意匠設計から設備設計まで。他社では味わえない、独特の設計と規模感が魅力
私は土木・建築エンジニアリング部に所属し、プラント建設プロジェクトで、建築の意匠設計、建築設備設計、設計監理を担当しています。
意匠設計では、建築基準法やその関連法規と照らし合わせて建物が法令を遵守するよう設計を進めています。お客さまのニーズに合った意匠計画を立案し、指定確認検査機関への確認申請対応も行っています。図面作成は外部の設計事務所が行うため、連携して業務を進めることも私の役割です。エレベーター、外装材、防水など、関係するメーカーが多岐にわたるため、各メーカーとの仕様打ち合わせも行っています。
建築設備設計では、建屋の属性や外部条件に合わせた空調計画を立てています。人が常に作業する建屋なのか、プラント設備のみを納める部屋なのかなど、用途に応じた最適な設計を心がけています。重量による構造設計への影響、電気設計への影響、他のプラント設備や配管との空間調整など、関係する設計部門が多いため、部門間の調整も大切です。
設計監理では、建物が図面通りに施工されているかを確認しています。これは工事管理とは異なり、確認申請で宣言した設計図書の内容と相違ない建物であることを確認する業務です。工事業者や客先と対面でやり取りすることが多く、工事現場にも頻繁に足を運んでいます。施工図や施工要領書の確認、設計図書への質疑回答、中間検査や完了検査などの法定検査も対応しています。
意匠設計と設備設計の両方を担当することは業界的にも珍しいケースです。入社当初は意匠設計のみを担当する予定でしたが、専門性の幅を広げる機会をいただき、担当案件では設備設計も担当することになりました。社内の設備設計のプロフェッショナルの先輩方に、適宜相談しながら、このチャレンジを支えてもらっています。
プラント建設に携わるやりがいは、規模感の大きさ。広大な敷地を使用することが多いため、このようなスケール感は他の建築物にはない特徴です。また、プラント設備中心の建屋だからこそ、機械が多数設置され、様々な配管が複雑に配置されるなど、他の建物では見られない独特の設計ができることも魅力的です。私にとっては未知の領域であり、チャレンジングな部分が多いことにやりがいを感じています。
タイでの原体験から始まった道。多様な経験を経てTOYOへ
私が建築に興味を持ったのは、小学校4年生から中学卒業まで過ごしたタイ・バンコクでの経験がきっかけでした。当時通っていた日本人学校は学力レベルが非常に高く、卒業生の多くが有名大学に進学するような環境でした。自分もなにか1つ専門性を持とうと考えていた時期に、日本の建設会社が主催するチャオプラヤー川の川下りツアーに参加する機会がありました。ODA(二国間援助)で建設された橋を見て回るというツアーで、この体験を通じて大型構造物の世界に魅了されました。
そして日本に帰国後、工業高校の建築科に進学しました。当初は橋に興味を持っていましたが、建築意匠を専門とする恩師と出会い、デザインを中心に学んでいきました。特に印象に残っているのは、北海道の大学が主催していた音楽家の家を設計するコンペです。音楽家という職業に対する理解も深めながら、理想の家を建築する中で、高い評価もいただき、自分にとって最初の成功体験となりました。
高校卒業後の進路選択では、大学進学と悩んだ末に、専門学校への進学を決意しました。「社会に出てから建築士資格を取得するのは大変だ」と恩師から聞いていたため、在学中に二級建築士の資格が取得できる専門学校を選んだのです。入学後は実践的な勉強を重ね、資格取得を実現しました。また、在学中に大規模建築を扱う設計事務所でアルバイトをした経験をもとに、規模の大きな建築に携われる仕事に興味を持つようになりました。
新卒で入社をしたのは、海外の電力系プラント業務を行う会社です。ODAプロジェクトに携わり、ミャンマー、アフリカ、中央アジアなど、様々な国でのプロジェクトを経験しました。海外のコントラクターやお客さまとの交流を通じて、国際的な建設プロジェクトについて多くのことを学べたと感じています。しかし、ミャンマー赴任中にコロナが流行し、全てのプロジェクトが停止。帰国したタイミングで、建築の専門性をさらに高めたいと考え、転職を決意しました。
その後は複数の設計事務所で経験を積みながら、ビルやマンション、病院、学校などの設計を学んできました。また、専門学校で講師も務めました。建築全般の話、人間工学、構造設計、機械設備設計などを教える立場として、非常にやりがいのある経験となりました。
過去の経験を活かしながら、新たな経験を積み重ねていく
TOYOに転職したのはいつかプラント業界に戻りたいという思いがあったからです。入社以来、これまでの経験をもとに意匠設計や設計監理を任されつつ、設備設計といった新たな業務にも挑戦するなど、成長の機会を与えてもらっていると感じています。
また、業務以外でも新しく挑戦する場があります。例えば、本社の移転プロジェクトです。本社移転では社員参加型で複数のタスクフォースが立ち上がり、部署を越えてみんなで移転プロジェクトを進めました。私は入社してすぐに本社移転の話を聞き、「新しい働き方を考える」というタスクフォースに参加しました。営業や人事など、他部署のメンバーと一緒に活動し、ABW(Activity Based Working)といった、従業員の能力を最大限引き出す働き方の実現に向けて検討を行いました。その取り組みの結果として、現在はフリーアドレスが導入されています。
タスクフォースに参加して良かったことは、普段は接点の少ない他部署の方々と交流できたことです。様々な部署の方々の働き方や考え方を知ることができ、会社全体の視野を広げることができました。
その他にも「TOYO Academy」という社内研修の講師も務めています。年に1回、電気、配管、機械などの他部署の方々に向けて、土木・建築設計の業務内容を紹介する取り組みです。これは他部署の方々に土木・建築エンジニアリング部の仕事を理解してもらい、ともに全体最適の視点で考えていくための取り組みの一環です。これまでの講師経験を活かしつつ、社内に貢献できることにも魅力を感じています。
こうした様々な挑戦ができる環境は、私にはとても嬉しいものです。新しい経験にワクワクするタイプなので、任せてもらえる仕事が増えていくことを前向きに捉えています。また、「この人なら任せられる」という信頼関係を築けることも大切だと考えており、懸命に取り組むことで、より多くの機会を与えてもらっていることに感謝しています。
真摯な姿勢が成長につながり、未来をつくる。技術者としての信念
TOYOの魅力は、社員の方々の優しさと丁寧なコミュニケーションです。入社前は業界柄、厳しい指導を受けることもあるだろうと考えていましたが、TOYOではみなさんが丁寧に説明してくれ、お互いの理解を深めながら業務を進められます。感覚的に学ぶというより、論理的に理解して学べる環境なので、成長をめざす方にとっては最適な環境だと感じています。
私と同じように若手のメンバーが入社することもあると思いますが、入ってからも学び、成長していくことができるため、きちんと基礎を身につけていれば、あとは前向きな姿勢があれば十分だと考えています。周囲の方々が優しいからこそ、自ら挑戦しにいく姿勢は欠かせません。私自身も、新しい分野で多くのことを勉強しています。建物の性質が違うと、全く異なる知識や経験が必要になりますが、それを学ぶ機会が豊富にあります。
今後の展望について、私の所属する土木・建築エンジニアリング部では、機器基礎から機器架構、建屋、外構など様々な設備を扱いますが、その中でも私は意匠的な要素もある建屋の設計に関わっていきたいと考えています。
具体的には、事務所棟やプラント内の管理棟に特に興味があります。これらの建物は、プラントの中に1つだけある特別な存在で、多くの人が出入りする一方でプラントとしての重要な機能も担っています。
例えば1階に電気室が設けられていたり、中央監視室が配置されていたりと、まさにプラントの「脳」としての役割を果たします。機能が融合したこのような建物に携わることで、これまでの経験を活かしながら、新しい挑戦もできると考えています。また、将来的にはより大きな案件にも取り組んでいきたいと思っています。
建築設計において重要なのは、自分たちの設計が他の人にどのような影響を与えるかを意識することです。例えば、壁を建てることは人の動線を変えてしまうという意味で攻撃的な行為とも言えます。そのため、設計の影響を慎重に考える必要があります。
自分の思考を設計に反映させていくためには、目の前の一つ一つの課題に真摯に取り組み、経験を積み重ねていくことが欠かせないと思っています。私自身、これまで仕事に必死に取り組んできたという自負があります。当社の良いところは、学歴や社歴にとらわれず、そうした姿勢を評価してくれることです。
好きなことに実直に向き合い、自身のスキルを身につけるべく努力することが、結果として、自分の成長につながっていくと私は信じています。
※ 記載内容は2025年8月時点のものです
