ブロックのおもちゃから設計エンジニアへ。「作る側に回りたい」という原点
大学では工学部の機械工学科に所属し、四大力学をはじめ、機械設計に関する知識を深く学びました。卒業論文では自動車のエンジンをテーマに研究を進め、専門性をしっかりと身につけた4年間だったと思います。
勉強以外では、接客業のアルバイトと、ソフトテニスのサークル活動に力を入れていました。アルバイトは焼肉屋さんのホール接客を担当していたのですが、お客様から「どのセットがおすすめですか?」と聞かれたとき、ただ人気メニューを答えるのではなく、お客様の年齢や様子を見て食べやすいお肉をご提案するようにしていました。実際にそのメニューを注文していただけることも多く、「相手に合わせて伝え方や内容を選ぶ」というコミュニケーションの力はこの経験から培われたと感じています。サークル活動では中学時代から続けているソフトテニスを続け、仲間との交流を楽しみながら学生生活を充実させることができました。
就職活動では、製造業界で設計エンジニア職を目指すという軸を最初から持っていました。その背景には、子どもの頃からブロックのおもちゃなどで「何かを作ること」が大好きだったという原体験があります。ブロックを組み立てるうちに、「いつか自分が設計して作る側に回りたい」という気持ちが芽生え、それが機械工学を専攻した理由にもつながっています。大学での学びを通じてその思いはさらに強くなり、設計エンジニアという職種に絞って活動を進めました。
最終的に入社を決めたのは、地元の宮崎県で働ける自動車部品サプライヤーの企業でした。大手企業ならではの充実した福利厚生も魅力でしたが、決め手になったのはやはり「地域に貢献できる仕事ができる」という点と、大学の卒業研究で取り組んでいた自動車エンジンとの親和性の高さでした。学んできたことを直接活かせる環境に飛び込めると思うと、不安よりも期待の方が大きかったことを今でも覚えています。
「誰もやったことがない」新規設備の立ち上げで磨いた対応力と、転職という決断
前職では、自動車部品サプライヤーの生産技術部生産技術課に在籍していました。仕事の内容としては、工場で使用する生産設備の設計から始まり、自ら描いた図面をもとに設備を組み立て、最終的には自社工場へ出荷するための最終調整まで、一連の工程を担当していました。いわば、ものづくりの現場を支える「設備そのものをつくる」仕事です。
そのなかで特に印象に残っているのが、会社として初めて取り組む新規設備の立ち上げプロジェクトです。前例がまったくない設備だったため、どんな問題が起きるかもわからず、解決策も実際につくってみないと見えてこない状態でした。まさに暗闇の中を手探りで進むような日々で、TRY&ERRORが幾度となく続きました。
それでもなんとか完成にこぎ着けられたのは、先輩方の力添えがあってこそだと思っています。問題が起きるたびに相談し、一緒に考えてもらいながら、一つひとつ乗り越えていきました。この経験を通じて感じたのは、「土壇場での瞬発力」の大切さです。想定外の事態が次々と起きる環境のなかで、素早く判断して動く力や、どんな状況でも柔軟に対応できる力が自然と身についたと思います。これは今でも自分の強みのひとつだと感じています。
一方で、現場にいるなかで強く感じていたのが、エンジニアの人手不足という課題です。業界全体として技術者の絶対数が少ない領域であり、前職も例外ではありませんでした。そうした状況を日々目の当たりにするうちに、「自分がエンジニアを採用する側に回れたら、会社に貢献できるのではないか」という思いがじわじわと膨らんでいきました。
エンジニアという職種は専門性が高く、採用する側にもその専門性への理解が求められます。少ない母数のなかから自社に合う人材を見極めていくのは容易ではありません。だからこそ、自分自身がエンジニアとしてのキャリアを積んできた経験を活かして、採用の現場で力を発揮できるのではないかと考えるようになりました。
こうして、設計エンジニアから人事採用職へのキャリアチェンジという、大きな転換を決意することになりました。これまで積み上げてきた設計エンジニアとしてのキャリアが一度リセットされることへの葛藤も、正直ありました。やったことのない未経験の領域に飛び込むことへの不安も拭いきれませんでした。それでも、自分の経験が誰かの採用につながるという確信が、その不安を上回っていたのだと思います。
自分が採用した人が現場で輝く瞬間、それが何よりのやりがいです
現在は、ETS採用課に所属しています。ETSとは、エンジニアリングトランスフォーメーションサービスの略称のことで、私はそこで活躍していただける人財を確保し、事業拡大を支えることをミッションとして採用活動に取り組んでいます。具体的には、求人票の作成や母集団形成(採用候補者を広く集めるための活動全般)、そしてダイレクトスカウト(企業側から候補者に直接アプローチする採用手法)を日々行っており、関東エリアの中途採用を一人のメンバーとして担当しています。
採用の仕事でもっともやりがいを感じる瞬間は、自分が採用した方が実際に現場で活躍しているという話を聞いたときです。現場の方から「主体的に動いてくれて、新しいことを提案して、それが実際に仕事につながっています」と伺ったときは、採用してよかったと心から実感します。入社後の活躍を耳にするたびに、採用という仕事が人と組織の両方に確かな影響を与えているのだと感じられて、この仕事を続けていく原動力になっています。
一方で、苦労した経験もあります。特定の専門スキルを持つ人材をピンポイントで採用してほしいというオーダーをいただいた際には、そもそもどこにアプローチすれば候補者を集められるのか、頭を悩ませました。そのときは、現場の担当者と丁寧にすり合わせを重ね、「本当に必要なスキルレベルとはどの程度か」を改めて整理した上で、母集団形成の戦略を立て直しました。その結果、最終的には採用までたどり着くことができました。この経験から、現場との対話を怠らないことが採用の質を左右するのだということを改めて学びました。
こうした採用業務において、前職での設計経験は大きな強みになっていると感じています。候補者の方がエンジニアリングの専門用語を使って話してくださったり、設計者ならではの「あるある」を語ってくださったりする場面で、私自身が痛いほどその感覚を理解できるのです。単に言葉を知っているというだけでなく、その仕事の難しさや面白さを体感として持っているからこそ、候補者の方と同じ目線に立って会話ができます。「この人はわかってくれている」と感じていただけることが、信頼関係の構築につながり、採用活動をより深いものにしてくれていると思っています。
「フレキシブルに動ける人」をめざして。採用担当が描く挑戦の道筋
現在、採用担当として日々業務に取り組んでいますが、正直なところ、まだ自分一人でできることの範囲は限られています。採用課の業務は多岐にわたりますが、その中で一人前として動けていない部分が複数あるという現実を、自分自身しっかりと受け止めています。まずはその現状を踏まえ、自身がやれる範囲を着実に広げていくことが、今の私にとっての最優先事項です。
小さなことからコツコツと積み上げていく中で、いずれは難易度の高い採用領域にもチャレンジしていきたいと思っています。たとえば、専門性が求められるポジションや、採用要件の定義から関わるような上流工程の業務など、現状では手が届いていない領域にも、いつかは臆せず踏み込んでいきたいです。そして最終的には、リーダークラスとして活躍できる人材になることが、私の中長期的な目標です。
そのために今から意識して取り組んでいることがあります。それは「周囲の環境を見渡して、フレキシブルに動けるようになること」です。採用の仕事は、相手となる候補者の方々や社内の関係部署など、さまざまなステークホルダーと連携しながら進めていくものです。状況に応じて柔軟に対応できる力を身につけることが、リーダーとして活躍するための土台になると考えています。
最後に、トランスコスモスへの入社を検討している方に、ぜひ伝えたいことがあります。この会社は風通しがよく、自分がやりたいと思ったこと、挑戦したいと思ったことが比較的実現しやすい環境が整っています。実際に、業務改善の提案をご自身から行い、それが正式な業務として認められ、評価につながった社員もいます。主体的に動いた結果が、きちんと形になる会社なのです。
また、事業の基盤がしっかりしているため、社会情勢の変化に左右されにくいという安定感もあります。変化の激しい時代だからこそ、こうした安心感のある環境の中で、思い切りチャレンジできることは大きな魅力だと感じています。
私がこの会社で一緒に働きたいと思うのは、自分のスキルを活かしながらも、目の前の仕事だけにとらわれず、いろんなことに積極的に挑戦し続けられる方です。主体性やチャレンジ精神を持った方であれば、きっとこの会社で大きく活躍できると確信しています。私自身もまだまだ成長の途中ですが、同じ志を持った仲間と一緒に、この会社をもっと良くしていきたいと思っています。

