住む人の“幸福度”に影響するマンション管理の仕事

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2013年に大和ライフネクストに入社した今嶋。「マンション管理」に興味を持ったきっかけを振り返ります。

「当時まだ小さかった2人の子どもがマンションの管理員さんのことが大好きで、管理事務室の前を通るたびに『ただいま~』と挨拶をしていたんです。私たちだけでなくマンションの居住者みんなに愛されるようなすてきな管理員さんで、その方と関わるうちに、住んでいる方の幸福度に大きな影響を与える管理の仕事っていいな、と感じるようになりました。

また、同じマンションで管理組合の理事長を務める機会があり、その時に初めて管理会社のフロント担当の方とやり取りをしました。管理員以外にもこういった仕事があるのだと知り、興味を持ちました」

当時住宅メーカーに勤めていた今嶋は、管理会社への転職を決意します。

「それまでは事務の仕事を担当していたので、お客様と直接向き合う仕事には正直不安もありました。ですが、当社が管理を受託するマンションのお客様と長期的な関係性を築くフロント担当の仕事であれば、私でもお役に立てるかもしれないと思い、勇気を出して応募しました。

管理に興味を持つきっかけとなった管理員さんに『マンションのフロント担当をやってみたいんです』と相談したら、『今嶋さんならできると思います』と力強く言ってもらえて、それも後押しになりましたね。

当時は女性のフロント担当を募集している管理会社がとても少なく、大和ライフネクストは女性がたくさん活躍している職場であることも決め手の1つでした」

大和ライフネクストに入社後、フロント担当として新たなキャリアをスタートさせた今嶋。

「自分が担当するマンションの理事会や総会に参加し、運営や課題解決のサポートを行うのがフロント担当の主な仕事です。もともとお客様(理事長)の立場でフロント担当の仕事を見ていたのであまりギャップはありませんでしたが、理事会や総会などで大人数の前に立って話すことになかなか慣れず、最初のうちはものすごく緊張していたのを覚えています。

当社の管理員やフロント担当は、CS(顧客満足度)が業務における重要な指標の1つとなっているため、CS評価が高い先輩に同行させてもらいながら、理事会前後のちょっとしたお声がけや、伝わりやすい説明の仕方などを一つひとつ学んでいき、自分の仕事に取り入れていきました。そうすると、しだいに自分のCS評価も上がってきたり、お客様から感謝の言葉をいただける機会も出てきたりして、それがやりがいとなっていましたね。

また、女性の先輩が多い職場で、わからないことがあっても皆さんが快く教えてくれるので、周囲の環境にはいつも助けられていました」

開発に携わったサービスを全国で初受注

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▲フロント業務のロールプレイング大会に支店の代表として出場

今嶋は現在、マンション事業本部 新領域創造部に所属しています。

「新領域創造部という名前の通り、これまでになかったような“新しい領域”のサービスをつくり、お客様に新たな選択肢としてご提案することをミッションとしている部門です。

私は現在、マンションの空き駐車場を外部に貸し出し収益化する『駐車場サブリース』と、VR(バーチャルリアリティ)を用いた次世代型の防災訓練『VR消防訓練』の2つのサービスの営業推進を担当しています。

具体的には、全国各地にある当社の拠点やグループ会社を訪問してサービスの説明会を開いたり、フロント担当者と一緒にマンション現地に赴いてお客様に直接サービスをご提案させていただいたり、私たちのサービスをより多くの人に知ってもらうためのさまざまな活動を行っています」

フロント担当として入社した今嶋は、ある出来事をきっかけに新領域創造部と深く関わるようになったと言います。

「ある時、新領域創造部に所属する開発担当者から『マンションの居住者向けに新たなサービスをつくろうとしている。この内容でお客様のニーズがあるのかを知りたい』と相談を受けました。最初は驚いたのですが、話をよく聞いてみると、確かにこういったサービスがあると良いかもしれないと感じました。

そこからは、試作品を持ってお客様にご提案に伺い、そこでいただいた率直なご意見をもとに、お客様に喜んでもらえるサービスにするためにはどうするべきかを考え、開発担当者と一緒に試行錯誤を重ねました。

当時はまだ新領域創造部のメンバーではなかったのですが、気がついたら一緒になってサービスをつくっていたような感覚でしたね」

今では多くのマンションでの導入実績があるサービス『VR消防訓練』を全国で初めてお客様に販売したのも、今嶋でした。

「商品として完成したばかりの頃にご提案させていただいたので、お客様には『実はまだどのマンションでも使われたことがないサービスなのですが……』と素直にお伝えしたところ、『今嶋さんが言うなら、一度うちのマンションで使ってみます』と言っていただき、それが結果的に全国で初めての導入となりました。

その後、他のマンションでも『VR消防訓練』の導入が広がっていき、ありがたいことに新聞でも取り上げていただけるような機会が何度かありました。その記事をご覧になったお客様から『このサービス、うちが一番に導入したよね!』とうれしそうに言ってくださったことは、今でもすごく印象に残っています」

お客様の声からつくる「新領域」のサービス

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▲新しいサービスを世の中に広めることに貢献したメンバーが表彰される「MANSION NEXTYLE AWARD」を受賞

その後も、新領域創造部が手がけるさまざまなサービスをお客様に積極的にご案内した今嶋。2023年からは新領域創造部のメンバーとなり、現在に至ります。

「新領域創造部で扱うサービスは、建物の修繕工事のように前もって実施を計画されているものではありません。しかも、その内容は管理会社がこれまで提供してこなかったような“新領域”のものばかり。だからこそ、提案先のお客様が日々の管理サービスにご満足いただいていて、大和ライフネクストに好感を持っていただいている状態が前提になっていないと成立しない事業であると実感しています。

そこで私たちは、プラスの意見もマイナスの意見もできる限りお客様から直接お伺いし、それを速やかに商品の改良につなげることをモットーにしています。大和ライフネクストを信じて導入いただいたお客様にもっともっと喜んでいただけるように、サービスの内容は常に改善し続けていかなければいけません。

もちろん、外からの声だけではなくて、お客様にサービスを提案する立場であるフロント担当からの『こうすればもっと提案しやすい』『お客様からこういったご意見があった』といった声にもしっかりと耳を傾け、フィードバックを行うようにしています」

今嶋は、自身が担当する2つのサービスについて、確かな手ごたえを感じていると言います。

「『VR消防訓練』は、マンションで年に1回行われる消防訓練の参加率低下の課題に応えるために開発されました。スマホ1台でどこからでも参加できるため、導入いただいたマンションのお客様からは『子どもと一緒に自宅から参加でき、家族で防災についてしっかり話し合うことができた』『毎年の訓練を計画する手間がなくなり、参加率も大きく向上した』といった声を多くいただいています。

『駐車場サブリース』は、ライフスタイルの変化によって空き駐車場が増え、駐車場使用料の収入が減少しているという課題に応えるためのサービスです。マンションの空き駐車場を管理会社が借りて、その分の料金を管理会社が管理組合に支払うというサービス設計は、開発当初はとても斬新なものでした。お客様からは『敷地の一部を外部に貸し出して収益化するのは不安もあったが、いつもやり取りをしている管理会社だから安心して任せられる』とご好評をいただいています。

もちろん、良いご意見だけではなくご指摘をいただくこともありますが、それらはすべて商品を改善できるチャンスと捉え、真摯に向き合うようにしています。新領域創造部には現在、構想中のものも含めてさまざまなサービスがありますが、それぞれに対してお客様からどういったご意見をいただけるのかがすごく楽しみですね」

「新たな選択肢」こそが大和ライフネクストの強み

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今嶋がお客様にサービスをご提案する際、必ず心がけていることがあると言います。

「大和ライフネクストには本当に多種多様なサービスがあるので、それらをマンションごとの状況と突き合わせて『このマンションにはこれが合うだろう』とつい考えてしまいますが、こちら側の想像で勝手に合う・合わないを決めないことを常に意識しています。お客様のライフスタイルが多様化する中で、理想のマンション像はもはや1つではなくなっているからです。

私たちの勝手な思い込みで『絶対にこれが良いと思います』とお伝えするのではなく、まずは当社として提供できるサービスを“選択肢”としてすべてご提示させていただき、その中にもし興味を持っていただけるものがあれば、それを一生懸命お伝えする。そうやってお客様が本当に求めていることをしっかりとコミュニケーションの中で見極めることが大切なのだと考えます」

また、新領域創造部としてのやりがいについても、このように語ります。

これまでにない新たなサービスが生まれるということは、お客様に提供できる選択肢が増えるということ。それがお客様のお困り事にマッチすれば、大和ライフネクストの新たな強みになります

私たちが提供するこれらのサービスによって、マンション生活がより良いものになっていると言っていただくのが何よりの励みですね。まだまだほかにも私たちがお役に立てる領域があるはずなので、チーム一丸となって模索していきたいと思います」

最後に、今後の目標について聞きました。

新領域創造部で手がけるサービスは、お客様からのお困りの声を拾い、それに対応するために開発されたものばかりです。だからこそ、当社が管理するマンションのお客様はもちろん、グループ会社、さらには他の管理会社など、私たちの働きかけを通じてより多くのお客様にサービスの存在を知っていただきたい。そうやって1人でも多くのお客様の、マンションにまつわるお困り事を解消していきたいと思います」

お客様の声と真摯に向き合いながら、より良いマンション生活のための“選択肢”を提案し続ける今嶋。そのひたむきな姿勢こそが、大和ライフネクストの新たな「強み」を生み出しているのです。

※ 記載内容は2025年3月時点のものです