写真スタジオも建設現場も、コミュニケーション能力が肝心
私がアーキ・ジャパンに入社して建設業界で働き始めたのは、1年前の2021年。それまでは、10年間ほど写真スタジオに勤務していました。
前職は、お客様の接客にはじまり、ヘアメイク、着付け、撮影アシスタントに事務的な業務までを一手にこなす、コミュニケーション能力と体力が問われる仕事でした。
やりがいがあって大好きな仕事でしたが、自分のライフスタイルを考えると収入の面では物足りないものがありました。そのため、将来を見据えて異業種への転職を思い立ったのです。
叔父が建設業界で働いていたので、ものづくりや建築の仕事にはずっと興味を持っていました。ただ、当時は「建設業は資格を持った男の人が働く技術職」というイメージもあり、自分がそこで働けるとは想像していませんでした。そのイメージが変わったのは、アーキ・ジャパンの求人サイトを目にしたとき。「コミュニケーション能力が重要」と書かれていて、これまでの仕事で培ってきたスキルが役に立つかもしれないと思ったんです。
現場に出て人と話しながら、事務作業も行うというのは、写真スタジオの仕事と共通するものがある気がして、思い切って建設の仕事に飛び込んでみることにしました。
アーキ・ジャパンに入社して最初の1カ月は、「建設業とは何か」という基本から、コンピューターで描くCAD図面やハーネスの着用方法などの技術面までを学ぶ研修に参加。現場に出ればさらに学ぶことだらけでしたが、この研修で知識の土台が作られたからこそ、新しい知識を積み上げていけたように思います。
その後、担当企業に配属されてからは、2件連続でマンションの修繕工事に携わっています。仕事としては、朝礼の進行や、仕上がった工事の検査、材料の搬入の確認、工程写真の管理、居住者様への対応、書類の作成と配布など。現場を巡回したり、パソコンに向かったり、1日の中でいろいろな業務を並行して行っているので、外に出ている時間と事務所で作業をしている時間が半々くらいですね。
同じ現場に常駐しているのは、所長を含めて3名。マンションの集会室を現場事務所としてお借りしていて、集会室内のトイレや小部屋も使わせていただけるので、仕事環境として非常に快適で恵まれています。
とにかく質問をしてメモを取ること。知識と経験を積み重ねて成長を実感
最初の現場に配属された当初は、自分が何をしたらいいのかまったくわからない状態でした。
ですから、所長がヘルメットを手にすると、私もすかさずヘルメットを被って後ろについて、現場を巡回しながら所長にも作業員にも質問をしてメモを取りまくっていましたね。とにかく、「聞いて教えてもらって覚えること」を繰り返して知識を増やし、現場の中の自分の居場所を固めていきました。
できることがなくてボーっと過ごすのは嫌だったので、いち早く自分の仕事を確立したかったんです。
予想外に戸惑ったのは、現場の足場です。修繕工事のために外壁のまわりに足場が組んであり、そこを登って歩かなければ巡回できません。もちろん足場が崩れるなんてことは絶対にありませんが、床材に空いた穴から下が透けて見えると落ちそうで怖くて、なるべく下を見ずに歩いていました。
それでも現場が終わるころには、マンションの手すりから足場まで飛び乗るのも平気になって、「これでもう大丈夫だ」と思っていたら、次の現場は高層マンションだったので足場ではなくゴンドラで(笑)。吹きさらしのカゴがエレベーターのように上がっていくんです。最初は怖さを感じていましたが、それも慣れますね。今では1人で操縦して最上階まで上がれるようになりました。
これまでに2つの現場を経験して、私自身の建設業に対するイメージは大きく変わりました。とくに、「作業員の方々は怖いのではないか」というイメージがあったのですが、それは完全に私の思い込みでした。職人気質の方は仕事にこだわりがあるので、こちらの不手際で仕事が滞れば怒るのであって、むやみに怖いのではありません。私のような新人監督に対しても皆さん本当に優しく接してくれて、たくさんのことを教えてもらっています。
この1年、自分では日々の仕事を一生懸命こなしているだけだと思っていたのですが、1現場目でお会いした作業員さんと2現場目で久しぶりでお会いしたときに、「だいぶ成長したね」といってもらいました。慣れない環境に最初はおどおどしていたのが、「今では堂々としているね」と言ってもらえたことが嬉しかったです。
マンションの修繕工事特有の「居住者対応」は、接客経験を活かしてスムーズに
修繕工事では、最初に補修工事が入ってから、壁の塗装などの仕上げ工事に移っていきます。いろいろな業種にバトンタッチしていくので、最初の作業が遅れてしまうと、その後の工事にまで影響しかねません。
以前、たまたま巡回ができていなかった場所があり、あとから来た作業員さんに、「前の作業が終わっていないから作業ができない」と言われたことがありました。その日の作業や搬入など目先の業務ばかり気にしていて、全体のスケジュールが意識できていなかったのです。
その失敗から、現場監督は、工事全体を俯瞰しながら作業員と作業員の間を取り持つポジションでもあると学びました。とにかく今は、所長にも作業員の方々にも、きちんとした「報・連・相」を常に心がけています。
それでも天候不順などで、どうしても作業員さんに無理をお願いすることが出てしまいます。それを快く聞き入れてもらうためにも、普段からのコミュニケーションは欠かせません。たとえば、職人さんたちが事務所に戻ってきたら、一緒にお茶を飲みながら仕事以外のことも話して交流を図っています。私のことをよく知ってもらうことが、信頼関係を作る第一歩だと思っています。
また、マンションの修繕工事が一般的な新築工事と大きく違うのは、居住者がいらっしゃる中での工事だという点。工事の対応などで住民の方と接する機会も多くある中で、「柔らかい印象で話しかけやすい」と言っていただけたことがありました。
こういう仕事でのコミュニケーションは、前職でのお客様との会話で学んだことが活かされていると思います。写真スタジオに来店されるお客様が、どういうイメージで何を求めているかは、お話を聞かなければわかりませんでした。その方に一番合ったものを提案するために、撮影の準備をしながら積極的に話しかけていたことが、今も役立っていますね。
建築の資格取得を目指し、いつかは所長のような信頼ある現場監督に
マンションの修繕工事に携わったことで、普段の生活でも建物を見る目が違ってきました。たとえば、シール工事が終わった日に家に帰ったら、玄関のドア周りにもシールが使われていることに気づいたのです。今までは目に入らず通り過ぎていたものが、急に見えるようになったのはおもしろいですよね。
それに、自分の住む部屋が作られた過程も想像できるようになって、より一層、作業員さんたちへのリスペクトが強まりました。
マンションは修繕工事をすると、見た目がきれいになるだけでなく、住戸の価値がかなり上がります。居住者さんから直接「ありがとう」と言っていただけるのが、とても嬉しいですね。同じマンション工事でも、新築の現場だと居住者さんにお会いすることはないので、修繕工事の醍醐味なのかもしれません。
今後の目標として、まずは現場経験が3年目になったら受験資格が得られる2級建築施工管理技士の資格取得を目指すつもりです。仕事をしながらの受験勉強は大変ですが、アーキ・ジャパンでは資格取得に対してのバックアップ体制もしっかりとしているので、少しずつ準備をしていきたいと思っています。
そして、今の現場の所長のようになることが、長期的な目標です。所長は現場内の細かなところまで把握されていて、必ず前日には次の日の作業内容をきちんと各職種に伝えています。万が一トラブルが起きたときの対応も臨機応変で、作業員からも居住者の方からも信頼されている存在です。私も、所長のように関わる人たちから頼ってもらえる現場監督になれるように頑張るつもりです。
現場監督は、コミュニケーションが本当に重要。とくにマンションの修繕工事や、新築でも住宅系の工事では、話しかけやすい存在であることが大事だと思います。コミュニケーションが得意な方、好きな方であれば、活躍できる場面はたくさんあるので、もっといろんな人に建設業界に入ってきてほしいですね。
私のようなまったくの未経験者でも、自分の居場所をつかんで頑張れています。現場の中で消化できないような質問や悩みは、社内で相談できるようなサポートも手厚く整備されています。少しでもものづくりに興味があって関わりたいと思っている人がいたら、ぜひ飛び込んできてください!

