不安を抱えながらの店舗への復帰
──まずは、簡単に自己紹介をお願いできますか?
2022年4月から、八千代支店の支店長として店舗のマネジメントを行いながら、個人のお客さまへご提案をしたり、ご相談に応じたりしております。2010年10月に営業統括部(当時)に異動になって以来、11年半も店舗業務から離れていましたので、支店長という役職が果たして私に務まるのか、自分の知識はアップデートされているのだろうかと不安は大いにありました。
しかも八千代支店そのものが、着任から3か月後となる2022年7月に、それまでの駅西口近くの場所から、駅東口にある商業施設「ユアエルム八千代台」の2階に移転することになっていました。さらにいえば移転前年の2021年11月には、駅東口からバスで15分ほどの花見川団地にあった花見川支店が移転し、八千代支店に統合されています。
私の異動と時をほぼ同じくして支店の統合、移転が進行する状況でしたので、私自身の不安に向き合う余裕もないまま、がむしゃらに日々の業務をこなしていくうちに、少しずつ同僚やお客さまとの関係性が深まってきたように思います。今は良いタイミングで支店長にしていただいたなと、強く感じています。
業界再編や世界的な危機を超えて、見つけたやりがい
──学生時代について教えていただけますか?
私は千葉県市川市で生まれ、大学では法学部で法律を学びました。身内に金融関係の人もいなかったので、銀行業務のイメージは窓口での接客くらいしかなかったのですが、対面でお客さまと話ができることに惹かれるところはありました。
大学では教職課程も取り、教育実習にも行きました。教員を目指していたわけではありませんが、コミュニケーションを主眼とした仕事に就きたいという希望はあり、教育関係と金融関係を主な志望職種としました。のちにLC(ライフコンサルタント)の育成支援や研修を担当するようになり、研修講師も務めることになるのですが、教職課程での経験が役に立った場面もたくさんあります。学生時代の経験がどのタイミングで活きてくるかは本当にわからないので、無駄になることは何もないものだなと実感します。
──ちば興銀に入行された理由を教えていただけますか?
ちば興銀への就職を決めたのは、自宅の近くに支店があり、馴染みがあったことが大きかったように思います。近隣にはメガバンクや都市銀行の支店、千葉銀行や京葉銀行もあったのですが、入行してからちば興銀で良かったと思うことが多くありました。その理由はお客さまとの近さからくるコミュニケーションの深さや、本部と支店との関係の近さによる意思決定の速さなど、お客さまのために実現したいことを実現させやすい環境が整っていることにあります。
──入行時のことについて教えていただけますか?
私は2004年4月に入行して、津田沼支店に配属されました。窓口業務を行いながら、預金や為替、出納といった後方支援にも従事しました。ATMで預け入れや引き出しをしていた向こう側では、こんなにも複雑なプロセスがあったのかと驚きました。津田沼支店にいた4年半は、90年代に始まった地方銀行のシステム共同化にちば興銀が参画した時期でもあり、各種の伝票なども一変していました。大変でしたが、いわゆるバックヤード業務の切り替わりを一から体験できたのは私にとって貴重な経験であったと思います。
入行2年目からは個人営業や相談業務も兼務するようになりました。今は顧客情報もシステム上で共有されていますが、当時は現状ほど整備されていなかったので、前任者から引き継いだお客さまの情報に、手書きで家族構成や趣味といった情報を書き込んでいって、関係の再構築を図っていきました。
投資信託をご提案して、申し込んでくださった最初のお客さまのことは今でもはっきり覚えています。50代前半の女性で、定期預金を作りたいというご相談だったのですが、投資信託の定期運用のお話をしたところ、良いお話だからと他行から預け替えて契約してくださったんです。ご提案したものを納得してくださって、新規に契約していただけたことは、私にとってはとても理想的な形に思えたのでとても嬉しく、達成感がありました。年数を重ねていくうちに窓口業務よりも個人営業に携わるようになり、お客さまのご事情に寄り添ったご提案ができたときの喜びを、感じる場面も多くなっていきました。
2008年10月に船橋支店に異動になりました。前任者の産前・産後休暇の取得や退職が重なったため、しばらくは窓口業務を担当しました。当時の津田沼支店はワンフロアの支店で、働いている人全員の顔が見えるような規模だったので、自分自身の貢献がすぐに支店全体の収益に繋がる実感が持てたのですが、船橋支店は3フロアの大店舗で、なかなかそういった実感は持ちにくい環境でした。9月にリーマン・ショックが起こった直後で、投資信託などの商品を売りやすい状況ではありませんでしたし、津田沼支店で築いたお客さまとの関係性もリセットされてしまったので、これまでの仕事はあまり評価されてないのかなと落ち込む気持ちもありました。
ただ、船橋支店でも良い先輩に恵まれて、私のできることをしっかりやろうと頭を切り替えることができました。窓口にお越しになったお客さまを営業の先輩に繋いだり、渉外の先輩に同行したりして、詳しい説明をさせてもらったり、私個人も窓口が終わった夕方に外回りに行ったりしているうちに、少しずつ船橋支店のお客さまとの関係性も構築されていきました。大きな店舗での自分なりの貢献の形が見えてきたことで、強いやりがいを感じることができました。
後輩たちの成長を自らのモチベーションにして
──その後のキャリアを教えていただけますか?
2010年10月に店舗を離れ、営業統括部(当時)で個人営業に関する研修や、新任MP(マネープランナー。現在はLC=ライフコンサルタントに改称)の育成支援などを担当するようになりました。立場としては営業の現場を離れたことになるのですが、現在は各支店にLCが3~4人いるところ、当時は1人という支店も多い状況でしたので、MPと一緒に外回りをするなど、しばらくは現場でサポートを行っていました。
この時私が入行7年目、サポートするMPは3~4年目と年代は近く、コミュニケーションに問題はありませんでしたが、MPたちを通じてお客さまに価値を提供することは自分で営業するのとは別の難しさがありました。私がお客さまとお話するところを見てもらうこともありましたが、いろいろな店舗を巡回しますので、月に約20日の営業日のほとんどはMP一人で対応しなければなりません。
私が得た知識をMPに伝えて、実地で使えるようになってもらわなければなりませんし、私が勉強して知識を身に着けてお客さまに提案するのではなく、MP自身に腹落ちしてもらって提案に繋げてもらうための手伝いをしなければなりません。ただ、MPたちの成長は手に取るように感じられますし、目標を達成したその喜びが、私自身の喜びにもなりました。
──MPやLCの育成において、どのようなことを意識していましたか?
MP、LCの育成支援や営業支援には2020年9月まで10年間携わりました。年数を重ねるごとに、自分のなかで教え方の「手札」が増えていくのを感じていました。その人のタイプによって、まず仕事の全体像を見せてあげたほうが良いこともありますし、「習うより慣れろ」でさまざまな業務を実際にこなしていくことで全体の仕組みが見えてくる人もいます。
私が手本を見せてからやってもらったほうが良い人もいれば、事前に打ち合わせをしっかりした上でその人にやってもらったほうが良いこともあります。いろいろな後輩たちと接したことで、よりその人に合ったアプローチができるようになったように思います。
──その後の役割の変化を教えていただけますか?
2020年10月からはコンサルティング研修を企画したり、講師を務めたりする立場となり、営業エリアを回って直接LCを支援することはなくなりました。
教職課程の経験も少なからず助けになりましたし、自分自身の営業成績を上げるのとは別の達成感を感じながら働いていましたので、1年半で八千代支店への異動が決まったときには、頭の切り替えが必要でした。
──八千代・花見川支店で特に力を入れていることを教えていただけますか?
八千代・花見川支店は個人のお客さまとのお取引やコンサルティング業務を行うリテール店で、法人のお客さまへの融資などは勝田台支店で行っています。支店の近くにある花見川団地は住民の高齢化が進んでおり、お客さまもやはり高齢の方が多いです。
団地エリアは元会社員の方やそのご家族、その他のエリアは農業従事者の方や、商店を経営されている方や個人事業主の方、さらには地主の方もいらっしゃいます。団地と駅をつなぐバスの「八千代台駅」停留所がユアエルム八千代台の前ということもあり、駅西口に移転していた時期よりもアクセスは良くなったという声を多くいただいています。買い物ついでに立ち寄られたり、運動がてらに自転車でご来店されたりと、おそらくほかの支店と比べても来客数は多いのではないかと思います。
そのような背景もあり、いま八千代支店として特に力を入れているのは、相続対策のコンサルティングです。ご本人だけでなく、できるかぎりお子さまにも一緒に話を聞いていただくことを重視しています。ご高齢になってくると、ご自身でしっかりと管理できていたことが管理できなくなってしまったり、よく理解できないままに金融商品の契約やサービスの申し込みをしてしまったりといった懸念もあります。
家族間で漠然と交わされていた相続の話が、それぞれのライフステージの変化もあり、具体的に詰めてみるとお互いに「話が違う」ということもしばしばあります。ご本人がお元気なうちに、お子さまとも関係性が築ければ、それぞれの不安も小さくなると思いますし、お子さまの代までちば興銀をご利用いただくきっかけにもなります。ご家族と面談できるのであれば、できるだけご一緒に話を聞いていただく機会を増やすことを心がけています。
人生のあらゆる節目に関わる銀行を目指して
──仕事とプライベートのバランスはどのように取っていますか?
質の高い仕事をするためには、しっかりと休みを取って、リフレッシュすることも大事だと思っています。コロナ禍や円安もあってなかなか難しくなりましたが、以前は年3回ほど海外旅行に行っていました。休暇中は仕事のことはほとんど考えませんし、プライベートと仕事とのメリハリはあったほうが良いと思います。
──今後の目標を教えていただけますか?
私は入行以来ずっと個人のお客さまへのご提案や、個人向け営業の支援を行ってきたので、法人営業の経験と知識がありません。八千代支店でご相談いただいた法人のお客さまを、勝田台支店にお繋ぎするのも重要な仕事ですが、今は支店の課長にほとんど任せてしまっています。もう少し私も知識と情報を身に着けて、支店としての方針を打ち出していきたいと考えています。
──最後に、ちば興銀の特徴について教えていただけますか?
ちば興銀の特徴は、やはりお客さまとの距離の近さです。もちろんほかの銀行でもそのような取り組みはされていると思いますが、お客さまと一緒にお客さまのライフプランを考えて、銀行では解決できない悩みごとがあれば解決できるサービスを探してお繋ぎするといったことを徹底して行っているところに、ちば興銀の強みがあると思います。
人が好きで、人とコミュニケーションが好きな人であれば、きっと強いやりがいを感じられる職場なのではないでしょうか。
※ 記載内容は2024年3月時点のものです
取材・撮影 柳瀬徹
