クライアントファーストの追求。組織の壁を越えた統合への真意
2026年4月、当社のTechnology Groupは大きな変革を迎えます。これまで戦略立案を担うArchitecture & Integration(A&I)と変革推進を担うEnabling & Integration(E&I)という2つのPractice(※)に分かれていた組織を統合し、「Digital Strategy & Transformation(以下、DSX)」として新たなスタートを切ることとなりました。
※ Practice:専門領域(業界・ビジネステーマ・技術)ごとに組成されるプロフェッショナルコミュニティのことで、従来の組織体よりも組織間の壁が低いことが特徴。したがって、業務内容が限定されることがなく、様々なテーマのプロジェクトに携わることができ、Practice間のコラボレーションもしやすく、柔軟な仕事の進め方が可能となっています
組織統合の背景には、クライアントファーストを追求する中で浮かび上がってきた、大きな2つの課題がありました。1つは、お客様が我々にご相談くださる際、2つの入り口があることでお客様に「どちらに相談すべきか」という迷いを生じさせないことです。窓口を一本化してわかりやすくすることで、最初の対話までのリードタイムを最小化し、その1分1秒を課題解決に充てたいと考えたのです。
もう1つは、戦略の構想から実行、定着までの切れ目をなくすこと。コンサルティング業界では、提案して終わる、あるいは実装段階で当初のビジョンが削ぎ落とされるといった戦略と実装との間の分断がよく見られます。私自身も、前職時代からSIerやコンサルタントとして30年以上のキャリアを歩んできた中で、組織の都合でお客様に最後まで伴走できないジレンマを痛感してきました。
「何のためにこの仕事をしているのか」。その問いに対する答えは、組織の論理ではなく、常にお客様の成功の中にあるはずです。戦略の構想から実装、そして定着までを切れ目なく、End to Endで支援する。2つのPracticeの統合は、私たちにとってお客様の真のパートナーになるための必然の選択だったのです。
DSXという1つの組織になることで、コラボレーションの質と量は飛躍的に高まります。チーム間のバトンタッチを最小化し、役割や責任の分断による品質低下を防ぐことでリクエストに応じて迅速に機能追加やスケールアウトに対応できる体制を構築しました。これこそが、私たちが目指す本来あるべき組織の姿です。2025年の秋頃から着手をはじめ、実際に一部の運用をパイロット的に始めたところ、「なぜもっと早くやらなかったのか」と反省するほどのスピード感と質の向上がすでに現れています。
「この人たちは何者か」と思わせたい──Technology Excellence
DSXが掲げるミッションは「Technology Excellence」です。業界ごとの専門知見を持つIndustry Groupのコンサルタントや、テーマごとの専門知見を持つCompetency Groupのコンサルタントと密に連携し、テクノロジーの力を掛け合わせることで、お客様がまだ気づいていない課題を可視化し、期待を超える解決策を提示することを指します。
生成AIをはじめとする新しいソリューションに対し常にアンテナを張り、スピード感を持って目に見える形でお客様にご紹介できること。さらに、お客様とともに議論しながら解決策を組み上げていけること。テクノロジーの専門家で構成されている組織だからこそできる、我々の強みです。そんな私たちが目指すのは、お客様から「この人たちは一体何者なんだ」と思わせるほどのインパクト。今まで見てきた世界とは明らかに違うスピード感、そして変革の深度を、身をもって体感していただきたいのです。
象徴的な事例の1つが、「社長AI」のプロジェクトです。 経営者の多忙ゆえに、社員との対話や意思決定のプロセスが滞る。そんな課題に対し、私たちは生成AIを活用して、社長の思考や口癖、経営理念を学習したエージェントを構築しました。単なるチャットボットではなく、ビジュアルも声も本人に似せた社長AIと壁打ちすることで企画の質が上がり、役員層からも「本人が言いそうなアドバイスだ」と驚かれます。こうしたものを私たちが誇るスピードでクイックに提示し、お客様の想像力を刺激しながら解決策を共に組み上げています。
一方で、私たちは華やかな先端技術だけでなく、モダナイゼーションやITガバナンスといった本質的な領域にも徹底的に向き合います。 クラウドやSaaSが普及しても、本質的なDXに辿り着けていない企業はまだ多い中で、私たちはベンダーニュートラル、プロダクトフリーの立場を貫きます。
「本当に、その投資に価値はあるのか」。耳の痛いことも含めて提言できるのは、私たちが富士通グループという出自を持ちながらも、独立した視点で変革に挑む集団だからこそ。特定のソリューションに寄せるのではなく、クライアントにとって真に意味のあるものは何かを追求し、時には富士通以外のパートナー企業とも手を組みながら最適な形を探求し続けていきます。
成長意欲と好奇心が化学反応を起こす。多様なバックグラウンドのメンバーが共鳴するカルチャー
DSXには、多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルが集まっています。 約半数は、実際に手を動かしてシステムを作り上げてきたエンジニア経験者です。彼らには「動くものを早く見せたい」、「自分で形にしたい」という熱いエンジニア魂があります。この実装できる力があるからこそ、机上の空論ではない地に足の着いたコンサルティングが可能となるのです。
そしてもう半数は、コンサルティングファームや事業会社の出身者です。彼らの強みは、業務を深部まで理解し、お客様の潜在的な課題を的確に捉えることができる点にあります。この両者が協業することで、驚くべき化学反応が起き始めています。
これまでは、別々のPracticeとして協力はしつつも、どこかでお互いの領域を意識する場面がありました。しかし、4月の統合に向けてパイロット運用を始めたところ、全員が同じ方向を向き始めました。アサインメントの会議では、メンバーのスキルや各プロジェクトの状況を俯瞰しながら、「このお客様にはこの組み合わせがベストだ」といった具体的な議論が自然と生まれます。そうした意思決定も1時間足らずで完結するようになりました。その質とスピードは、以前とは比較になりません。
また、メンバーに共通しているのは、高い成長意欲と底知れない好奇心です。 生成AIをはじめ、テクノロジーは日々進化しています。お客様の方が詳しい場合もあるでしょう。そんな時、「自分にはまだ足りない」と素直に認め、期待を上回る回答をしようと猛烈にキャッチアップする。その向上心が組織の原動力です。
新たにジョインしたメンバーの成長スピードにも目を見張るものがあります。3カ月もすればお客様の前で堂々と戦略を語り、変革のロードマップを描いている。それは、心理的安全性が高く、誰もが「教えたがり」であるこの組織特有のカルチャーが、彼らの背中を強力に押しているからだと自負しています。
DSXは、単なるスキルの集合体ではありません。お互いの個性を尊重し、切磋琢磨しながら1つの目標に向かって爆発的なエネルギーを生み出すチームなのです。
第二の創業期を共に創る。誇りを持って「自慢できる組織」へ
当社は今、設立から7年目を迎え、「第二創業期」ともいえるフェーズにあります。完成された大企業の枠組みに自分を当てはめるのではなく、まだまだ足りないルールや仕組みを自らの経験を通じて形にしていく。会社の成長と自分の成長を重ねながら活動できる醍醐味こそが、今当社に加わる最大のメリットだと感じています。
例えば、私が以前手がけたグローバル案件では、会社として初めてのケースだったため、手続きのルールが存在しませんでした。しかし、自分たちが動いた軌跡がそのまま会社のスタンダードになり、新しい規則になっていく。出来上がったレールの上を走るのではなく、自分たちがレールを敷いていく「会社創り」に関与できるチャンスが溢れています。私は、今のこのおもしろさを一人でも多くの方とシェアしたいと心の底から思っています。
そんな私たちが求めるのは、プロフェッショナルとしての素直さと、仕事を楽しむマインドを持つ方です。年次を重ねるほど「わかりません」と言うのは勇気がいるかもしれません。しかし、自分の器を空にして新しい知識を吸収できる素直さこそが、変化の激しい時代を生き抜く武器になります。
そして、どんなに厳しい局面でもチームで笑い合える強さ。 「これを乗り越えたら、また成長しちゃうよね」と冗談を言い合い、仲間を信頼して本当の意味でお客様と一緒に最後までやり遂げる。そんな風に仕事を楽しみながら会社の成長、自分の成長、そしてお客様の成長を重ねていける人と、私は一緒に働きたいと思っています。
私のビジョンは、DSXを家族や友人に誇れる、自慢できる組織にすることです。所属しているメンバーがキラキラと輝き、周囲から「随分変わったね、いい顔しているね」と言われる。DSXの誕生が、自分たちのキャリアの、そして日本のDXの決定的な転換点だったと振り返る。そんな未来を確信して歩みを進めていきます。
既存の枠にとらわれず、自身の専門性と情熱で変革を主体的に創り出したいと感じているのなら、ぜひその情熱をDSXで爆発させてください。あなたの挑戦がお客様を、そして社会を大きく動かす力になります。
※ 記載内容は2026年3月時点のものです
