企業のデータを未来の資産へ。データレイク開発の最前線
AIやIoT技術の進化に伴い、企業活動で生まれるデータの重要性がますます高まっている現在。鈴木が所属するAI.Cloud統括本部 クラウド&データ本部は、そうしたデータの利活用をめざす顧客を、基盤の整理から分析・可視化といった活用フェーズまで一貫してサポートしています。
「現在携わっている自動車業界のお客さま向けプロジェクトでは、売上などの帳票系データや、工場のセンサーから取得したIoTデータを蓄積するデータレイクの構築をめざしています。
当社では大手企業のお客さまが多く、お客さま自身でデータサイエンティストを抱えているケースが少なくありません。そのため、私たちがデータ分析そのものを行うよりも、こうした分析プラットフォームの構築を担うことが多いと感じています」
チームは11名体制で、管理側2名、開発側9名で構成されています。開発側のうち2名は全体の技術的なアドバイスを行うアーキテクト。鈴木を含む残りの7名のエンジニアが、実際の開発や検証を担っています。
「私はソースシステムからデータが到着した際に、それをデータレイクに取り込む処理の開発を担当しています。日々の業務では、お客さまからのプログラム改修依頼や新しい要件への対応、それを実現するための技術調査や検証、実装、動作確認までを行っています」
開発メンバー7名の中で最も長くプロジェクトに携わるメンバーとして、メインの処理を担当。また、チームには新卒入社の若手2名も所属しており、技術的な質問の相談役も担っています。
「チームには新卒入社の若手が2名参加していて、彼らが技術的にわからないことがあれば、まずは私に相談してもらう体制になっています。後輩の成長をサポートすることも、今では大切な仕事の一部です」
プログラミングの魅力に惹かれIT業界へ。日本TCS入社の決め手は2つ
高校時代、物理と数学が好きだった鈴木。大学で地球科学を専攻したのは、恩師から物理や数学の知識が活かせると勧められたのがきっかけでした。もともと石に関心があったことも、その選択を後押ししました。
「研究室では、地球内部の高温高圧環境下で、岩石がどのように変形するかを調べていました。
研究では実験装置を使用し、センサーから取得したデータの処理や、装置由来の誤差補正にプログラミングを活用。実験では実現できない条件を再現できたり、手計算では不可能な計算がプログラムで可能になったりと、プログラミングの持つ可能性に魅力を感じました」
プログラムを書くこと自体におもしろさを感じ、IT業界、とくに自分が実際に開発に関われる企業を志望した鈴木。数あるIT企業の中から日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ(以下、日本TCS)を選択した決め手は、2つあったと言います。
「1つめは、英語を使いながら多国籍のメンバーと働ける環境です。そして、入社した2020年当時は、日本TCSがまさにこれから大きく成長していくというフェーズでした。グローバルではすでに大きな存在感を持つタタコンサルタンシーサービシズですが、日本では新卒採用の規模も拡大し始めたばかり。その成長過程に自分も参加できることに魅力を感じました。
2つめは、日本TCSが提示していたキャリアパスです。まず技術と現場を知ってから、コンサルタント、アーキテクト、PMなどのキャリアを選択できる方針に納得感がありました」
入社後は、データ利活用という軸の中で段階的にキャリアを広げていきました。
「2020年から2021年にかけては、エンジニアとしてお客さまの要望に基づきダッシュボードを作成する可視化プロジェクトを担当しました。その後、2022年から携わった建設会社向けの分析プラットフォーム開発では、より上流の機能検討やPoCなども経験。このプロジェクトで実現した、AIによる工事の施工管理に必要な人員予測は、お客さまのビジネスの精度向上につながりました。
こうした経験も踏まえ、現在は得意なPythonでのデータ処理を活かせる、クラウド上のデータ分析プラットフォーム開発のプロジェクトを担当しています。これも希望を伝えて配属していただいたもので、データ利活用という分野の中で、さまざまな経験を積むことができています」
上司も同僚も、全員インド国籍。言葉の壁を越えたコミュニケーション術
入社3年目に携わった建設会社向け分析プラットフォーム開発プロジェクトは、鈴木にとって大きな転機となりました。自ら希望して参加したプロジェクトでしたが、予想以上の環境が待ち受けていました。
「上司も新たに入ってくるメンバーも全員インド国籍でした。英語にはある程度自信がありましたが、初めて体験するインド国籍メンバー同士の会話のテンポや、飛び交う専門用語の多さに、最初は圧倒されるばかり。議論にまったくついていけず、自分がプロジェクトの足を引っ張ってしまうのではないかと、不安を感じました」
その困難な状況を乗り越えるきっかけは、勇気を出して「自分が何をわかっていないのか」を正直に伝えたことでした。
「驚いたのは、彼らがとても柔軟に私の英語レベルに合わせてくれたことです。ゆっくり話してくれたり、日本語の資料を探してくれたり、参考になる本を教えてくれたり。今思えば、インドは多くの公用語を持つ多言語国家であり、多くの人にとって英語は第二言語です。だからこそ、言語の壁に苦しむ私の気持ちを理解してくれたのかもしれません」
このプロジェクトでは大規模言語モデルを扱うという新しい挑戦もありました。
「自分でも技術面での勉強は欠かさず行いました。そうして徐々に議論にも参加できるようになり、インドメンバーとの協働に対する不安も解消されていきました」
この経験は、次のプロジェクトでの自信にもつながっています。
「多様なバックグラウンドを持つメンバーと仕事を進める上での、効果的なコミュニケーション方法を学ぶことができました。今ではインドのオフショアチームとの連携やインド国籍のメンバーと協働することにまったく抵抗はありません。
議論のポイントを整理しながら論理的に説明を組み立てることで、円滑にプロジェクトを進められるようになりました」
こうした経験を経て、鈴木は今、エンジニアとして働くことの醍醐味をあらためて感じています。
「自分のアイデアやプログラムを通じてお客さまに価値を提供できた時は、大きなやりがいを感じます。とくに今のプロジェクトでは、データ取り込みの時間とコストの削減が目標なので、処理時間が具体的に短縮されたときは達成感があります」
若手から頼られるアーキテクトをめざして。成長を加速させる日本TCSの環境
現在のチームに若手メンバーが加わったことは、鈴木のキャリアビジョンをより明確にするきっかけとなりました。
「一緒に働く若手メンバーから頼られるようなアーキテクトになりたい、という想いが強くなりました。とくにクラウド上のデータ分析基盤に強みを持つアーキテクトをめざしていきたいですね」
プロジェクト内に在籍する経験豊富なアーキテクトの姿を間近で見ることが、キャリアイメージの具体化につながっています。
「プロジェクトにいる2名のアーキテクトは、技術的な課題解決はもちろん、お客さまがプロジェクトの方向性に悩んでいる時にも、的確な助言でチームを導きます。その姿を目の当たりにして、お客さまから深く信頼される存在になりたいと強く思いました」
その目標達成に向けて、鈴木は日本TCSの環境が大きな後押しになっていると語ります。
「自分のキャリアにとってプラスになる機会が多い会社だと思います。たとえばオンライン学習プラットフォームのライセンスが豊富に提供されているので、興味のある技術を主体的に学ぶことができます。英語や新しい技術を恐れずに、まずは挑戦してみたいと思える人には、とてもフィットする環境だと思います」
日本TCSの働きやすい環境は、鈴木のプライベートにも良い影響を与えています。
「ワークライフバランスが取りやすいプロジェクトもあり、業務後の時間を自己学習や資格取得に充てられるのも魅力です。また、毎年年末年始には有給休暇を使い、趣味のスキーも満喫しています」
挑戦を後押しするカルチャーと、多様な学びの機会、そして仕事とプライベートを両立できる環境。そのすべてを活用し、鈴木は今日も理想のアーキテクト像に向かって、着実に歩みを進めています。
※ 記載内容は2025年8月時点のものです

