米国子会社へのリモート出向。開発専任チームをつくりあげていく
2020年に米国子会社であるRicksoft, Inc.に出向をした廣田と河村。それぞれ異なるバックボーンからリックソフトへと入社をしています。
廣田:国内のソフトウェアベンダーでキャリアをスタートし、R&Dを中心とした新製品の開発に携わっていました。その情報収集をする過程で耳にしたのがAtlassianです。自身が理想とするような開発ツールがあることを知り、リックソフトに参画しました。入社後は、Atlassian製品導入支援やアドオン開発などを行ってきました。
河村:私は大学卒業後、リックソフト西日本支社の前身であるエイチ・エス・ディーに入社をしました。受託開発のプログラマーとしてAtlassian製品の販売に関する手続きやサポート業務を行っていたんです。その後、2016年に会社がリックソフトに吸収合併されました。リックソフトでは受託開発やAtlassian製品の販売サポート、会社ウェブサイトの管理などの業務を担当してきました。
Ricksoft, Inc.への出向の経緯について、二人はこう振り返ります。
廣田:Ricksoft, Inc.は、リックソフトが開発したアプリケーションの海外展開を行っている会社です。Atlassianのプロジェクト管理ツールと組み合わせて利用する“WBS Gantt-Chart for Jira”といった製品を扱っています。
Ricksoft, Inc.はこれまで販売のみを行っていましたが、さらにスピードを上げて海外のお客様に対応をしていくために、専任チームを設けて開発も行っていくことになったんです。そこで、国内で開発に携わっていたメンバーがRicksoft, Inc.に出向することになりました。
河村:最初は出向と聞いて驚きましたが、実際に海外へ駐在しているのはCEOの大澤のみ。ほかの開発メンバーは国内からリモートで業務を行うという話でした。勤務形態や住む場所はそのままで仕事内容も変わらなかったので、大きな不安もなくリモート出向を始められました。
日本にいながら海外子会社に出向。グローバルな変化を実感していく
これまで日本で行っていた開発業務を米国に移管するうえでは、いくつかの乗り越えなければならない壁がありました。
廣田:業務を移管するプロセスでは、ドキュメントやソースコード、ライセンス関係など、さまざまな調整が必要でした。法律の違いなどにも対応しなければならず、これには苦労しましたね。管理部門をはじめとした各部門と協力をしながら乗り越えていきました。
新たな組織体制に移行していく中で、グローバルな変化も経験したと二人は話します。
廣田:最初は少人数で開発を行っていましたが、成長にともなって海外エンジニアを増員したことで、日本語が話せないメンバーとのコミュニケーションが必要になっていきましたね。
河村:最初の1年間は日本語でやり取りしていたのですが、メンバーが増えるにつれ英語が主流になりました。現在はプロダクトチームやほかのチームのメンバーのほとんどが海外メンバーなのでコミュニケーションはすべて英語です。私は出向メンバーの中でも特に英語が得意じゃなかったので苦労をしましたね(笑)。今も翻訳ツールを駆使しながら頑張っているところです。
廣田:グローバル化が進むと異なるタイムゾーンのメンバーも増えるので、非同期のやり取りも増えましたよね。
河村:そうですね。出社して最初にやることは、夜のうちに溜まっているメンバーからのチャットを返すことだったり。1日の流れが変化した気がします。
廣田:開発メンバーはほとんどアジア圏であるため時間差が少ないですが、他チームにはアメリカやヨーロッパのメンバーもいるため、ミーティングについてはビデオの録画を共有するなど、工夫して取り組んでいきました。
こうしたグローバルな環境に身を置く中で、廣田と河村は自身の成長も実感しています。
廣田:英語でのコミュニケーションだけでなく、ドルでの計算など新しい経験が多いですね。CEOの大澤がカリフォルニアにいることで、現地視点での最新情報が得られ、日本にいると気づけない情報も入手できています。これらの経験は国内のリックソフトにもフィードバックされ、良い循環が生まれているように感じています。海外の先進的なツールやプロセスを日本のお客様に広める役割も果たせているのではないでしょうか。
河村:海外メンバーが増えることでコミュニケーションの機会が増え、裁量が増し、より多くの業務を任されるようになるなど、私自身の幅も広がりました。以前に比べて予算編成などの業務にも関わるなど、視点を上げてマルチに対応できるようになったと感じています。
アクティブインストール数の大幅増加。さらなる発展へ
開発と販売をワンチームで行い、グローバルに展開ができるようになったRicksoft, Inc.。それによるポジティブな影響も広がっています。
河村:情報が迅速に伝わり、英語ベースでの事業運営によって開発の反映もスムーズになりました。製品のアクティブインストール数も大幅に増加し、以前の500から現在は7,500にまで達しています。これはAtlassianのプラグイン製品としてはかなり多い数字であり、アプリの認知度も高まっていると思います。
廣田:デザインの変更なども新たな変化ですね。これまでは開発者メンバーでデザインを決めていましたが、UIやUXの専門知識があるデザイナーが加わったことで、新しい視点で使いやすさやデザインのトレンドを取り入れるようになりました。最近はクラウド版のデザインを変更したのですが、国によって求める感覚も変わってくると思うので、ユーザーの声も拾いながら今後も反映できればと思っています。
Ricksoft, Inc.での出向を経て、社内外に新たな刺激を与えている二人。2024年現在も、それぞれのポジションで挑戦を続けています。
廣田:私は2023年にリモート出向を終えて、新しい部署に異動をしました。Enterprise Agile室で、国内顧客へのAtlassian製品導入支援とコンサルティングを行ったり、自社製品アジャイル推進支援をするために、ワークショップ開催や定例イベントの運営などを行ったりしています。また、これまで取り組んでこなかった分野の新しいプロダクトの立ち上げに挑戦しています。
河村:私は出向を続け、Ricksoft, Inc.のチーフを務めています。主力製品であるWBS Gantt-Chart for Jiraのプロダクトマネージャーをしながら、廣田さんが担当されていた業務も引き継ぎ、業務の自動化やIT資産の管理など、Ricksoft, inc.社内のIT管理も行っています。社内を俯瞰して見ながら、よりよい製品づくりに向けて尽力しているところです。
ふたりが見据える、これからのリックソフト
今後、組織としてさらなる成長を目指していくうえで、リックソフトは技術とコミュニケーション力を兼ね備えた人材を求めています。
河村:英語ができることは大前提として、技術に特化した方にも加わっていただきたいですね。グローバルに活躍したいという目標を持っている方にとって、Ricksoft, Inc.という海外子会社を持つ当社はやりがいのある環境だと思います。
廣田:世界で通用するプロダクトに関わることを面白いと感じられる人はきっと合うと思います。リックソフトだけでなく、日本のソフトウェア産業に貢献したいという高い志を持つ人が来てくれるといいですね。日本の未来を明るくするため挑戦してくれたら嬉しいです。
自身の技術力を世界へと届けていくことができるリックソフト。そうした環境の中で、二人はどのような展望を抱いているのでしょうか。
河村:私はプロダクトマネージャーとして製品をもっと発展させていきたいです。WBS Gantt-Chart for Jiraの担当をしていますが、現在はJira自体の機能が増えたことで、アドオンの存在価値が低下しているという課題に直面しています。Jira単体で提供される機能と重複する部分が出てきているため、アドオンにはJiraにない新機能を追加し、より多機能で幅広い製品にしていくことを目指しています。製品の方向性としては、マルチなプロダクト管理ツールへと進化させられるといいですね。
廣田:私はリックソフトファミリーを拡大していくのが大きな目標です。アメリカだけでなく、各国に拠点を広げていく姿が見たい。そして、世界ではばたくメンバーたちに、自分の経験を基にしたサポートを提供できればと考えています。リックソフトがさらにヨーロッパやアジアなどへ広がっていくことを期待しています。
※ 記載内容は2024年8月時点のものです

