祖母の病をきっかけに進んだ道。お客様のDX推進を通じ、医療に貢献できる喜び
就職活動では当初、医療業界をめざしていたと話す守屋。きっかけは幼少期の経験にありました。
守屋:幼少期に大好きだった祖母を病気で亡くし、子ども心に「なんでも治せる万能薬や医療機器があればいいのに」と考えました。そこから医療関係の仕事を志し、就職活動を経てMRとして内定をもらいました。
ただ、創薬には最低でも10年かかるという現実を知り、それを短縮できるのはITの力だと考え直すようになります。そしてスーパーコンピューターで創薬の開発支援を行っている富士通に興味を持ち、入社を決めました。
2015年に入社した守屋は、社会インフラビジネスを支援する部署に配属。そこで4年にわたり営業を担当します。
守屋:入社から4年間は大手SIer様担当営業として主にインフラビジネスを担当し、その後は接着剤や香料を製造するメーカー様の営業を担当。そこでも2年の経験を積み、現在はManufacturing事業本部の化学インダストリー事業部で、BPとして大手総合化学メーカー様を担当しています。
このお客様は化学メーカーでありながら医療機器事業もおこなっているのですが、お客様のDXやビジネス変革の支援を通じ、医療に貢献したいという想いが違った形でかなえられたことに喜びを感じています。
パソコンやサーバーなど、ハードウェアの販売に従事していた営業時代。BPになった今は、仕事の内容が大きく変化したと守屋は話します。
守屋:業務プロセスの変革だけでなく、組織やカルチャー変革など、お客様の課題解決を幅広く支援するために、コンサルタントに近い役割が求められるようになったと感じます。そこで個人的にめざしているのは、BPとしてビジネスをプロデュースするだけでなく、「ビジネスパートナー」になることです。そのためにもお客様以上にお客様のことを理解できるよう、毎日のように訪問してコミュニケーションを取っています。
その中で意識しているのは、自分が橋渡し役になるということです。お客様の各部門をつなぎ、組織横断での取り組みを推進できるように心がけています。祖母を支えてくれた医療機器を製造してくださったお客様に、恩返しがしたい。そして1人でも多くの患者様のQOL向上に、お客様と共に取り組みたい。そうした想いを持ちながら、自分がお客様のために何ができるかを常に追求しています。
変化を求めて異業種から富士通へ。自ら行動するために「Jobチャレ!!制度」に挑戦
富士通へキャリア入社する以前は、人材広告会社に勤務していた松本。求人広告の新規開拓営業に6年間従事する中で、全社過去最高となる取引社数を記録しました。
松本:営業で重視していたのは、量と質です。1日200件ほど電話でのセールスを行いながら、お客様に合わせてトークスクリプトを作成してアポイントを獲得しました。商談の際も、自分が話すよりお客様の関心事や課題を丁寧に聞くことを意識して、実績を積み上げていきました。
セールスマネージャーも経験し、順調にキャリアを築いていた中で、松本は転職を考えるようになります。
松本:人材の獲得という点で支援していく中で、より広い面で、深くお客様の事業貢献につながる仕事をしたいと思うようになりました。人材広告業界では同業他社への転職が一般的ですが、私は異業種に挑戦することを決めました。それは異なるキャリアがかけ算になることで、自分の市場価値が上げられると考えたからです。
実は新卒採用時、富士通に応募していたんです。その時は残念ながらご縁がありませんでしたが、転職活動を行う中で富士通が新規開拓を担う部署で人材を募集しているのを見つけ、今度は自分の経験を活かして活躍できると思いました。当時はちょうど、社長の時田がDX企業への転換を掲げた時期だったこともあり、変革期に飛び込むのがとてもおもしろそうだと感じたんです。
2020年に入社後、松本は富士通のパートナー企業であるSIerの営業を担当。3年目からはオファリングセールス本部に異動し、現在はホワイトスペースの開拓や新規顧客獲得のための営業に携わっています。
松本:現在は主に、人材業界と製薬業界の大手企業様を担当しています。富士通の全社DX「フジトラ」の実践知を失敗・成功含めてご紹介することで共感を醸成し、課題解決型での提案を心がけております。
いわゆるJTC(Japanese Traditional Company)と呼ばれる企業様は、企業変革において同じ課題や悩みを抱えており、たとえばデータドリブンマネジメントやカルチャー変革・人材育成などさまざまなテーマで面談の機会をいただき、伴走パートナーとして支援できるよう努めています。
そして昨年から今年の3月中旬まで、富士通グループ内の別組織に短期間異動できる「Jobチャレ!!制度」を活用し、CEO室 DX Divisionでの業務も担っていました。
松本:私は、まずやってみること、「百聞は一見に如かず」の姿勢を大切にしています。短期異動を考えたのも、まず自分が「フジトラ」を理解し、自分の言葉でお客様にご提案できるようになりたいという想いがあったからでした。
CEO室では現在、体験会などを通じて「フジトラ」の実践知をお客様にご紹介する取り組みを行っています。私は2つの部署の橋渡し役として、CEO室で得た知見をタイムリーに元部署へ還元したり、フジトラの取り組みに巻き込んだりするなど、組織としてセールススキル向上につながるよう努めていました。
失敗を次に活かして成長。お客様起点を徹底することで築かれていく信頼関係
お客様の課題解決を支援する2人。ときには大きな失敗も経験しながら、成長を重ねてきました。
守屋:2021年度から担当しているお客様がいるのですが、社会的にDXへの関心が高まる中、当時は私自身がDXの本質を理解できていないまま提案活動に取り組んでいました。
それを見透かされたのか、お客様から「DXを自分の言葉で説明してほしい」と言われ、私は言葉に詰まってしまったのです。この失敗を機にこのお客様とは連絡が取れなくなり、「次」はいつでもあるわけではないのだと心に刻みました。
守屋はこの経験を活かし、提案の方法を大きく変えていきます。
守屋:それ以降、お客様とお話しする際は、何事も自分事に落とし込んで話すことを徹底しています。わからないことがあれば、正直にお客様にお伝えして、腹落ちするまで確認をしています。自分事としてきちんと理解した上で、自分の言葉に落とし込んで提案するよう心がけました。
この姿勢を徹底した結果、お客様からご相談いただける機会が増え、SX(Sustainability Transformation)に関する協業案件が実現。その過程ではいわゆるソリューション提案ではなく実現したいビジョン提案(お客様とともにこんな世界を作りたい)やお客様の状況に特化したSXやDXに関するウェビナーの開催など、従来の富士通のアプローチにはなかった取り組みも実施できました。
さらにうれしかったのは、連絡が途絶えたお客様にウェビナーへご参加いただけたことです。当初自分の言葉で話せなかったDXに対する想いを、今度は自分事に落とし込んで語ることができました。
守屋が自分の言葉で語った提案は、お客様を動かします。
守屋:富士通がDX企業への変革をめざす上で、営業からビジネスプロデューサー(BP)への変換が求められていました。その中で自分はどう考え、どう変わっていったのか。それをお客様の課題に当てはめてお話ししました。
お客様には、実際に私の働き方や考え方が変わったという事実を通じてDXの意義、とくにX(トランスフォーメーション)の重要性を感じていただき、新たに人材育成の課題をご支援できることになりました。
松本も、オファリングセールス本部での苦い経験について語ります。
松本:2023年に新設されたオファリングセールス本部では、新規開拓としてお客様からの引き合いを待つPull型営業から、自ら積極的に提案するPush型営業への変革が求められていました。まずは営業変革トレーニングを受け、その学びを早速活かしたいと思い、お客様に初めて「フジトラ」のご紹介を試みました。
しかし、あがり症である私は、緊張でプレゼンテーションでは声が震えてしまい、まったく思い通りに話せませんでした。
自分の至らなさに数日落ち込んでいたのですが、お客様からは「現場の社員が会社のことを語れるのはすごいね」と、とても前向きな反応をいただき、その後は役員の方々へプレゼンテーションする機会をいただけました。
そこであらためて意識したのが、私が普段から大切にしているお客様起点で考えることです。そしてお客様の課題に対して「フジトラ」を通じてどうサポートできるかをご提案したところ、2カ月という短期間で受注することができました。
プレゼンテーションがうまくできなくても受注につなげられた理由について、松本はこう話します。
松本:商談に同席していた先輩社員から、まずは自分でやってみる姿勢と、自分の言葉で話せていたことについて良いフィードバックをいただきました。個人的にも、相手起点で関心領域や課題に合わせて話し方を工夫し、カスタマイズした提案内容を準備したことが功を奏したと考えています。
「フジトラ」をコミュニケーションツールとして。BPならではの価値を創造していく
失敗を糧に、BPとしてのスキルを磨いてきた守屋と松本。BPという仕事の魅力について、それぞれの想いを語ります。
守屋:お客様の課題を、自分事として考えてソリューションを提案できるのがBPの醍醐味です。またプロデューサーという観点では、単にモノを売るのではなく、想いを起点に協業ビジネスや組織カルチャー醸成などの新たな価値を創造していけるのも魅力の一つだと思います。
2025年度からは、BPからSalesへと呼称が変わりますが、お客様に喜んでいただくことを追求する姿勢に変わりはありません。以前は自分が表に立って社会を変えたいと考えていましたが、今はお客様の課題解決の支援を通じて社会に貢献できることにやりがいを感じています。
松本:私が感じるBPのおもしろさは、プロデュース業務にあると感じています。お客様の課題に対し、社内のアサインや提案のプロセスなど、ある程度の裁量をもって自分でプロデュースできるのが魅力です。
社内の誰に協力してもらうかは、富士通グループ内の組織図を可視化した「すごい組織図」がとても役に立っています。メンバーの詳細なプロフィールが掲載されているので、そこからダイレクトにコンタクトを取り、協力を依頼することもあります。
つながった社内の人脈も活かし、いろいろな方を巻き込みながら、お客様に最適な価値を提供する。そうして自分でストーリーを描いて実現していけるので、シナリオライターのような楽しさがあると感じています。
BPとしてのやりがいを感じる中で、守屋は「フジトラ」に対する自身の考えをこう語ります。
守屋:私にとって「フジトラ」は、最大のコミュニケーションツールです。システムなどソリューションベースで提案するケースとは異なり、「フジトラ」の実践知は、自分で考えて自分で提案することができます。
松本:「最大のコミュニケーションツール」というのは私も共感です。「フジトラ」があるからこそお客様と対話する機会が生まれ、インサイトをもたらすことができると感じます。
今後も「フジトラ」を通じてお客様との関係構築に努める2人。同じミッションを担う仲間へ、メッセージを送ります。
守屋:お客様の課題を自分事として考え、自分の言葉で伝えること。それができればお客様と信頼関係を構築できるはずです。お客様との対話を大切にし、良き壁打ち相手になり、シナジーを生んでいきたいと思っています。
松本:富士通の社員はマイパーパスを持っていますが、多くがそれを内に秘めたままだと感じます。やってみたいことがあれば行動に移すことが大切な一歩だと私も経験して学びました。個人の行動変容なしには、組織も会社も変わりません。時田が「一人ひとりの行動変容が重要」と話しているとおりです。
富士通では個人のキャリアオーナーシップが尊重されているので、この環境を活かして自分のやりたいことに挑戦する仲間が増えるのを願っています。
※ 記載内容は2025年3月時点のものです
