「入社して良かった」と感じてもらうために。誇りを育むCA活動の挑戦
──まずはお二人の現在の仕事内容と、仕事で気をつけていることを教えてください。
岩本:私はHPC&AI事業統括本部 NonStop営業部に所属し、24時間365日無停止の「HPE
NonStopサーバー」という専門的な製品を担当しています。このサーバーはHPEの製品の中でも非常に高価で、お客様の基幹システムであるため、提案から納品、サービス開始まで、責任感を持って確実に取り扱うようにしています。
宮永:私はプロフェッショナルサービス統括本部の部長として、サーバー導入や構築サービスなど、さまざまなプロジェクトを実施する部門の中で、とくに自治体のお客様を専門とするチームのマネジメントをしています。
現在メンバーは10名以上で、心がけていることはメンバーの声をきちんと聞くことと、メンバーの成長と成功の手助けをしてあげたいという思いで、マネジメントをしています。
──現在、「Culture Ambassadors」(以下、CA)はどんな活動をしているのですか?
岩本:CA活動の目的は、社員の皆さんに「HPEカルチャーを感じてほしい」、「HPEカルチャーを促進していきたい」というもので、最終的なゴールはより多くの社員の皆さんに「HPEに入社して良かった」と感じてもらい、「憧れの職場(Admired Place to Work)」 として誇りを持ち、社外に憧れられるような会社にしていくことです。
具体的な活動の中心は、グローバル全体で行われている社内イベントを日本向けに展開していくことです。それ以外にも新卒研修の中で、新入社員向けにHPEカルチャーに関するワークショップを展開したり、LGBTQ+、女性や若手コミュニティなどの社内コラボレーションも今年に入って展開しています。
メンバーは立候補制で、Japan リードについては私を含めて3名、CAのメンバーは10名以上在籍しています。
──「グローバルで行われているイベント」には、たとえばどんなものがありますか?
宮永:大きなイベントとして、年2回「Team Member Appreciation Day」と「We are HPE
Day」があります。
「Team Member Appreciation Day」は、毎年5月頃に行われる、その名の通り「感謝を伝え合おう」というイベントです。実際には「Recognition e-card」という、誰にでもサンクスカードを送り合えるオンラインの仕組みを活用して、当日は大量の感謝のメッセージが飛び交います。さらにはオンサイトイベントとして、役員の皆さんから感謝の気持ちとしてスイーツが配られたり、社長がポップコーンを振る舞ったりしています。
「We are HPE Day」はHPEが2015年11月にBtoC事業を担う日本HPと分社したことから、新会社の誕生を祝い、HPEの文化、自社の文化をみんなで称え合う日です。「HPEで働くことを誇りに思いましょう」という日でもあり、その誇りをオンラインのシェアボードで共有したり、さらには「地域や社会へ貢献しましょう」と、ボランティア活動もその日に行っています。ここ数年は地域のゴミ拾いボランティアなどを行っています。
人と人を信頼でつなぐ──HPEに刻まれたDNAを再び灯す
──日本では2020年の2月にこの活動が立ち上がりましたが、当時はどのような背景や課題があったのでしょうか?
宮永:当時はコロナ禍が始まり、リモート勤務によって社員同士のつながりが希薄になりつつありました。アメリカでは早くから「HPEの企業文化を再認識し、人とのつながりを大切にしながらいきいきと働こう」という動きがあり、グローバルで始めに活動が立ち上がりました。私は日本での立上げを任され、メンバーを募って活動を開始しました。
本業で自治体向けのプロジェクトマネージャー(以下、PM)業務を担っていた時期でしたが、リモート環境下で人と会えない寂しさと、「会社をもっと盛り上げたい」という思いがありました。HPEには魅力的な企業文化があり、それを改めて社内に広げたいという気持ちが強く、ボランタリーながらも挑戦することを決めました。
会社設立当初から受け継がれる創業者の理念に共感して入社した社員が多くいます。その理念とは信頼と尊敬、そして妥協なき誠実さを軸とした企業文化です。HPEのグローバル全社員の中にDNAとして刻み込まれています。
──立ち上げ当初、まず何から着手されたのでしょうか?
宮永:立ち上げ当初は、何から始めるべきか手探りの状態でした。最初におこなったのは当時の役員に相談に乗ってもらうこと。そして賛同してくれる社員を募ることから着手しました。声をかけながら同じ志を持つ仲間を集め、一人ひとりに活動の目的を丁寧に説明していきました。
活動を軌道に乗せるうえで重視したのは、まず多くの社員に活動の存在と目的を知ってもらうこと。全社アナウンスや各部門のミーティングで説明するなど、オンライン中心の環境でも積極的に発信を続けました。
──メンバーが初めて集まった時は、どんな気持ちでしたか?
宮永:嬉しかったですね。社員も多く、どれだけ賛同してくれる人がいるかわからない中、最初の立ち上げには結構時間がかかりました。
初めに「一緒にやろうよ」と言ってくれた方を今でも覚えていますが、やはりHPEの文化が好きで入社した方で、課題認識も私と同じでした。こういう活動をすると知って、自分から情報をキャッチして手を挙げてくれて、その方と本当に最初は二人で手を取り合ってスタートしました。
初年度はとにかく走り続けました。私は本業で自治体向けプロジェクトのPMをしており、その経験はこの活動にも大いに生かせました。計画立案やステークホルダーとの調整やコミュニケーションなど、プロジェクトマネジメントで培ったスキルが、社内活動を推進する上でも有効だったと感じています。
若手へのバトンパス。世代交代がもたらした「新しい風」
──2025年にJapan リードを若手3名にバトンタッチしましたが、その理由を教えてください
宮永: 岩本さんを含む3名は、非常に前向きな姿勢と「多様な取り組みに挑戦したい」という意欲を持つ、魅力的な人材でした。ぜひ3名でリード役を担ってほしいと打診し、バトンを渡しました。
本業での自身の役割が変わったことも一つの契機ではありましたが、それ以上に、若手に前面に立ってほしいという思いが強かったです。若手社員が生き生きと活躍している企業は、魅力的で多くの人が憧れるような企業文化が醸成されると考えています。こうした活動を通じて、良い意味で社内外に認知されること、そしてグローバルからも認識されるような若手が増えることを期待しました。
岩本:私は2023年に入社し、研修中に人事担当者にCAの活動を紹介いただきました。社内ネットワークを広げられる良い機会だと感じ、同期とともに参加したのがきっかけです。
ただ、最初にリードを打診された時は戸惑いましたね。折しも本業でも営業として独り立ちし、大型案件を担当し始めた時期でもありましたので、両立できるかという不安がありました。そこで、同期の2名にも声をかけ、3名体制での就任を希望しました。
──新しいリードとして、現在注力している取り組みを教えてください。
岩本:2025年に宮永さんから引き継いで、従来の方針を踏襲しつつ新たな方向性を模索しています。私自身、HPEの海外派遣プロジェクトを通じてイギリスを訪問し、そこでは本業のビジネスに加え、イギリスのHPEカルチャーに関する取り組みも調査しました。
印象的だったのは、イギリスでは多様な宗教や背景を持つ方々が在籍しており、相互理解を深めるコミュニティが存在していた点です。たとえば「チャイニーズニューイヤー」を祝うイベントなどを通じ、多様な文化への理解を促していました。そこで「社内イベントでの学びが、社員個人の社外における他者理解にも繋がり、寛容性を育む」という話を聞き、この考え方は日本でも応用可能だと考えています。
従来の活動はグローバルで実施されるイベントの国内展開が中心でしたが、今後はそれに加え、日本独自の企画も推進したいと考えています。具体的には、他の社内グループとの連携強化です。先日も、日本HPE独自の女性コミュニティと連携し、リラックスした雰囲気の中でHPEのカルチャーについて女性社員同士で対話するイベントを実施しました。
──世代交代したことで、チームの活動に起きた変化はありますか?
宮永:世代交代して間もないですが、他グループとの連携など、新しい風を吹き込んでくれていると感じており、喜ばしく思っています。CA活動はボランティア活動ですので、無理のない範囲で、今後も新しい取り組みを期待しています。
岩本:Japanリードに就任しまだ日は浅いですが、私を含め同期3名の若手がリードを務めている現状を、経営層が認識し、支援してくださっていることは大きいと認識しています。役員自らCAの認知度向上に取り組んでくださり、先日の女性社員限定イベントも女性役員2名にヘルプいただき、企画段階から人事担当役員をゲストに招くなど、サポートいただきました。
──この活動での経験が本業に活かされていると感じる部分はありますか?
宮永:私自身、活動を通じて人脈が広がりましたね。国内の役員層はもとより、グローバルの関係者とも繋がりが生まれ、これは本業を遂行する上でも有益で、初対面の方とも円滑に関係を構築できるメリットを感じています。
岩本: 周囲を巻き込む力が向上したと感じています。私の所属チームは従来こうした活動に積極的でない方も多かったのですが、イベントに参加してくれるようになりました。本業においても他者へ働きかけることに躊躇がなくなりました。
“HPEに入ってよかった”をすべての社員に。CA活動の進化とこれから
──CA活動の今後の方向性について教えてください。
宮永:たとえば、私がリードしていた時期にグローバルで始まったイベントがあります。当初は予算もない小規模な活動でしたが、現在は全社的な定例イベントとして予算も確保されるまでに成長しました。
このように、グローバルの全社方針と連携しつつも、日本独自の視点で発展させられるような、意義のある取り組みを継続できるチームでありたいと考えています。
岩本:社員の皆様に「HPEに入社してよかった」といっそう感じてもらうことを最重要視しています。英国を訪問した際、若手社員が活気にあふれ、HPEへの誇りを語る姿に感銘を受けました。日本でも同様の環境を整備したいと考えています。
既存のイベントだけでなく、新たな観点での施策も企画したいです。先日、あるイベントで「HPEの良さ」を共有し合える場の価値を再認識しました。こうした、自社の魅力を語り合い、時には不安も相談できる環境を、年齢や性別を問わず構築していきたいです。
──この活動が会社にどのような価値を提供し、最終的にどのような状態をめざしますか?
宮永:私はこの活動の開始当初から、一貫して「良い企業文化の定着」を掲げています。HPEには創業以来の素晴らしい文化があります。その基盤の上に、良い人材が集まり、良い仕事ができる環境、まさに「憧れの職場(Admired Place to Work)」の実現を、この活動を通じてめざしています。
岩本:私も宮永さんと考えは近く、最終的には多くの社員にHPEについて誇りに思ってもらい、社内外に発信できる組織をめざしたいです。そのためには、業務以外にこうした活動があることの認知度を高め、ポジティブに仕事に取り組む社員を増やすことが重要です。リフレッシュの機会を提供することが結果としてHPEの付加価値となり、人材定着や外部からの関心向上に繋がると考えています。
──お二人が考える「HPEの良さ」はどのようなところでしょうか?
宮永:HPEの魅力は「人」と「カルチャー」。信頼・尊敬できる人々が、チームで高みをめざす文化があります。この基盤の上で、常に進化し新しい挑戦を推奨するマインドが浸透しています。CEOのAntonio Neri自身が「カルチャー」を最優先事項として常に発信しており、トップダウンでの強力な支援がある点も強みです。
岩本:私は「信頼と尊敬」を挙げます。本業でもこの活動でも、年上の方と協働する機会がほとんどですが、若手であっても年齢に関わらず一つの意見として尊重してくれる風土が日常的にありますね。
この活動を通じて「この会社で良かった」という愛着心は高まりましたか?
岩本:はい、実感しています。もしこの活動に参加していなければ、大きく異なっていたと思います。活動を通じて業務だけでは得られない縦横の繋がり、人脈が大きく広がりました。
よく「HPEの社員は人が良い」と言われますが、本業が多忙であるにもかかわらず、他者を気遣い、的確な助言をくれる方が多いことを実感したことが、会社への愛着心、エンゲージメント向上に繋がっています。
※ 記載内容は2025年10月時点のものです
