グループ横断で、現場で使える技術を届ける。技術開発の研究の最前線から
若築建設本社技術部の技術研究所で、コンクリート構造グループのリーダーを務める川村。2名体制のチームで、建設現場の技術革新に取り組んでいます。
「仕事としてはその名の通りコンクリートに関わることで、具体的にはコンクリート打設工事においての生産性向上、省力化とか効率化につながるような技術の開発、すでに開発した技術の現場での運用支援などを主にしています。その他、コンクリートに関わるひび割れ防止対策の立案なども行っています。
もう一名のメンバーは中途入社の方で、前職でセメント会社に勤務していましたので材料系の知識が豊富です。一方で、工事施工や施工管理といった部分に関しては不慣れな部分もあるため、お互い得意な分野を共有しながら進めています」
技術開発は社内で進められることが多く、技術部内でのチーム間連携を重視しています。
「現場との関わりは非常に密で、とくに開発した技術などを現場で実際に運用する時は、事前の準備から運用まで技術研究所の人間が立ち会って指導して引き継いでという業務をやる場合が多いので、頻繁に現場に赴くこともあります。
技術研究所全体で20人弱という規模で、マイペースに集中して取り組む研究者が多い一方、グループの垣根を超えたコミュニケーションも活発です」
川村は仕事に向き合う姿勢について、柔軟性と挑戦意欲を重視しています。
「初めて取り組む内容の仕事が非常に多いので、苦手意識をあまり持たずに取り組めるように、なるべく柔軟な気持ちで仕事に向き合うようにしています。新しいことを始める時には、始めるには遅すぎるとかは思わないように心がけています」
海上も、陸上も、すべてが経験値に。マリコンの枠を超えて広がった視野
川村が若築建設に入社したのは2004年4月。学生時代から建設業界への強いこだわりがあったわけでないと言います。
「正直なところ、なんとなく理系だったので将来仕事をするなら物作りや形に残るものがいいなという漠然とした気持ちで大学では建設学科を選びました。
そして、大学4年の時は海岸工学という海に関する建設関係の分野についての研究室に入っていたので、その流れでどこかのマリコン(マリンコントラクター)に入ろうかなくらいのライトな感じで就職活動の軸を決める中で若築建設と出会いました。
会社説明会を通して、そこで感じた会社の柔らかい雰囲気に、この場所なら自分も仕事をしていけるかもしれないというイメージが湧いたのを覚えています。社員の方もマイペースで柔らかい雰囲気の方が多く、面接も和やかに進んで、人柄が良い人が多い印象に惹かれて入社を決めました」
入社後は北陸支店に配属され、海上工事と陸上工事の両方を経験することになります。マリコンでありながらも幅広い分野を担当できたことは、川村にとって大きな財産となりました。
「ありがたいことに、マリコンと言いながらも陸上も海上もバランスよく経験できて、それは今となって非常に良かったなと思います。海上工事と陸上工事とでは仕事の考え方や進め方についても大きく異なるため、幅が広がる感じがして手応えとして残っています」
入社から7年ほど経った2011年頃から、川村は現場代理人や監理技術者として工事を主導する立場を任されるようになります。その転機となったのが、2008年から携わった北陸新幹線の工事でした。
「2008年11月からの北陸新幹線の工事は工期も長く、全長1,500メートルほどの一部区間の主担当として取り組みました。陸上土木工事に対して主体的に管理していくスキルがこの現場で身につき、この経験があったからこそ、その後の現場代理人や監理技術者としての業務の際も、割とスムーズに取り組むことができました。
そして、とくに印象深いのは、金沢で監理技術者として担当した2014年と2016年の2つの現場です。この時期、私は2番手の立場でありながらさまざまな計画や決断を任されました。多少の失敗もありましたが、許容いただいた当時の所長には、今思い返すととても感謝しています。
理由としては、2017年頃から現場責任者として工事を指揮するようになって、初めて当時の上司の配慮を理解したからです。これまで、自由に、調子良く仕事をさせてもらっていたんだなということを痛感しました。現場というのは一人でやるものではないので、マネジメントという点でも深い学びがありました」
チームリーダーとしての立場を経験し、川村の仕事への価値観も変化します。
「自分でやった方が早いな、自分でやりたいなと思うこともありますが、チームでやる以上はチームが有効に動くことが一番だと思います。多少の失敗の可能性があっても、後輩がチャレンジできる環境が重要だと思うので、積極的に後輩や部下が取り組める環境づくりを優先して考えて仕事をするようになりました」
「現場経験が武器になる」──未経験の壁を越えて挑む、研究所という新天地
2022年9月、川村にとって大きなキャリアの転換点が訪れます。本社技術部の研究所コンクリートグループへの人員補充の要請がありました。
「当グループに私くらいの世代の人間を入れていくという要請があり、私を含めて数名に声がかかる中、その仕事に興味を持ってチャレンジしてみようという気持ちになったのがきっかけです。20年近く施工管理に携わる中でいろんな経験を積むことができたので、新しいことにも挑戦してみたい気持ちがありました。
また、一つの現場をしっかりと作り上げることももちろん大事ですが、研究所や技術部として全国の現場へ支援という形で携わるのもいい働き方かなと思えたのです。そして、当時の土木部長に興味があると伝えたところ、話がトントン拍子に進んで異動が決まりました。
しかし、新たな環境への期待と同時に大きな不安もありました。
「これまで研究所で取り組んだ経験がないため、今までやってきた仕事と業務内容が違いすぎて、これまでの経験がまったく使い物にならないのではないかという不安はありました。実際に技術研究所に移ってからも戸惑いの連続で、プロパーで入社して専門分野を長年追求してきた先輩方との知識の差を実感する日々が続きました。
それでも、開発や運用支援という分野においては研究所の中で私が一番の現場経験者という強みがあるので、そこを生かせるようにという想いで模索しつつ取り組んできました。すると、なんとなくそこらへんのギャップが埋まってきたというか、うまく調整ができ始め楽しく仕事ができるようになってきたと思っています」
現在の技術研究所での仕事について、川村は現場時代とは異なる魅力を感じています。
「興味が出てきたコンクリート関係の分野について、技術的に深く掘り下げられるのがやりがいです。現場だと定められた工期までに収めることを最優先にしながら折り合いをつけて仕上げていく仕事の進め方でしたが、現在は、作り上げたいものをイメージし、その目標に向かって掘り下げていくおもしろさを実感しています。
また、現在では現場からコンクリート絡みの相談も受けるようになってきているので、そういった点で自分が役に立っているという手応えが得られています。今後は、環境に関する研究開発や低炭素材料といったことにも目を向けて、何かしら社会貢献にもつながるような研究をしていきたいです」
若築建設の魅力は“人”にあり。異動を通して広がるキャリアの選択肢
長年にわたり現場での施工管理を経験し、現在は技術研究所で活躍を続ける川村が語る若築建設の魅力は、何より社員の人柄にあると言います。
「他社と比べると優しい人、物腰の柔らかい人が多い印象があって、それが社風になっているのかなと思います。そのため、若い方や新しく入ってきた方が仕事しやすい環境だと思います。
キャリアについても、私のように施工管理として会社に入って過ごしながら、途中で興味がある分野に異動するということも叶えやすいです。今すぐ自分のやりたいことがこれだと無理に決めなくても、仕事をしながら興味を持ってきたことに対して一生懸命取り組むということがやりやすい会社です」
働く環境についても、業界全体として改善されている実感を持っています。
「しっかりと休むべき時に休めています。とくに、この数年で建設業界全体で改善されており、休みやすい環境だと思います」
そんな環境下の若築建設で活躍するためには、建設業界や海上工事などへの興味が何よりも大切だと言います。
「特別な特技や強い強みがあるに越したことはないですが、興味さえあればまったく問題ないと思います。土木関係を必ず専攻していなければいけないこともないですし、仕事をしながらの勉強でついていけると思います。私自身も会社に入って必要なタイミングで勉強するようになったことも多いので、興味を持つことが一番なのかなと思います。
また、技術の進歩により一見関係のないスキルも活用できると思います。たとえば、情報処理やプログラミングなどはこの技術研究所に来て初めて勉強しました。一見、建設業でプログラミングはあまり関係ないように見えますが、何かしらスキルがあるとどこかでつながって役に立つこともあると思っています」
最後に、川村が描く将来像について語ります。
「工事を受注して利益を出していくのが当社の本筋だという前提をしっかりと踏まえながら、今後も自身が技術的に向上していくことで会社全体の技術力向上につなげていければ本望です。
この若築建設の技術部分を支えられるような存在、相談が集まってくる存在になれればいいなと思い、これからもこの会社でキャリアを重ねていきたいです」
※ 記載内容は2025年11月時点のものです
