圧倒的シェアを支えているのは地道な業務。納品後の対応で培った信頼関係
柳館が所属する防災開発部では、たとえば国土交通省等の官公庁やそのほかの民間企業に対して、防災資機材やセキュリティ関係資機材の営業を行っています。
その中でも柳館は、空港のセキュリティを担当しているチームと、民間の新規開拓を行うチームに所属し、国土交通省や空港と、民間の事業者に向けた営業を担当。爆発物検査装置などセキュリティ資機材の販売やメンテナンス対応などが主な仕事です。
「9.11のアメリカ同時多発テロ事件をきっかけに、旅客便に乗るお客様の検査や、飛行機に乗せる貨物の検査における爆発物検査装置の需要が増えました。
さらに近年では、空港のセキュリティ強化の流れを受け、爆発物検査装置や、人が不審物を持っていないかを検査するボディースキャナーの需要が拡大しています。
それにともない、2017年ごろまで200数十台ほどだった爆発物検査装置の納入台数が、現在は全国で600台以上に飛躍的に伸びました。当社のシェアは実にその8割を占めています」
シェアを拡大できた要因は、お客様からの装置の運用や保守など、日々のさまざまな問い合わせに迅速かつ確実に対応していったこと。飛行機は毎日運航しているため、機械を使用する機会は24時間365日あります。なにか機械にトラブルがあると、最悪、飛行機の運航に影響が及ぶことも。そのため機械のトラブルが起きたときに迅速に対応してくれるところをお客様は求めているのです。
「重要なのは、販売営業よりも装置をお納めしてからの対応。地道な業務ですが、そうやって誠実に対応しているからこそ、次に新たな需要が生まれたときに、『また帝国繊維さんにお願いしますよ』と言ってもらえるのだと思っています。
2017年以降はメンテナンス会社に障害対応などを委託して、不具合時の対応を強化。納入台数が増加しても、きめ細やかに対応できるよう、体制を整えています。また技術に長けた中途の方も新たに入社され、修理の迅速化やお客様の費用負担軽減などにおいて、大きく貢献してくれています」
社会貢献度の高い仕事に就きたい。社長からのあたたかい言葉が決め手で帝国繊維へ
小学生のころから、警察官や消防士、自衛隊など、社会貢献度の高い仕事に憧れていたという柳館。就職活動中、第一志望としていた警察庁や防衛省と並行して民間企業をリサーチする中で見つけたのが帝国繊維でした。入社を決めた経緯についてこう振り返ります。
「警察や消防、国土交通省など、現場でテロや事件に立ち向かうプロたちを、使用される資機材を通じてサポートする事業に強く惹かれました。
入社の決め手となったのは、4月の内定時に当時の社長からかけられた言葉です。警視庁や防衛省の採用試験の結果が出るのはその年の7~10月。無理を承知で内定の承諾を待ってもらえないかお願いしたところ、社長が『結果が出るまで待つ。それからどうしたいかを決めればいい』と言ってくれたんです。
トップの寛大な言葉に感銘を受けて、この会社でぜひ頑張ってみようと思いました」
入社後、柳館は防災統括部で消防用ホースの販売管理を1年間担当。その後、現在の部署に配属になりました。
仕事に対して誠実に取り組むことを指針としてきたと言う柳館。そう考えるようになったきっかけもまた、入社して間もないころに社長からもらった言葉でした。
「入社して3カ月ごろ、実父をがんで失ったんです。それを知った社長は、『親父さんはいないけれど、代わりになる親父がここにいるじゃないか』と、あたたかい言葉をかけてくれて、胸を打ちましたね。この会社のために頑張ろうという気持ちがいっそう強くなったのを覚えています」
順調にキャリアを重ねてきた柳館ですが、こんな苦労も。
「現在の部署に配属された前年に、貨物向けの爆発物検査装置が一斉に納入されました。ところが、使い慣れないことや不具合などにより、問い合わせが多数寄せられ、その対応に追われることに。担当だった直属の先輩がいたのですが、私の配属後2カ月で職場を離れることになったため、製品に疎い私が対応せざるを得ない状況でした。
航空貨物は昼夜休日問わず動いているので、ひっきりなしに問い合わせがきて、休日や夏休み中の旅行を途中で切り上げて客先に向かうなど、本当に大変でしたね」
常に誠意をもって対応し、お客様に育ててもらった。空港の安全安心を支えるやりがい
お客様への対応に奔走した2年間。苦労しながらも、お客様に助けられながら着実に成長を重ねてきました。
「新人であろうがベテランであろうが、お客様からすればプロであることに変わりはありません。その対応や製品に私が慣れていなかったために、お客様にとって納得のいく対応ができず、ときにはお叱りを受けたことも。
それでも絶えず心がけていたのは、誠意だけは失わないこと。それが知識や技術の未熟さを補うことにはなりませんが、お客様にはとても可愛がっていただきましたね。結果的には、お客様に育ててもらったと思っています」
根気よく関係を築いてきたお客様とはいまでも良好な関係が続いていると話す柳館。苦労があった反面、この仕事だからこその経験も得られました。
「空港のセキュリティの厳しさやそれを維持するための陰の努力を知ったり、飛行機の滑走路で荷物が運ばれるスペースに立ち入ったり。普段はなかなか見ることができない裏側を目にできるのは貴重な体験です。
製品の納品や指導するために日本全国の空港に出張するので、全国津々浦々へ足を運べるのも楽しいですね。納品がない月でも、顧客訪問のため月1~2回の頻度で出張しています」
また、幼少期から社会に役に立ちたいと考えていた柳館にとって、いまの仕事の最大の魅力だというのが社会貢献度の高さ。帝国繊維で働く醍醐味についてこう話します。
「飛行機は24時間365日動いていて、多くの人や荷物を遠くへと運んでいます。その安心安全を私たちが担保しているということは、大きなやりがいですね。
また、空港で私たちの製品を使って業務をされている方々は、限られた時間の中、1分1秒を大切に業務に取り組まれています。何かあったときにこちらが迅速な対応を行うことで、お客様から感謝していただくことも多く、働きがいにつながっています」
モットーは、“真正直に生きる”。まっすぐな気持ちで、真摯に仕事に向き合う
防災開発部のミッションは、セキュリティ関係資機材を扱う事業者として帝国繊維の知名度を高めること。「テロ対策やセキュリティといえば帝国繊維」と想起されるような存在になることをめざしています。
その実現に向けて、柳館には明確な目標があります。
「お客様のニーズを捉えて、求めるセキュリティ関係資機材を見つけて提供できるようになりたいですね。また、いまある商材一つひとつに対して知見を深め、お客様からのどんな問い合わせにも正しく対応できるよう日々勉強を続けたいと思っています。商材の大半は海外から輸入しているものなので、不得手な英語力を上げることも目標のひとつです」
納入台数が増えたことで保守対応の委託が進んでいますが、誠意をいまも変わらず大切にしていると言う柳館。新しい仲間に向けて、伝えたいことがあります。
「仕事に向き合う気持ちは、お客様に伝わるもの。これから一緒に働くことになる方には、それだけは忘れないでいてほしいと思います。逆に言えば、誠実に取り組もうという気概さえあれば、どんな仕事もうまくいくのではないでしょうか」
入社から10年目で柳館がここまで成長できたのは、新入社員のうちから責任ある仕事を任せてもらえたから。帝国繊維の環境の魅力についてこう続けます。
「若手にもどんどん裁量権を与えるのが帝国繊維の特長です。だからといって放任ではなく、問題が起きないよう、きちんと手綱を引いてくれる感じですね。規模がそれほど大きな会社ではないので、経営層の方との距離が近く、直に指導してもらえる機会があるのも他社にはあまりない魅力だと感じています」
そんな柳館のモットーは、“真正直に生きる”こと。人のため、社会のために働きたいという想いを軸に成長してきた柳館。帝国繊維の一員として、まっすぐに顧客と向き合いながら、自分の、組織の可能性を切り拓いていきます。
※ 記載内容は2023年6月時点のものです

