてコミュニケーションや接客を学びたいという学生パートナーたちが多く、この時期に学んだことがあるからやりたい職業に就職できる人財に育てたいと思うようになりました。そんな時、店長としてのキャリアに将来のことを考えても体力的な限界を感じていたころ、MBA講師に挑戦してみないかと声をかけていただき、教育育成の道に進むことになりました。現在は店舗に入りつつ教育育成の仕事を約8年間続けています。
入社後に感じたギャップもありました。想像以上に会社の成長が早くて驚きました。自分自身の成長とともに、会社も大きく変化していく様子を肌で感じられたことは、とてもやりがいのある経験でした。
「周りと一緒に輝く」ために。角が取れて成長した店長の今
現在私は営業統括部に所属し、いしがまやハンバーグ成城コルティで店長をしています。店舗マネジメントやおもてなし文化の醸成、お客様数UPといった業務を担いながら、後任店長の育成も行っています。また、ホスピタリティリーダーという役職もいただいており、理念やおもてなしを社内に浸透させる役割も担っています。
この仕事をしていて嬉しいのは、広報で会社の代表として声をかけていただくことが増えたことです。実はテレビに出るのが夢だったので、その夢が叶っていることに喜びを感じています。また、私が会ったことのない社員が私のことを知ってくれているときには、理念の伝道師に近づけている実感がわき、やりがいを感じますね。
一方で、失敗や苦労も数多く経験してきました。店長として拘りが強いので、若い頃は我を押し通しすぎて、何人ものスタッフを辞めさせてしまったこともありました。後々禍根が残るやり方が良くないと気づいたんです。いつかこのお店、この会社のお客様になってくれるかもしれない人たちなので、相手を尊重しつつ、思いを伝えるやり方に変化していったと思います。講師としてフィードバックをすることも多いのですが、言葉が強いタイプなので、相手が不快にならない伝え方を選んだりするのも難しさを感じています。
学生時代と比べると、自分はとても角が取れて柔らかくなったと思います。学生時代は自分が輝くことだけに興味がありましたが、今は周りと一緒に輝くことや、周りが成長できるようにサポートすることができるようになりました。この変化は、若い頃の失敗経験があったからこそだと感じています。
「今しかできない仕事」に挑戦し、誰かの幸せをつくる仲間になってほしい
短期的な目標としては、まずは成城のお客様数の向上に取り組んでいきたいと考えています。具体的には、できていないことを出来るようにしていくことが今は1番大事だと思っています。スタンプカードのご案内、説明、注文時のワンモアトーク、ちゃんとしたお出迎え、最後までお見送り。当たり前のことを当たり前に出来る環境に戻すことが、お客様数向上の第一歩だと考えています。
同時に、成城スタッフたちが笑顔で働ける環境づくりにも力を入れていきます。ただ、それは「楽(らく)」な環境ではなく、「楽しめる」環境をつくりたいんです。思い出した時に記憶に残り続けるものは、その瞬間がきついけど頑張ったことが多いと思っています。だからこそ、成長や学びを与えられる環境として、常にフィードバックを欠かさないようにしていきたいと思っています。
中長期的には、「今しかできない仕事」と感じることにはどんどん挑戦していきたいです。年齢や家庭環境はどうしても変化していくものなので、今のこの瞬間は今しかないと思っています。海外にも店舗があるので、そこで自分が通用するかも試してみたいですね。きちりのおもてなしが海外に通用するのかどうか、それを広めていけるのかどうか、挑戦してみたいんです。
そして初めての統括者にも挑戦し、部下の成長や未来の幸せを助けていきたいと思っています。そのために大切にしたいのは、会社の未来だけじゃなくて、その方の未来を魅せ続けること。目の前だけじゃなく、遠くを見れるようにすることです。
最後に、採用候補者の皆さんに伝えたいのは、この会社はちょっと周りに目を向けてみたら、味方になってくれる人がたくさんいる会社だということです。厳しい言葉も、優しい言葉も、ちゃんと伝えてくれる仲間がいる場所なので、折れずに走れる環境があると思います。ここ10年ほどで制度も整っていき、どんどん働きやすい会社になっています。どんなに大きくなっても成長をやめないところが、この会社の最大の魅力です。
学びたいと思う人には環境があるし、もっと成長していきたいと思う人は声を上げることで挑戦するチャンスが巡ってくる会社です。「何のためにやるのか」という意味付けや、「なぜそうするのか」の答えを探し続ける人、決めたことを最後までやり通すことで、どんな途中経過があっても「やってよかった」という結果まで走れる人なら、きっと活躍できます。新しい自分と出会いたい人、今の自分を磨きたい人、「これから自分を、人を好きになりたいと思っている人」ならだれでも活躍できる環境です。
「自分の行動が自分以外の誰かの幸せにつながっていく」ことをイメージして、自分にも人にも優しく、厳しく、お仕事が出来る人にジョインしてもらいたいと思っています。

