空への挑戦から始まった、モノづくりへの道
大学時代、私が最も打ち込んだのはハンググライダー部での活動でした。空を飛ぶという、一生に一度経験できるかどうかという貴重な体験に魅力を感じ、友人と一緒に体験会に参加したのがきっかけです。
部活では九州大学と合同で活動を行っており、一人で飛行できるライセンスの取得を目指して半年間、毎週末の講習に参加しました。機体の操縦方法を学び、実践を重ねていく中で、特に着陸時の安全管理には細心の注意を払いました。滑空自体はそれほど体力を必要としませんでしたが、一瞬の判断ミスが大きな事故につながる可能性があるため、常に緊張感を持って取り組みました。
就職活動では、幼い頃からの「モノづくりが好き」という気持ちを大切に、設計職を第一志望として企業を探していきました。同時に、IT関係の職種、具体的にはプログラマやネットワークエンジニアなども視野に入れて活動を進めていました。実は、当初は大学院への進学を考えていましたが、就職までの時間が長くなることへの不安から、急遽、就職活動を始めることを決意しました。そのため、多くの企業がすでに募集を締め切っている時期での活動となりました。
そんな中で出会ったのが現在の会社です。人材育成に力を入れているという印象を持っていましたが、募集を終了していたにも関わらず、面接の機会を設けていただきました。この柔軟な対応に、会社の懐の深さを感じ、ここで働きたいという思いが強くなりました。採用面接では、私のこれまでの経験や、モノづくりへの情熱を熱心に聞いていただき、最終的に採用という結果をいただくことができました。遅いスタートながらも、自分の進みたい道を見つけることができ、その第一歩を踏み出せたことを、今でも鮮明に覚えています。
さまざまな経験を通じて成長する日々
入社してまず印象に残っているのは、充実した研修プログラムです。製造研修では、ボックスや加工、製氷機、サイクルなど、それぞれ1週間ずつ実地で学ばせていただきました。製品の仕組みを理解することは、その後の業務にとても役立っています。その後、約半年間にわたって設計業務に関する研修を受けました。設計業務のフローや冷却の仕組みについて基礎から学び、CAD実習なども行いました。製品開発の現場で必要となる知識やスキルを、じっくりと身につけることができました。
最初の配属は技術管理課でした。主な業務は技法やサービスニュースの作成でした。設計担当者が作成した資料の校正を行い、文言や表現に問題がないかを確認する作業を担当しました。製品に関する正確な情報を伝えることの重要性を、この時期に学びました。その後、制御開発部への異動が私のキャリアの大きな転換点となりました。ここでは基板の開発に携わる機会をいただき、特に検査治具の作成では大きな課題に直面しました。過去に例のない検査方法を確立する必要があり、仕様を考えるのには本当に苦労しました。しかし、その分、実際にモノとして完成したときの達成感は格別でした。
入社前には想像していなかった製品開発の大変さも実感しています。特に、法令遵守や性能保持のために様々な試験を実施する必要があることは、大きな発見でした。ただ、そうした厳密な品質管理があってこそ、お客様に安心して使っていただける製品が作れるのだと理解できました。振り返ってみると、各部署での経験が私の成長につながっていることを実感します。技術管理課での文書作成の経験は、正確さと分かりやすさの両立を学ぶ機会となり、現在の開発業務にも活きています。また、製品開発の現場で直面する様々な課題を、周囲の方々のサポートを受けながら一つずつ克服していくことで、技術者としての視野も広がってきたと感じています。
技術の追求と成長の日々 - IoTプロジェクトの最前線で
現在私が所属しているのはDX技術開発課で、IoTのプロジェクトを担当しています。主な業務は、WIFI通信をするための基板のパターン設計や、その基板の量産用検査治具の作成です。また、IoTシステムのデバッグなども行っています。私たちの部署は人数が少なく、役職を持っている方を中心に実務が回っている状況です。その中で、私は一般社員として、与えられた課題に真摯に向き合い、取り組んでいます。
特に印象に残っているのは、基板のパターン設計に携わった時の経験です。サイズに制限がある中での設計作業は非常に困難を極めました。基板上のICにプログラムを書き込む必要があり、そのタイミングや方法など、様々な課題に直面しました。しかし、上司や先輩方の丁寧な助言をいただきながら、一つ一つ問題を解決していくことができました。設計した基板が問題なく動作したときは、本当に嬉しく感じました。自分が設計したものが完成品として形になる瞬間は、何物にも代えがたいやりがいを感じます。
入社してから特に成長を実感するのは、人に説明する能力です。基板の実装メーカーとのやり取りの中で、自分の意図していることを正確に伝えることができるようになりました。技術的な内容を分かりやすく説明することは簡単ではありませんが、相手の理解度に合わせて説明する力が身についてきたと感じています。
日々の業務の中で、技術的な課題に向き合いながら、コミュニケーション能力も磨かれていくことを実感しています。失敗や困難に直面することもありますが、それを乗り越えることで着実に成長できていると感じています。特に基板設計のような専門性の高い業務では、細部まで気を配る必要がありますが、そうした経験の積み重ねが、私の技術者としての基盤を形成してくれています。
技術とコミュニケーションの融合を目指して
今後は、製品プログラムの開発により深く携わっていきたいと考えています。特に、現在任されている福岡工場の平型オープンショーケースのプログラム開発に力を入れていきたいと思います。この製品開発を通じて、ハードウェアとソフトウェアの両方に精通した技術者になることを目指しています。具体的には、ハードウェア面では必要な動作を実現するための回路設計の技術を磨き、ソフトウェア面ではマイコンを効率的に制御するためのプログラミング技術を習得していきたいと考えています。さらに、IoT技術を活用して製造工数を削減できるような革新的な製品開発にも挑戦していきたいと思います。
私たちの会社の大きな強みは、設計部門と製造部門が併設されていることです。製造現場からの意見や課題をすぐに設計にフィードバックできる環境が整っているため、より実用的で優れた製品を生み出すことができます。この強みを最大限に活かすためには、部門間のスムーズなコミュニケーションが不可欠です。
これから当社で活躍していただきたいのは、自分の考えや行動を明確に言語化して伝えられる方です。特に、回路設計やパターン設計、マイコンソフトの開発経験をお持ちの即戦力となる技術者の方には、大きな期待を寄せています。技術力はもちろんですが、他部署との円滑なコミュニケーションを図れる方であれば、きっと充実した仕事ができると確信しています。私も日々の業務を通じて、技術力とコミュニケーション能力の両方を高めていきたいと考えています。ハードウェアとソフトウェアの知識を融合させ、より革新的な製品開発に貢献できる技術者になることが、私の目標です。皆さんも、このやりがいのある環境で、私たちと一緒に成長していきませんか?
