国境を越えたチームで、基盤システムの安定稼働を支える
日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ(以下、日本TCS)のEnterprise Solution Unitに所属している髙橋。インフラ業界の顧客の調達や受注、会計など重要な機能を担うSAPシステムの安定稼働を支えています。
「プロジェクトは受注、調達、会計、管理会計、プロジェクト管理の5つのチームで構成され、私は受注と調達の2チームに所属しています。運用保守を担っており、お客さまがシステムを利用する中で発生した問題への対応が主な業務になります」
各チームは日本のオンサイトメンバーとインドのオフショアメンバーで構成され、髙橋は調達チームでの役割分担も担っています。
「緊急性の高い案件やお客さまとの直接的なコミュニケーションが必要な場合はオンサイトチームが担当し、長期の調査や開発関連の作業はオフショアチームが担当する形で役割分担をしています。
ただ、現在この役割分担を見直し中です。オンサイト側に限られているシステムアクセスやデータリカバリ業務などを、オフショアチームにも均等に分担できるよう取り組んでいるところです」
通訳を利用できる環境ですが、気持ちがより伝わることから英語で直接対話することを重視している髙橋。中国やベトナムも含む多国籍なメンバーとの協業において、文化的な違いも意識したコミュニケーションを心がけています。
「日本メンバーの場合は多少曖昧な指示でも、その後コミュニケーションを重ねて進めていくことができます。一方、グローバルメンバーとタスクや期限を明確にし、まとめて共有することでスムーズなコミュニケーションにつながります。
グローバルメンバーの同僚だと、オンラインコールをつなぎながら一緒に作業することを求められることが多くあります。それぞれのメンバーのやりやすい方法で対応しています」
各メンバーの適材適所を踏まえて、チーム全体でカバーし合いながら進めています。
「コミュニケーション力を活かして、お客さまとのミーティングでは進行を担当させていただくことが多いです。ただ、テクニカルに関する詳細な質問は、私ではまだ答えられないこともあります。
その場合は技術に詳しいメンバーに頼らせてもらうなど、それぞれの得意分野を活かして進めています」
インドへの興味が導いたIT業界への挑戦
髙橋は英語教師になることを志し、大学、大学院と英語教授法の勉学に励む一方、自身のキャリアを考える中で新たな思いが芽生えます。
就職活動では、グローバルで働けること、とくにアジア圏のメンバーと働けることを重視。その背景には、学生時代の経験がありました。
「塾講師のアルバイトで日本の組織文化を、外資系企業のインターンで欧米のオープンな文化を経験し、私はその対照的な両方を知ることができました。その中で、自分にはどちらか一方に偏るのではなく、『中間』のような環境が合っていると思いました。
そうした中で、大学院で出会ったのがミャンマーやモンゴル、中国といったアジア各国の友人たちでした。彼らと交流する中で、その文化や雰囲気に親しみを感じ、アジア圏の方々と一緒に働きたいという私の就職活動の軸ができました」
その中、日本TCSとの出会いが訪れます。
「私は大学生の頃から原始仏教について学んでいて、瞑想なども実践してきました。その発祥の地であるインドに対して深い尊敬の念を持っていたので、採用サイトを通じて日本TCSからスカウトをもらったときは、インド系の企業であることから選考を受けることを決めました」
入社後は、約半年間の研修期間を経てプロジェクト業務を開始。2年目になった現在は、複数の活動に携わっています。
「現在はプロジェクト内の2つのチームに所属しながら、新入社員の研修講師も務めています。さらに、新規案件獲得のための提案書作成を行うプリセールスチームにも参加。また、社内の部門横断組織で知識集約や品質向上のための活動も行っています」
これらの機会は、自身の希望を積極的に伝えることで得られたものでした。
「テクニカルな業務だけでなく、自分のコミュニケーション能力も活かしたいと感じて、人前に立つ機会を求めていることを、上司に相談しました。すると何カ月か経って『こういう活動があるから入ってみないか』と声をかけてもらい、それをきっかけにさまざまな取り組みに参加できるようになりました。
活動の幅が広がり難しさもありますが、このような機会を得られてとても感謝していますし、楽しく取り組んでいます」
困難な状況からの立て直しでつかんだ、成長とやりがい
髙橋の成長のターニングポイントとなったのは、入社1年目の終わり、調達チームへ参画したことでした。
「当時、私が所属していた受注チームとは別に、調達チームが大きな問題を抱えていました。お客さまとのコミュニケーションがうまくいっていないことが大きな原因だと。そこで、『コミュニケーションを円滑にする役割でチームに入ってくれないか』と私に声がかかりました」
当初はコミュニケーション担当として参加しましたが、「チームを良くしたい」という想いが、髙橋を突き動かします。
「せっかく入ったからには、チームをもっと良い方向に動かしたいという気持ちが強くなっていきました。そこから、メンバーのタスク管理やミーティングの進行など、チームを回す役割を積極的に担うようになりました。
困難な状況からの復帰というフェーズでチームの立て直しに関われたことは、自分にとって本当に大きな成長の機会になりました」
この経験を通して、髙橋は仕事をする上で大切にしている価値観を再認識したと言います。
「大切にしているのは『素直で綿密なコミュニケーション』です。課題を抱えていたころは、お客さまが抱える不満や、チーム内のタスク状況を把握する機会が不足していました。
今は、お客さまと週次の定例ミーティングを設け、『現状のやり方のここがわかりにくい』『このシステムの仕様を整理するのを手伝ってほしい』といった声を直接聞けるようにしています。チーム内でも毎日進捗を確認しあうことで、課題の放置を防いでいます。
こうした地道なコミュニケーションが、お客さまの安心感やチームの安定につながると実感していますね」
難しい局面を乗り越え、お客さまから感謝の言葉をいただけた瞬間に、大きなやりがいを感じると髙橋は語ります。
「調査が難航して、お客さまに厳しいご意見をいただくこともあります。それでも、最終的に課題を解決できたときに『仕様が理解できて助かったよ、ありがとう』と言っていただけると、それまでの苦労が報われますね。
また、システムがわからず困っているお客さまに寄り添い、一緒にゴールまでたどり着けたときに、この仕事のやりがいを一番感じます」
個性を活かせる環境で、自分らしいキャリアをめざす
髙橋は、グローバルチームならではの魅力を日々感じています。
「インドのメンバーは非常に前向きで、『お客さまと直接話がしたい』『もっと早くお客さまに確認した方がいい』と積極的に提案してきます。
時には、その熱意が日本のお客さまには少し強く感じられることもありますが、そういった文化の違いを理解しながら、さらにインドメンバーの強みを活かしながらどう効率的に仕事を進めていくかを考えるのも、私にとってはおもしろいですね」
今後のキャリアについて、髙橋は足りない部分を補いながら、自分らしさを最大限に活かしていく道筋を描いています。
「まず現在のチームでテクニカルスキルをしっかりと向上させたいと考えています。正直テクニカル面は苦手意識がありますが、問い合わせ内容の7〜8割は自分で解決できるレベルまで成長をめざします」
テクニカルスキルの向上と並行して、マネジメント面でのキャリアにも強い関心を持っています。
「チーム内でリード役を担ったり、新規案件獲得のための提案書をマネージャー陣と作成したりする中で、人と会話を重ねて何かを創り上げていく作業にとても充実感があります。マネジメントは自分が楽しんで取り組めていると感じるので、今後はマネジメント面にもどんどん挑戦していきたいです」
髙橋は、自身と同じように未経験からIT業界をめざす方々へメッセージを送ります。
「IT未経験に関しては私も最初はとても心配でした。ただ、ITサービス業界は技術力だけでなく、幅広いスキルが求められます。私の場合は対話やコミュニケーションが得意だったので、それを活かせるお客さまへの提案や、マネジメントなどに自身の役割を見出すことができました。
日本TCSでは、やりたいことを中心に据えて成長していくことができます。『これに挑戦したい』と積極的に発信すれば、上司たちがサポートしてくれる。そんな環境だからこそ、自分らしいキャリアを築いていけるのだと思います」
自らの意思でキャリアの舵を取り、生き生きと働く髙橋。彼女の挑戦は、まだ始まったばかりです。
※ 記載内容は2025年6月時点のものです

