将来のビジネスを見据えて交渉に挑む、資材部門としての活動
──現在の業務について教えてください。
資材部門にて電子部品や半導体などの購買を担当しています。どのサプライヤーからどの資材を購入するかを決め、サプライヤーと交渉の上、価格を含む購入条件を決めることが主な業務です。サプライヤーとの交渉は非常に難しく、簡単には目標達成に至りません。もちろん、当社にとって利益が出るよう考える必要がありますが、同時にサプライヤーの事情も伺って、どのようにして両者の落としどころを見つけるか、Win-Winの関係を構築できるのかというところが難しいですね。
──交渉が難航する時、吉垣さんが心がけていることはありますか?
例年、年度末に価格改定が行われるため多くのサプライヤーと交渉を行います。足元の課題にどう対処するかということに意識が向きがちですが、さらにその先、将来のビジネスにどう影響するかを考える必要があります。
当然のことではありますが、業務はひとりでは成り立ちません。必要な資材は設計部門が評価して、製品仕様に適しているかを検討します。さらに、購入する資材はサプライヤーの方の助けがあってこそ、当社は競争力のある製品を生み出すためのさまざまな情報を集めることができます。
多くの人の協力を仰ぎながら情報を出し合い、最終的には、お互いにWin-Winの関係となるように心がけています。
「協力して働く」── 大変な経験は、貴重な成功体験へ
──「協力して働く」ということに関連して、ご自身の体験談をお聞かせください。
2020年から約3年間、新型コロナウイルス感染症のパンデミックに加え、自然災害や、サプライヤー工場での火災などさまざまな要因が重なり、なかなか部品を入手できない時期が続きました。これまでも自然災害などで一時的に部品が入らない時期というのはあったのですが、長期にわたってそのような状況が続くのは誰もが未経験でした。本当に苦しい状況が続いていましたが、それでも、お客様の生産を止めてはいけないという想いで、社内の関連部門のメンバーと毎日打ち合せをして、試行錯誤していました。
結果的には、お客様の生産を止めることはなく、無事に乗り切ることができました。最後には、お客様からも、「厳しい状況でもよく供給を続けてくれた」と感謝のお言葉をいただきました。
大変な経験ではありましたが、関係者がチームとなり、一つの成果を生み出すことができて、貴重な成功体験となりました。
経験を積みながら、困難も乗り越えられる人へと成長していく
──休日の過ごし方を教えてください。
2018年から2023年まで中国に駐在していたのですが、そのころは、街を散策しながらおいしい飲食店を探したり、会社のメンバーでゴルフに行ったりしてアクティブに過ごしていました。
日本に帰ってきてからは、子どもと一緒に公園で遊んだり、家でアニメを見たりして過ごすことが多いです。昔と今とでは過ごし方が変わりましたが、仕事からは離れてリフレッシュしています。ただ、時々買い物に行ってふと電化製品などを見ていると、「どういう構造なのかな」「どうやってこの価格で製品化しているのだろう」など、気になってしまうこともあります。これも職業病かもしれませんね。
──今までの経歴を教えてください。
10代のころから海外への関心が高かったです。中高時代には、ローマをテーマにした歴史書を読んだり、好きなサッカーチームがあったことからイタリアに興味を持ったりしていました。
昔は、今のように手軽な翻訳機などが少なかったので、語学勉強をしたら、自分の可能性が広がる感じがし、積極的に取り組んでいました。
大学では、文学部でドイツ文学を専攻しました。1年間のドイツ留学中には周辺の国々を訪れました。すると、行く先々で日系メーカーの車や電化製品を多く見かけ、自分の目で見て「日本のモノづくりはすごいな」と感じました。もともと車が好きだったことと、グローバルに働いてみたいという気持ちがあり、当時のアルパインから内定をいただいて入社を決めました。
入社後、初めは営業部を希望していたのですが、配属となったのは資材部門。
正直、資材部門がどのようなことをするのかも、はっきりとはわかっておらず、どちらかというと大変そうだなというイメージを持っていたと思いますね。
──資材部門としてのキャリアを歩むことになりましたが、業務で印象に残っているエピソードはありますか?
中国・大連に5年間駐在したことは貴重な経験となりました。
私が駐在していた当時、中国国内では新型コロナウイルス感染症のため政府からの規制が厳しく、私が勤務していた地域も封鎖されるなど、従業員が出勤できない状況となりました。
なんとか政府から特別に許可をもらい、生産に必要なメンバー100人の出勤が認められて生産体制を確保できましたが、その間、従業員は工場から出ることを許されず、敷地内の寮で生活することが条件となりました。帰宅できないという状況で本当に不安だったと思いますが、なぜそのように協力してくれる人がいたのかと考えた時、これまでの駐在員たちを含め、現地メンバーと良好な関係を築き、信頼があったからだと気がつきました。
初めての海外勤務や予測不能の出来事をも乗り越えるには、やはり多くの人の協力が不可欠だということを学んだ経験となりました。
経験から得たギブ&テイクの考えをもって、強いチームをめざす
──チームとご自身の今後の展望について、それぞれ教えてください。
まず、資材部門としては協力体制を強化し、緊急事態にも対応できる強いチームとなることをめざします。「誰かに助けてもらったら、次は自分が助けてあげる」といったようなギブ&テイクの精神を大事にして、関係強化を図っていきたいと思います。
私は、これまで課題となっている状況にも物怖じせずに飛び込み、関係者に呼びかけて協力して乗り越えてきました。「困難な状況でも最後までやり抜いてきた」ということは私の強みですので、これからも生かしていきたいです。個人的には、チャンスがあればもう一度海外駐在をして、その拠点の活動をリードしていきたいです。学生時代に興味をもっていたヨーロッパにはやはり惹かれますが、門戸を閉ざさずにどこへでも挑戦していきたいです。
※ 記載内容は2024年6月時点のものです

