初めて就職する場合、どのように職業や実際に働く企業を選んでいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。そうなると、業界や職種も定まらず就職活動が進まないということも。
また、企業での面接において、「就活の軸」を尋ねられるケースもあります。なぜその企業を選んだのか、どのように働いていきたいのかを共通認識にすることで、入社後のミスマッチを減らすことにもつながります。そのため、あらかじめ言語化しておくことが大切です。
本記事では、どのように就活の軸・企業選びの軸を考えればよいのか、また企業で活躍する若手社員の方々が、就職活動で掲げていた軸と実際に入社した企業を選んだ決め手をご紹介します。
就活の軸にはどんなものがあるの?
就活の軸と行っても、考える視点はさまざまです。今興味があること、将来の自分のありたい姿、働き方などあらゆる視点で考えることができます。自分と向き合って自己分析をするのはもちろんですが、友人や家族、身近な人たちがどんな軸を持っているのかを知ることで、考えの幅も広がります。
ここでは、就活の軸の切り口と例をご紹介します。自分自身の考えと照らし合わせながら、深掘りしてみてください。
▶︎自分がやりたいこと
日々生活を送る中、あるいは就職活動中に興味をそそられる業界や職種に出会ったり、自分自身の好きな物事にまつわる仕事に就きたいという方も多いと思います。また、自分が人生で成し遂げたいことを成し遂げる一つの手段として、就職先を選ぶケースもあります。
・興味関心のある業界/職種で働きたい
・社会の課題を解決したい
・クライアントに寄り添って、成長に貢献したい
・人生で成し遂げたいことがある
・人とたくさん接する仕事に就きたい
・英語を使う仕事がしたい
・学生時代の経験/研究経験を活かしたい
▶︎ワークライフバランス(働き方)
個々人の時間の使い方や働き方などに注目が集まっており、企業としても「働き方改革」の取り組みが加速しています。就職活動と言えども「働く」ことだけでなく、働くことを含めてどのような人生を歩みたいのかを考えることも重要です。
・福利厚生が充実していて働きやすい会社で働きたい
・残業時間の少ない会社でプライベートを充実させたい
・育休後も活躍している女性が多い会社で働きたい
・男性の育休取得率が高い会社で働きたい
・副業が許可されている会社で自分を磨きたい
▶︎成長
社会人としてのスタートを切るとき、多くの人が未経験でスタートしますが、ビジネスパーソンとして働く上では、入社時のままではなく、成長が求められるものです。もちろん、成長スピードや個人として求める理想像も人それぞれですから、自分はどれくらいのスピードで、どのように成長していきたいのかを考えることも必要です。
・裁量の大きい、責任感のある仕事を経験して独立したい
・理想のキャリアパスをサポートしてくれる制度のある会社で働きたい
・いろいろな職種を経験できるジョブローテーション制度のある会社で働きたい
・早くから管理職に就いてマネジメントをしたい
・海外駐在を経験したい
▶︎業界
さまざまな業界がありますが、時代の流れに左右されやすい業界や、変化しにくい業界、安定した業界があれば成長中の業界もあり、業界それぞれに特色があります。職場の環境を重視することも大切ですが、その職場や会社を取り巻く業界について知っておくことも大切です。
・安定している業界で働きたい
・成長中の業界で、業界の成長に貢献したい
・将来性のある業界で早くから力を身につけたい
▶︎企業
同じ業界や同じビジネスモデルであっても、企業が設立された背景や何を目指しているのか、会社の雰囲気は異なります。また、立ち上がってまもないスタートアップや大企業など、規模によっても働く環境は大きく変わるため、重視する方は少なくありません。
・企業規模の大きい会社でダイナミックな仕事がしたい
・スタートアップで会社の過渡期を経験したい
・企業理念/経営理念に共感できる会社で働きたい
・ビジネスモデルに興味がある
▶︎一緒に働く人
企業に就職する場合、チームメンバーや上司など、誰かと一緒に働くことになります。プロフェッショナルなメンバーのそばで刺激を受けながら働いたり、若手が多い環境で切磋琢磨したりすることは、自分自身の成長にもつながります。
・若手でも意見が言いやすい風通しの良い職場で働きたい
・チームで力を合わせて結果を出したい
・プロフェッショナルな人の側で学びながら働きたい
・グローバルなメンバーが集う環境で働きたい
・経営者の近くで働き、経営についても学びたい
▶︎そのほかの条件
働く環境ややりがいなど以外にも、仕事をする上では求人票に載っているような条件面も企業を選ぶ上では重要です。給与などの条件は面接で話したり、志望動機などに書きにくい内容もあるかもしれませんが、自分自身の中では明確にしておくと良いのではないでしょうか。
・給与の高い仕事に就きたい
・地元で就職して地域に貢献したい
・プライベートに合わせてシフト制で働きたい
・日中を空けるために夜勤で働きたい
企業で活躍する方々の就活の軸と入社の決め手
ここからは企業で活躍する若手社員の方々が、就職活動で掲げていた軸と実際に入社した企業を選んだ決め手をご紹介します。
※ 内容は記事公開当時のものです
▶︎株式会社アーキ・ジャパン
事業内容:建設エンジニアアウトソーシング事業、転職支援事業、建設事業
・就活の軸:
中津さん 「そんな私ですが、大学時代はメディアへの興味から、それに特化した授業を多く履修していました。しかし、就職活動を始めて将来について考える中で、ワークライフバランスやキャリアプランの観点を重視するようになり、メディア業界で働くイメージを持てなくなってしまいました。そんなときに、たまたまお会いしたのが人材会社で働いている先輩です。
そのお話を聞き、『働くことは生きていく上で絶対欠かせないし、たくさんの人が少しでも気持ち良く、成長しながら働けるようにしたい』と考えるようになり、軸を人材業界に移しました。就職した会社で長く働きたいと考えていたので、業種に加えて、会社や社員の雰囲気も重要視していたポイントです。どれほどやりたい仕事だったとしても、周りの環境によってはモチベーションが変わってくると考えていました」
・入社の決め手:
中津さん 「アーキ・ジャパンは、そのポイントが合致する会社でした。面接でお会いした今の上司の話が興味深かったですし、代表の話も『ここで働きたい』と思えるくらい素敵でした。もし内定をもらえたら『絶対に入社して、ここで頑張りたい!』と思ったことを覚えています」
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▶︎株式会社ゼネラルパートナーズ
事業内容:障害者の総合就職・転職サービス(求人情報サービス、人材紹介サービス、就労移行支援事業、就労定着支援事業、就労継続支援A型事業)
・就活の軸:
原さん 「『私が本当にやりたいことってなんだろう』という問いになかなか答えが出せず、就職活動中はとても苦労しました。私が就職活動の軸にしていたことはふたつ。
ひとつは、自分の存在そのものが価値になるような仕事に就くこと。有形のものを売ることにあまり興味が持てず、誰かの幸せにつながるような無形サービスを自分の力で売りたいという思いがありました。
もうひとつは、誰かの生活の質を上げられるような仕事に就くこと。困っている人の生活にじかに関わり、それを解決するお手伝いがしたいと考えていました」
・入社の決め手:
原さん 「ベンチャー企業などからも内定をいただいていた中、GPに入社する決め手となったのは、社長面接でした。社長の進藤は横柄なところがまるでなく、とても話しやすくて。『私もこんな大人になりたい、こんな人が社長をしている会社で働いたら楽しそう』と思い、入社を決意しました」
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▶︎富士ソフト株式会社
事業内容:業務系ソリューション、組込/制御系テクノロジー、プロダクト・サービス&アウトソーシング
・就活の軸:
寄野さんが就職活動の軸にしていたことは三つ。一つ目は、成長が見込める企業であるかどうか。二つ目は、女性にとって働きやすい環境があるかどうか。三つ目は地元広島で働けるかどうか。
・入社の決め手:
寄野さん 「経営学を勉強していたので、就職活動では財務諸表を見ながら企業評価をしていました。富士ソフトに決めた理由は、三つの軸をすべて満たしていたからです。とくに、育休制度が充実していて、長く働ける環境があったことが決め手になりました。
就職セミナーで、産休や育休を取得後に復帰された方がいらっしゃるというお話を伺い、結婚や出産を経た後も、この会社で自分が働き続けているところを想像することができたんです。生まれ育った地元広島で働き、恩返しをしていきたいので他県で働くことは考えていませんでした」
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▶︎富士通株式会社
事業内容:テクノロジーソリューション、ユビキタスソリューション、デバイスソリューション
・就活の軸:
佐藤さん 「今後の進路について改めて真剣に考えた佐藤は、身近にいた起業家の影響を受け、『将来は起業したい』という結論に至ります。そこで、自分でイチからサービスを作って発信できるエンジニアになることを目指し、翌年から就職活動を始めました」
・入社の決め手:
佐藤 「そう決めたものの、未経験からのエンジニア職への就職は難しくて。条件を見直し『ゼロイチの開発ではなくてもITに関われる職種』『自分にとって身近な領域の仕事』という軸で探すことにしました。そして出会ったのが、富士通マーケティング(現富士通Japan)でした」
→詳しく知る:新卒1年目、「不安」をきっかけに立ち上げた社内変革プロジェクト「すごい組織図」
▶︎株式会社フレクト
事業内容:クラウドインテグレーションサービス、Cariotサービス
・就活の軸:
卒業後も仕事を通して社会に貢献したいと考えていた坂﨑さん。IT業界のSIerに絞って就職活動に励みました。
坂﨑さん 「人の役に立つためには、どんな問いを投げかけられたとしても、何かしらのソリューションを提示できなければいけないと思っていました。大学で学んだことを活かしながらそういう仕事ができる職種は何かを考え、自分なりに答えを出しました」
・入社の決め手:
坂﨑さん 「採用面接のとき、大学や大学院で精度や技術水準の高さにこだわって研究していたと話をしたところ、『社会ではむしろ、どんな技術をどんな場面でどう活かしていくかが重要なんだよ』と面接官の方からの言葉にハッとしました。
技術はあくまでお客様のための価値を提供するものと位置づけている会社だと理解ができました。お客様への貢献にまっすぐ向き合っているところに強く共感し、入社を決めました」
→詳しく知る:入社1年目から大手企業の開発案件に挑戦。「新しい顧客体験をカタチにする」技術者を目指して
▶︎株式会社ゆめみ / YUMEMI Inc.
事業内容:インターネットを主とした開発・制作・コンサルティングの内製化支援、オムニチャネルを中心としたデジタルマーケティング支援、スマホアプリ開発(iOS,Android)、デジタルメディアコンテンツ運用/自社サービス運営
・就活の軸:
塩澤さん 「就職活動の軸は『自分でコードを書く仕事』。学生時代に、自分の書いたコードが機能して動くことの楽しさ、それが人の役に立っていることの嬉しさを実感したからです。
ただし、自分の仕事にはこだわりを持ちたいので、全体像が見えない中で単に仕様書通りにコードを書くだけ、という働き方は楽しくないなと。その点、自社で仕事を受託し、社内で開発、お客様に直接納める、という流れで仕事ができるゆめみは、理想的な環境だったんです」
・入社の決め手:
塩澤さん 「ゆめみを知ったのは学生時代の指導教員を通してでした。指導教員の友人がゆめみに在籍していて、『給料を自分で決められるおもしろい会社があるらしい』という話を聞いたのがきっかけです。働く環境や新卒の初任給などがポジティブな印象で、エントリーを決意。晴れて内定をもらうことができました」
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就活の軸は人それぞれですし、正解はありません。就活の中でいろいろな人の話を聞くなかで、変化していくこともあるかもしれません。しかし、明確にしておくことで、いざという時に判断の基準になります。
talentbookの業界研究シリーズでは、各業界を目指したきっかけや動機も紹介しています。ぜひ多くの先輩のストーリーを通して選択肢を増やした上で、自分の就活の軸を見つけ出して見てください。
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