世界中のお客様の安全を守る、品質保証部門の使命とチーム体制
私が所属しているのは、アドヴィックスグループの品質保証部門です。ここでは品質保証体系の構築と運用から、新製品の立ち上げ、量産品質管理といった生産品質保証活動、そして市場品質保証活動まで、幅広い領域で品質向上に取り組んでいます。私たちのミッションは、企画・設計から生産、そして市場に至るまで、一貫した品質保証体系を維持改善し、その活動を牽引することで「世界中のお客様の期待に応える」品質を提供することです。
私自身は、品質保証部門の中の基本ブレーキ品質保証部で部長を務めています。この部署では、自社やグループ会社で生産される基本ブレーキ製品の品質保証をしています。具体的には、キャリパ、ディスク、EPBといった足回り製品です。これらは車両を止める、あるいは駐車場などで車両を止めておくという、安全に直結する重要な役割を持つ製品です。私たちが扱う製品一つひとつが、ドライバーや同乗者の命を守ることにつながっています。
基本ブレーキ品質保証部は4つの室で構成されています。品質企画や教育、工場品質基準整備、監査業務を担当する企画室。納入品質として製造工程の品質管理や工程改善を担当する製品保証室が2室。そして市場クレーム品の調査や報告、工程改善を担当する市場品質室です。このような体制で、製品のライフサイクル全体をカバーしています。
メンバー構成はベテランから若手まで幅広く、世代を超えたコミュニケーションが活発な職場です。上司と部下、ベテランと若手の間での風通しは非常に良く、困り事の相談に限らず、日常的に意見交換ができる雰囲気があります。実務メンバー間では適度な雑談を交えながら、日々協力して業務を進めています。この風通しの良さが、品質保証という責任の重い業務を円滑に進める上での大きな支えになっていると感じています。
品質保証への志、そしてタイ赴任という転機が開いた新たな視点
製造業において、品質保証部門は不可欠な存在です。私がアドヴィックスに中途採用で入社したのは、前職で自動車部品関係の開発技術者として働いていた経験を活かし、より生産に近い技術職でキャリアを伸ばしたいと考えたからでした。品質保証部を選択して入社を決めたとき、私の中には「ものづくりの最前線で品質を守る」という明確な志がありました。
アドヴィックスでのキャリアは18年になります。その間、品質企画室業務、製品調査業務、市場品質保証業務、そして海外赴任と、納入品質保証業務以外はほぼ満遍なく取り組んできました。特に印象に残っているのは、製品調査業務での経験です。2010年までアドヴィックスはアイシン(旧 アイシン精機)に市場回収品の調査解析を業務委託していましたが、アドヴィックス独自で行う環境を整備するため、QAセンターの立ち上げプロジェクトを担当しました。調査設備の仕様検討、解析エリアのレイアウト、薬品保管登録、消防法対応など、消防署にも足を運びながら準備を進めました。QAセンターの開設により調査解析を自前化できたことで、市場回収品調査の早期発見、早期解決が大きく前進したのです。
そして私のキャリアにおける最も大きな転機となったのが、2014年からのタイ拠点での海外赴任でした。言葉や文化が異なる環境で、ナショナルスタッフとのコミュニケーション、客先との折衝対応など、日本では当たり前にできていたことができず、赴任当初は本当に苦労しました。この経験が、私の仕事への取り組み方を大きく変えることになったのです。
任せることで育てる、品質を守る旗振り役としてのやりがい
部下の役割、役職に応じて任せる部分は任せる。これが私がマネジメントで大切にしている基本的なスタンスです。もちろん適宜進捗確認は心がけていますが、基本的には任せています。たとえば室長には部長代理としての報告を委ねて、経験を積んでもらうこともあります。そうすることで、メンバーそれぞれが自分の役割の中で考え、判断し、成長していける環境を作りたいと考えています。
品質を扱う仕事は、自分ひとりでは製品保証の維持、管理はできません。特に若手メンバーは日々現場に足を運び、製造メンバーとコミュニケーションを取りながら勉強し、成長してくれています。品質不具合報告書を確認する際に、部下の考えや調査解析の進め方がわかるのですが、そういう時に「成長しているな」と実感します。報告書やさまざまな説明を受けるたびに、彼らの成長を感じることができるのは、マネージャーとして嬉しい瞬間です。
この仕事のやりがいについてお話しすると、品質は会社存続の生命線だと思っています。基本ブレーキ品質保証部は自社工場での生産よりも、生産委託しているグループ会社やTier2の品質対応も多く、苦労も少なくはありません。しかし品質に掛ける思いは全員同じだと信じていますし、その旗振り役として品質改善、向上活動の中心となり推進できることに、大きなやりがいを感じています。
その成果として印象に残っているのは、2020年にADVICS Asia Pacific Co., Ltd.(タイ拠点)で初の客先納入不良0PPMを達成したことです。これは組織全体で品質に取り組んできた結果であり、メンバー一人ひとりの努力の結晶だと思っています。品質保証の仕事は決して楽ではありませんが、こうした成果を積み重ねていくことで、会社全体の品質レベルを高めていくことができる。それが私たちの使命であり、やりがいなのです。
ゼロディフェクトへの挑戦、そしてグローバルな成長機会を共に
私たちの究極の目標、それは不良ゼロ、つまり0PPMの達成です。これは決して簡単な道のりではありません。しかし、この目標に向かって着実に歩みを進めていくことが、私たちの使命だと考えています。具体的には、未然防止の活動を強化していきたいと思っています。生産会社の皆さんと一体となった監査活動など、中長期的に取り組みをブラッシュアップしていく計画です。また工程内不良、納入不良、市場クレームを減らし、資源を無駄にしない製品づくりを追求することで、会社だけでなく社会全体にも貢献していきたいです。
客先から「アドヴィックスの品質だから選んだ」と言われる。これこそが私たちがめざす姿です。そのために特に強化したいのは、品質問題の早期発見と早期解決です。客先から信頼され、まだまだ成長していける組織でありたいと考えています。そのためには、グループ会社との人材育成ローテーションを通じて、お互いの強みを共有し、弱みを改善していくことが重要だと思っています。
基本ブレーキ製品は多くの海外拠点を持っており、成長できる環境が整っています。今後は特に中国、アセアン、インドで活躍できる人材を求めています。だからこそ、明るく、周りとのコミュニケーションを積極的にとれる人、そして海外赴任に興味がある人にぜひジョインしてほしいのです。
最後に、この記事を読んでいただいている皆さんにお伝えしたいことがあります。ここには海外赴任も含めた多くの成長機会がある環境が用意されています。品質という揺るぎない価値を追求しながら、グローバルに活躍できるフィールドで、一緒に挑戦していきませんか。私たちと共に、アドヴィックスの品質を世界に広げていく仲間を心よりお待ちしています。
