サッカーとバイトを通じて広げた視野が導いた就職活動の軸
学生時代の私は、何よりも自分の視野を広げることを大切にしていました。新しい人との出会いや経験を重視し、サッカーとバイトに注力しながら充実した日々を過ごしていました。大学2年間は体育会サッカー部に所属し、3年次にはキャンパスが変更になったことを機に、サークル活動に切り替えました。授業やバイトとの両立を考えると通うことが難しくなったという現実的な理由もありましたが、この判断により、環境も変わり知人も増えてさらに多様な価値観に触れる機会を得ることができました。
バイト経験も私にとって貴重な学びの場でした。キッチンやホールスタッフ、夜勤などさまざまな職種を経験する中で、とくに印象的だったのがキッチンでの仕事です。想像力と準備次第で、パフォーマンスや成果が大きく変わることを実感しました。仕入れや仕込みの精度はもちろん、材料や調味料、お皿の置く位置まで料理工程に合わせて工夫することで、効率と品質が向上することを学びました。また、先輩社員との関わりを通じて、学生同士では経験できないようなお店や遊びを教わったり、異なる価値観に触れることで視野が大きく広がりました。
就職活動では、せっかくの機会なので最初は業界を絞らず、銀行、商社、広告、メディア、スポーツと幅広く探索しました。選考が進む中で、次第に広告・メディア業界への意欲が強くなっていきました。その背景には、大学生活やバイトをする中で、世の中には「知っていることで得すること」「知らなくて損すること」がたくさんあると感じていました。奨学金制度やバイトのやりすぎによる税金、サッカーの練習方法ひとつとっても、それを先に知っていたらもっと良い判断ができたのにという経験が多々ありました。また、学生時代にさまざまな価値観に触れながら、新しい出会いや行動のきっかけの根本は、TVやインターネット、広告や会話などから得る「情報」にあると気づいたのです。正しくより良い情報を最適なタイミングで不特定多数に届ける仕事に携わることができれば、より多くの人の人生に関わり役に立てると考え、この業界への志望動機が固まっていきました。
2カ月間の研修から始まった多彩なキャリアの歩み
2012年に新卒入社した際、2カ月間の充実した研修プログラムがありました。1カ月目は社会人としての基礎研修として、挨拶や敬語、マナー、名刺の渡し方など、社会人に必要な基本的なスキルを徹底的に学びました。学生から社会人への意識の切り替えという意味で、非常に重要な期間だったと振り返ります。2カ月目には商品研修として、会社のサービス理解や実践形式でのロールプレイングなどを学び、実際の営業現場で活用できる知識とスキルを身につけていきました。
研修終了後、東京の営業拠点(杉並・中野エリア)に配属されました。お客さまとの直接的なやりとりを通じて営業の基礎を学んでいきました。この時期は試行錯誤の連続で、ロールプレイングで学んだことがそのまま実践で通用するはずもなく、最初の数カ月間は本当に苦労の連続でした。しかし、先輩や上司を含めアットホームな雰囲気で、さまざまなバックボーンを持つ方々がいる環境は、私が想像していた殺伐とした営業のイメージとはまったく異なり、とても居心地の良い職場でした。
2015年には大きな転機が訪れました。スポーツが好きだったこと、そして広告やメディア業界に興味があったため、自ら希望してジョブローテーションで広告営業部へ異動しました。ここでは、JSPORTSやゴルフネットワークといったスポーツ専門チャンネルの広告営業や営業推進を担当することになり、個人営業から法人営業へと大きく舞台が変わりました。野球やゴルフからモータースポーツ、エアレースまでありとあらゆるスポーツと、日本を代表する企業や広告代理店との連携など、とても刺激的な業務もありました。ただ、営業スタンスや手法の違い、パソコンスキル、意思決定に関わるさまざまな事象や発言責任など、同じ営業でもこんなにも必要な知識やスキルが異なるのかと驚きを感じました。一方で、固定商材にとらわれる必要がなく、顧客のために必要だと思う商品をソリューション型で企画設計して採用された際の嬉しさは、今でも鮮明に覚えています。
そして2018年、私のキャリアにおいて最も大きな挑戦が始まりました。動画マーケティングのベンチャー企業「プルークス」のグループ化と同時に、立ち上げメンバーとして出向することが決まったのです。新しいことに挑戦できるワクワクが2割、不安が8割というのが正直な心境でした。プルークスはグループ化直後、社員数10数名のベンチャー企業で、私にとってベンチャー企業で働くという選択肢は今まで考えたことがありませんでした。現場社員の1人目の出向ということもあり、事前情報もなく頼れる人もいない状況で、非常に不安だったことを覚えています。
新規事業の立ち上げから学んだ課題解決力とマネジメントの本質
現在は株式会社プルークスの事業推進部で副部長として働いています。私たちの部署のミッションは、動画制作・広告配信に続く新しい事業の柱をつくることです。今期立ち上げたSNSソリューション事業や新領域の拡販を通して、部署予算の達成をめざしています。
日々の業務では、自部署の戦略立案と予実管理を行いながら、TikTokやYouTubeなど企業の公式SNSを支援する、ショート動画スタジオTATETO(タテト)や商用ショートドラマなど新領域の拡販に取り組んでいます。さらに新規事業の立案と実行、そしてチームメンバーのマネジメントまで、幅広い業務に携わらせていただいています。
この仕事で最も印象深い体験は、ゼロから事業を立ち上げる一連のプロセスを経験できたことです。市場調査、競合分析のうえで自社の便益や独自性を見出し、商品設計からパートナー開拓、集客、営業、企画提案、ディレクションまで一貫して経験することができました。チームメンバーの自律的な行動や他部署の協力もあり、新規事業として立ち上げたショートドラマ事業やSNS事業は目標を上回る進捗で推移しています。
既存商品ではなく、自分たちがゼロから生み出すもので社内やパートナーを巻き込み、クライアントやその先のエンドユーザーに何かしら好転を与えられていることは、これまでの営業経験では味わえないやりがいを感じています。とくに印象的だったのは、プレスリリースやコラム、メルマガやウェビナーなど、こちらから発信していくことでメディアに露出し、市場に認知されることで新しいクライアントとの出会いが生まれ、ゼロから案件が発生していく一連の流れを実体験できたことです。
しかし、すべてが順調だったわけではありません。新規事業として、クリエイター人財だけではなく、経営やマーケティング、エンジニアなどプロフェッショナル人財をマッチングするスポットコンサルティングサービスを立案してサービス組成したのですが、1件も受注に至らなかった経験があります。既存事業と離れており、競合と比べて業界知識が足りず、課題に最適な解決策を提案することができませんでした。
この失敗から重要な学びも得ました。どんなに優秀なプロフェッショナル人財とパートナーシップを提携してリソースを確保したとしても、自社内でその領域での専門知識を高めプロジェクトマネジメントを行える状態にならないと、顧客から課題はくみ取れても最適な提案につながらず獲得へつながらないということです。そこでTATETOのローンチ前には、社内でSNS運用の知見を高めるために自社のSNSアカウントを立ち上げ、ハンズオンで運用することでサービス開発や提案、ディレクションに活かしました。
チームメンバーをマネジメントする上では、「経験泥棒」をしないように心がけています。目指す姿を共有して自律自走できる人財の育成を心がけており、失敗を恐れず結果がどうであれ、自分自身で考え、選択して、判断する経験を積む機会を提供することを意識しています。ただし丸投げするのではなく、任せるところ、正すところ、支援するところ、教えるところの判断を意識しています。チームメンバーのその先の人生が少しでも好転するようなキャリアを支援していきたいと考えています。
学生時代と比べて最も成長したと感じるのは、考えて進める力です。元々物事を深く考えるのは苦手だったのですが、事象を整理して、いまどうなっていて、本来はどうあるべきか、なぜそうなっているのか、課題はなにか、そのために必要な打ち手は何かなど、物事を段階的に考えられるようになりました。この能力は、新規事業の立ち上げや日々のマネジメント業務において、非常に重要な基盤となっています。
事業の柱を築き、人財育成で未来を切り拓く挑戦
短期的な目標として、みんなで立ち上げた新規事業をさらに拡販させて、SNSソリューション事業をプルークスの事業の柱に育てていきたいと考えています。これまでゼロから築き上げてきたこの事業を、単なる一過性のプロジェクトではなく、会社の持続可能な収益源として確立させることが重要だと思っています。そのためには、着実に目の前の案件を誠実にひたむきに対応し、一つひとつの成功事例を積み重ねていくことが必要です。
同時に、この組織自体も持続可能な形にしていきたいと思っています。異動時15名程度だった社員は現在70名弱まで拡大しています。事業推進部としても社内のキャリアプランの選択肢として認知される組織にすることで、優秀な人財が集まり、さらなる成長を遂げられる環境を整えたいです。常にインプットを怠らず、社内共有などアウトプットを繰り返すことで、組織全体の知識レベルを底挙げしていくつもりです。
中長期的には、プルークスでの経験をJ:COMに還元して、自身がリードしながら規模の大きい事業開発に携わりたいと考えています。これまで培ってきたノウハウや経験を活かして、より大きなインパクトを生み出せるプロジェクトに挑戦したいです。そして、その成功体験を体系化することで、若手の新しいチャレンジが連続的に生まれる環境を作りたいと思っています。
実際に、これまでもチームのメンバーから「こんな業務にチャレンジしたい」という相談を受けた際、そのポジションを新たに作って一緒に業務を進めたことがあります。今では組織として確立し、メンバーも増えています。相談してくれたメンバーもキャリアチェンジにつながりました。このように、社員のスキルが向上し、小さな成功事例をたくさん作ることで、働く社員がイキイキと自信に満ち溢れる会社を実現できると信じています。
採用候補者の皆さんには、J:COMの規模や事業領域の大きさを活かして、さまざまな可能性に挑戦していただきたいと思います。今やりたいことがなくても、さまざまな経験をする中で見つかる可能性が高いですし、チャレンジに寛容な文化があるため、自分次第で大きなプロジェクトに携われます。また、時代や顧客の要望に沿って柔軟に変化していく組織であるため、入社前には想像していなかったような魅力的な業務やプロジェクトに出会える可能性もあるのです。
