小さな積み重ねが信頼を築く。目線を合わせるコミュニケーションと顧客サービスの向上
私が所属しているのは、ライフサイクルサービスセンターのポートフォリオ企画部です。当センターは、主に製品販売後のメンテナンスやアフターサポートを担当する部署です。当社の製品は15~20年という長期にわたり稼働するため、アフターサービスが重要になります。
アフターサービスと言っても、単なる故障時の修理対応やコールセンターの運営だけではありません。お客様の生産性向上やオペレーターの負担軽減など、様々なニーズに応えるサービスも提供しており、約10名のメンバーと共に、グローバル全体でのサービスの拡大・効率化を目指すプロジェクトを推進しています。
私自身は技術系のバックグラウンドがあり、システムエンジニアリングやソリューション開発を得意としています。技術的な視点を生かして、カスタマーエクスペリエンスの向上に注力しています。お客様向けポータルサイトの開発プロジェクトに参画し、お客様に納めた製品や契約の情報の見える化を推し進めています。
またお客様からのフィードバックを効率的に収集・分析するシステムづくりなども行っています。当センター全体のプロジェクト管理も行っていますが、大量の案件があるので、早い段階でのゴール設定と、各メンバーのモチベーションを考慮して進めることの重要性を感じています。
「OpreX Plant Stewardship」という新しいサービスの企画にも携わっています。これは「お客様の要望に対し、執事のように柔軟に応える」という新しい取り組みです。従来は本社で企画・開発したものを各拠点に展開する形でしたが、現在は拠点と共同で検討を進め、グローバル全体で合意形成を行ってから開発しています。
サービス部門として、お客様との接点を重視し、細やかな対話を心がけています。カタログには載らないようなサービスもニーズに応じて提供しています。ビジネスは細かな積み重ねが信頼につながると考えています。
また、多種多様な業種と関わることから「目線を合わせる」ことの大切さも認識しています。たとえば、「サービス」という言葉一つとっても、アフターサポートを指す場合もあれば、生産設備の効率化などのソリューション提供を指す場合もあります。立場によって言葉の解釈が異なることがあるため、前提を揃えることが重要だと考えています。
現場で学んだ「答えのない世界」の乗り越え方と、工場セキュリティ導入の裏側
学生時代に電気工学を学んでいた頃、アメリカでの学会発表の機会がありました。その時は英語が全然できず大変な思いをしましたが、苦手を克服するため、社会人になってからは英語を活用した仕事をしたいと考えるようになりました。
就職活動では、「社会のインフラを支える会社に入社したい」という想いを強く抱いていました。大学院生として忙しい中での就職活動でしたが、高速道路会社やプラントメーカー、プラント向け製品会社など、2〜3社に絞って応募し、その中で、自分の強みを活かせる場所として当社を選びました。
入社後、サービス事業部に配属となり、ネットワークセキュリティのエンジニアとして働く中で気づいたのは、ビジネスには教科書のような明確な答えがないということ。入社1〜3年目は、人に聞きながらノウハウを蓄積し、常にメンバーに支えられながら仕事を進め、自分も他のメンバーを支えることの大切さを学びました。
その中では、機器のスタートアップ作業やメンテナンスの管理ツール・インフラ作りに携わりました。具体的には、新しいネットワーク環境の運用管理のため、当社の「工場ネットワークセキュリティ見守りサービス」を段ボールのライナー工場へ導入するというものです。
このサービスは、ネットワークの経路をパソコン上でも変更できるという製品で、ネットワーク障害が発生した際や、セキュリティを脅かすようなトラブルがあった時に、迂回経路を辿り、アクセス状況やセキュリティ状態を監視できるという利点があります。近年はハッカーが侵入して工場を止めてしまうような事案もあるため、セキュリティを重視する工場が増えています。
こうした、様々なことを経験する中で、次の2つのことが特に印象に残っています。1つ目に、仕事を進める上では、体力や根気も重要な要素になりますが、さらに、論理的思考も欠かせないということです。上司から学んだ、体系的に考えを整理し、明確に伝えることで、より良い成果につながるという考え方は、今の仕事のベースになっています。
2つ目に、BtoB企業特有の課題として、情報が適切に文書化されておらず、個人が持っているケースが多いことに気づきました。そのため、細やかな対話を通じて情報を効果的に共有することの重要性を実感しています。私自身は人との繋がりを大切にしていて、積極的に人と人を繋げたり、情報発信をしたりしています。様々なプロフェッショナルと働くことは非常に楽しく、先日は同じ事業グループのメンバー100名ほどの忘年会も自ら企画し、開催しました。
アブダビで学んだ現場のリアルと、困難な環境での挑戦が育んだコミュニケーション力
入社から現在までの経験の中で、特に印象深く残っているのは、アラブ首長国連邦の首都・アブダビでの作業経験です。海上にあるプラットフォームでの作業のため、ヘリコプターでの移動が必要でした。そこに至るまでの過程も驚きで、まず、ヘリコプターに搭乗する前に水中脱出訓練を受けます。大きなプールにヘリコプターが吊り下げられ、そこから実際に脱出する訓練をしました。
また、現場では非常に厳しいセキュリティ管理が行われており、カメラ付きの携帯電話やPCの持ち込みは禁止、ネットワークも制限されるなど、通常では想像できないような環境での作業でした。
現地での作業中にトラブルが発生し、チーム一丸となって解決に取り組んだ思い出もあります。機器の立ち上げがうまくいかず、納期が迫る中での対応が必要でした。納入自体には慣れていましたが、技術的な課題に直面した際は、1人では解決できません。アブダビからグローバルレスポンスセンター(*)へ問い合わせをし、翌朝ようやく開発メンバーと連絡が取れ、助言を得て問題を解決しました。
(*)グローバルレスポンスセンター:当社がお客様にお届けしたすべての機器、ソリューション、システムに関する様々なトラブルコールやお問合せを24時間365日受け付ける総合窓口
このような経験を通じて、現場の過酷さを肌で感じると同時に、チームワークの重要性も実感しました。入社3年目という比較的早い段階でこうした経験ができたのは、当社に若手教育を重視する文化があったからだと考えています。アブダビでの現場経験だけでなく、オランダでの研修や日本のグループ会社への出向など、様々な機会を与えてもらいました。
また、私自身の価値観や仕事への向き合い方も大きく変わりました。以前は慎重に行動する傾向がありましたが、今は多様な人と積極的に関わるようになりました。この変化は、自分のことより相手のことを考えることで、かえって行動しやすくなったという気づきからきています。正しいと思うことを素直に実行する、という姿勢も自然と身についてきました。プロジェクトを進める上では、より高度な技術力や説明責任が求められますが、この経験を通じて培った対話力が、今の仕事の強みとなっています。
多様な製品と広がるフィールド。グローバル環境で描く自分らしいキャリアの可能性
今後目指したい方向について、現在のポートフォリオ企画部としての役割を着実に果たしていきたいと考えています。当社のビジネスには、様々なプロジェクトの遂行によって見落とされがちな落とし穴が存在します。それらを見つけ出し、自ら遂行できるようにしていきたいです。
当センターとしては、今後売上を3倍にするという大きな目標を掲げています。それに向けて、様々な施策を展開していますが、そこでもポイントを押さえた取り組みが重要です。私は顧客接点の企画を担当していますが、自分では思いつかない発想に多く出会います。そういったアイデアを様々な人から集め、開発メンバーに投げかけ、実現可能性を検討する、そういった「巻き込む力」も必要だと感じています。
当社の魅力として、目標は高く設定されているものの、その中で自分のペースで仕事を進められる点が挙げられます。グローバルな環境の中で仕事をしているため、プレッシャーもありますが、すべてが自分の成長につながる良い刺激になっています。ワークライフバランスをとりながら、充実した毎日を送っています。
また、製品の多様性と、活躍できる分野の広さも当社の大きな強みです。石油・化学系会社、電力会社、水道事業など、様々な工場で当社の製品が使用されており、開発、営業、エンジニアリング、サービスなど、職種も多岐にわたり、グローバル全体で2万人程もの従業員が働いています。
グローバル公募制度もあり、希望する部署への異動も柔軟に対応していますし、人によっては一分野に特化し、技術のエキスパートを目指す方もいます。上司との1on1のミーティングも定期的に行われ、自身のキャリアについて相談できる機会も設けられています。可能な範囲で要望をくみ取ってもらえる仕組みも整っているので、入社時以降も活躍するフィールドが広がっていくと思います。
最近では新しい分野としてAI関連のグループ会社も設立されました。常に新しいチャレンジができる環境の中で、共に成長していける仲間が来てくれたら嬉しいです。
※ 記載内容は2025年1月時点のものです
