副所長として挑んだ初めての現場。コスト管理や安全管理も担う立場に
東京建築支店に所属する原島。現在は、都内の現場で副所長兼監理技術者を務めています。
「30階建ての高層マンションと2階建ての店舗を建設する現場の施工管理を行っています。今回から副所長のポジションを任され、これまで上司が行っていたコスト管理などにも携わっています。施主様の要望に応えつつ、どれほどの予算で工事に取り組めばどれだけの利益を生み出せるかを意識しながら、打ち合わせを進めてきました」
まず設計図をもとに、施主と協議しながら製作図や施工図を作成した後、工事に取りかかるというのが基本的な流れ。すでに外構工事(建物の外側を整える工事 )が終盤を迎えており、無事に工期内の工事完了をめざして、現在は竣工書類の作成などの業務に取り組んでいます。
「これまでにもマンションの建設に携わった経験はありましたが、工事着手後の早期段階で住戸内の完成形であるモデルルームの詳細決定や、パンフレット、内装工事全体の工程を管理する職務にメインで取り組むのは、現在の現場が初めてです。経験や知識が足りないぶん、工期通りに高いクオリティの施工ができるよう、先輩や関係会社の方に相談しながら詳細を詰めていきました」
副所長に昇格して初めての現場、そして慣れない業務。課題は残るものの、高いハードルを越えたことで原島には多くの学びがあったと言います。
「本来、副所長は現場全体を見渡しながら安全面も含めてマネジメントしなければいけない立場ですが、今回は所長にフォローしてもらう場面が少なくありませんでした。今後の現場では、自分ひとりで安全管理を担えるようになりたいと考えています。
反省すべき点がある一方、施主様とのコミュニケーションは、もうひとりの副所長と連携しながらスムーズに行うことができました。良好な関係性を構築できたと思っています」
もともと人付き合いが好きで、コミュニケーションに苦手意識はなかったという原島。今回も責任ある立場として、現場の鍵となる役割を果たしてきました。
「これまで工事に携わる中で、未決定事項や見落としていた点があり、それが原因で工事が遅延したり現場が困ってしまったりするような状況も経験してきました。そこで今回の現場では、図面を入念に確認し問題が生じないように事前検討を行いました。後輩から頼られる機会が多かったのは、その事前検討の背景があり、彼らの質問に対して常にきちんと対応できていたからかもしれません」
自ら見積もり作成を主導し店舗棟のテナント工事を受注。さまざまな現場経験を通じた成長
現場の責任者としてだけでなく、提案活動においても原島は副所長としての役目を全うしてきました。
「当初、マンションに併設される2階建ての店舗棟のテナント工事を含めての同時竣工が計画されていました。しかし、店舗棟の工事には競合が存在していたため、当社が受注できるかどうかが不確定な状況だったのです。
そこで、私が請負金額の決定と見積りの提出を主導。その結果、無事に当社がこのテナント工事を受注できました。テナント工事だけとはいえ、私の主導した提案が受け入れられたことは、私のキャリアにとって非常に有意義な経験になったと思います」
2007年の入社以来、さまざまな現場経験を通じて成長を遂げてきた原島。なかでもとくに学びが大きかったと振り返るのが、2016〜2019年にかけて工務を担当した再開発の作業所での経験です。
「その現場では、初めて鉄骨造の図面を作り上げる業務を担当しました。以前にも、製作された鉄骨の組み立て工事を経験したことがありましたが、鉄骨の製作から関われたのはこの現場が最初。この経験を通じて、鉄骨造に関する新たな知識やノウハウを学び、図面の見方にも変化が生まれました。鉄骨造の真髄と奥深さに触れることができたと感じています」
細部にもこだわりを詰め込んで、思い描いたものをかたちに
以前からものづくりが好きだったという原島。父親が建設関係の仕事をしていたこと、またオープンキャンパスで実験施設を見学して興味を持ったことから、大学は建築学科に進学しました。
建築を学ぶ中で、原島がとくに興味を持ったのが2次元の図面から3次元の建物をつくり上げていくプロセス。卒業後、最終的に選んだのが前田建設工業でした。
「建築を学んだこともあり、ハウスメーカーかゼネコンで建物の建設に携わるつもりだったんです。当初は戸建てを手がけるハウスメーカーにも、家だけでなく多種多様な建物の建設に携われるゼネコンにも興味を感じていました。
ゼネコンを選んだ理由は、就職活動の中でハウスメーカーの場合は施工管理だけでなく営業や設計などの部署への異動の可能性があることを知り、やっぱり施工管理をやり続けてさまざまな建物の建設に携わりたいという思いが強まったからです。とくにゼネコンの中でも、社員間のコミュニケーションが活発で雰囲気が良かった前田建設工業への入社を決めました」
さまざまな現場に立ち続け、気がつけば2023年で社会人17年目。原島はいまも入社当時と同じく、建物をつくり上げていくおもしろさを感じながら業務に励んでいます。
「自分が思い描いたことをかたちにできることがこの仕事の魅力です。とくに図面通りに実物ができあがっていく過程が目に見えるところに、おもしろさを感じます」
予算内で施主の要望をかなえるプランをどう提案するかはもちろん、外からは見えない部分をどう丁寧に仕上げていくかが、やりがいにつながっていると言います。
「たとえば、気密性確保や漏水を防ぐために、どれだけ図面を詳細に突き詰め、仕上がり具合をどのように決めるかが、私たちの腕の見せどころです。『この品質を担保するためにこの図面にしました』と自信を持って説明できて、誰もが納得するようなものをつくり出したいと考えています」
原島は細かな点にも注意を払い、常により良い仕事をめざしてきました。物を言うのは、これまでに培ってきた経験です。
「さまざまな現場を経験する中で、『こうすればよかった』『こうした方法を採用する選択肢もあった』と反省したこともあります。また、先輩方の仕事ぶりを見て、『こうした考え方もあったのか』と気づかされたことも。
そうやってひとつずつ増やしてきた知識やノウハウの引き出しの中から、現場ごとに最適なものを選び取ってチャレンジできることも、この仕事ならではの醍醐味だと思います」
自分の仕事に胸を張れるプロフェッショナルをめざして
施工の現場に身を置きたいという強い想いを胸に入社し、施工一筋で腕に磨きをかけてきた原島。これからも、さらに高みをめざして経験を重ねていくつもりと意気込みを話します。
「私に任された業務や手がけた仕事は、誰からも不満の声が挙がらないものにしたいと思っています。『これは私の仕事です』と常に自信を持って言える自分でいたいですね。『原島に任せておけば問題ない』と周囲から信頼されるプロフェッショナルになることが、いまの私の目標です」
そして、それを実現するために不可欠なのが、周囲との良好な関係性を築くためのコミュニケーションです。
「私が務めるのは、職人さんに『こうしてほしい』と依頼したり、施主様に説明したりする機会が多いポジションです。伝えたいことを正確に伝えられないと誤解を招いてしまう可能性があるため、受け手の立場に立って資料を作成したり、文章や話し方のスキルを向上させたりしていくことも大切だと考えています」
そんな原島にとってキャリアの原点となっているのが、入社後に携わった2番目の現場での上司からの教えです。
「『メモを残すときは、きれいな字で書くこと』『紙をまっすぐに置き、常に見る人のことを考えること』と何かとアドバイスをもらっていました。当時教わったことが心に深く残っていて、いまでも私の仕事の基本姿勢として根づいています」
ここまで成長してこられたのは、その上司をはじめ多くの仲間たちに支えられてきたからこそ。前田建設工業の魅力を原島はこのような言葉で表現します。
「先輩や上司は気さくに話してくれる方ばかり。こちらの質問にいつも親切に答えてくれます。また、私が『これをやりたいです』と伝えると、可能な限り配慮してもらえるのも前田建設工業ならではだと若手のころから感じてきました。後輩たちも明るく元気なので、年齢や立場を超えていつも和気あいあいとした雰囲気の中で仕事ができています」
学生時代に思い描いた理想の場所で、やりがいを持って仕事に打ち込む原島。かつての自身と同じように、ゼネコンを志す学生たちに向けてエールを送ります。
「ものづくりが好きな人、とくに大きなものが少しずつかたちになって完成していく様子を見るのが好きな人には、ゼネコンの仕事が向いていると思います。マンションやオフィスビル、病院など、さまざまな用途の物件の建設に携わることができるので、毎回新鮮な気持ちで仕事に臨むことができるはずです」
好奇心と責任感を携えて。原島はこれからも、建物が完成した瞬間の喜びとやりがいを追い求めながら、現場と全力で向き合い続けます。
※ 記載内容は2023年11月時点のものです
