確かな品質と高生産性を追求する、55名の生産技術チーム
私たちの事業部は、組立・加工など工法別にチームを編成し、さまざまな手法で安全・品質リスクの検証を実施しています。そして、会社の利益に貢献できる生産設備・システムの構築に取り組むことが業務です。最近では業務効率化に向けてDXツールを業務のしくみに取り込んだり、生産設備の技術レベル向上のためAIを活用した生産・検査システムの構築についても開発を始めました。
部門のミッションは、確かな品質保証のしくみを備えた生産性の高いシステムを構築し、会社利益の拡大に貢献することです。私のチームでは、これに加えて技術者として原理・原則・物理法則に基づき正しい仕事ができる人材育成を重視しています。単に設備を作るだけではなく、本質を理解し正しく判断できる技術者を育てることが、長期的な競争力につながると考えているからです。
私自身の役割は、製品開発から量産フェーズまでの組立工程に関わる生産技術業務のマネージメントです。製品設計段階では生産性を考慮した形状・構造提案を行い、工程設計段階では安全・品質を満足しつつ会社利益の目標を達成するためのライン仕様立案を担当します。さらに試作・量産段階の問題解決から、その後の利益向上のための改善業務までをチームとして実施しています。
現在、私を含め55名のチームで活動しており、若手の割合が多い構成です。弊社の製品は部品点数がとても多く、かつ高い精度を求められるものを生産していることもあり、得られる知識や経験が多く、個々のレベルは高いと感じています。他チームへの応援も頻繁に行っており、技術者として成長するには良い環境が整っています。また、問題や課題が起きたときに相談しやすい雰囲気があることも、このチームの大きな特徴です。メンバーが安心して報告や相談ができる環境こそが、チーム全体の成長につながっていると実感しています。
14名の小さなチームから始まった挑戦の日々
回生ブレーキチームが発足したのは、ハイブリッド車や電気自動車の急激な普及という時代の転換点でした。アドヴィックスで回生ブレーキの開発が進められる中、設計経験者と回生・制御ブレーキの生産技術メンバーを集めた14名のチームが立ち上がったのです。この小さなチームが、これから大きな変革を遂げていくことになります。
私がこのチームにジョインしたのは、2019年のことでした。当時、回生ブレーキの生産ラインは可動率や品質が安定せず、チームは立て直しを迫られていました。刈谷工場の基本ブレーキ組立チームから、半田工場の回生ブレーキ組立チームへの異動が決まった時、回生ブレーキの需要が高まり仕事量が増えることは会社にとって良いことだと感じる一方で、仕事量に対し絶対的に人数が不足していることを痛感しました。品質問題やマンパワー不足など、問題が山積み状態だったのです。
まず私が着手したのは、原点回帰でした。新しいチームで求められていたのは、物理法則に則った問題解決や正しい手順、フローに沿った仕事のやり方の推進です。特に品質課題については特効薬はなく、一つずつ真因を究明していくことが一番の改善策だと考えました。地道な作業でしたが、これが後の成長の基盤となりました。
チームは着実に成長を続けました。2022年にはグループ会社の支援などメンバー増強を図り、50名を超えるチームへと拡大していったのです。14名から始まった小さなチームが、わずか数年で大所帯へと変貌を遂げました。この急速な拡大は、回生ブレーキへの需要の高まりを物語っていましたが、同時に新たなマネジメントの課題も生み出すことになったのです。
信頼を築くマネジメントと、技術を磨き続けることへのこだわり
メンバーの成長を実感するのは、スキルの習得だけではありません。もちろん技術的な成長は大切ですが、それ以上に正しい仕事の進め方を身につけ、最後までやり切ることで他部署からの信頼が得られるようになったことに、組織としての成長を感じています。頼りにされる機会が増えてきたことは、チーム全体の確かな成長の証だと思っています。
チームをまとめる上で私が大事にしているのは、機会があれば自分の考えを常に伝え続けることと、自らが見本を見せることです。正しい仕事の進め方については、特効薬のようなものはありません。これらが当たり前になるように、日常から見本を見せることや、業務を始める際にどのような計画で進めるかを担当メンバーと共有することが重要だと考えています。当たり前のことになりますが、悪いことが起きたときには自分が前に立って対応するようにしています。上司の振る舞いや言動を、メンバーは思ったよりもよく見ているものだと感じています。
最後までやり切ることについては、失敗を恐れないように伝えています。こういった技術的な仕事をしていると必ず問題に直面します。道中で失敗をしたり周囲に迷惑をかけたり、どんな困難があっても最後までやり切ることで信頼が得られると伝え続けています。メンバーの成長を実感するのは、古くから一緒にやってきたメンバーが自分の考え方を理解してくれて、1言えば10以上理解してくれるようになった瞬間です。こういう状態になるためには、まず自分の中で強い芯を持ち、ブレないことが大事だと考えています。
現在手がけている製品は、品質・機能面で他社に対して優位性があるところに大きなやりがいを感じています。さらに技術を磨きつつ、利益を出せるように改善していくことで、長く会社に貢献できると考えています。特に近年はDX化の波が来ており、世の中で新しい技術や機器が次々に出てきます。それらを仕事に取り入れていくことが大事です。今できなくても、それが取り入れることができる時期を見計らって検証していくこと、そのためには自分がさまざまな方面から情報を得たり勉強することが大事だと考えますので、ものづくりの仕事をしている限り、これからも勉強が続いていくと思っています。
挑戦を続ける組織へ――DXとAI、そして新たな仲間を迎えて
私たちのチームが今後挑戦したいこと、それはDXツールやAIを積極的に活用することです。製造現場に提供する生産設備でできることの幅を広げ、質を向上させたい。その結果として、会社の利益向上につなげていきたいと考えています。技術は日々進化していますから、私たちもそれに合わせて変化し続けなければなりません。
製造現場に良い設備を提供することで、生産ラインの生産性や品質が向上します。その結果、お客様からも良い評価をいただけるようになる。すると新しい仕事の機会が増えて、会社が成長していきます。会社が成長してブランド力が向上すれば、良い人材が集まってくる。そういった好循環を生み出すことが、私たちの社会貢献だと考えています。
理想の組織について、私はこう考えます。人材育成を行わずにルールで縛るだけでは、アウトプットは合格点に達しませんし、不具合や失敗も防げません。結果的にチーム力が上がらないんです。まずは考え方や意識の面で前向きさを大事にし、良い風土を定着させることが何より重要です。各メンバーに興味や探求心が芽生えて、目線を高く持って仕事ができれば、チームとしてのアウトプットも自然と向上していくはずです。
そんな組織を実現するために、私がまず大切にしているのは自分自身がブレないことです。目指す姿を伝え続けることが、リーダーとしての私の役割だと思っています。
今後、どんな人にジョインしてほしいか。それは、ものづくりに興味があり、疑問に思ったことに対して追求することが好きな人です。技術者として大切なのは、探求心です。世の中で起きている現象のすべては、物理現象に則って発生しています。それを常に意識することで、定量的に物事が理解できるようになります。
最後に、これを読まれている人へのメッセージをお伝えします。弊社は2001年に設立され、ものづくりの会社としてはまだ歴史が浅いです。しかし、歴史が浅いからこそ新しいことに挑戦したり、変化を起こすことができると考えています。古くからあるベースの部分は大事にしつつ、いろんなことに挑戦していきたい。そんな想いを持つ方と、ぜひ一緒に働きたいと思っています。
