最初の壁は「キーボード入力」──周囲とのギャップに焦る日々
──リクルートスタッフィングへ転職された際、環境の変化の中でとくに苦労されたことや、直面した課題はありましたか?
実は入社当時、私は本当にパソコン操作がほとんどできない状態だったんです。
社名である『リクルートスタッフィング』の小さい『っ』や『ぃ』をどう入力すればいいのかすらわからず、キーボードを指一本でポチポチ叩いているレベルでした。当時のマネジャーにそのことを質問した際には、自分の知識不足を痛感し、「このままではいけない」という大きな焦りを感じました。
私のキャリアは、チアリーダーに始まり、百貨店の美容部員、脱毛サロンの店長と多様です。サロン勤務時代にはカウンセラーとして高い実績を挙げていましたが、「人の人生の軸となる『仕事』の領域で自分の力を試したい」とリクルートスタッフィングへの転職を決意しました。
スキルがないのであれば、人の何倍も動いてカバーするしかないと思い行動量だけは誰にも負けないようにしてきたことが、成果につながった要因かなと思っています。
「成果を出して、選ばれる存在になる」──がむしゃらに量を追った1年目
─パソコンスキルの不安も抱えながら、1年目に大きな成果を出せた背景には何があったのでしょうか?
「とにかく1位になりたい」という負けず嫌いな性格があったから頑張れたと思います。笑 小学3年生からダンスを続けていたのですが、センター争いなど、常に立ち位置がシビアに決まる環境でした。常にライバルに囲まれ、選ばれるか選ばれないかの環境に身を置いてきたからこそ、やるからには成果を出して選ばれる存在になりたいという強い執着がありました。だから営業未経験という不利な状況があっても、まずは圧倒的な行動量でカバーしようと考えたんです。
入社1年目は派遣スタッフとクライアントのマッチングを1件でも多く生み出すことにすべてのエネルギーを注ぎました。先輩から引き継いだ広大なエリアを、移動時間すら惜しんで走り回りました。当時のマネジャーが、私の『シンプルにがむしゃらに走る』という強みを理解し、複雑なことを言わずに走らせてくれたからこそ出せた成果だなと思って感謝しています。
2年目の転機:行動量だけでは成果がでない、質に向き合う必要性
──2年目に担当エリアが変わった時は、どのような葛藤がありましたか?
入社2年目は担当エリアが変わり、営業のアプローチの仕方を変える必要があると感じました。これまで私の成果を支えていた広大なエリアや豊富な顧客リストというアドバンテージが一瞬にしてすべてなくなり、手元に残ったのは一律に割り振られた限られた顧客リストだけだったからです。これまで通り『がむしゃらに動く量』だけでは、目標数字に届かない現実を突きつけられました。同じやり方では勝てない。ここで環境のせいにするのは簡単ですが、負けたくない。だから、戦い方を根本から変えることにしました。
私が出した答えは、目先の「行動量」だけで押し切る営業からの脱却でした。営業としてさらにパワーアップするためには、サービスの品質を上げる必要がある。当たり前ですが、派遣スタッフにいかに長く、安心して就業していただくか(就業継続)が鍵となります。
正直、私自身はあまり悩まないタイプなので、派遣スタッフが現場で抱える細かな不安や悩みに、最初は十分に理解しきれていないなと感じることもありました。でも、自分の主観や基準を押し付けても何も解決しませんし、派遣スタッフにとっては不安が解消されないままです。派遣スタッフの本音に徹底的に寄り添い、安心できる環境を泥臭く作っていこう、それが今の自分の課題だと捉え直しました。
より営業の質を上げることにこだわった井上は、この2年目も全社表彰の壇上に立ちます。それは、ただ走るだけだった営業から、自らの頭で戦略を組み立てる「営業プレイヤー」へと進化した瞬間でした。
──3年目にエリアが変わった際は、これまでの営業スタイルと何が違ったのでしょうか?
入社3年目も担当エリアが変わりました。求人数も多く、競合他社との競争も激しいエリアだったため、いかにその中で担当クライアントを深く理解するかを徹底しました。今回探しているポジションはどんな業務内容で、どんなスキルがあればマッチするのか、どういう方だと安定して長く就業いただけそうなのか。ポジションに最適なマッチングを行うために、深くヒアリングを重ね、リクルートスタッフィングを選んでもらえるように、いいマッチングをすることにこだわりました。
クライアントからはしつこいと思われたかもしれませんが笑、「必死に頑張ってくれてるね。」とおっしゃっていただけたり、期限を1日伸ばしていただけたりと、最終的にリクルートスタッフィングでお取引をする機会を増やしていただくことができました。
入社4年目、営業マネジャーとしての挑戦
──今後めざしていることについて教えてください
入社4年目で営業マネジャーに任用され、今期5年目を迎えますが今後の目標は2つあります。
一つは、マネジャーとして全社表彰を取ること。
もう一つは、チームから、全社表彰者を出すことです。
プレイヤーとして成果を出すことと、人に成果を出させることは、やってみて初めてわかるほど、まったく別の難しさがありました。自分一人であれば、多少無理をしてでも走り切ることができますが、組織として成果を出すためには、やるべきことを増やすのではなく、やらないことを決めることも重要だなと感じています。
メンバーに納得して走ってもらうためにも、「なぜここなのか」「なぜ今なのか」を定量的にも説明できるようになりたいと考えています。感覚で捉えているものを、定量的な表現に落とし込み、言葉にする。それができるようになれば、チームとしてもっと安定して成果を出せる状態をつくれると思っています。
リクルートスタッフィングの営業は、楽な仕事ではありません。思い通りにいかないことの方が多いですし、自分の実力を突き付けられて凹むことも焦ることもあります。でも、壁にぶつかるたびに助けてくれる人が周りにいますし、常に自分が成長し続けられる環境があると感じています。
この環境の中で、先に掲げた目標を実現できるように、日々頑張っていきたいと思います。
