法学部からITの世界へ、グローバルな舞台を求めて
大学では法学部に所属し、憲法・情報法のゼミで学んでいました。そこでは、プライバシーやAIと人権、行政のデジタル化など、法律とテクノロジーの両方の分野にまたがるような社会問題に特に興味を持って勉強をしていました。この経験が、IT業界に興味を持ち、エンジニアになることを選んだきっかけだと思っています。
就職活動では、IT企業や金融系の企業を中心に見ていました。金融系の中でも、ITに携わりたいという思いから、特にシステム開発部門やシステムに関する企画部門を中心に探していました。ちょうど私が学生の頃には、AIが普及し始め、テクノロジーによる人権侵害のような事件が社会問題になりはじめた時期で、そういったものに対して法律の面からいろいろ勉強していました。ですが、システムの中身がどう動いているか、どのように構築されているのかといった知識がないと、AIなどを勉強するのが難しかったです。AIやITシステムについて学んでいく中で、次第にITエンジニアという仕事に興味を持ちました。もう一つ、金融系企業を見ていた理由は、社会インフラであるお金の流れは、止まると影響がとても大きく、その分世の中を支えている業種と考えていたため興味がありました。
HPEのことは、サーバー機器の会社というイメージを持っていて、特にスーパーコンピューターで有名な会社というイメージでした。採用選考の中では、企業研究が少し不十分なところがあって、パソコンやプリンターを作る会社と取り違えて研究してきたことが面接でわかり、とても恥ずかしい思いをしたことがあります。
IT企業や銀行などから内定を頂いていましたが、最終的にHPEへの入社を決めた理由は、外資系企業であり、グローバルに仕事ができそうで面白そうだなというイメージがあったからです。IT企業と金融系企業のIT部門を比較した時に、HPEのような自社ハードウェア製品があるベンダーの方が携われるお客様の数や案件の規模も大きいのかなと思いHPEを選びました。
研修から客先常駐へ、エンジニアとして実践力を磨く日々
入社後の研修は、ビジネススキル研修と技術研修の二本立てで進んでいきました。ビジネススキル研修では、名刺の渡し方やビジネスメールの書き方といった基本から、パワーポイントを用いた提案の練習まで、社会人としての基礎をしっかりと学びました。技術研修では、HPEの製品であるサーバーやネットワーク、ストレージについて学び、さらにはRHEL、Windows等のOSや仮想化技術、Azureなどのパブリッククラウド、データベース、Pythonやシェルスクリプトなどのプログラミング、そしてプロジェクトマネジメントまで、実践的な現場で使うスキルを幅広く習得していきました。
研修の中で特に印象に残っているのは、エンジニアでも提案活動のトレーニングを受けたことです。HPE製品を導入した新しいシステムの提案をするというロールプレイングを行いました。研修を受講した際には、エンジニアなのに営業のような提案スキルが必要なのかと疑問に思っていました。しかし、実際に現場に出てお客様向けの提案活動に携わってみると、このスキルの重要性を痛感しました。エンジニアとして技術を理解しているからこそ、お客様の課題に対して的確な提案ができるのだと実感しました。
配属後、入社前のイメージとのギャップを感じることもありました。一番大きなギャップは、客先常駐という働き方があるということでした。入社前は、HPEはリモートと出社を組み合わせたハイブリッドワークが主流だと聞いていましたが、実際に配属されると私の働き方は客先常駐となり、それが結構意外でした。ただ、お客様やチームメンバーと対面でコミュニケーションを取りながら仕事を進めていくことで、わからないことをすぐに聞いて解決できたり、複数のチームにまたがる調整がスムーズに進んだりと、ハイブリットワークよりもメリットが大きいと感じています。出勤ならではの大変さはありますが、対面でのコミュニケーションによって、より人間味のある関係性を築けることに価値を感じています。
幅広い役割を担いながら、プロジェクトマネージャーとして成長を実感する日々
現在、私はエンジニアとして、ITインフラの提案活動から機器の調達、設計、構築、試験、システム移行、運用引き継ぎまで、ITライフサイクルの幅広い側面で銀行のお客様のビジネスを支えています。若手ながらいろいろな役割を経験させていただいており、案件ごとに役割が異なるため、複数の役割を同時に担うこともあります。提案活動では、営業チームと協力してお客様のITインフラをより良いものにするために新しいシステムの提案をします。大小さまざまな規模があり、小規模のものは一人で提案から受注まで進めることもあります。プロジェクトマネージャーとしては、受注した案件でHPE側の責任者としてチームをまとめ、スケジュール管理やお金の管理など、案件に関わること全てを管理しています。
こうした業務の中で最も印象に残っているのは、プロジェクトマネージャーとしてサーバー移行案件をやり遂げたことです。初めてプロジェクトマネージャーの役割で案件に参画し、お客様、ビジネスパートナーさん、アカウントサポートマネージャーやマネージドサービスのエンジニア、カスタマーエンジニア(CE)、工事チームなどHPE内の他のチームとのやり取りを繰り返しながら案件を進めていきました。お客様内での注目度もそれなりに高くプレッシャーを感じていましたが、チームとして案件をやり遂げ、お客様からサンクスレターをいただくこともでき、とてもやりがいを感じました。
一方で、失敗した経験もあります。開発環境で設定誤りをしてしまい、お客様の作業や他ベンダーの作業に影響を及ぼすような遅延を発生させてしまいました。事前に設計をよく確認し、お客様の環境をより深く理解していれば対策は可能だったという評価を受け、きちんと事前に準備しておくことが大切だったと痛感しました。準備不足で作業してしまったことを深く反省しています。
日々の業務では、マルチタスクを捌くことに苦労しています。お客様向けの案件や提案活動だけでなく、社内の事務や部署の業務、勉強会、トレーニング、新卒採用活動など様々な活動にお声掛けいただいており、可能な限り参画しています。常に同時並行で複数の事柄が進んでおり、それら全てに対応しかつ成果を出すことはとても難しいです。社内の事務やドキュメント作成・レビューなど自分一人だけで進めることのできるタスクは朝の早いうちにやってしまい、日中はお客様や社内のコミュニケーションが必要なタスクに集中するように工夫しています。この工夫により業務を効率的に進めることができ、お客様向けの案件活動だけでなく、社内の自分が興味ある活動に参加でき、トレーニングなどより多くの学びを得ることができていると思っています。学生時代と比べると、ビジネスパーソンとしてのスキルやマインドが身についたことが成長したと考えています。学生時代は基本的に自分がどうしたいかだけを考えていれば良かったですが、入社してからはお客様のことを考える必要があり、継続的にビジネスを進めていく上で必要なスキルや技術的な理解が身についた点が成長したと感じています。
変化する IT 業界の最前線で、世界に挑む未来への覚悟
短期的には、HPE のアーリーキャリアテクノロジスト、いわゆる ECT というコミュニティへの挑戦を考えています。これはワールドワイドの HPE が開催するプログラムで、入社5年以内のエンジニアを世界各国から選抜し、毎年アメリカで開催されるイベントに招待されるものです。ハードウェアやソフトウェアの開発チームから、サービスに携わっている多様な人が集まる場で、世界の最新知見に触れられます。そこで学んだことを日本に取り入れて、また逆に日本の知見をワールドワイドに発信することに挑戦してみたいと考えています。
中長期的には、金融系のお客様向けの、より大規模なシステム開発を進めることができるようになることを目指しています。AI の台頭や IT ベンダー・サプライヤー各社の戦略の変化、地政学的なリスクなど、様々な要因から IT の世界は絶えず変化しています。こういった大きな変化の影響から、お客様が求めるシステムのあり方も絶えず変化しており、現場のエンジニアもそれに追随していくことが求められると考えています。IT 業界の大きな変化をお客様のシステムの変化まで落とし込み、より価値のあるシステムを提供するべく、経験とスキルを身につけたいと考えています。
そのために、今は自分の強みをさらに伸ばす取り組みを進めています。プロジェクトマネジメントの経験は比較的多くさせてもらっていますが、技術力が追いついていないと感じているので、そこを伸ばそうと思っています。若手を中心としたエンジニアが所属する、コンテナ技術などを学ぶイニシアティブ活動のリーダーをしており、他の参加者の方と手を動かして、コミュニケーションを取りながら学び合うことを今計画しています。
就職活動中の方へ伝えたいのは、文系・理系を問わず、どんな分野でもいいのできちんと勉強しておくと良いということです。私は HPE のエンジニアとして様々な役割で仕事をしていますが、どんな状況でも技術力をベースに、ロジカルシンキングとコミュニケーション能力が求められます。またテクノロジーは常に新しくなっていくため、継続的に学ぶ力をつけていることも求められます。ロジカルシンキング、コミュニケーション能力、学ぶ力を磨くのに最も適しているのが大学での勉強だと思っており、手を抜かないで勉強した方が就職した後に活躍できるのではないかと思っています。
また、HPE で活躍するには、好奇心旺盛であることと能動的であることが必要だと考えています。好奇心を持って、能動的に自分のやりたいこと、考えていることを発信していけば、周りの人が実際に見てくれ、何か機会があった場合にお誘いしてくれる可能性が上がります。実際に上司や同僚とコミュニケーションを取っていたおかげで、自分の興味のある領域のイベントの参加を推薦してくれたことがありました。ただ漫然と仕事をこなすだけではなく、能動的に自分の考えを発信していくマインドを持っている方が活躍できると考えています。
