現場監督として名古屋市を中心に大小さまざまなプロジェクトを推進
粕谷が籍を置くのは、中部支店 西名古屋営業所の工事課。現場監督として、主に名古屋市内の道路工事や工場、スーパー、マンションなどの外構工事を担当しています。
粕谷 「安全管理、工程管理、原価管理といった施工管理が主な業務です。現場での作業が安全に、また工程通り進められているかどうかを確認し、作業終了時には、施工の進捗や使用した資材、作業員の労働時間などを集計。原価管理を行った上で材料の発注や今後の施工スケジュールを組み立てます。
たとえば、スーパーマーケット併設の駐車場の舗装工事のような比較的小規模な現場でも、アスファルトの舗装に7〜8人、側溝を据えたりブロックを積んだりするのに3〜4人のチームがそれぞれ必要です。舗装チーム2班での対応となれば、それだけで16人規模の現場を現場監督がまとめることになります」
2023年4月現在、工事課は13名体制。所長以下、課長、係長をはじめとする現場の職員が10名、事務担当の職員が3名という構成で、さまざまなプロジェクトに対応しています。
粕谷 「同じ現場での作業が数カ月続くこともあれば、日ごとに現場が変わることや、一日のうちに複数の現場を回ることもあります。道路工事のようにずっと張り付く必要のあるケースから、駐車場の舗装のように現場に長く滞在しないものまで、プロジェクトの内容や規模はさまざまです」
入社して7年目を迎える粕谷。簡単な現場から一つひとつ経験を積み上げて、現場監督として成長してきました。
粕谷 「最初に担当したのは、アスファルトの補修工事でした。現場で初めて気づくことも少なくありませんでしたが、無理なくスタートできたのは充実した社内制度のおかげ。研修後、先輩の現場に同行し、『こういう工事ではこうするといい』『こう対応すれば、こういうかたちに収まる』といった感じで、同じような施工方法について勉強させてもらっていたのが大きかったですね」
多いときで8件のプロジェクトを同時に走らせることもありますが、そうやって異なる複数の現場に携われることが今は楽しいと言う粕谷。その理由についてこう話します。
粕谷 「複数の現場を見るとなると、それだけ仕事量は増えますが、スキルアップするには絶好の機会。現場を巡回し、作業の進捗状況や安全性、品質管理など現場を仕上げることを“現場を叩く”といいますが、どれだけ現場を叩けるかが成長に直結すると考えているので、がむしゃらに取り組んでいます」
若いうちから多くを学び、吸収できる環境に惹かれ、前田道路へ
大学では土木を専攻していた粕谷。知人を通じて前田道路株式会社の社員と接点を持ったことが、当社の現場監督の仕事に興味を持つきっかけになりました。
粕谷 「仲の良かった先輩のご家族に前田道路に勤めている方がいて、仕事の内容についてお聞きする機会があったんです。話の内容から、決して簡単な仕事でないとわかりましたが、選考を受けることにしました。小学校から大学までずっと野球をやってハードな練習にも耐えながら鍛えてきたこともあり、どうせならば厳しい世界に身を置き自身を鍛錬したいという思いがあったからです」
企業研究を進めるにつれ、前田道路への関心がますます高まったと言う粕谷。大手ゼネコンやほかの道路会社も検討する中、若手のうちから経験を積める環境が入社の決め手となりました。
粕谷 「与えられた仕事をただこなすのでなく、社会に貢献できていると実感できる仕事がしたいと考えていました。ところが、土木建設会社では、新人が現場を任されるようになるまでに5年、長い場合で10年ほどかかってしまうケースが少なくありません。
そんな中、前田道路なら比較的早い段階で、大きな仕事をさせてもらえることを知ったんです。自分に学ぶ気さえあれば、若いうちから多くを学び、吸収できるところに魅力を感じ、入社を決めました」
入社後、研修を終えた粕谷が最初に経験したのが、名古屋市内の高速道路の集中工事。大規模な現場を仕切る先輩の姿に圧倒されたと振り返ります。
粕谷 「当時、28歳くらいの若い先輩が現場監督を務めていたのですが、率いていた作業員の数は300人以上。それだけの人たち全員に的確に指示をするにはどうすれば良いのか、自分よりも年配の方が多く現場にいる中、どんな伝え方をすればうまく動いてもらえるのかなど、とても勉強になりました。
基本的な測量方法や計算式については大学でひと通り勉強したものの、専門的なことの多くは現場で身につけていくしかありません。現場経験のない私にとって、若いながらも自信に満ちた態度で振る舞うその先輩の姿はとても印象的でした。
それ以来、私も早く同じように現場を叩けるようになりたいと思うようになり、どんなに困難な状況でも頑張ろうという気持ちでこれまで進んできています」
入社2年目の苦い経験。失敗から学び、成長を支えたノート活用術
入社以来、一貫して西名古屋営業所 工事課で施工管理に携わってきた粕谷にとって、いまでも忘れられない出来事があります。2年目に新築工場の現場を担当したときのことでした。
粕谷 「それまで大きな失敗なくやってきていたのですが、初めて、ブロック塀の高さを間違えてしまったんです。2週間かけてつくったものをすべてやり直さなくてはなりませんでした。
仕事に慣れてきて、油断していたところがあったのだと思います。確認作業をおろそかにしていた自分に対する悔しさと、作業してくださった方に申し訳ないという気持ちとで、周囲にはばからず大泣きしました」
大きな失敗をした自分を周囲は温かく励ましてくれたと振り返る粕谷。それから約6年が経過したいまも、そのときのことを教訓にしていると言います。
粕谷 「作業員の方々には快く許していただきましたし、先輩たちも、『失敗しない人はいない』と優しい言葉をかけてくださいました。しかし、現場監督として二度と同じことを繰り返さないよう、現場での気づきや学びを書き留めるノートが新しくなるたびに、まずそのときのことを書き記し忘れないようにしています」
ノートをつける習慣は、入社時から続けてきたもの。上司や先輩とのコミュニケーションツールとしても機能するなど、粕谷のこれまでの成長を支えてきました。
粕谷 「仕事をする上で参考図書のようなものはありますが、現場では本の通りにはいきません。そこで、現場で起きたことや先輩に教えてもらったことをノートに書くようになったんです。
最初は自分でメモするだけでしたが、やがて交換日記のように上司とやりとりするようになって。『このやり方はいいけれど、このやり方はよくない』とノートを通じて教えていただくなど、現場で立ち回る上でずいぶん助けになりました。最近では先輩にも見てもらって、作業内容を確認することもあります。また、いまは後輩も増えてきたので、部下の子たちを指導したり、伝え方を見直したりするのにも役立っています」
挑戦を後押しする環境で成長。インフロニア・ホールディングスの一員として新たな段階
入社からこれまで、現場監督として粕谷が大切にしてきたのは、活力のある環境づくり。働きやすい場の醸成に努めてきました。
粕谷 「人と人とが対面する現場での仕事なので、いつも明るい雰囲気づくりを心がけています。元気のいい挨拶に始まり、やるときはしっかりやって、休むときはしっかり休む。そして、コミュニケーションを密に取ることを大事にしています」
成長機会の多さに惹かれて前田道路への入社を決めた粕谷。中堅社員となったいま、同社で働く魅力についてこう話します。
粕谷 「最初は覚えることが多く、たいへんな印象しかありませんでしたが、それは早いうちから大きな仕事を任せてもらっていたから。他社で働く学生時代からの友人たちと話すと、いかに自分が裁量権を与えられ、責任ある仕事をしているかがよくわかります」
また、これだけ組織規模が大きいにもかかわらず、職場の関係や雰囲気に恵まれているのも前田道路ならでは。成長を後押しする環境があると言います。
粕谷 「これまで何度も壁にぶつかってきましたが、周囲からは、『がむしゃらに進めばいい』と温かく見守ってもらいました。いまもそうですが、上司や先輩との距離感がとても近いと感じています。異動の経験がないためほかの部署についてはまだ知らないものの、同課では私以外のメンバーがほとんど入れ替わっていても同じ価値観を共有できているので、きっと社内はどこも同じような雰囲気なのだと思います。
また、働き方改革が進んでいて、悪いところを改善していこうという考えが浸透しているのも当社の特徴。たとえば、友人の話によれば、若い社員が朝早く出勤し夜遅くまでいるのが当然という空気が同業他社にはあるようですが、年齢に関係なく各々が担当現場を見ている当社にはそうした雰囲気がまるでありません。
建設業界には、いまも昔ながらの風習が根強く残っているところが少なくない中、社員のことをここまで考えてくれる会社はそうないはず。選んで正解だったと確信しています」
2021年、前田道路は、前田建設工業株式会社、株式会社前田製作所との共同株式移転により、共同持株会社としてインフロニア・ホールディングス株式会社となりました。これを機に、粕谷は新しい取り組みにも意欲的です。
粕谷 「組織が再編されたので、これからは新しい事業にも貪欲に手を上げて参加したいと考えています。どんな仕事が振られても対応できるような準備をしていきたいですね」
絶えず情熱を燃やし続ける、明るく前向きな精神を武器に、成長を実感できる環境で次々と新しい挑戦を追求してきた粕谷。これからも、変化に適応し、チャンスを活かしながら、周囲と共に成長していくことをめざします。
