宣伝活動業務を一手に担い、対外的なマーケティング戦略とリブランディングを主導
東京ドームシティ(以下、TDC)の宣伝活動業務を一手に担う営業企画部 宣伝グループ。クリエイティブ制作やメディア戦略、TDCのブランディング活動など、幅広い業務を手がけています。
「TDC内の遊園地や屋内型キッズ施設、温浴施設といった直営施設のプロモーション活動を担当し、クリエイティブ制作やメディア戦略などを行っています。
また、当社では2022年に東京ドームで過去最大規模のリニューアルを実施しました。さらに2023〜2024年にかけて各施設をリニューアルするのにあわせて、ブランディングを刷新。ひとつの『街』としてTDCの魅力を訴求する取り組みを進めており、対外的には私たちがその旗振り役となります。個々の直営事業とシティ全体、ふたつの宣伝活動を両軸で行っています」
TDCはさまざまな施設から構成されます。各事業部と連携しながら、ひとつの街としての認知度向上に尽力してきました。
「街としてTDCの魅力をどう発信していくかが、ブランド価値を高めていく鍵を握っています。それぞれの事業を運営する部署のメンバーと月に1度議論の場を設けて戦略を練るなど、コミュニケーションを重視しながら全社横断的に活動を進めてきました。
また、SNSの企画・運用では、年内の目標フォロワー数やエンゲージメント率を設定し、公式Webサイトの企画・運用では、ユニークユーザー数やインプレッション数を指標にしています。一方、遊園地のように広告出稿するようなケースでは、夏季期間の売上高や来場者数を最終目標とするなど、それぞれの分野でのゴール達成をめざし、効果の高い施策を数多く実施できるよう努めています」
現在、宣伝グループを構成するのは10名。宣伝企画、公式Webサイトの企画・運用、SNSの企画・運用の3つのチームに分かれて活動しています。そのトップとして社内の宣伝活動をリードする上で、Fukudaには一貫して大切にしてきたことがあります。
「当社では従来、圧倒的な集客装置である東京ドームを強みに、年間のべ約4,000万人のお客様にサービスを提供しています。さらに半径30km圏内で約2,000万人のマーケットがあるため、これまでは主にシティ内での販売促進および近隣商圏への宣伝活動に注力してきました。
リブランディングに伴う役割を見直すと、対外的な宣伝活動を担うのは私たち。マーケティングの主導者としての自覚を持ち、メンバー全員が一丸となって業務と向き合っています。
TDCではホテルを含む多様なサービスを提供していることから、数日間の滞在も可能です。ゆくゆくは、首都圏に留まらず、日本全国にマーケットを拡大することを視野に入れ、集客、成約、アップセルを含むマーケティングの全過程、マーケティングファネルにも注目しながら、TDCのブランド価値や街としての認知向上に戦略的に取り組んでいきたいと考えています」
かつての野球少年は、恩返しをしに「野球の殿堂」へ。多角的なキャリアが生んだ課題感
小学生のころから白球を追いかけ、現在もコーチとして子どもたちを教えるFukuda。野球に恩返ししたいとの気持ちが東京ドームに興味を持ったきっかけでした。
「大学卒業までの人生を振り返ったとき、自分をもっとも成長させてくれたと思えたのが野球でした。野球といえばまっさきに連想するのが東京ドーム。誇張しているように聞こえるかもしれませんが、『この会社に入れば野球に恩返しできる』と当時は本気で考えていました」
もうひとつ、Fukudaはこんな入社動機もあったと話します。
「人を楽しませたいという気持ちがとても強く、レジャー施設としての東京ドームのエンターテインメント性に惹かれていました。私が就職活動していたのは、まだ『エンタメ業界』という言葉ができる前のこと。
誰かに楽しんでもらうのが好きで、旅行をコーディネートするように、遊びをコーディネートするような仕事に自分の適性があると感じ、当社への入社を決めました」
入社後、アミューズメント部でのライド運営とアルバイト教育、興行企画部でのTDC内の貸し営業や自主興行企画・運営など、さまざまな業務を担当してきたFukuda。現場や企画に携わった経験がいまに生きていると話します。
「遊園地の現場では、お客様の反応を身近に感じることができました。お客様からさまざまな言葉を直接かけられた経験が、エンターテインメントを提供する者としての基礎になったと思っています。
その後、イベントを企画する部署で自主興行と貸し営業の両方を担当しました。東京ドームでの大規模なコンサートなどにも携わり、お客様の高揚感を肌で感じたり、主催者やアーティストの皆さんが企画にどう向き合っているのかを知れたり。とても学びの多い時期でした」
FukudaがTDC全体をひとつの単位として捉えるようになったのは、業務部に移ってからのこと。テナントリーシングを担当する中で芽生えた課題意識がありました。
「営業本部となる業務部でTDC全体に関わるようになったことで、街としてTDCが一体感を欠いていることに気がつきました。たとえば、イベントを実施する際は、一定期間メンバーが一丸となって士気を高めて取り組むのですが、それがTDC全体では見られなかったんです。各施設・各事業部が連携を強化できれば、もっとおもしろいことができるはず。とてももったいないと感じました。
また、テナントリーシングではBtoBセールスに携わりマーケットデータに触れ、TDCや各施設・区画の市場価値などについて学んだことで、危機感がさらに強まっていきました」
そして2018年、Fukudaは現在も所属する宣伝グループへ異動となりました。
「当時、ちょうどリブランディング構想が立ち上がったころ。TDCが一体感を欠くことに課題を感じていた私にとって、まさに絶好のタイミングでした。TDCを街として再定義する点に新たなビジネスの可能性を感じたのを覚えています」
リブランディングの実現に向け、直営施設の宣伝プロモーションで得た手ごたえ
2021年に宣伝グループ長となったFukuda。20周年を迎えリニューアルした温浴施設「ラクーア」の宣伝プロモーションに携わったときのことが印象に残っていると言います。
「4つの部署からなるプロモーション戦略会議の実施や、チームのスキルアップのために研修も重ねるなど、時間をかけてクリエイティブ制作や宣伝方法の精度を高めていきました。
とくに注力したのが、メンバーのマインドシフトです。 自信を持ってマーケットに対してアピールしていくためには、それぞれの部署が持つ知見を元に本気で議論を重ねていくことが大切だとメンバーや他部門の担当者に対して強調し続けました。
ラクーアの存在価値、TDCにおけるラクーアの位置づけ、ラクーアのあるべき姿などについて部門を横断して議論を重ねて共通理解を形成し、半年間ほどかけてオリエンシートへと落とし込んでいきました。今まで以上に広告代理店の力を引き出すことができ、マーケットへのメッセージとなるクリエイティブは全員が満足いくものに仕上げられたと思っています」
コロナ禍が明けた2023年4月のリニューアルオープン後、ラクーアには多数の顧客が来場。Fukudaは確かな手ごたえを得ました。
「一体感をつくるために長年考えてきたことが、ようやく実をつけはじめてきたと感じています。しかし、これはまだ始まりにすぎません。TDCのリブランディングを実現するためには、地道な取り組みを継続することが不可欠です。部門間の壁を越えてプロジェクトを進めることは容易ではありませんが、これからもこうした挑戦を続けていきたいと思っています」
すべての人を前向きにするお手伝いを。「心が動く、心に残る。」街づくりに向けて
「街」というかたちのないもののプロモーションを手がけるFukuda。これからも、正解のない問題に取り組んでいくつもりです。
「有形の商品を売るのと違い、コンビニで手にとってもらうことではなく、お客様にTDCに来ていただいて、思い出をつくっていただくことが私たちがめざすところ。現在も手さぐりの状態が続いていて、まだ方程式のようなものはつくれていません。
そんな中、2023年8月からTDC内に大型ビジョンの設置を段階的に進めています。これを、TDCを多彩な『つながり』と『感動』が交錯するひとつの街として表現していくための仕掛けとして使えないかと考えていて、当面はこれを軸としたコミュニケーションを展開していく予定です」
一方、Fukudaは2023年からSNSや公式サイトの企画・運用も手がけてきました。
「TDC内の施設を利用しようとする方はまず、当社の公式サイトを訪問されます。実際のTDCだけでなく、デジタル空間上のTDCをどう展開していくかも重要な課題です。
お客様のお目当てのもの以外のサービスや施設にも興味を持っていただけるような、TDCに適したサイトの構築をめざしています。リアルとデジタルの接点を探る刷新プロジェクトが、まもなく本格始動する予定です」
街としてのTDCの魅力を発信し、ブランド価値を高めていく上で必要なのが新しいメンバーです。東京ドームで働く魅力に触れながら、未来の仲間に向けてFukudaはこう呼びかけます。
「お客様が楽しい時間を過ごし、心に残る思い出をつくっていただくためのお手伝いをするのが私たちの仕事。誰かの人生をほんの少し前向きにしたり、小さな幸せを感じたりしていただけることは、当社で働くからこその大きな喜びです。
つくり手が楽しまずして、受け手が楽しめるはずがないというのが私の考え。人生を前向きに生きていきたいと考えている方と共に働けることを楽しみにしています」
※ 記載内容は2023年11月時点のものです

