お客様に「仲間」と認めてもらえたうれしさ。大切なのは、お客様と同じ目線に立つこと
D.N.がとくに印象に残っているのは、モバイルシステムの大規模開発プロジェクトだ。メンバーが最も多い時期で50人を超える大型プロジェクトで、D.N.はプロジェクトマネジャーとして参画していた。
「どうすればメンバーが多い大型プロジェクトをうまく進行管理できるか考えました。私ひとりで50人全員を見ることは難しいので、いくつかのチームに分かれ、各チームのリーダーとの関係性を保つようにしていました。とはいえ、できる限りメンバーのキャラクターも把握できるように、メンバーそれぞれとのコミュニケーションも意識的に行っていました。
プロジェクトの進行にあたっては、お客様のモバイルIT戦略を共同で進める開発パートナーとして、お客様と同じ目線で悩み、お客様のビジネス目標を達成するために試行錯誤しました。その結果、お客様から『仲間』と言ってもらえたことがうれしくて、強く印象に残っています」
そんなD.N.が仕事をする上で大事にしているのは、お客様もメンバーも「人」であることを忘れないこと、そして「人を大切にすること」だと言う。
「システムはあくまで手段。開発することにフォーカスせず、まずはお客様の話を聞き、本当に実現したいことはなにかを考えることを大事にしています。その結果、システムは必要ないという結論に至ったとしても、それはそれで価値のある検討ができたと考えるようにしています。お客様がお困りの際に、当社にまたご相談いただけるような信頼関係を築くことができれば良いと思っています。
また、マネジャーの非常に大切な仕事の一つにメンバー管理があります。そのため、メンバーのスキルや力量を把握するために、コミュニケーションを大切にしています。
たとえば、工数を見積もる際、ある程度は数字で決める必要があるものの、それで本当にプロジェクトがうまく回るかどうかを、メンバーが実際に働く姿をイメージしながら判断しています。そのためにも、本人のスキルや力量、関心があることなどを把握できるよう、普段からメンバーとの対話を大切にしています」
未経験からIT業界へ就職。エンジニアからマネジャーになるまでの道のり
高校卒業後、大学に合格したD.N.だったが、その合格をよそに浪人生として1年にわたる受験勉強を継続した理由をこう話す。
「じつは受験勉強を始めるのが遅かったんです。高校3年生の学力がちょうど伸び始めたころに大学受験を迎えてしまったんですね。全力を出し切る前に受験勉強が終わることに違和感を覚えて、このまま入学したら一生後悔すると思いました。そこでもともと関心が高かった法学部法律学科をターゲットに、浪人して受験勉強しようと決めたんです」
結果、第一志望の大学に合格したD.N.は、法律の勉強のみならず、知的好奇心の赴くままにさまざまな学問の知見を深めた。
「法律の勉強一筋な学生時代ではありませんでしたが、私がさまざまなジャンルの本を読んで得た知識をJMASの採用面接でいくつか披露したところ、面接官が親身になって聞いてくれました。それがとてもうれしくて、JMAS入社の決め手の1つとなりました。
IT業界を選んだ理由は、イチから勝負できると考えたからです。私は文系出身で、当時、大学における情報系学部・学科がまだ主流ではありませんでした。そのため、『スタートラインはみんな一緒。人生をやり直すには最適だ』と考え、IT業界を選びました。結果的に、良い業界に入ったと思っています」
JMASに入社し、新たな人生のスタートを切ったD.N.。最初に参画したプロジェクトは、30人規模の大規模プロジェクトで、約2年間、javaを使った帳票出力システムの開発などを行った。次に参画したのは製造業のプロジェクトで、ここでは約7年間、営業担当者が使う社内システムの開発やデータベースの管理に携わった。
「当時、お客様の会社に常駐していました。お客様との距離感が近く、叱られたこともありましたね。ただ、お客様にとてもかわいがってもらえて、私たちを自社の一員だと思ってくれているような愛情を感じました。
そこでは、DBAというデータベースの管理者として仕事を任されていました。お客様からデータベースに関していろいろと聞かれる立場になり、データベースのプロとして認めてもらえた気がしてうれしかったです。仕事に取り組むにつれどんどん意欲が湧いてきて、データベース関係の資格も取得しました。さらに自分に対して自信もついていき、その自信が仕事への活力になるのを感じました。今思うと、とても良い経験をさせてもらったと思います。
この経験から『自分に対する自信がパワーにつながる』ということを学んだので、メンバーにも『なにかひとつ得意なものを見つけることの大切さ』を普段から伝えています。また、機会があれば、多くの人に顧客と近い距離での仕事を経験してもらいたいと思っています。顧客先ではお客様の反応をダイレクトに見られるので、大きな気づきや学びの機会になりました」
プロジェクトの中盤以降、プロジェクトリーダーにキャリアアップしたD.N.。もともとマネジメントに興味があり、上司との面談でアピールし続けていたところ、たまたまポストが空いたタイミングで周囲からの後押しも受け、プロジェクトリーダーとなった。その後、ECシステム開発やモバイルシステム開発のプロジェクトを通して、プロジェクトリーダーからマネジャーへとキャリアを積み重ねた。
さまざまなステークホルダーと信頼関係を築くマネジャーの仕事
現在、D.N.がマネジャーを務めるSI事業本部 SI事業第3部では、大規模システム開発の中でもとくにユーザが直接目にするWebアプリケーションのフロントエンド開発を行っている。SI事業第3部は、前身のモバイルソリューション部から多くのメンバーが異動して新設された部門のため、モバイルアプリケーションの開発ができることを強みとしている。
「私はそこでマネジャーとして、主にプロジェクト管理などを行っています。具体的には要員とコストの管理、お客様との調整などマネジャーの基本的な業務を遂行しています。また、案件を獲得していくための営業施策の企画・立案、部門の方針決定、メンバーへの動機づけなども行っています。そして、お客様からお声がかかった際には、提案書を作成し、プレゼンテーションを行います。
さらに、システム開発においてはビジネスパートナー様の協力が必要不可欠です。そのため、ビジネスパートナー様との関係性を構築するための施策を立案・実行し、関係強化を図っています」
さらに部門を代表して、他部門のメンバーやお客様、JMASが所属する日本能率協会グループ(以下、JMAグループ)の他法人のメンバーとのコミュニケーションの機会が増え、仕事の幅が大きく広がったとD.N.は言う。
2023年5月、同じくJMAグループの一社であるJMAホールディングスが開催した「ラーニングワーケーション」という企画にD.N.は参加した。本企画は、仕事をしながら余暇を過ごすというラーニングワーケーションに加え、グループ法人間の人材交流の機会として集合研修などのプログラムも取り入れ、グループシナジーの最大化を図るイベントだ。同じJMAグループであるJMAM、JMAC、JMAR、JMASの各法人から4~5名が参加した。
「今回は岩手県釜石市に行って、被災後の状況や復興の状況を見て体感し、当時のエピソードを聞いて学びながら、自分たちの意見を出し合いました。同じテーマについて語り合うにしても、メンバーから発せられる意見の切り口が多種多様で、かつレベルも高く、グループ内にこんな素晴らしい方々がいたんだとうれしくなりました。
せっかく接点を持つことができたのに、その場限りで終わってしまうのはもったいない。そこで、ラーニングワーケーションが終了した後も、本企画を通じて出会ったJMAグループ各法人のメンバーが集まって、JMAグループのためになにかできることはないかと新しい企画を検討することになりました。現在さまざまな企画を立案し、実現に向けて進めています」
多くの人の架け橋になりたい。今までにないシナジーを生む、D.N.の新たな挑戦
部門マネジメントのかたわら、JMAグループ間の連携強化に向けた新規企画活動に挑戦しているD.N.。JMASには、社員の「挑戦」を後押ししてくれる環境があるとD.N.は語る。
「新しい企画を考える上で、各部門長や役員、社長に時間をもらって、いろいろと相談しています。役職の高い人なら、断る口実はいくらでもあると思いますが、実際に断る方はひとりもいません。しっかりと話を聞いてもらい、貴重なご意見をいただきました。それぐらい、良い意味で上下の壁がないのがJMASです。
また、しっかり自分なりの考えを持った上でやりたいことを伝えたときに、否定をされた記憶がありません。JMASは、社員がやりたいことを全力で後押ししてくれる会社です。社員の挑戦を歓迎してくれる企業風土があると思います」
そして、D.N.は今後の目標として、「多くの人の架け橋になりたい」と話す。
「JMAグループの他法人の方々と意見交換する中で、それぞれの個性や強みをあらためて感じました。ただ、同じグループとしてシナジーを生み出したいという想いは一致しています。私がグループ間の架け橋となって、今までにないようなシナジーを生み出したいです。
また、私の本分はサポーターだと思っていて、マネジャーとしてメンバーには自身の特性を見定めて開花してもらいたいと思っています。
私は、人の能力は掛け算で伸びると考えています。ある程度プログラムを書けて、設計ができるエンジニアは恐らく山ほどいる。しかし、身につけた技術力にプラスして、営業活動ができる、お客様と話せる、提案書や計画書を作成できるなど、違う分野のスキルと掛け合わせることで自分なりの個性が出て、何十人にひとり、何百人にひとりの稀有な存在になれると思います。
実は、まだ開花していないだけで、JMASにはすごい人材がたくさんいます。つぼみのまま途中で諦めてしまう前に、開花するチャンスをつかめるよう支えたい。それが、私のマネジャーとしての使命だと思っています」
※ 記載内容は2023年10月時点のものです

