「人」を介する仕事だからこそ、相手の立場になって考える
対クライアントと対求職者で担当が分かれることも多い人材派遣業界。しかし、トライアローでは営業と求職者の面談を一気通貫で行っていると言います。
山道さん(以下、敬称略):私は現在、トライアローの広島支店で営業として働いています。主に建設や化学プラント、通信、ITインフラ系のクライアント企業への営業活動と、エンジニアの方々との面談や就業後のフォローなど、営業とリクルート両面の業務を担当しています。クライアント企業に足を運び、どのような人材を求めているのかをヒアリングすることから始まります。その後、エンジニアの方々との面談や職場見学への同行、就業手続き、そして就労後のフォローまで、一気通貫で携わらせていただいています。
クライアント企業に対してと既存のエンジニア、両者への気遣いが求められる仕事ですが、山道氏は共通して心がけていることがあるそう。
山道:この仕事をする上で、私が最も大切にしているのは『相手の立場になって考える』ということです。クライアント企業に対しては、できるだけ近い存在だと感じていただけるよう定期的な接触を心がけています。時には仕事以外の話題も織り交ぜながら、相手の『懐に入る』ことを意識していますね。
一方、エンジニアの方々に対しては『いち早く察する』ことをモットーにしています。定期的な電話や面談を通じて、その方の置かれている環境や性格をしっかりと見極めるようにしています。一方で、あまり頻繁な連絡を好まない方もいらっしゃいますので、そういった場合は連絡の頻度を調整するなど、一人ひとりに合わせた対応を心がけています。
このように、営業担当が面談やエンジニアの管理もするトライアローの体制は、メリットも多くあると言います。
山道:営業担当とリクルート担当が同一人物である点は、エンジニアさんが他の現場にシフトする際や新規で当社に入社してくださる方にとってもメリットがあります。私自身が実際に見てきた企業の実情を、エンジニアの方々に直接お伝えすることができます。単なる人数合わせの提案は決して行わず、企業の文化や社風、好みの傾向、人間関係など、書面では伝わりにくい情報もお伝えできるよう心がけています。
また、すでにその派遣先で働いている当社のエンジニアの方々からも積極的に情報を集めています。これにより、採用担当者から得られる公式な情報以上の現場の生の声を知ることができ、より精度の高いマッチングにつなげることができています。
人と人とを結びつける仕事だからこそ常に相手の立場に立って考え、最適な提案ができるよう努めている山道氏。現在はトライアローで活躍する山道氏は、どんなキャリアを歩んで来たのでしょうか。
厳しかった就職氷河期の時代。物流会社での経験から人材業界へ興味を持つ
山道:私が学校を卒業する時はちょうど就職氷河期の真っ只中でした。仕事を選んでいられない状況の中、学生時代からやってきたソフトボールのコーチの紹介でスキー場の仕事に就きました。そこでは飲食店の店長として働きましたが、その後もゴルフ好きが高じてキャディーに転職したり、工場で働いたり、しばらくはフリーターをしたりと、若者時代はさまざまな経験を重ねていきました。
就職氷河期という社会情勢もあり、なかなか苦労も絶えなかった若者時代。しかし、そんな山道氏に転機が訪れます。
山道:そんな中で直近の前職で携わったのが、トラックと荷物の物流マッチングの仕事でした。当時、トラックは荷物を運んだ後は空のまま帰ることが一般的でしたが、その帰り道で運送待ちの荷物があれば積んで帰ることで、格安での運輸が可能になるというビジネスモデルです。
この仕事では、まさに分単位、時には秒単位で状況が変化していく中での判断が求められました。手元の情報盤に「○○エリアで□□方面に帰るトラックに△トン分空き発生」という情報が表示されると、素早くそれに合う運送待ちの荷物を探してマッチングさせる。忙しい時間帯には左右の耳で2回線同時に電話対応をすることもありましたね(笑)。
ようやく手にした正社員の仕事。4年間しっかりと仕事をこなし、すっかり社会人として活躍していた山道氏でしたが、同時に悩みも抱えていました。
山道:ただ、ひたすら電話でドライバーさんと荷物の管理者とやり取りをする毎日。外に出ることもなく、対面で人と話をする機会もない。20代も終わりに差し掛かる中で、もっと人と深く関わる仕事がしたい、人の人生や生活に関われるような仕事に携わりたいという思いが強くなっていきました。
人と人とのマッチングに関わる仕事を探す中で人材業界に興味を持ち、さまざまな企業にアプローチする中でトライアローから最初に内定をいただきました。しかし時代は2011年。そう、つまり東日本大震災の時でした。またもや一時的な就職氷河期が到来した時期でした。そんな中最初に内定をくれたトライアローには縁も感じ、迷わず入社を決めたのです。
人と人をつなぐ仕事だからこそ得られた気づきと成長
紆余曲折ありながらもトライアローに入社した山道氏。これまでの物流業界との違いを早速感じることになります。
山道:この仕事の醍醐味は、誰かの人生や成長に携われることだと思います。人生の大半を占める「仕事」という重要な選択に関われることは、私にとって大きなやりがいとなっています。
とくに印象に残っているのは、未経験からスタートしたエンジニアの方との出会いです。その方は徐々にスキルを磨き、クライアントからも高い評価を得て、最終的にはクライアント先に直接雇用されることになりました。現在では、その会社の責任者として活躍されており、私に派遣社員のオーダーをしてくださる立場になっています。このように、支援した方と長期的な関係を築けることは本当に嬉しい瞬間です。
また、エンジニアの方から「知り合いを紹介したい」と声をかけていただいたり、クライアントから別部署の人材ニーズを教えていただいたりすることも。このような信頼関係を築けていることは、日々の励みになっています。
前職ではなかなか味わうことのできなかった仕事の醍醐味を味わえた一方で、決して万事順風満帆だったわけではなかったそうです。
山道:トライアローに入社した2011年は、スマートフォンの普及期で通信業界が活況でした。通信業界はトライアローが最も得意とする分野ということもあり、その波に乗って最初の2~3年は順調に業績を伸ばしていましたが、4G LTEの整備が一巡すると需要が急激に減少。顧客を特定の業界に依存していた私は一気に売上を落としてしまいました。
この経験から、建設や化学プラント、ITインフラなど、さまざまな分野に目を向けるようになりました。幸い、社内には各業界の専門家やエンジニアがいるので、その知見をお借りしながら新しい分野への展開を進めています。
挫折の教訓から仕事における視野も広がったと語る山道氏ですが、他にも成長を実感することがあったと言います。
山道:前職と比べて大きく成長を感じるのは、「相手の立場に立つ」という意識です。以前は効率重視で電話だけの関係が多かったのですが、今は一人ひとりの性格や希望に合わせたコミュニケーションを心がけています。頻繁な連絡を好む方もいれば、程よい距離感を求める方もいます。趣味や休日の過ごし方といった仕事以外の会話も大切にしながら、その人らしさを理解するよう努めています。
前職で培ったスピード感は今でも大切にしていますが、それ以上に「人と人とのつながり」を意識した仕事ができるようになったと実感しています。
信頼関係の先にあるのは、「営業をしない営業」!?
2011年の入社以来、長年トライアローでさまざまな教訓を得てきた山道氏ですが、営業としてめざす姿があるそう。
山道:私がめざしているのは、「営業をしない営業」という状態です。これは、クライアントやエンジニアの方々から次々と紹介をいただけるという、信頼関係に基づいたビジネスの形を指しています。実際に、今でもエンジニアさん、クライアント企業さんから紹介をいただく機会が増えてきていますが、これはまさに信頼していただいている証だと考えています。
こうした理想形をめざすために、普段から山道氏が心がけていることがあると言います。
山道:より多くのクライアントやエンジニアの方々と深い信頼関係を築いていくために、私が常に心がけているのは「正直であること」です。お仕事の良い面だけでなく、時には大変な局面についても包み隠さずお伝えするようにしています。そうすることで、エンジニアの方々も現実的な判断ができ、より良いキャリア選択につながると信じているからです。
中長期的に、めざしていきたいビジョンもあると言います。
山道:中長期的には、『トライアローって、間違いない会社だよね』と言っていただけるような会社にしていきたいと考えています。そのためには、人材の見極めの精度を高め、その人の得意分野に合った仕事を提供できる体制を整えることが重要です。派遣先の社風や文化、人間関係など、すでに就業されているエンジニアの方々からも詳しい情報を集め、よりマッチングの精度を高めていきたいと思います。
トライアローの強みは、温かみのある自由な社風です。営業とエンジニアの距離が近いことは、他社の方々からもよく指摘されます。各支店や営業メンバーに与えられている裁量権を活かし、エンジニアの方一人ひとりに合わせたきめ細やかなコミュニケーションを実現できています。
最後に、山道氏に今後どんな人と働きたいかと聞きました。
山道:これからトライアローで一緒に働く仲間には、前向きな姿勢を持った方と出会えることを期待しています。私たちは、お仕事の良い面も大変な面も正直にお伝えしますが、その中で少しでも良い面を見出し、挑戦しようと思える方であれば、必ず活躍できる場所があると確信しています。人と企業の双方が幸せになれる架け橋となれるよう、これからも努力を重ねていきたいと思います。
自身も学校卒業後にさまざまな仕事を経験し、苦労も多かったからこそ「人に寄り添う姿勢」を大切にする山道氏の挑戦はこれからも続きます。
