人の営みに関わりたいという思いを胸にJR西日本に入社
私の出身地は滋賀県甲賀地方。実家は兼業農家で、一緒に暮らしていた祖父は石油ストーブ屋をしていました。街から出る機会はほとんどない中、私は宇宙や世界など遠い世界によく思いを馳せている子どもでした。
当時、いろいろなことを覚えて知識を自分の中に蓄積していくのが好きで、宇宙だったら88星座、世界だったら192カ国(2024年2月現在は196カ国)の国名や首都名を覚えていくことに喜びを感じていました。百人一首も全部覚えていましたね。百人一首の大会で大人に負けたくない!という気持ちがモチベーションになっていたのです。
早稲田大学への進学を機に上京し、大学では政治経済学を学びました。西日本旅客鉄道株式会社(以下、JR西日本)への就職が決まったことをきっかけに、友人と卒業旅行でシベリア鉄道に乗りに行ったのが良い思い出です。
就職活動をする際、私が軸にしていたのは、目に見える形で人の営みに関わりたいという思い。最終的に祖父の仕事と関連した石油関係かJR西日本かで迷ったのですが、家族と相談してJR西日本への入社を決めました。
入社後は尼崎駅係員から始まり、運転士や広報、総務、人事、JR東日本パリ事務所出向、秘書室など幅広い業務を担当。
京都鉄道博物館が開業するタイミングで広報部の企画担当になった際は、多数のお客様のご来館が予想されていたこともあり、とにかく目まぐるしい日々でした。在大阪英国総領事館に開業セレモニーへの出演を依頼してゲストを招待するなど、広報部全体で支援体制を組みどうにか乗り越えました。
JR東日本パリ事務所に出向した際は、JRを代表して国際鉄道連合(UIC)の議論に参加していました。その中でフランス国有鉄道とつながりができ、安全教育を行うための専用列車 (Le Train de la Sécurité)についてインタビューを実施したことが特に印象に残っています。そのほか、イギリスの鉄道雑誌(Global Railway Review)にJR西日本の鉄道の安全に関する取り組みについて書いた記事を寄稿するなど、なかなかできない経験をさせてもらいました。
東京でグローバルな仕事を経験後、再びJR西日本へ
JR西日本で働くこと十数年。多くの経験をさせてもらううちに、私の中に別の視点が生まれてきました。これまで通り人々の生活や営みに貢献しつつ、フランス語や英語を使って、グローバルに活躍できる仕事がしたいと考えるようになったのです。そこで2020年、東京の企業に転職し、東京の外交に関わる業務を担当しました。
そこで望み通り、語学力を活かして仕事をしていたのですが、2023年、JR西日本時代にお世話になっていた人事担当者から「カムバック採用制度が始まったから、戻ってこないか」とショートメッセージが届きます。ちょうど母が体調を崩して、実家がある関西に帰ることを検討していた頃。古巣のJR西日本なら今後も長く働き続けられるだろうと考え、再入社を決意しました。
そして再入社後に伝えられたのは「JR西日本の人財戦略部と兼務で、トレイルブレイザーに総務企画・人事担当として出向してほしい」ということでした。JR西日本の外で活躍し、外の視点を持ち合わせていることから、変革の一翼を担えるのではないかという期待を持っての指名だったそうです。
実際にトレイルブレイザーに出向して、最初は正直、戸惑いました。トレイルブレイザーが取り組むDXはこれまで経験したことがなく、私には理解が難しかったのです。社員と話していて、会話の内容がわからないこともあったほど。
しかし、あらゆる専門家が集まるトレイルブレイザーで、一人ひとり異なる考え方や価値観に触れることが、次第に楽しいと感じられるようになりました。
今は十数年働いていた総務・人事・財務をはじめとした当時のつながりを活かして、立ち上がりのトレイルブレイザーのスピードを落とさずにしっかりと支えられるよう就業規則や各種規程類などの制度づくりに取り組んでいます。
小さなことから自分たちで決められる、それが立ち上げ期の魅力
現在は、トレイルブレイザーで人事や総務、会議体運営、経理など幅広い業務を担っています。デジタル関連の事業に携わることもそうですが、人事以外の管理部門での仕事は未経験なので、これまでの知識や経験を活かしつつも初めて取り組むことが多い日々です。
そんな中、目下の課題は人材不足。2024年度は、60名の採用を目標としています。組織が拡大する中で、とにかくいろいろな体制整備が必要なのです。
トレイルブレイザーはまだ立ち上がったばかりの会社なので、制度や規程を自分で考えて提案できるのが魅力です。例えばJR西日本の社員はJR西日本社員は、社内の健診センターまたは提携している病院で健康診断を受けています。しかしトレイルブレイザーでは、社員はフルリモートで働いているため住居地もバラバラ。社員一人ひとりが健康診断を受けられる病院を全国から探さなければなりません。
そこだけ聞くと「面倒くさそう」と思う人もいるかもしれませんが、そういったことを一から決めていける自由度の高さが魅力です。小さなことでも自分で考えてルールづくりをできる裁量の大きさは、私のやりがいにつながっています。
また個人的には、自身の言葉の少なさを課題に感じています。JR西日本にいた頃は、全員が鉄道に関する業務をしていて共通言語を使っていたので、少し話すだけで言いたいことが伝わりました。
しかし、トレイルブレイザーは異なる価値観や意見を持つ人が集まっています。その中で正しく意見が伝わるように、しっかり話してコミュニケーションをとっていきたいですね。互いに交わした言葉を、働きやすい会社づくりに活かしていくのが私の役目だと考えています。
人々のより良い暮らしづくりに貢献する人材を支援したい
トレイルブレイザーが所属するJR西日本グループは、鉄道事業が中心の会社です。トレイルブレイザーは、各事業と一体でのデジタル施策の実行支援を行うことで、「便利で、オトクで、楽しい」社会を西日本から実現する先駆者となることをめざしています。
そんな中、私の使命は、DXで人々の暮らしの利便性向上に挑戦する人材を支援すること。
トレイルブレイザーのミッション「GO WILD WEST!(従来の決められたやり方から抜け出し、新しいことに挑戦し続ける)」を実現するために、トレイルブレイザーを新しい制度の実験場とし、制度設計をしています。そこで得られた新たな視点をJR西日本に還元するということも私の大事なミッションなのです。
そのためには、関係省庁の指針やJR西日本の制度の考え方のみを参考にするだけではいけません。例えば、副業規程についてはJR西日本の同規定と制定意図が異なります。仲間から意見をもらうことで発想の転換ができ、固定観念にとらわれず必要に応じて判断軸を変えられるようになりました。
その結果、多面的な判断ができるようになることで、自分自身の成長につながっています。
トレイルブレイザーでやっていることをそのままJR西日本で踏襲はできませんが、新たな視点の提案をすることで一石を投じられるのではないかと考えています。JR西日本グループが掲げる“私たちの志”である「人、まち、社会のつながりを進化させ、心を動かす。未来を動かす」を実現させる一助になれたら嬉しいです。
デジタル業界は変化が激しく、トレイルブレイザーも日々新しいことが起きています。そんな環境で求められるのはタフでチャレンジできる人材。目まぐるしい変化の日々を楽しみながら、自身も行動し続けるマインドを持っている方と一緒に立ち上げ期を乗り越えていきたいです。
今は、中長期的に社員の能力・スキルを向上させ、社員が利用したくなるような制度をつくり、定着してもらえるような会社づくりをしている真っ最中。
新しく仲間になる皆さんの意見を取り入れ変えていけるのは立ち上げ期だからこそ。多くのデジタル人材の方々にトレイルブレイザーにご興味をお持ちいただき一緒に当社を盛り上げていきたいです。
