デジタル本部長としての新たな挑戦。リーダーの原点にあるプロジェクトとは
これまでさまざまな部門を経て、プロジェクト本部に所属してからはPMとして複数のプロジェクトに携わってきました。そんな中、諸般の社内事情により2025年8月からデジタル本部長という新たなポジションに就くことになりました。
私の役割は、全社のDX推進とグローバルでのデジタル機能の再編です。このポジションに就いてまだ日が浅く、勉強しなければならないことも多々ありますが、TOYOが持っているデジタル技術をプロジェクトにしっかり適用して効果を出していかなければなりません。その責任を強く感じつつ、日々改革に向けて取り組んでいます。
TOYOでの社会人人生の中で私が感じているのは、目標や憧れとなる先輩や上司に恵まれたこと。そして、彼らから手厚いサポートを得られたことです。これまで、部門が変わる度に多くの先輩や上司とともに業務に従事してきました。その中で、仕事への姿勢や困難に立ち向かう際の心構えなど間近で見て学ぶことが多くありました。
その中で、仕事への姿勢や困難に立ち向かう際の心構えなど間近で見て学ぶことが多くありました。 たとえば、国内事業部から事業部へ異動した際には、ほぼ英語でのコミュニケーションができない状況でしたが、上司や先輩の表現方法、話し方、振舞いを真似ることで徐々に自分のものとして蓄え、業務に活かせるようになったことを思い出します。
また、自分が当時の先輩や上司の立場に立つこととなった今も、仕事で壁に立ち向かう際に、彼らであればどう対応するかを考えることが多々あります。
私が仕事を行う上で大切にしていることは、関わる人たちが皆同じ目的を持っているのだという意識を共有することです。どのプロジェクトにおいても、成功する鍵はお客様含め関係者全員が同じ方向を向いていることだと考えています。
皆が早くプラントを完成させて商業運転を早く開始させるという同じ目的をもっていれば、全員がその目的に向けて知恵を出し合い、困難にも立ち向かうことができる。このような価値観を確立したのが、これからお話しする「ペットボトル再生工場プロジェクト」なのです。
迷いの中で思い出した上司の言葉。困難な状況でチームを一つにまとめた施策
私がペットボトル再生工場プロジェクトに携わり始めたのは、見積の途中段階からでした。当時は、海外で担当していたプロジェクトを完了して帰国したばかりのタイミングでしたが、帰国休暇取得後に上司からすぐに立て直しして欲しいプロジェクトがあると連絡が入ったことがきっかけです。
当時最大の課題は、プロジェクト全体の大きなウエイトを占める機器の情報が限られており、精度の高い見積が難しい状況だったこと。その場合、それなりのリスクを織り込まざるを得ず、お客様にとって望ましくない高い見積金額となってしまいます。そのため、その不確実性を可能な限り解決し、コストを下げるための様々な選択肢をお客様とも検討し、機器ベンダーとの確認や協議に多くの時間を費やしました。
進行が難航していた状況での私の最初のアクションは、社内外に向けた見積提出までの綿密なスケジュールを作成することでした。それまでは明確なスケジュールがなかったので、設計や調達、工事の各担当の元へ出向いて話し合いを重ね、これであればできるというものを作り込みました。
細かな検討をするためには、見積に時間を要します。お客様やTOYOにとってその計画が最適であると社内外の理解や納得を得られるように動いた結果、皆が同じ方向で業務を進められていると実感できるようになり、社内が一つのチームとして機能できるようになりました。
この経験で改めて実感したのは、過去に上司から教わった「0から1を作り上げることの重要性」です。明確なロードマップやプロジェクトとしての方向性を示す何かが必要な状況で、時間を掛けて自分の手で何かを作り上げる。特に、わかりやすいものであることが大事です。そうすることで、メンバーも具体的な意見や知恵を積極的に出すことができ、より精度のいい計画を作り上げることができました。
入社時の夢が現実に。想いが結実した経験で得られた確かな手応え
私としては、当プロジェクトで初めて国内EPC(※)プロジェクトのPMを担当しました。設計、調達、建設工事の各段階での困難は当然ながら多々ありました。しかし、エンジニアリング会社としての技術を結集し、また、TOYOが持つ現場対応力で乗り越えていく達成感は格別なものでした。
※ 大規模な設備建設において、設計から調達、建設までを一貫して請け負う契約
これまで数多くのプロジェクトを担当してきましたが、このプロジェクトへの思い入れはひときわ強いものでした。実は別案件で海外に駐在していた際に、ペットボトル再生工場プロジェクトが始動する前段階の計画書を見る機会があったのです。関連する資料をとても興味深く見ている自分がいて、私は入社前にこのようなプロジェクトに従事したいと考えていたことを思い出しました。
1990年代、今と同様に環境問題が叫ばれていた時代に、エンジニアリングを通じて社会に貢献できる仕事に魅力を感じて入社しました。それが、偶然が重なって当プロジェクトに関わることができ、かつPMを担当することになったことに縁を感じ、願いが叶った想いで取り組むことができました。
環境問題に貢献でき、加えて完成後は形として何年も残るようなものを作り出す。そんな念願だった仕事に携わることができ、この経験は私の中で確かな手応えとして残っています。
ペットボトル再生工場は岡山県内で建設されました。中国自動車道を広島方面に走ると、その大きな工場を目にすることができます。このような社会的意義のあるプロジェクトを担当できたことに喜びを感じていますし、将来このプラントと同様に世界各地で自分が携わったプラントを訪ねることができたらいいなと考えています。
仕事の幅と人間関係の深さが詰まっているTOYOで働く魅力
TOYOで働く魅力について、私は大きく二つのことを紹介したいです。一つは、この会社だけで様々な分野の業務に携わることができるということ。私の経歴を振り返ってみると、設計やIT、プラントメンテナンス、EPCとこれまで多くの業種の経験をさせてもらったと感じています。
ITの部門では一つのプロジェクトを受注するまでの難しさや、ITを専門とする会社ではないTOYOがお客様に当社の価値を感じてもらえるようにすることの難しさを痛感しました。また、プラントメンテナンスでは実際に商業運転中の機器を相手にすることで、いかにプラントが安定稼働することがお客様にとって重要なことなのかを、身をもって感じることができました。
そういった経験の一つひとつが、現在の私の強みとなっており、どの類いの仕事にも向き合うことができる柔軟性に結びついていると感じることがあります。
そして、もう一つの魅力は、プロジェクトを通じて築かれる人とのつながりです。海外プロジェクトでともに汗を流したメンバーとは、今でもコンタクトを取り続けています。それはTOYOのメンバーたちだけでなく、お客様に関しても同じです。プロジェクトが完了した今でもお客様と良い関係が続いており、こうしたステークホルダーとの人間関係を構築できることもTOYOで働く大きな魅力だと感じています。こういった経験を、ぜひとも入社される方々にも味わってもらいたいです。
私自身、今後もこの経験を活かして、その時々で求められる役割を果たしていきたいと考えています。現在はデジタル本部での役割に集中し、責任を全うすることしか考えていませんが、また再びプロジェクトに携わることがあったら、これまで自分が周囲の方々に支えられてプロジェクトを進めてきたように、自分が若きPMを支える立場になっていきたい。そういう生き方にも魅力を感じています。
※ 記載内容は2025年9月時点のものです
