IT部門のルール整備と信頼関係の構築
私は現在SBSホールディングスのIT企画部に所属しています。SBSホールディングスのIT部門は、「SBSグループの事業成長を支える最適なITソリューション」を提供できる組織を目指しており、IT企画部は、それをけん引する立場として日々活動しています。
SBSグループはM&Aによって大きく成長してきました。そのため、SBSホールディングスのIT部門には様々な会社出身の人材が集まっており、それぞれが異なる企業文化や業務スタイルで仕事をしてきた背景を持っています。人によって受けてきた教育内容も異なり、プロジェクトの進め方についても統一されていない状況がありました。
こうした課題を解決するため、私はSBSホールディングスのIT部門としてプロジェクトの進め方を統一し、システム品質・プロジェクト品質を向上させるためのルール整備に取り組んでいます。また、ルール整備を進める上で、必要な知識を身につけていただくためのプロジェクト管理に関する教育の企画・実施も担当しています。
共通化を進める最大の目的は、どのプロジェクトにおいても一定のシステム品質・プロジェクト品質を担保できるようにすることですが、ジョブローテーションで異なるIT部署へ異動した際に、すぐに業務に取り組みやすいというメリットもあります。なお、プロジェクト管理の研修については、IT部門だけでなく、一緒にプロジェクトを進めていく管理部門の方にも希望者を募り実施しています。
IT企画部での業務は、他部署との関わりや調整が多い仕事であるため、メンバーやステークホルダーとの信頼関係を築くことを何よりも大事にしています。相手の意見にも耳を傾け、一方的な伝え方にならないよう常に心がけながら、組織全体のIT品質向上に貢献できるよう努めています。
IT業界から教育業界そして物流業界へ、キャリアの転機となったPMO経験
私のキャリアは、IT業界からスタートしました。1社目では、IT企業で主に生命保険や損害保険会社のシステム保守開発業務に携わっていました。当時は技術者として、金融業界の基幹システムに深く関わる機会を得ることができ、システムの安定稼働がいかに重要かを肌で感じる日々でした。
その後、2社目では英会話教室の会社に転職し、社内システムの企画やプロジェクトマネジメント業務を担当するようになりました。技術職から企画・PM職への転身は大きな環境変化でしたが、事業会社でのシステム企画を通じて、「事業におけるITの役割」を捉えることができるようになったと思います。
特に印象深かったのは、1社目で複数社、数百人もの関係者が関わる巨大プロジェクトへPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)として参画したことです。この経験は、私のキャリアにおける大きなターニングポイントとなりました。何百人もの関係者が関わる巨大プロジェクトの中で、情報を効率的に吸い上げ、適切に展開し、プロジェクトを動かしていくことの難しさを実感しました。
そのプロジェクトで学んだのは、大規模プロジェクトを成功に導くためには、徹底されたコミュニケーションルールと体系的な情報管理が不可欠だということです。混乱を避けながらプロジェクトを推進するための仕組みづくりの重要性を身をもって体験し、これは現在でも私のプロジェクトマネジメント業務の基盤となっています。
また、この時の経験は、事業全体を俯瞰しながら調整・推進する面白さとやりがいを実感するきっかけにもなりました。SBSホールディングスへの転職を決意する上で、まさに背中を押してくれた出来事だったと思います。
ルール整備への挑戦と成長―反発を乗り越えた先に見えたもの
入社後、IT部門全体のプロジェクト管理体制を一から構築した経験は非常にやりがいを感じるものでした。当時の状況を振り返ると、各部署がそれぞれ独自の進め方でプロジェクトを進めており、全社的な統一感に欠けていました。そこで私は、プロジェクト工程を整理し、IT部門共通の進め方ルールを作成することから始めました。
ルールの作成自体は順調に進んだのですが、いざ運用を開始すると、想像以上の反発に直面しました。「今までのやり方から変えてでもやる必要があるのか」「負荷が増えるのは困る」といった声が各部署から上がったのです。この時は正直、心が折れそうになりました。しかし、全体最適を実現するためには避けて通れない道だと考え、粘り強く取り組みました。各部の部長に協力を仰ぎ、メンバーへ説明をしてもらえるよう調整を重ねました。実際の運営が始まった後も、きちんと実施されているかを継続して確認し、個別に担当者と対話を行うことで理解を深めてもらうよう努めています。
また、プロジェクト管理に関するIT部門共通の研修も企画・計画・実施しましたが、これは前職での企画経験を活かすことのできた取り組みだと考えています。研修について参加者からとても高い評価をいただけたことは、大きな自信につながりました。
この一連の経験を通じて、私自身の考え方も大きく変化しました。個別最適ではなく、より全体最適を意識して行動するようになったのです。組織全体の成長のためには、時として困難な道のりも必要だということを身をもって学びました。
物流業界の未来を支えるIT人財育成への挑戦
今後私が最も力を入れて取り組みたいのは、物流会社ならではのIT人材の育成です。この業界は今、大きな変革期を迎えています。AI・IoT・自動化といった最新技術が次々と登場し、それらを現場で実際に活用できるスキルを持った人材の育成が急務となっています。単なる技術の習得にとどまらず、物流の現場を深く理解し、その課題を技術で解決できる人材を育てていきたいと考えています。
中長期的には、グループ横断で事業を支えるITを実現するため、より戦略的な企画立案に関わるポジションを目指しています。今現在、グループ全体で中期計画を作成する時期に差し掛かっており、ITも中期戦略を検討している重要な局面です。この機会に積極的に関わることで、業務支援だけでなく、事業戦略の根幹を支えるIT戦略の立案に携わりたいと考えています。
SBSホールディングスの最大の魅力は、グループ横断で多様な事業領域に関われる点です。同じ物流の会社でも商材が違うだけで、仕事の進め方や考え方の違いがあり、日々新たな発見があります。IT部門同士でも、多くのグループ会社と関わるため、「この場合はこうするのか」という学びが本当にたくさんあります。一つの場所にいながら、様々な会社のやり方を知ることができるのは、この会社ならではの魅力だと思います。
変化の多い世の中の動きを受けて、当社も様々な取り組みを進めています。そんな環境で活躍できるのは、自らの役割を柔軟に再定義し、前向きに取り組めるマインドを持った方だと思います。また、自律的に動きながらも、周囲との連携を大切にできる方は、必ず信頼される存在になれると確信しています。業務の目的や進め方を自ら問い直し、様々なステークホルダーとコミュニケーションを取りながら、より良い仕組みづくりに挑戦できる方をぜひお待ちしています。
