クラウド環境への移行を担う設計構築チームのリーダーとしてプロジェクトを先導
クラウドビジネスユニット(以下、CBU)所属の南里。世界展開する大手コンサルティングファームのIT基盤支援プロジェクトに携わっています。
「社内向けのITサービスを統括する部門の支援を通じて、お客さまのビジネスをサポートしています。オンプレミスからクラウド環境へ移行する案件の設計構築チームのリーダーとして、現在は社内のワークフローシステムや来訪者対応用システムなどの移行を進めています。
これまではデータセンターにサーバーを設置して運用していましたが、物理的なサーバー設備では、障害が発生した際に自社のメンバーが直接対応する必要がありました。クラウドへの移行により、こうした障害対応をクラウド事業者に委ねることが可能になります。さらに、データセンターの運用に必要な土地代やその他コストの削減も見込めるため、クラウドへの移行が決定されました」
南里が率いるのは、自身を含めて7名が在籍するチーム。チームリーダーとして、幅広い役割を果たしてきました。
「お客さま先に常駐し、日々ITサービス部門の方や社内ユーザーの方と対話しながら、クラウド環境構築における留意点に配慮しつつ、業務への影響を最小限に抑えられるよう切り替えのタイミングを慎重に調整しています。
また、複数の案件が常に並行しているため、各案件のマネジメントや技術的なサポートを行うかたわら、メンバーの教育にも注力しています」
キャリアの選択肢を広げるため、自ら異動を願い出ての現在の部署へ
2016年に新卒で日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ(以下、日本TCS)に入社した南里。入社の経緯を次のように振り返ります。
「IT技術と英語を活用できる職場で働きたいと考えていたところ、友人からの勧めで日本TCSの存在を知りました。当時、インドを中心にグローバルを舞台に仕事ができる機会がありそうだと感じたのを覚えています。私は文系出身なので、入社時点でプログラミングなどの経験はありませんでしたが、同じ文系出身者が多く活躍していると聞いたので不安はありませんでした」
海外の大学を卒業するなど現在でこそ英語が堪能な南里ですが、中学時代は英語が苦手科目。海外に目を向けることになったのは、意外なきっかけからでした。
「通っていた塾の先生のお子さんが海外留学されていることを知り、進路の選択肢の幅が広がりました。さまざまな大学のカリキュラムなどを調べるうちに意欲が高まり、そのまま海外へ。進学後は国際ビジネスを学びました」
入社後、研修を経て大手小売会社の保守運用プロジェクトにアサインされた南里。それから7年間にわたって携わり、さまざまな業務を経験してきました。
「入社1年目は運用管理がメインで、メンバーの管理や業務の調整を行っていました。技術チームの方から声がかかり、2年目から同プロジェクト内の技術側へ。プログラミングなどエンジニアらしい業務に5年ほど携わりました。
その後、プロジェクトから派生した基盤移行の案件にPMとして参画することになり、最後の2年間は案件管理や進捗管理を担当しました」
入社2年目には、オフショアセンターを監視する拠点を立ち上げるために、3カ月のインド出張を経験。日本の顧客に対する電話応対やメールの書き方など、現地メンバーの指導にも当たりました。
「出張中とくに印象に残っているのは、メンバーから『お祈りに行くので早退させてください』と言われたことです。文化の違いが、仕事の進め方に影響するのを実感しました。
国民性や商習慣の違いなどにより、意思疎通がうまく図れず苦労する場面もありましたが、相手のバックグラウンドや意見を尊重しながら、必要なことを粘り強く伝えて運用を確立していきました」
南里にとってキャリアの大きな転機が訪れたのは2023年。7年間携わったプロジェクトからのステップアップを決意し、異動を願い出た時のことです。
「自分のキャリアに対する不安があったことがきっかけでした。同じプロジェクトに7年間も関わっていると、特有の仕事の進め方が身についてしまいます。このままでは他案件に柔軟に対応できなくなるかもしれないと焦りが生じていました。
さらに、当時携わっていたのはオンプレミス環境がメインの案件。時代が急速に変化する中、クラウド技術に触れたことがないインフラエンジニアであることが、キャリアの選択肢を狭めていることへの危機感もあり、自身のスキルを伸ばすため新天地に向かう決断をしました」
その後、意向が受け入れられて南里はCBUへ。異動後すぐに3件のプロジェクトを任されました。
「いずれもクラウドに関連する案件です。たとえば、ゼネコンのお客さまの案件では、全社でクラウド環境を活用する上での運用方針を策定する、コンサルタントのようなドキュメンテーションワークも経験しました。クラウドについての知識は、会社の制度で活用できるオンライン学習プラットフォーム『Udemy』などで学び、資格もAWSとAzureの基礎的なものをふたつ取得しています」
鍛えられた自走力。ときには後輩からも教わりながら知識を習得
2024年でキャリア9年目を迎える南里。環境が変わるたびに大きな挫折を経験してきたと振り返ります。
「2年目に運用管理から技術チームへ移った際、技術知識がほとんどない上に、自分の考えや提案の浅はかさを思い知らされました。技術のプロフェッショナルである先輩方になんとか追い付こうと必死だった記憶があります。
クラウド案件に取り組み始めたときも、オンプレミスしか経験がなかった私よりも後輩たちのほうがよほどクラウドに精通していました。現在も新人時代に戻ったような心持ちで仕事に臨んでいます」
こうした素直で柔軟な姿勢こそが南里の強み。周囲に支えられながら、地道に着実に成長を遂げてきました。
「技術チーム在籍時、質問すると逆に先輩から、『これはどうなっているの?』と返されることがたびたびありました。答えに窮していると、『ここを調べた上でまた聞きに来て』と助言をもらうなど、ただ答えを与えるのではなく、自分で調べたり考えたりすることを促してもらったことで自走力が身についたと思います。
現在の部署に異動してからも、自分よりもAWSやAzureに詳しい入社2〜3年目の後輩から学びながら、知識を深めています」
一方、7年間携わっていたプロジェクトの最後の2年間では、PMとして150台の仮想マシンを1年半かけて無事に移行させるなど、大きな仕事もやり遂げてきた南里。顧客からの厚い信頼も獲得してきました。
「IT業界では、コミュニケーション能力がとても大切です。入社初期の早い段階からお客さま対応の経験を積めたことはとても有意義でした。
仮想マシンの移行でも、事前にお客さまと懸念点をしっかり擦り合わせ、難しい専門用語をわかりやすい言葉に置き換えることで、プロジェクトメンバー全員が共通認識を持って作業を進められたことが成功の要因だと思っています」
顧客の困り事をチームで解決することにやりがいを感じると言う南里。常に現状を俯瞰しつつ、独自の価値提供に努めてきました。
「お客さまがひとつの解決策のみ見ていた場合に、『懸念を解消できる別の解決策がありますよ』とお客さま自身も気づいていなかった最適な選択肢を示し、課題を解決に導いたときには、とくに大きな達成感があります」
オンプレミスに携わってきた強みも活かし、知識と技術力を備えたマネージャーに
オンプレミス案件に長く携わってきた経験を自身の強みに転化し、南里は今後も引き続きクラウド領域で活躍していくつもりです。
「クラウドでトラブルが起こったとき、裏で何が起きているか、原因として何が考えられるかを容易に想像でき、切り分けができるところに自分の強みがあると思っています。今後はクラウドの知識と経験を深めつつ、長所をさらに尖らせていきたいです」
そして、明確な中長期的キャリアビジョンも描いています。
「PMの経験を通じて、案件がうまく回るかどうかはマネジメントが重要だと実感。チームをマネジメントしながら成果を出すことのやりがいに気づき、マネジメント職に興味を持っています。ただ、メンバーに頼りきりになるのではなく、お客さまとの技術的な受け答えを自分自身ができるようになることが理想です。
なので少なくとも数年はエンジニアとしてスキルに磨きをかけることに集中し、知識と技術力を備えたマネージャーになりたいです」
南里がこうしたビジョンを描けるのは、挑戦できる環境が整っているからこそ。さらに次のように続けます。
「日本TCSには社内公募制度があり、意見を積極的に発信すれば挑戦の機会が与えられます。社内の風通しはとても良く、困っている人がいれば助け合う文化が根づいているため、安心してチャレンジできる環境です。
私の同期の中には、転籍して他国のTCSに異動した人もいました。キャリアの選択肢の広さはグローバル企業ならではの魅力だと思います」
社内申請のペーパーレス化が進むなどの改善が進み、組織がより良く変わろうとする流れを感じているという南里。新しいチームメンバーとの出会いも心待ちにしています。
「上司が日本人からインド人へ交代したり、本社の方針に合わせて部署の編成が変わったりと、日系企業に比べて環境の変化は大きいかもしれません。しかし、課題解決力と自走力を兼ね備え、変化を楽しむことができる人にとっては最適な環境だと思います」
持ち前の積極性と、磨き上げたビジネススキルや技術力を強みに。南里は今後も、自分らしいキャリアを切り拓いていきます。
※ 記載内容は2024年1月時点のものです

