心身ともに健康な状態で、穏やかな気持ちで仕事に取り組める環境づくりを
國谷は、2023年3月、業務部のゼネラルマネージャーに就任しました。18人のメンバーをまとめ上げるポジションです。
「業務部は、ライセンスチーム、SIチーム、取引先管理チーム、Atlassian Cloud運用チームの4つからなる部署です。ライセンスチームは、主には当社が販売している製品のサブスクリプションの購入手続きを担当。SIチームは、当社の技術者がお客様にサービス提供をする際の手続きを行い、取引先管理チームは、それらの取引先を一元管理しています」
Atlassian Cloud運用チームは、これまで國谷が単独で担っていた業務が拡大してきたため、2023年3月にチームとして立ち上げられました。
「Atlassian Cloud運用チームは、実際にお客様のシステム環境そのものを管理する役割を担当。システム環境にセットされたインボイスや請求書を取得して処理を行う際に、お客様の環境にアクセスするのは非常に責任の重い作業のため、専門の部隊を編成しています」
業務部を統括するにあたって掲げているのは、「ムリ禁止」というルールです。お客様の情報や細かい数字を扱う部署では、ミスを避けるために心身ともに健康な状態であることが重要であり、メンバーが穏やかな気持ちで仕事に取り組めるような環境づくりを心がけています。
「このルールは、ゼネラルマネージャーになったから言い出したというわけではありません。業務部に入って以来、私は常々マイペースな働き方をさせてもらっているので、それをそのまま言葉にしただけとも言えます。
しかし実際には、メンバーの皆さんが無理なことも包摂してかなり頑張ってくれているので、私としては社内に業務部の仕事内容や状態をしっかりアピールして、各方面を巻き込みながら業務改善を図っています」
業務部は、社内で発生する業務の処理すべてが集まってくるため、他の部署と手分けすることが難しく、絶えず業務をこなしていかなければならない状態だと言います。
「私は『経験が不足していても結果を出せる仕事の進め方』として、自分がやろうとしている内容、自分が素直に判断した作業の情報、完了したという事実を常に周囲と共有していくようにしてきました。これが部署全体に広がれば、『ムリ禁止』を実現できると感じています。
私自身、突出して何かの能力が優れているというわけではありません。しかし、メンバーの皆さんのパフォーマンスを100%出しきってもらうために、とにかく動いてサポートをするのが得意です。他の人が苦手だと思っていることを代わりにやって、他の人に成果を出してもらう──そういうキャラですね」
フリーターから心機一転、専門学校に通いプログラム開発の会社へ
國谷のそんな大らかな考え方の根源には、長く続いたフリーター時代の経験がありました。
「高校を卒業してからは、フリーター生活を長く経験しました。心の中では一発逆転しなきゃいけないとも思って、実用新案を取って事業を始めようとしたものの、軌道に乗せることはできず、ムダに時間を過ごしていましたね」
27歳になって、さすがにそろそろ何かしなければと一念発起し、ITの時代を見据えてコンピューターの専門学校に入学。プログラムを学べばどこかの企業に就職できるだろうと考えたのです。
「卒業後はプログラム開発の会社に入社できましたが、なかなか実績をあげることができませんでした。システム開発をやってもパッとしないので、お前はプログラムを作らない方がいいと言われてしまい、その代わりみんなの助けになる働き方をしろとアドバイスをもらったのです」
そこから立場が変わり、Atlassianツールを使った品質管理をするようになると、少しずつ結果が出始めたと國谷は振り返ります。
「当時、パートナーとしてリックソフトと一緒に仕事をするようになったことで、担当者の方ともお会いするようになり、そこで声を掛けられたのがこの会社への転職のきっかけになりました。
当時はAtlassian社の売り上げが伸び始めた時期で、詳しい人も少なく、Atlassian製品により深く関われば、自分の存在意義が認められるかもしれないと思ったのです」
理解の早さを武器に、まずはなんでもやってみることをポリシーにここまできた
リックソフトに入社当初はヘルプデスクチームに着任し、製品についてお客様が技術的に困っている課題の解決業務を担っていました。
「私は淡々と日々の仕事をこなすタイプなので、正直なところ目立つ成功も大きな失敗もありませんでした。ヘルプデスクでお客様の対応をしていたときに、返答の仕方を注意された経験もあります。しかし、明確に答えのないご質問だったこともあり、すっきり解決に至ったというよりは、数日たって沈静化されたという結果でしたね。いろいろな経験をさせてもらってきました」
その後、もともと業務部にいたメンバーが異動を希望し、その空いた席を埋める形で國谷に白羽の矢が立ちました。
「異動した当時の2019年はメンバー10人でやっていましたが、現在では18人まで増えました。男性は私を含めて3名のみ。圧倒的に女性の多い部署です。
皆さん本当に優秀な方ばかりなので、私は御用聞きとして皆さんの仕事がスムーズに進むように、サポートをしています。困りごとの聞きやすさをモットーにしているので、自分で言うのもなんですが、話しかけやすさはピカイチだと思いますよ(笑)」
これまでずっと地味に仕事をしているだけだと國谷は謙遜して笑いますが、その中には國谷なりのポリシーが根付いています。
「一流や二流の結果を出し続けるのは難しいですが、平均以上の結果を出し続けることはできる気がしています。30%までの理解だったら人よりも速いし、何も知らない人に表面的にとっかかり部分をさらっと納得してもらうのは得意です。でも、詳しい人と深い知識で議論するのは難しい。そういった自分の適性を活かして働けるのが、今の立ち位置なのかもしれません」
丁寧にきっちりやるというのが苦手なので、第1弾プロットを考えてざっくりとまとめることはできても、それをきれいに仕上げるように要求されると、いつまでも仕上がらない。自身でもそれを自覚しているので、何事もとっかかりとなる部分を重点的に担当するようにしていると國谷は語ります。
「ヘルプデスクも何とかこなせましたし、技術者ではないのにお客様先に常駐したり、研修の講師をやったり、いろいろな仕事をしてきました。しかし、いつも『結果は期待しないでね』と、逃げ道を作っていたなと思います。
誰もが一人でやることには限界があるので、誰かが自分のやらないところをやってくれるなら、別のところは私がやりますというスタンスで、うまくカバーしながら働いていける状態を作りたいです」
現在はメンバーそれぞれが自立して、補い合いながら仕事を進めていけていると感じています。
「メンバー一人ひとりが自立して責任を持って業務を進めてくれるおかげで、属人化することもなく、助け合いながら全員が『ムリ禁止』を実践できています。このいい意味で緩い働き方ができることこそが、リックソフトの良い所であると感じています」
業務部のメンバーに、なるべく長く快適に働いてもらうためには
リックソフトでは個人に具体的なミッションを課すわけではない分、常に自分はどうするべきかを考えさせられています。
「業務部は、どうしても他部署からの仕事が一方向に流れてくる傾向にあるので、仕事量のコントロールが難しいのが課題です。
私が業務部に入って最初に、業務の進め方についてほかの部署と議論することがありましたが、業務部としての意見をしっかりと主張しながら、やらなければならないこととやらなくてもいいことを明確にする必要がありますね」
それとともに、メンバーが苦労している部分を適正に評価して、業務量に見合ったリターンができるゼネラルマネージャーでありたいと考えています。
「会社が成長するために自分が今できることは、順調に増えてきている部のメンバーが辞めることなく快適に働いてもらうためにはどうするかを考え、行動することを心掛けることです。
仕事が大変過ぎて嫌になって辞めてほしくないので、みんなが楽しく笑顔で健康的に働ける環境を私が守ることが、私の一番重要な役割です」
「業務部」と聞くと単純な事務作業と思っている人も多いですが、リックソフトの業務部での仕事は専門的な内容も多く、最初は驚く人も多いと言います。
「幸い、私が加わってから今まで辞めた人は一人もいません。先輩メンバーたちが後輩の仕事量をある程度コントロールしつつ、教育をしてくれています。私はそんな皆さんたちが心穏やかに仕事できるように、皆さんの要望を何でも聞いている役回りです」
個人的にも、嫌々働くのはもちろん避けたいという國谷。その理想は、國谷自身だけに向けているのではなく、部署のメンバー全体に、ひいては会社全体を見据えています。國谷の働き方が浸透して、それぞれに支え合いながら健康的に働ける環境が社内にゆっくりと広がっていく将来が楽しみです。

