お客さまの喜びを軸にした就職活動とJ:COMとの出会い
学生時代は理工学部で材料力学を専攻し、歯のインプラント手術のトレーニング用シミュレータの開発という、一見すると現在の仕事とはまったく異なる分野の研究に取り組んでいました。この研究テーマを選んだのは、幼い頃に歯列矯正を経験したことで歯に関心を持っていたからです。当時はまだインプラント手術が一般的ではなく、ドリルで穴を開ける際に下顎骨の神経や血管を傷つけてしまうリスクがあり、大量出血や唇のしびれ、麻痺等の後遺症、稀には死亡例もある危険な手術でした。
トレーニング用シミュレータを開発して安全に手術できるようにすることで、インプラント手術が一般的となり、自分の歯を失って困っている人や歯にコンプレックスを持っている人が毎日笑顔で過ごせるようになる選択肢の一つになってほしいと考えていました。研究では思っていた結果が得られず、少しずつ条件を変えて同じような作業を繰り返すという地道な作業が多々ありましたが、誰かの役に立ちたいという思いが原動力になっていたのだと思います。
一方で、サークル活動としてはテニスサークルに所属していましたが、授業や研究が忙しかったため、人脈作りと気分転換の趣味程度の位置づけでした。むしろ私にとって大きな学びとなったのは飲食店でのアルバイト経験です。接客業を通じて、お客さまが気持ちよく食事していただけるようなホスピタリティを学びました。年配のお客さまの話し相手になることで喜んでいただけたこともあり、お客さまに喜んでいただけることで自身も喜びを感じ、高頻度で出勤していました。
このアルバイト経験が、就職活動での軸を決定づけました。業界は絞らず、お客さまに喜んでいただけることをお手伝いできるような企業を軸に探していました。具体的には、困っている方をお助けする、すなわちマイナスからゼロにする仕事や、現状の生活をより豊かにする、喜びを増幅させるといったプラスを大きくするような仕事、お客さまの喜びにつながるならどちらでも構わないと考えていました。主にお客さまと直接接することができる営業職を中心に探していましたが、業種に関しても自分の軸に合えばよいと思い、それほどこだわりはありませんでした。
そんな中で出会ったのがJ:COMでした。ケーブルテレビ網を使って、電波障害エリア等の難視聴地域にもテレビやインターネット等の生活インフラを提供し、また、普段テレビを楽しんでいただいている方にも多チャンネルテレビを提供している企業でした。まさに私が求めていた、マイナスからゼロにする仕事とプラスを大きくする仕事の両面で、お客さまの喜びに寄与できる企業という印象を持ちました。
入社を決めた理由は、自身の就職活動時の軸としていた仕事ができると感じたことと、ケーブルテレビ網や配信設備等のインフラ整備において、学生時代に得意としていた物理の知識も活かせると感じたことでした。他社と比較しても、J:COMはお客さまの喜びに幅広く貢献でき、地域密着ということもあり、お客さま一人一人に向き合い、地域に根差した企業として信頼も得られる企業であることに魅力を感じました。採用選考では面接を担当してくださった方々に温和で優しい方々が多く、この会社で働きたいという気持ちがより一層強くなりました。
技術現場での実践的な研修から始まったITエンジニアへの道のり
入社後の研修は、技術職採用ということもあり、社会人基礎研修や商品研修の後に、技術センターやヘッドエンドといった技術現場での実践的な研修が用意されていました。技術現場研修では、ケーブルテレビの配信技術の仕組みを一から学び、お客さま宅への施工方法まで体験することができました。同軸ケーブルやLANケーブルへのコネクタの取り付け、STBなどの機器設置作業も実際に手を動かして覚えていきました。
とくに印象深かったのは、実際に電柱に上る体験や、はしご車での高所作業でした。地上から見上げていた電柱の上からの景色は想像以上に高く、足がすくむほどでしたが、現場のエンジニアの方々が日々どのような環境で働いているのかを肌で感じることができ、貴重な経験となりました。この研修を通じて、技術の理論だけでなく、実際のサービス提供の現場を理解することの重要性を学びました。
初配属は、自身の想定していた業務とは異なり、アプリケーション運用部という部署でネットサービス提供のためのプロビジョニングシステムの改善開発を担当することになりました。ITに関する知識もほとんどなく、プログラミングも未経験で、学生時代の知識を活かせる業務領域ではなかったため、まさにゼロからのスタートでした。先輩方の会話についていくことすら困難で、知らないIT用語が飛び交う度にメモを取り、その都度インターネットで意味を調べる日々が続きました。しかし、断片的な知識では限界があると感じ、基本情報技術者試験の学習を通じてITについて体系的に学び直しました。
プログラミングスキルの向上については、Javaの基礎を学ぶための社外研修を受講し、さらに先輩が独自に作成してくださったスキル向上のための課題に毎日取り組みました。この部署では開発業務だけでなく、隣のチームの手伝いでサーバー購入からラック設置、サーバー構築まで幅広く経験させてもらい、浅くても広範囲にわたるシステム構築の知識を身につけることができました。
その後、よりお客さまの喜びに貢献できている実感を得たいとの思いと今後のキャリアを勘案し、商品やサービスの企画に携わりたいという希望が叶い、放送事業部への異動が実現しました。ここではテレビのチャンネル再編のための技術部門との調整業務や、旧J:COMオンデマンド(現J:COM STREAM)のUI/UX改善に関わることになりました。機能追加や改善開発の企画、案件マネジメントなど、より上流工程の業務に携わることができ、自分が思い描いていたキャリアに近づくことができました。
入社当時に感じた大きなギャップは、事業展開のスピード感でした。入社時はテレビ、ネット、固定電話の3サービスの提供が中心で、今後もこの基本サービスで顧客基盤を拡大していくものと思っていました。しかし、その後数年のうちにスマホ、でんき、ガス、保険、ホームIoT、オンライン診療といった新サービスが次々と追加され、事業展開とそれを支えるシステム開発のスピードには本当に驚かされました。この変化の速さこそが、当社の成長力の源泉だったのだと今になって理解しています。
複数システム連携の難しさと、それを乗り越えた先にある成長実感
現在は、IT企画部のMY J:COMアプリ開発チームに所属しています。チームのミッションは、MY J:COMアプリ開発のプロダクトオーナーである企画部署と一体となって、MY J:COMアプリを通じてJ:COMのサービス利用を促進し、お客さまのペインポイントを解消するための機能拡張、機能改善を、スクラム開発により生産性高く実現していくことです。私自身は、MY J:COMアプリ開発のリーダーを務めており、開発に携わる3つのスクラムチームの開発体制を整え、3チームがスムーズに連携を取って、スケジュール通り開発していけるよう、マネジメントをしています。また、新機能実現にあたり、アプリだけではなく、他システムの開発も必要となる案件について、要求整理やシステム全体構想を実施し、他システムを含めたシステム開発のマネジメントも担当しています。
この仕事において最も印象に残っているのは、4年ほど前の成功体験です。当時、MY J:COMアプリの開発のリーダーではなく、スクラムマスターを担当していた時期に、初めて他システムの開発も必要な案件の要求整理やシステム構想を実施しました。J:COM内のどのシステムに欲しいデータがあるのかすらわからず、有識者にヒアリングをしながらシステム構想を進めました。最終的に、他システムの開発を含めてマネジメントをやり切り、アプリの新機能として実現し、お客さまにお届けできたことが大きな成功体験となっています。
一方で、苦労したことも数多くありました。現在の部署に異動してきた際には、初配属の部署でのシステム開発業務から離れて5年ほどのブランクがあったことと、ITも進化しており、担当するシステムのベースがクラウド環境であったため、ITやシステム開発に関する学習やスキル向上に苦労しました。また、関連する情報システム部門のシステムが非常に多く、どのシステムがどんな役割をしているかや、MY J:COMアプリである機能を開発する際に、どのシステムに影響があるか等を把握するのに苦労しました。このブランクや他システムへの理解不足を埋めるために、業務外で情報処理技術者試験の勉強やプログラミングの勉強に取り組み、業務上では、開発案件遂行のたび、関係する他システムの勉強会資料や設計書に目を通しました。
4年前の他システム開発を含む案件で成功できた要因を振り返ると、何をどう進めればよいかわからない中でも、仕事を進めるために、有識者にヒアリングしたり、わからないなりに設計書を読んだ上で各システム担当者に相談したりと、とにかく主体的に考え、動いたことが要因だと思います。この成功体験から改めて学んだのは、至極当然のことですが、わからない中でもとにかく自分で考え、周囲を巻き込む行動を起こすこと、知ったかぶりをせずに、知らないことは知らないと打ち明け、正しい情報を得ることが大切だということでした。学生時代と比べると、現在では、 ITの知識やシステム構想、スクラム開発のマネジメントスキルは大きく向上し、格段に成長しました。また、現在の仕事で最もやりがいを感じる瞬間は、他システムを含む開発案件をシステム構想段階からリリースまで取り纏め、実現できたときです。
新規ビジネス企画への挑戦と採用候補者へのメッセージ
今後の短期的な目標として、引き続き複数システムに跨る開発案件のマネジメントはやっていきたいと考えています。また、コンサルティングに近いイメージですが、より上流のIT戦略に近い部分の検討にも関わってみたいとも思っています。このような領域で活躍するためには、現状分析やそこからの課題抽出・設定、実際に遂行していくための実行管理といったスキルが必要だと考えています。プロジェクトマネジメントの能力とも似ているように思いますが、システムだけではなく、経営戦略への理解やビジネスも含めたより全体を俯瞰する能力が重要ではないかと感じています。
中期的には、ビッグデータ分析によるビジネスへのデータ活用検討等の業務に携わって、データ分析に関する汎用的スキルを獲得したいと考えています。そのための準備として、まずは統計検定等に関する勉強を始めたいと思っています。当社では、データをマネタイズするビジネスを企画する部署や、商品企画やビジネス開発を担当する部署に異動すれば、こうした経験を積むことができると思います。
長期的な目標としては、現在のシステム開発の経験や中期的なキャリア目標であるデータ分析の経験を活かして、データを活用した新規ビジネスや新サービスの企画、開発に携わっていきたいと考えています。JCOMは新規ビジネスの領域も広がっており、それに伴い、さまざまな業務に挑戦することができる環境が整っていると思います。システム開発領域で専門的に成長していくこともできますし、いずれ自身のキャリアに対する考え方に変化が訪れたときには、他の業務領域に挑戦することもできると感じています。
採用候補者の方には、まず当社の魅力をお伝えしたいと思います。IT企画部でスクラム開発に携わる社員は若手が多く、切磋琢磨しながらどんどんスキルを向上して活躍しています。座席もフリーアドレスで、私服での通勤が許可されていることもあり、上下関係が厳しい雰囲気がなく、フランクにコミュニケーションを取りやすい環境になっています。こういった状況から、若手社員も自信をもって自分の意見を表明でき、とても風通しがよい組織だと思います。
IT知識やスキルに乏しかった私でも活躍できていますので、現時点で卓越したスキルを持っていなくても問題ないと考えています。スクラム開発をしていますので、変化を恐れずに柔軟に挑戦していける人、向上心を持って自己研鑽し、スキルアップしていける人が活躍できるのではないかと思います。
とくに、新技術等に興味を持ち、向上心を持ってどんどん学習し、スキルアップしていける人、そして学んだことをチームに還元してメンバーを刺激し、スキルアップのための取り組みの活性化に一役買ってくれるような意気込みを持った方にジョインしてもらえると嬉しく思います。
最後に、これから当社を受ける方に向けて、面接や選考に臨む際のアドバイスをお伝えします。これまでの経験やスキルも重要ですが、入社後に何を成したいのか、自分がどのように会社に貢献できるかの方がより重要です。ITの領域は、熱意と向上心を持っている人は、どんどんスキルアップして成長できる領域だと思いますので、現在の知識やスキルが乏しくても、当社に入社してやりたいことを明確にし、それを実現するために向上心を持って、今から自己研鑽していけるとよいと思います。

