先輩メンターと、IT未経験の後輩。期待と不安が交錯した、手探りのスタート
クラウドアプリケーションサービス 七部でシステムエンジニアとして働く堀井と谷口。2人は今、メンターとメンティーという関係を超えて、頼れる先輩後輩として働いています。
堀井:僕は入社して以来、一貫して金融系の勘定系システムの保守・運用を担当しています。最初の頃はテスト工程からでしたが、導入、開発と経験を積み、今ではプリセールスに近い上流工程にも関わっています。
谷口:私は堀井さんと同じ部署で、同じく勘定系システムに携わっています。大学は文系でITは未経験でしたが、就職活動で初めてこの業界に触れ、未知の世界に興味を持ちました。DXCに決めたのは、面接で感じた自由な雰囲気です。外資系、そしてDXCならではの個性を尊重するカルチャーに強く惹かれました。
そんな2人が出会ったのは、谷口が約3カ月の全体研修を終え、部署に配属された1年目の夏。部門の慣例で、年の近い堀井がメンターを務めることになりました。
堀井:僕たちの部門では、年齢の近い社員がメンターを担う文化があります。それ以前は、もっと経験豊富な中堅社員が、技術指導役の「トレーナー」を兼ねる形が多かったんです。
でも、新人が最初につまずくのは技術的な課題以前に、精神的な不安や会社への馴染み方が大きい。それなら、年齢が近く、新人の気持ちを理解しやすい先輩が寄り添う方が効果的だという考え方です。僕自身、まだ人に教えられるほどのキャリアではないという不安はありましたが、そういう経緯ならと引き受けました。
こうして始まった2人の関係。その第一印象には、互いに少しの緊張感があったと振り返ります。
谷口:堀井さんは、マネージャーから「とにかく優秀な人だから」と何度も聞いていたので、信頼されている方なのだとインプットされていました。ただ、仕事にとても集中されている姿を見て、最初は少し圧倒されました。
堀井:僕は僕で、谷口さんは文系出身だと聞いて、正直なところ「何から教えればいいんだろう」と不安でした。でも、実際に会ってみると、谷口さんはわからないことを本当に素直に聞いてくれて。変に遠慮せず頼ってくれる姿勢は、教える側として非常にありがたく、すぐに安心しました。
「顔を合わせる」ことから始まったサポート。不安を溶かしたコミュニケーション術
DXCのメンター制度は、配属前と配属後の2段階で構成されています(※)。配属前は社会人として働くということの不安や研修中のサポートを、食事会や質問対応などを通じてフォローしています。配属後は部門ごとに異なる形態でメンターが付き、技術指導に加え、精神面でのサポートも行います。
※ 配属前のメンターがアサインされる時期は、年によって内容が異なります
配属後、IT未経験という大きな不安を抱えていた谷口に対し、堀井は独自のサポート方法で向き合いました。
堀井:僕自身もコロナ世代で、入社時はリモートワークが中心でした。リモートワーク中心の日々、そして出社して業務ができるようになった日々の経験を通して、仕事は突き詰めればすべてコミュニケーションであり、顔も知らない相手と円滑に進めるのは限界があると感じたんです。
ですから、谷口さんたち新卒社員には、まず「出社して顔を合わせること」を一番にお願いしました。隣にいれば、質問もその場で受けられますし、チャットやメールでは伝わりにくいニュアンスもすぐに解消できる。お昼を一緒に食べたり、時には仕事終わりに軽く飲みに行ったり。そうやって関係性を築くことが、何より大切だと考えていました。
谷口:堀井さんがいなかったら、どうなっていたか……。隣の席に座ってくださり、会議中でなければいつでも質問できる状態でいてくれたんです。緊急の時はチャットでも対応してくれて、本当にありがたかったです。
でも、堀井さんはご自身の業務ですごく忙しそうにされていたので、こんな初歩的な質問で時間を奪っていいのだろうか、と躊躇してしまうことも多々ありました。
堀井:僕も、その躊躇する気持ちは経験してきたのでよくわかります。ですから、僕の方から「なんでも聞いていいよ」と伝え続けました。
横で仕事をしていると、雰囲気で「あ、今困っているな」とわかるんです。でも、なかなか声をかけてこない。そんな時は、「谷口さん、大丈夫ですか?」と僕から声をかけるようにしていました。待っているだけでなく、こちらから行く。その繰り返しで、少しずつ谷口さんの方から声をかけてくれるようになりましたね。
先輩後輩というより、気軽に話せる関係へ。丁寧なコミュニケーションの積み重ねが、谷口の不安を少しずつ溶かしていきました。
教える側にも学びを、教わる側にも成長を。相互作用が生んだ、期待を超えるシナジー
丁寧なコミュニケーションを重ねる中で、谷口は着実に成長を遂げていきました。そしてこの制度は、教える側の堀井にも大きな変化と成長をもたらしました。
谷口:業務の中で自分の現在地を客観視し、段取りを考える力が身につきました。堀井さんが忙しい中でも質問しやすいように、「今何に困っていて、どうしたいのか」を言語化して準備するようになったんです。近くにいてくれたからこそ、自然とできるようになったのだと思います。
堀井:僕は人に教えるには、自分がしっかりと理解している必要があると痛感しました。谷口さんからの質問をきっかけに、曖昧だった知識を勉強し直すことで、自分自身の知識が整理され、格段にレベルアップしたと感じています。
また、谷口さんのおかげで視点も変わりました。何かの資料を作る際に、「人に教えるための資料」として作るようになったんです。新しい業務も「いつか誰かに引き継ぐ」という前提で取り組むようになり、「自分以外の人が見てもわかるか?」という視点が新たに加わりました。
お互いの印象も、時間とともに変化しています。堀井は谷口の成長を実感しています。
堀井:最近は、谷口さんが僕に質問に来る回数が減りました。それはつまり、僕だけに頼るのではなく、僕以外のチームメンバーにも積極的に質問し、周りを巻き込みながら自走できている証拠。その成長が、1人の先輩として本当にうれしいです。
メンティーの一人立ちは、2人の関係の終わりを意味するものではありません。
堀井:そもそも、DXCではメンターとメンティーの関係に明確な区切りはないんです。今後2~3年経ってもとくに関係は変わりませんし、むしろ僕が谷口さんに教わることも出てくるはずです。
一方、谷口も現在は別の案件を担当し、今まさに自分がメンターという立場になったことで、堀井のサポートの本当の価値に気づいたと語ります。
谷口:最近、自分が後輩のメンターになってみて、堀井さんのすごさをあらためて実感しています。たとえば1年目の頃、堀井さんなら5分でできる作業を、私のために30分もかけて丁寧に教えてくださったことがありました。
当時は必死で気づきませんでしたが、あれほど時間をかけて根気強く人の成長に向き合うのは、本当に大変なこと。そのありがたみを、今になって痛感しています。
めざすはメンターの背中。受け取った温かいバトンを、次の世代へ
メンターとメンティーとして過ごす時間は、2人の未来のキャリア観にも確かな影響を与えていました。
谷口:まだ明確なキャリアプランは描けていませんが、一番身近で見てきた堀井さんが、私のロールモデルであることは間違いありません。いつかは堀井さんの知らないことを私が教えられるような存在になりたい。
そして、堀井さんが私を育ててくれたように、その教えや姿勢を、今度は私が担当しているメンティーたちに伝えていきたいです。
堀井:メンターを経験して、チームの育成体制について深く考えるようになりました。メンターになるにあたって、「メンターは精神的なサポート役、トレーナーは技術的な指導役」という研修を受けたのですが、この役割分担の意識をチーム全体で共有し、みんなで新卒社員を育てていく文化をさらに高めていけたら、もっと効果的なサポートができるはずです。
メンター制度を通じて、2人はDXCならではの魅力を再発見しています。
堀井:やはり、僕にとっては「風通しの良さ」に尽きると思います。働く上で一番大事なのは人間関係だと考えていますが、DXCは役職に関係なく誰もがフラットに話せる。そのカルチャーがメンター制度にも表れていると感じます。
谷口:横のつながりが自然に広がることです。メンターの方がいることで、その方の同期や他の先輩方とも話す機会が生まれます。入社前からそうしたつながりを持てるのは、とくに私のような文系出身で不安を抱える学生にとっては、すごく心強い魅力だと思います。
最後に、2人の視線は、自らの経験から未来の後輩たちへと向けられました。
堀井:未経験だからといって気後れする必要はまったくありません。それよりも、元気な挨拶や、ほうれんそう(報連相)といった当たり前のことができることの方がずっと大切です。何かあっても会社が全力でサポートするので、あまり構えずに社会人になってほしいですね。
谷口:就活イベントなどでいろいろなことを聞くと思いますが、それらの話が自分にすべて当てはまるとは限りません。会社に入って誰と出会い、どう感じるかは、入ってみないとわからない。その会社の雰囲気が自分に合いそうだと直感で感じたなら、まずは一歩踏み出してみてほしい。DXCには、必ず誰か助けてくれる人がいますから。
インタビューの最後に、谷口がこう付け加えてくれました。「堀井さんの魅力はまだ話し足りないくらいなんです!」。先輩から後輩へと受け継がれていく温かいサポートの連鎖。信頼関係で結ばれた2人の歩みは、これからも続きます。
※ 記載内容は2025年7月時点のものです
